魔法少女リリカルなのは Partiality   作:瑠和

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遅くなり申し訳ありません。
一昨年から書いていたものですが、新しく設定を加えたり、してたら全く別物になってましたwwww
もうこれ仮面ライダーだwwww


第十三話 Vが危ない!/ファングの真の姿

俺たちの部隊に頼まれた爆発事故の調査。それは結果的に、今機動六課が追ってる、レリック関係の事件に繋がった。俺達は機動六課の新人達と共闘し、レリック事件の元凶の手先と思われる敵を捕獲。しかし、敵の罠にハマり捕獲した奴とレリックを奪還されるという見事なまでの失態を働いてしまった。

 

そして、機動六課が保護した少女も拐われかけたが、エターナルとの戦闘に何とか勝利した俺は少女を取り返すことが出来た。

 

 

「ねぇ…ママは?ママ……」

 

少女は俺の服の裾を掴み、泣きそうな目で俺に尋ねてくる。俺はどうしようもなく、ただ戸惑うだけ……。そもそもお母さんって誰だ?こいつは………一体誰の娘なんだ?ん?いや、落ち着け俺。この子はあの生体ポッドの中にいた子だ。変な記憶が混じってるだけだろう。

 

「ママ……ふぇ…」

 

泣きかけた少女の頭を、俺は優しく撫でた。

 

「ママがいねぇのか……大丈夫だ。今はいねぇけど、お前のママは絶対見つかる」

 

「本当?」

 

「ああ、俺も手伝ってやる。だから今は安心して眠れ」

 

「ん……ふにゃ………」

 

俺のIS、「ハッキングハンド」。能力は記録の上書き、上書きした記録の解除。機械類だけでなく、記録が出来る物ならなんだって思いのままに書き換えられる。もちろん人の脳も。

 

俺はそのISを使い、少女を眠らせ、今から五分前までの記憶を消した、いや、上書きした。

 

「あれ……寝ちゃった…」

 

「ギンガさん、後のことは頼んだ。俺は一旦ファングをジュリのとこに持ってく」

 

「う、うん」

 

ギンガさんに少女を任せ、俺はファングを持ってアクセルに変身し、バイクモードで自宅に向かう。

 

 

ージュリ宅ー

 

「ジュリ!」

 

「アキラ!」

 

家に着くと同時にアクセルは変身を解き、ファングをジュリに渡す。ジュリは急いでファングを研究室に持って行き、損傷度をチェックした。チェックが終わるとジュリは安堵のため息をつく。

 

「大丈夫。外部損傷は激しいけど…ファング……ううん、Fは生きてる」

 

「そうか……ん?てことは?」

 

「しばらくファングの修理に時間がかかるからFには…元の身体に戻ってもらうしかないね……てことでFのお世話よろしく〜」

 

「マジかよ…」

 

AtoZ計画の一人、いや、一匹F。人間と動物の融合実験で誕生した素体だが、戦闘能力に特化させすぎた為に知能が恐ろしく低下。人の言葉は分かるが、話すことは出来ない上に自分勝手。戦闘能力は良いが、使いにくさ故に「失敗作」とされファングメモリの中に魂を移し、なるべく危険の無いようにさせた。

 

その事をジュリとアキラが同情して一度は元の身体に戻した事があったのだが、その際二人が失ったのは食糧と娯楽の時間。二人は限界を感じ、再びファングメモリにFを封印しておいたのだ。

 

「はい、転送完了」

 

ジュリが操作を終わらせると、研究室の隅に置いてあったカプセルが開く。そこから、白髪で犬の様な耳と尻尾を付けたアキラと同い年くらいの少女が現れた。

 

「がうっ♪」

 

「はぁ…」

 

アキラはFをバイクに乗せ、もう一度事件現場に戻る。もう状況終了しているかもしれないが、私情で抜け出した為戻らなければならない。

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

現場に戻ると、ギンガは起動六課のメンバーと合流して少女を迎えるヘリを待っていた。そこにアキラがFを連れて戻ってくる。たった一人で少女を救い、名誉を手にした者が戻ってきたと思ったらいつのまにか耳と尻尾を付けた少女を連れて来たことに、皆驚いた。

 

「アキラ君……誰その子……」

 

「いや…まぁ………」

 

アキラは多少気まずそうに事情を説明したが、メモリガジェットや、AtoZ計画を知ってるのはギンガとヴィータのみ。アキラは、FW部隊への説明を省いた。好き好んで話す話でもないからだ。

 

「ふぅーん…これがファングのねぇ〜」

 

「がうっがう♪」

 

ギンガがFを撫でていると、上空からヘリの音が響いて来る。

 

先ほど襲撃にあったヴァイス達がヘリで戻ってきたのだ。ヘリは少女を回収すると聖王医療院に向かった。

 

ヘリが飛び立った後にギンガは自分のポケットに入っているものに気づく。あの少女が持ってたガイアメモリ強化アダプターだ。

 

「あ…」

 

 

ー翌日 聖王医療院ー

 

 

アキラとギンガは事件の翌日、現場調査を一時的に離れて少女のお見舞いに来ていた。記憶を消したのを知らないギンガを連れて行くのは、アキラにとって気乗りしなかったが、ギンガは会いたいと言うし、自分の能力の事を話さない限り断れなかった。それに、少女の所有物である強化アダプターを返さなければならない。

 

「あの子…まだ寝てるって連絡があったの。大丈夫かなぁ……」

 

「大丈夫だと思うぜ?」

 

アキラはバイクを駐車場に止め、医療院に入った。

 

その瞬間だった、突然人々の悲鳴が医療院に響き渡る。アキラとギンガは急いで声がした方に向かった。向かう途中、二人とは逆方向に走る人々に出くわす。

 

「おいっ!何があった!」

 

「な、なにしてんだ!早く逃げろ!」

 

引き止めて何があったか確認させてくれないほど、みんな焦っていた。真相を確かめるため、二人が走っていると突然二人の上空に何かが出現する。一つはBJを装着し、レヴァンティンを構えてるシグナム。もう片方は……。

 

「なにあれ…鳥人間?」

 

空中を舞う鳥の様な化物。シグナムの魔力攻撃にビクともせずに戦闘をしている。

 

「違う……あれは…バードドーパント」

 

「ドーパント?」

 

「俺たちの持つガイアメモリ。それは元々体内に取り込み、自らの身体を変異させて強化するものなんだ。だが強化の代償に、暴走する恐れもある。それを安全に使用するために「ロストドライバー」が作られたんだ。俺の持ってるアクセルドライバーもロストドライバーを改造したもんだ。なのに…何で…」

 

アキラ達はAtoZのメモリを一部だけ所持していた。A(アクセル)F(ファング)J(ジョーカー)K(キー)P(パペティアー)R(ロケット)X(エクストリーム)の七本。それに加え、ヒヨリのH(ヒート)トガワのT(トリガー)。所持はしてないが、行方がわかっているのは、メグのM(メタル)と敵側のE(エターナル)とそのエターナルが持ってたU(ユニコーン)のみ。後の行方はわかってない。

 

「とにかく、あれは敵ってこと!?」

 

「そうなるな……だが、敵の正体も知りたかったし、ちょうどいい!変身!」

 

『アクセル!』

 

アクセルドライバーにメモリを挿入し、ハンドル回した……が、アクセルドライバーはうんともすんとも言わない。待機音すら鳴らなかった。

 

「な、なんでだ!?なんで……」

 

アキラは焦り、ハンドルを回しまくるが動かない。そうこうしている内に、上空で戦ってるシグナムがピンチになり落とされた。

 

「大丈夫ですか!?シグナムさん!」

 

「うぐぅ……なぜだ、なぜ魔力が通らない‼」

 

落とされたシグナムにギンガが駆け寄る。しかし、シグナムに追い打ちを掛けようとしたバードドーパントが羽型の弾丸を飛ばしてきた。ベルトばかりに集中していたアキラはその瞬間に、それに気づくがもう遅い。

 

「ギンガさん!!!」

 

その刹那、ギンガと弾丸の間に何者かが割り込んだ。

 

「!?」

 

「がうっ!」

 

「ファング!」

 

ファング、Fがギンガを守ったのだ。たとえ姿が元に戻っても命じられた命令は遂行する。それがファングだった。ファングは現場を理解し、ギンガの無事を確認すると懐から何かを取り出す。ファングの腕に握られていたのは、ロストドライバーだった。

 

「お前、どうして…」

 

「がうっ!(変身!)」

 

『ファング!』

 

ファングはファングメモリをロストドライバーに挿入し、スロットを傾ける。獣の様な叫び声と共に、ファングは仮面ライダーファングに変身した。

 

「うがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

ファングは空に雄叫びをあげ、バードドーパントに対峙する。その様子を、聖王医療院の屋上から眺めてる影があった。

 

「……ファングがいたのを忘れてたね」

 

「でもまさか変身するとはね」

 

アキラはファングにその場を任せ、シグナムとギンガを連れて物陰に隠れる。

 

「大丈夫ですか!?シグナム副隊長!何があったんですか!?」

 

「う…ああ、ギンガか…」

 

二人が知り合いなことにアキラは少し驚いた様子だった。アキラはハンカチでシグナムの頭の流血を押さえながらギンガに尋ねる。

 

「ギンガさん、この人は?」

 

「あ、機動六課のシグナム副隊長。一応知り合い」

 

「そうか、何があった?」

 

シグナムは強く頭を打ち、意識がもうろうとしていたが、何とか答えた。

 

「うぅ…私となのはであの保護した子のお見舞いに来ていたんだが……あの子がいなくなってて……探していたらあの怪物が…」

 

「なのはさんは?」

 

「あの子を探して……」

 

アキラは物陰から戦闘状況を見る。ファングはバードドーパントを翻弄していた。バードドーパント自体戦闘に馴れてないのか、攻撃が下手でもある。ファングは野生的な戦い方で攻撃をいなし、反撃を行う。ファング自身にもファングメモリにも、鋭い直感を持っていた。自分に脅威が迫った時、まるで勝手に身体が動く様に反応するのだ。

 

たかがメモリの力で強くなっただけのやつに負ける筈がない。

 

「うらぁぁぁぁ!」

 

バードドーパントは両腕からクローを出現させ、ファングに突っ込む。それに対抗すべくファングは、ファングメモリについているレバーを一回押した。

 

『アームファング!』

 

ファングの右手に白い刃が出現し、バードドーパントのクローを弾きながら刃で反撃をする。ファングは一歩も引き下がらず、バードドーパントを

追い詰める。

 

「ひぃ!」

 

ファングに勝ち目がないことを悟ったのか、バードドーパントが翼を広げ飛び立った。しかし、ファングは焦らずレバーを二回押す。

 

『ショルダーファング!』

 

右手の刃が消え、今度は肩に刃が出現した。ファングはそれを取り外し、バードドーパントに向かって投げる。投げられた刃は回転しながらバードドーパントを追跡し、バードドーパントの身体を切り裂く。刃は数回バードドーパントを切り裂くと、翼を切った。

 

翼を切られたバードドーパントは地上に落ちる。

 

「グガァァァァァァァ!!!」

 

ファングは戻ってきた刃をキャッチし、さらに追撃する。バードドーパントは逃げようと立ち上がったが、立ち上がった先に例の少女を見つけた。すると急に少女に向かって走り出した。

 

「いかん!!」

 

シグナム叫ぶ。

 

「う……おぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

「ア、アキラ君!?」

 

アキラはバイクからエンジンブレードを取り出す。アクセルに変身出来ればたいした重さではないが、普通ではかなり思いのだ。そう、地面にめり込むくらいに。

 

「うあぁぁぁぁ!!」

 

アキラはエンジンブレードをバードドーパントに向かって投げた。エンジンブレードはバードドーパントが少女に触れる直前に命中した。

 

「ファング!今だ!」

 

アキラの声に応じ、ファングはレバーを三回押す。持っていた刃は消え、今度は足に出現する。

 

『ファング、マキシマムドライブ!』

 

ファングは飛び上がり、ガイアメモリのエネルギーを放出しながらバードドーパントにマキシマムドライブを決めた。バードドーパントは吹っ飛び、体内からバードメモリを排出して気絶した状態で、人間に戻る。

 

「よしっファングよくやった…」

 

アキラがバードメモリを回収し、ファングを見る。しかし、ファングの様子がおかしい。

 

「ファング?」

 

『アームファング!』

 

「!?」

 

ファングはいきなりアームファングを出現させ、バードドーパントだった男に切りかかろうとした。アキラは慌てて刀を抜刀し、ファングの刃を受け止める。

 

「くそ!暴走しやがった!ギンガさん!この男とあの子を連れて早く逃げろ!」

 

「あぁ!いたっ!」

 

ちょうどなのはが到着した。

 

「高町隊長!その子を連れて身を隠せ!」

 

「へ⁉あ、うん!」

 

いきなり叫ばれたが、緊急事態と悟ったなのはは少女を抱えて避難する。ギンガも急いで男とバードメモリを持ってシグナムの元に戻った。周りの安全を確認したアキラはバックステップで距離をとる。

 

ファングはアームファングを構え、戦闘体制を取った。しかし、アキラは刀を捨て、両手を広げる。

 

「!?」

 

「アキラ君!?」

 

「ファング!落ち着け!」

 

「グゥゥ……ウガァァァァ!」

 

ファングはアームファングを振り上げ、ギンガがいる方に走り出した。標的は変わらず、男のようだ。アキラはファングの進行方向に入り込む。

 

「グガァァァァァ!」

 

ファング邪魔なアキラを先に片付けようとアームファングを振り下ろす。アキラはそれを身体で受け止めた。アームファングがアキラの肩に突き刺さる。腕を斬り落とされない内にファングの手を押さえた。

 

「ぐぅぅぅ…がぁ………ファング…もういいんだ…」

 

ファングのベルトに手を伸ばし、ベルトを外して変身を強制解除させる。変身が解かれるとファングは気を失い、その場に倒れた。アキラはファングをおぶる。

 

「いてて……」

 

「アキラ君!大丈夫!?すぐに病院に……」

 

「あぁ?大丈夫だすぐ治る…」

 

アキラはアクセルメモリを体内に挿入し、傷を治す。アキラは傷を治したらメモリをすぐに排出し、懐にしまった。

 

「とりあえず男の身元を確認して何が目的か聞き出そう」

 

「う…うん」

 

「どうした?ギンガさん」

 

アキラはギンガが心配そうな顔をしているのに気づく。

 

「ううん…」

 

ギンガは、アキラが当然の様にガイアメモリを使って身体を治す事をあまり良く思ってなかった。ギンガはアキラにちゃんと人として生きて欲しかったのだ。

 

「まぁ、なんにせよ一旦隊舎に戻ろう?」

 

「そうだな」

 

アキラ達はシグナムに強化アダプターをあの少女に渡す様に頼み、公務執行妨害罪で男を取り締まるように頼んだ後、108隊舎に戻った。その帰路の途中、アキラはあることを思い出す。

 

(そういやあいつ、あの子を狙って動いてたのか………?)

 

 

 

 

続く

 

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