魔法少女リリカルなのは Partiality   作:瑠和

6 / 16
少し短いです。
よかったら評価、コメント、投票等をお願いします。(^^)ノシ


第五話 機動六課

医務室では、少し冷たい空気が流れていた。

 

「……えっと…その…え?」

 

「あんたは今、俺の手はまだ守れるって言ってくれた。だったら試させてくれ。本当に、俺の手がまだ誰かを守れるか」

 

アキラはギンガに握られた手を握り返した。ギンガは顔が一瞬赤くなる。

 

「いいか?俺があんたの護衛になっても」

 

「えっと…」

 

アキラがぐっと顔を近づけるとさらにギンガの顔は赤くなった。

 

正直、ギンガはこんなことになるとは思ってなかった。ただアキラに元気になってもらいたかっただけなのに。アキラは本気だ。一体どうすればと悩んでいるのもあれなので、とりあえず受け入れることにした。

 

「それじゃその…よ、よろしく…でいいのかな?」

 

ギンガはもじもじしながら、少し目をそらして答える。

 

「必ず守る。ギンガさん、あなたを」

 

 

◆◆◆◆◆◆◆

 

 

―翌日―

 

 

「えー先日はすまなかった。今後はこんなことがないよう、気を付ける」

 

アキラは後輩達の前に立ち、昨日の失態について謝罪している。さて、それを聞いている部下達は…………震えていた。完全にアキラのオーラに負けてる。

 

「まぁ謝罪はここらへんにしといて訓練始めるぞ」

 

―訓練開始―

 

本日のメインは中距離射撃。おまけで格闘。訓練が開始されてから10分程すると射撃訓練中に数人がアキラに呼ばれた。

 

「なな、なんでしょう。橘陸曹…」

 

かなり震えている。やはり怖いらしい。

 

「お前達を呼んだのは…共通する癖があってな。ちょっと全員構えてみろ」

 

言われた通り全員がすぐに構える。

 

「…ほら肩に力がはいってんだよ…で肘を少し曲げて…ああそうだうめぇぞ…」

 

「へぇ…」

 

ギンガは驚いていた。アキラは教えるのが上手かった。ただ無駄に怒鳴ったりせず、優しく手取り足取りを分かりやすくゆっくりと、なおかつしっかり覚えさせる。

 

そのおかげか全員命中率が格段に上がった。格闘訓練の際もそうだった。

 

「だからな、ここをこうして…手で抑えて足をかけて相手の右手を……」

 

教官っていうか学校の先生のようだ。だがその分、後輩の成長が早くなっている。

 

それにギンガ達も教え方のいい勉強になっていた。

 

 

ー訓練後ー

 

 

昨日、橘君が私を守ると言ってくれた。あの時はつい頼んだけど、正直それで本当に良かったのか分からない。

これが橘君の為になるのか。

 

しかしそれはそれとして、橘君の護衛は少しやりすぎてる。

 

昨日も今もそうだけど、仕事中に友達だろうと仕事関係だろうと私に近寄る人がいるならその人にガンを飛ばし、いつの間にかどこから取り出したか分からない刀を手に持っている。帰りは送ってくれたのはいいんだけど、今朝なんか家の前にいて、管理局まで一時も離れない…

橘君には悪いけど、少し異常だと思う。

 

さて、噂をすれば影。

 

「あ、いた…」

 

橘君はついさっきデータエラーの処理と戦闘中だったので声を掛けるのも悪いと思い、私は一人で食堂に来ていた。

 

「相席…良いか?」

 

「うん、いいよ」

 

私の隣の席に橘君は座り、昼食をとった。刀を肩に掛けながら。

 

…これって相席って言わないんじゃ…。

 

「ギンガさん…」

 

「どうかした?」

 

「ギンガさんの家族はどんなんだ?構成とか」

 

「え…」

 

橘君はいつも何を考えているか分からない。

なぜか毎日私への質問が来る。

今日は私の家族…みたい。

 

「うん…お父さんと妹がいるよ」

 

「……失礼を承知で聞くが…母親は…」

 

「やっぱり気になるよね…お母さんは…死んじゃったよ。もう何年も前に」

 

「………すまない…辛い事言わせて…」

 

橘君らしくなく、少し暗い。いや、いつも明るい訳じゃないけど

 

「ううん、いいのよ別に。誰かに話すのが初めてじゃないし。今さら気にしたってしょうがないしね」

 

 

―数日後―

 

 

俺がギンガさんを守ると決めてから数日。

 

「頼み事?」

 

「うん」

 

ギンガさんに突然頼み事をされた。

 

なんでも前に話していた妹さん…スバルに届けて欲しいとのこと。

 

俺は周りを一回見渡す。

 

「俺がか?」

 

「うん…アキラ君位しか頼める人いなくて…」

 

「……まぁ今日はあんま仕事ねぇしいいか」

 

「ありがとう、橘君」

 

「なんてことねぇよ」

 

―機動六課―

 

 

「さて…来てみたはいいが…スバルがどこにいるか分からないな…」

 

見たところ朝の訓練は終わってるみたいだ。

 

どうしようかと悩んでいるところで茶髪でサイドテールの人と金髪ロングの人が出てきたので道を聞くことにした。

 

「ちょっといいか」

 

「ん?」

 

「どうかしたのかな」

 

「俺は陸士108部隊の橘アキラ。同僚…いや、先輩のギンガ・ナカジマさんにこの荷物スバル・ナカジマに届けて来て欲しいって頼まれたんだが…そのスバルってどこにいるかわかるか?あ、いや、わかりますか?」

 

質問を聞いた二人は顔を見合せる。

 

「ギンガってスバルのお姉さん?」

 

金髪の人が疑問に思ったのか聞いてくる。

 

「ああ、その筈だが。あ、その筈ですが」

 

「やっぱり…ああ、スバルなら今訓練終わったばかりだから訓練場の近くにいると思うよ」

 

「ありがとうございます。それでは」

 

俺はそのまま訓練場に向かっていった。

 

 

◆◆◆◆◆◆◆

 

 

「なのは、さっきの子…」

 

「うん…機動六課候補の…アキラ君だっけ。意外と不器用っぽい子だね」

 

「いやそう言うことじゃなくて…」

 

「にゃはは♪」

 

 

―機動六課 訓練場―

 

 

「さて…着いたはいいが良く考えたらスバルの顔知らねぇな…どうするか」

 

アキラは訓練場を見回す。訓練場には合計四人の隊員がいて、訓練終了後の柔軟体操をしているがまだアキラには気づいてない。

 

アキラは当然分からないので人に訪ねる事にした。

 

近くにいたオレンジ髪のショートツインテールの子に訪ねる。

 

「ちょっといいか?俺は陸士108部隊のアキラって言う。スバルってやつに届け物があるんだが…スバルはどいつだ?」

 

「え、ああ…スバルならあそこにいますよ」

 

その子が指さす先の席にはショートカットの青髪の子がいた。確かにギンガと似ている。アキラはそう思った。

 

「ありがとな。また」

 

「はい…」

 

 

アキラが近づいていくとスバルはアキラの存在に気づいた。

 

「いっちに…ん?」

 

「お前、ギンガ・ナカジマの妹のスバル・ナカジマだな?」

 

「え……そうですけど…」

 

スバルだと確認をしたアキラはスバルにギンガから預かった紙袋を差し出す。

 

「ギンガさんの使いで来た橘アキラだ。これをお前に渡すよう頼まれた」

 

「あ、わざわざすいません。姉が迷惑かけて…」

 

「いや、迷惑じゃないからいいんだ…」

 

「そうですか…ありがとうございました」

 

そしてアキラは一つ礼をして、「じゃあまたな」と言って訓練場を後にした。アキラが帰ろうとした時、六課のアラートが鳴り響く。機動六課にとって初の仕事ファーストアラートだ。

 

「アラート!?って俺には関係無いよな」

 

アキラの体が一瞬反応したが、自分には関係ないとバイクにまたがろうとした時。

 

「あ、いたいた。おーい!」

 

さっきの茶髪サイドテールの人がアキラを呼び止めた。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。