第七の型を少し改造は出来た、が、私が遣い易いだけの動きでしかないようだ。
機関の意思決定部で、従来の【強猛】より重い習得制限が課された。
「…改悪になってたのかな…」
「すまんのう、しかしかつての悲劇を繰り返しかねん」
聞こえてたか。いや、最高位メンバーには聞こえてなくとも感じ取られるか。
第七の型に習得制限が課せられたきっかけの一連の事件って1200年以上前だろう。長命種でも生き残ってない。…彼の種族にとっては1・2世代に過ぎないか。今とは古代の状況は違い過ぎると思うが…長命種とは感覚が違うな。意思決定部の三分の一、4名は長命種だし…私の感覚の方が劣ってるのかもしれない。
「それでも、貴方の新しい型は記録庫に残されます。名称を考えておいて下さい」
高位メンバー以外閲覧不可エリアにだろ…
【強猛】よりも危険視されているから…
「【残忍】、にしておきます。使用も控えます」
「ふむ」
「そうか」
「…成程」
「彼なら使っても問題ないのでは」
「そうね、彼には御しやすい型のようですし」
「…そうじゃの」
「貴方は【残忍】の型を使ってもいいでしょうね」
私には危険性が低く思えるんだよな…
「…ありがとうございます」
私が作った新しい型か。第七の型の派生型扱いなのか…型と言えるほど収録された動きは多くないんだけど。
突進と連撃しかないし、もう研究開発も終わりだから他の型より対応出来る局面がかなり少ないままだ。
「次の議題に移ろう…」
習得制限が厳しすぎてごく一部の高位メンバーしか満たせない上に、実用性も低い。必要とされない技になってる…。
機関メンバーの死者も相変わらず偶に出てるな。下位メンバーや情報部がほぼ全てだ。
それでも機関全体としてはかつてないほど大きい規模だけど。複数の星系にまたがる戦闘はなし、と。
…チカラの安定した状態と不安定な激しい状態が絶えず切り替わり続けるようにしないと【残忍】は使えない。
これってやっぱり、【強猛】よりチカラの悪の側面に踏み込んでいるのとは、ちょっと違うよな。
突進して連続攻撃を繰り出すのは、対象の弱い部分を楽に感じ取れる私には向いているのもあるけど、悪の側面に近付いたチカラは攻撃以外には使いにくいという理由もある。機関に国が任せる仕事は護衛や交渉が多く重要性も高いから…
…結局殆ど意味のない事にかなり長く時間をかけてたのか…
機関メンバー同士の神聖武器での手合わせで、楽をしたい時に使うだけになるか。高位メンバー相手限定で。私自身が出張るような仕事でも危険はもうほぼ感じないし。