自分だけの神聖武器(誰にでも起動できるし多くの機関メンバーは私より使いこなせるだろうけど)を造り終えると、そろそろ神聖武器の使い方を新しく学ぶ頃だ。
神聖武器を振るう型は、7つの型とその派生型に体形だてられているが、好きな型を選んで身につけられる訳ではないのだ。私は今まで【始め】の型しか習えなかった。見るだけなら、訓練場で他の型を修練する機関所属者がいたけど。
機関の下位メンバー、その中でも下層である、仕事を与えられる前の私達は、【始め】の型しか教えてもらえない。武器を振るう練習法そのものが、【始め】の型だと思える。
この型に収録された動作は、私には物足りなく感じる。少ない、と。…まあ自由度が高いとも言えるのか?【始め】の型に従いつつも私自身の理屈で身動きし易い。まだ他の型と比べた訳ではなかったが。
出力を弱めた半実体剣をただ振るだけで、型の必要性が分かった。出力が通常状態の神聖武器なら、刃のエネルギー体に触れた私の手足に切れ込みが出来ていた。体に接触しない様に余裕を持たせた振るい方が、要る。出来れば服にも触れない様な。
低威力の銃を装備したロボットを用いた訓練でも、【始め】の型の動作だけで全ての弾を凌げるようになった。撃ってきた銃弾を思い通りの場所へと弾くのも、多分可能だった。低威力の銃からの弾はエネルギー体として弱過ぎて、刃に触れた段階で霧散してしまい、はっきりしないけど。
一番最初に習う【始め】の型を習熟していくだけでいいのかもしれなかったが、1人に1人付く師匠の得意とする型を新しく学ぶのが普通らしい。
機関の内部で中位から高位の所属者達が師匠のなり手となるが、大体は複数の型を修めているので師匠から学ぶ型もある程度選べる。
私はどの型を使いたいか、曖昧だ。
「第二の型【決闘】が良い。私は高位メンバーに習いたい」
「まだ師匠は割り振られてないだろ?」
「師匠達に、私達が割り振られるんだろう」
「…【決闘】を研究している強い中位メンバーが居るから言ったのか?」
「そうなのか?知らなかった」
「どうなんだ?」
邪推だろう。
「中位では弟子を選べない筈だ」
私は口を挟んだ。
「高位の方に選んでもらいたいな。名誉なことだ」
「優秀な中位の人達に当たりたい。それでも誇らしいだろう?」
「どこがだ?」
「機関の最上層部から一定の評価をされたということじゃないか」
「師匠と弟子の組み合わせは基本的にランダムじゃないのか?」
「そんなことはないだろう」
師匠は誰でもいいな。【始め】しか使えない機関所属者でも別に。