最強夫婦   作:旭姫

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プロローグ ~2人の戦略級魔法師~

2092年、日本から世界に驚くべき情報が届いた。

 

―日本が戦略級魔法師に登録していた五輪澪の軍属を解除する。

 

―日本は新たに戦略級魔法師として四葉達也を報告する。

 

―四葉達也と五輪澪は軍属ではなく、協力者として対応する。

 

この3つの文は世界の軍事機関でも注目された。

 

そして、その後の会見で2人は婚約者同士であることや2人が軍属しないことになった経緯が発表された。

 

そして、2人の家の代表として、澪の父親で五輪家当主五輪勇海と達也の姉で四葉家当主四葉真夜の2人も出席している。

 

2人の馴れ初めを聞かれた時、五輪澪は

 

「寝たきりだった私を支えてくれて、なおかつ持病の回復の為に動いてくれた。」

 

と答え、四葉達也は

 

「唯一、普通に接してくれたことから意識し始めて、色々協力した。」

 

と答えた。

 

次に、四葉達也が行っている魔法科高校の特別講師についてやトーラス=シルバーのMr.シルバーとしての活動について聞かれ、四葉達也はこう答えた。

 

「これからも続けていくつもりであり、Mr.シルバーでは“常駐型重力制御魔法式熱核融合炉”の実現のためにこれからも尽力していきたいと思います。……また、魔法科高校の特別講師については次世代育成の為に行っており、やめるつもりはございません。」

 

そして、会見の最後に四葉達也は

 

「私はこの国を愛している。だからこそ、この国に対して何かをしようと企んでいる国やテロリスト、軍事組織を私は絶対に許しません。徹底的に調べてその組織を破壊することも私はやりかねないので日本に対して何かしようとしている機関は気を付けてください。」

 

と、世界各地の軍事機関に警告を促した。

 

―――――――――――――

 

そんな会談から3年後の四月

 

いつもは学校ごとに祝辞の動画を録って送るだけのだが、今日は珍しくそれに加えて直接会場に向かっている。

 

理由は今年、達也の姪が第一高校で新入生総代になったからだ。

 

待ち合わせ場所は学校の中庭。

 

実際、達也と澪は第一高校の卒業生でいつも2人で通っていたので場所はわかっていた。

 

達也達のガーディアンとしてついてきた同い年で高校時代から付き従ってきた桜井穂波の運転でたどり着いた3人は姪の待つ中庭に急いだ。

 

中庭に行くと、2人組の女性が言い争っていた。

 

「ねぇ、水波ちゃん。私は総代なんてやりたくないんだけど。」

 

「諦めてください、深雪様。そんなことでは叔父様に怒られてしまいますよ。」

 

言い争っている2人の女性は四葉深雪と桜井水波

 

達也の姉で故人である深夜の娘で、亡くなった後は深夜の双子の妹である真夜に引き取られ、四葉の次期当主に任命された。深夜の結婚相手である司馬達郎は古葉小百合と共に達也によって日本の辺境に異動させられた。

 

ちなみに、達也は澪と婚約を決めた時から四葉の次期当主は断っており、九島烈に誘われ、師族会議最高評議会議長補佐をしており、烈が亡くなると自動的に議長を引き継ぐことになっている。

 

そして、桜井水波は桜井穂波の従妹で深雪のガーディアンとして活動している。

 

「俺がなんだって?」

 

「叔父様!!」

 

深雪が笑顔で抱き付いてきた。

 

「久し振りだな、深雪。直接会うのは3年ぶりか。」

 

「そうですね。……叔父様が教えてくれたお陰で筆記の点数も高くて総代を取ることができました。」

 

「達也が少し教えただけでここまでできるなんて私なんて教えてもらっても苦手なものは苦手だったわよ。…まぁ、その分達也と一緒に入れたからよかったんだけど。」

 

少し惚気話を入れた澪の発言で達也は顔を紅くして、深雪はその光景を羨ましそうに眺めて2人のガーディアン(特に水波)は3人を現実に戻そうと悪戦苦闘していると、後ろから声がかかった。

 

「四葉先生!?それに、澪さんも。おはようございます。」

 

「あ、ああ。おはよう、七草。」

 

「久し振りね、真由美さん。」

 

彼女は七草真由美。十師族七草家の長女でこの学校の生徒会長。

 

「この学校の差別意識もまた大きくなったな。」

 

「原因は貴方様ではなかったので?」

 

「確か、達也が生徒会長になってからは差別が消えたけど私達が卒業したらまた復活したらしいわね。」

 

この学校のOB、OGである3人は唯一差別意識がほとんど無かった今の理想系みたいな当時の学校を思い出して感傷に浸った。

 

「その時の話聞いてないんですけど、どんなことがあったのですか?」

 

「まず、みんなで魔法を使わないレクリエーション大会をやったな。」

 

「その時に、二科生のどこかのクラスが運動神経が良すぎて優勝したのよ。」

 

「それがその時に差別が消えた瞬間でしたね。」

 

「そうだったんですか。なるほど……ありがとうございます。」

 

七草真由美が何故かお礼をしたので何か企んでると考えた3人は口を止めた。

 

「さて、深雪。そろそろ時間じゃないか?」

 

「そうでした。深雪さん、行きましょう?」

 

「わかりました。では、叔父様。また後で会いましょう。」

 

「ああ。また後でな。」

 

そして、水波も会場に向かった辺りで講堂に向けて歩いていると、達也を知っている二年生、三年生はしっかりと挨拶をしてくれて、そのまま保護者席に向かった。

 

2人は講堂につくと、九島烈より有名になったら必要だと、教えてもらった『仮装行列(パレード)』で姿を偽って保護者席に座って深雪の言葉を待った。





次回はこれの続きです。
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