ポケモンの世界へ   作:カルビン8

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リングフィットを毎日頑張ってます!!


初勝利

クチバジム カイト

 

「ようこそ、クチバジムへ!!」

 

再び戻ってきたコイキングを抱えクチバジムに入るとそこに待ち構えていたのは大声で話しかけてきたジムリーダーのナミゴロウさん。引退した船乗りだが筋肉がモリモリの熱苦しいおっちゃんだ。

オレの父さんや他の船乗りさん達もナミゴロウさんの左右に分かれて整列して敬礼している。動作が揃っていると練度の高さが垣間見え、なんだかカッコよく見える。

 

「ポケモンスクールより来ました。担当のカナエです。ナミゴロウさん、皆さん今日はいいバトルにしましょう。よろしくお願いします」

 

「「「よろしくお願いしまーす!!」」」

 

カナエ先生が挨拶をした後にオレ達も挨拶をし、さっそくバトルフィールドに移った。このクチバジムのバトルフィールドは特になし、障害物もろくになく真っ向勝負になりそうだ。

 

「おっしゃあ!バトルだバトル!父ちゃん、勝負しようぜ!!」

 

「いいぞ、ゴウキ!オレの強さ、見せつけてやるぜ!」

 

「おいおい、張り切りすぎるなよゴウケン!授業参観だぞ、子供を立てろ!」

 

バトル大好きなゴウキはさっそく自分の父親のゴウケンさんに勝負を挑みにいった。相手に選ばれたゴウケンさんは鼻息を荒くしてバトルに応じようとしてウチの父さんに窘められていた。

父さん、そんなにこっちをチラチラ見なくても勝負するからゴウキ達を羨ましそうにするなよ・・・

 

その後オレとゴウキは仲良く自分の親にボコボコにされてバトルステージから降りる。

 

「やっぱ、父ちゃんは強えよ・・・」

 

「ゴウキもダメだったのか?オレもだよ、何にもさせてもらえなかった・・・」

 

ゴウケンさんはカイリキーをパートナーにしていてゴウキのワンリキーに対してくりだしたらしい。容赦なさ過ぎる・・・

そういうオレもヘラクロスを出して父さんのニョロボンと戦ったのだが、【こうげき】の差があり過ぎたのだろう。どんだけ攻撃しても容易くニョロボンの剛腕で止められてしまい、その手でヘラクロスの腕を掴みそのまま【ハイドロポンプ】を浴びせられジムの端まで叩きつけられた。本当に容赦ないぜ・・・

その後に母さんに父さんはやり過ぎだと怒られていた。そらそうだ、でもそういうのは裏でやって欲しかったよ。今日はみんなが見ているんだ。

そんなこんなで一回だけバトルをしてしばらくコイキングを抱えてコイキング面をしてボーっとしていると若い船乗りさんが話しかけて来た。

 

「君、バトルはしないのかい?」

 

「一度はしましたよ。他の船乗りさんも忙しそうだし、もう少し待ってようかと思っていました」

 

「そうか、オレは忙しくない船乗りなんで相手してくれないかな?」

 

若い船乗りさんからのバトルのお誘いだ。オレも負けっぱなしというのもヤダし頑張ろうか。

 

「ンボッ、ンボッ!」

 

コイキングもビチビチと腕の中で暴れている、どうやらコイキングが戦いたいらしい。勝つ為のバトルをするところだったんだけどなぁ・・・。ヘラクロスが戦ってお前が見てるだけってのもつまらないよな、ドククラゲを倒した実力ってのを見せてくれ!

 

「これより、ジムトレーナー ヒリハ 対 リョウヘイの息子 カイト によるポケモンバトルを行います!両者、ポケモンを出してください!」

 

「カイトくーん!頑張ってー!!」

 

「負けたら承知しねぇぞ!カイト!」

 

「カイト君、頑張って!」

 

「あなたならやれるわ、カイト」

 

「お前の力を見せつけてやれ、カイト!!」

 

今、ヒリハさんとのバトルが始まろうとしている。始める前にコイキングを出すと言うとヒリハさんは眉を曲げて苦笑いをしながらそれではバトルにならないと言い、オレは2体ポケモンを使って良いことになった、疑似タッグバトルだ。

2体を使えるので有利になったようで有利になっていなかったりもする。

それはポケモンに指示する回数が増えるのが大変だからだ、しかもタッグバトルはオレは初めてだ。あのヒリハって人、意外と容赦ないのか?

 

まあ、いい。タッグバトルならタッグバトルのやり方ってもんを見せつけてやる!

ちょっと持ち物を持たせて〜っと・・・

 

「いけっ!コイキング、ヘラクロス!」

 

「ンボッ!」

 

「ヘラクロ!」

 

オレの自慢の2体だ。さぁ、かかって来い!

 

「いけっ!ゴーリキー!!」

 

「グオウオウ!」

 

ヒリハさんはゴーリキーか、ワンリキーの進化系だ。ゴウキのワンリキーにも勝ってないってのに早速キツイな・・・

 

「先手必勝!ゴーリキー、コイキングに【からてチョップ】!!」

 

「グオウ!」

 

そりゃ弱い方を最初に狙ってくるに決まってるよな。だが、オレのコイキングを舐めるなよ!

 

「コイキング、【とびはねる】!!」

 

「ンボー!!」

 

コイキングはカイトの指示を受け、ゴーリキーの技を受ける前に空中に逃げる。着地地点は勿論ゴーリキーのいる位置だ。

 

「なに!?【とびはねる】?なんだその技は!?」

 

ヒリハは幼い子供が使うコイキングが見たこともない技を繰り出した事に動揺する。ヒリハにとってもジムトレーナーとして初のバトルだったりするので、ここは勝利を収めてナミゴロウに自分のアピールをしようとして弱そうな子供を狙っていたのだが、相手が悪かった。

 

「(コイキングに視線がいっているその隙に!)ヘラクロス、【ビルドアップ】!」

 

「ヘラクロォ、オッ!!」

 

「ゴーリキーが近づいてくるまでひたすらに技を使い続けろ!!」

 

カイトはすかさずヘラクロスに指示を出す。前に庭でヘラクロスが新しく覚えた技は【ビルドアップ】、ミナのカイリキーから教えてもらった技で効果は【こうげき】、【ぼうぎょ】が1段階強化されるというものだ。

これで力の差をカバーできてヒリハは強化し続けるヘラクロスを無視出来なくなる。

 

「まずい!ゴーリキー、ヘラクロスだ!ヘラクロスを止めろ!!」

 

「グオ、グオオオオ!!」

 

ヒリハは空中にいるコイキングを無視して地上にいるヘラクロスを先に倒すようにゴーリキーに指示を出す。ゴーリキーは指示通りヘラクロスへと迫っていく。ヘラクロスはまだ【ビルドアップ】の最中で隙だらけだ。だがカイトはニヤリと笑みを浮かべ指示を出す。

 

「ヘラクロス、【ビルドアップ】しながらコイキングが落下する位置まで飛べ」

 

「空を飛びながら【ビルドアップ】だと!?そんなのアリかッ!?」

 

そう、忘れがちになるのだがヘラクロスは背中に羽が生えており飛べるのだ。(ゲームではそらをとぶを覚えません)

 

カイトの指示通りにヘラクロスは羽を羽ばたかせ、ゴーリキーの攻撃が届かない高さまで上昇しつつも【ビルドアップ】を続けた。

 

「へぇ、面白いガキじゃねぇか。リョウヘイ」

 

「いや〜、オレの子ですから!ワッハッハ!!」

 

「あんなの思いつかねぇよ・・・。たく、おめぇの単細胞からどうやってあんなのが生まれるのやら・・・」

 

変わった技を使ったり2体のポケモンを同時に扱いこなすカイトをナミゴロウは褒めた。それを隣で聞いたリョウヘイは鼻高々といった感じだ。

 

「ヘッ!(あのジムトレーナー、まだまだだな!オレのワンリキーなら撃ち落とせるぜ!)」

 

「(あああああ!そんなに飛んでたら!撃ち落とされちゃう!!)」

 

この戦いを見ているゴウキはカイトに好き勝手されてるヒリハを小馬鹿にし、ウーノはゴーリキーがワンリキーの進化系なだけあってゴウキのあの技を繰り出されるのではないかと不安になっていた。

 

「ンボー!」

 

コイキングが【とびはねる】の落下を始めるとすぐにヘラクロスは()()()()()()。【とびはねる】はこれで終了、ヘラクロスはコイキングを苦しそうに抱えながら地上に降りた。

 

「わざわざ有利な空中から降りてくるなんてな。今度こそ当てるぞ、【からてチョップ】だ!!」

 

ヒリハは苦しそうな顔をしているヘラクロスを見てチャンスだと思い、技を指示する。この【からてチョップ】という技は急所にあたりやすい技であり、急所に当たると相手の【ぼうぎょ】が上昇していてもそれを無視してダメージを与えることができる。また、逆に【ぼうぎょ】が下がっている場合は無視せずにダメージが入る。

ヒリハの残された勝ち筋としては間違ってはいないのだ。・・・だが。

 

ゴーリキーの手刀は苦しそうにしているコイキングを抱えているヘラクロスの右手一本でゴーリキーの手首をがっしり掴まれ止められた。

 

「うそ、だろ・・・?」

 

「あのヘラクロス、なんてパワーなんだ・・・」

 

「でもオレは見覚えあるんだよな、あの苦しそうにしている顔の感じ・・・」

 

「うん、ボクとゴウキの戦いの時にワンリキーがあんな顔をしていたよ。という事は・・・」

 

「「・・・マヒか!!」」

 

【とびはねる】、それは1ターンの間飛び上がり落下して敵にダメージを与える技。だがこの技にはオマケがあり、たまに相手をマヒ状態にする。そしてカイトのヘラクロスの特性はちゃんとカイトが把握済みで【こんじょう】だった。

 

「ヘラ、クロォ(まったく、ポケモン使いの荒い男ね・・・ゼェ。ああ、もうしんどい!)」

 

「グオオオオ!????」

 

「【かいりき】!!」

 

ヘラクロスは掴んだ手首を握りつぶし強引に自分側に引っ張りゴーリキーの姿勢を崩し、手を離す。ヘラクロスは引っ張った時の動きを殺さずくるりと右回りをしてゴーリキーの後頭部をめがけて右手で裏拳(かいりき)を繰り出した。

 

「ガッ!?」

 

ヘラクロスの【かいりき】が見事に急所に入り、ゴーリキーは地面に埋まる。

完全なオーバーキルだ。

 

「ヘラクロス、クラボのみを食って、少し距離を取り反撃に備えろ!」

 

「ヘラ・・・。ヘラクロ!」

 

戦う前に渡したのは麻痺を治すクラボのみだ。最初から【こんじょう】を活かして戦う作戦だったが上手くいってよかった。

 

「ンボッ、ンボッ!」

 

ん?ヘラクロスに抱えられていたコイキングがヘラクロスに何かを伝えようとしている。一体何をするつもりと思っているとヘラクロスはコイキングを掴んで・・・投げた!?おいいいいいいい!?なにやってんだ!?

コイキングがすごい 勢いで 相手に つっこむ・・・?これってまさか!?

 

クチバジム コイキング

 

僕はヘラクロスにお願いしてあのゴーリキーにトドメを刺すチャンスを譲ってもらった。ただ【はねて】近寄るのでは遅いような気がするからヘラクロスに相手にめがけて投げてもらった。

 

【ビルドアップ】で力を上げているだけあってコイキングはとんでもない速さで宙を飛んでいる。飛んでいる間にコイキングの身体が見えなくなるほどに光り輝き始めた。進化の始まりだ。

 

「おい!あれ!!」

 

「カッカッカ!マジかよ、あのガキ!よく育てたもんだ!」

 

「カイト、やったわね・・・!」

 

「うおおおおおお!!よくやったぞカイトォ!コイキング!」

 

「そうじゃねぇと面白くねぇよな。カイト!」

 

「・・・(まさか、本当に進化するなんてね・・・。コイルの育成に力を入れるか)」

 

見ている観客達がコイキングをカイトを褒め称える。

 

「ついに、遂に!・・・行けェ!ギャラドス!!」

 

「ヴォオオオオオオ!!」

 

ギャラドスはゴーリキーに迫りながらも昔のことを思い出していた。

 

『ンボッ!』

 

『アンタにも技を教えろって?腕のないアンタじゃあ、アタシからは教えれる技はないねぇ』

 

『ンボ・・・』 

 

『そうしょんぼりじゃないよ、あれならアンタにも出来るかもしれないねぇ』

 

・・・そうだ、カイリキーに教えてもらったあれを使おう。昔の僕だと出来なかったけど今の僕ならなんだって出来るそんな気がするんだ。それを今、見せるよ。カイト!!

 

ゴーリキーに触れる間近でギャラドスは身体全身に力を込め全力を振り絞る、それはもはや【たいあたり】などではない。それは・・・

 

「【おんがえし】!!」

 

相手に突撃してゴーリキーは遂に目を回し動かなくなる。試合終了だ。

 

「ヴォオオオオオオオオオオオオ!!!!」

 

ギャラドスは初のトレーナー戦の勝利に雄叫びを上げる。

カイト、今まで本当にありがとう。僕、強くなれたよ・・・

 

「ゴーリキー、戦闘不能! 勝者! カイト、ギャラドス!!」

 

今日、弱き王が滝を登った。

 




やっとやで・・・
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