赤、緑が始まった時60ちょいだと思ってた。
・・・えー、カイトが今5歳の時はオーキドは20代前半ということにします。
セキエイ高原 オーキド
「ガルーラ、【ピヨピヨパンチ】!」
オレのガルーラの技がキクコのポケモンに当たる。辛うじて堪えたようだが目を回して自分自身を殴っている。キクコの奴、運が悪いな。混乱状態では【みちづれ】も使えまい、その隙に決めさせてもらう!
『ガルーラの攻撃がキクコ選手のゲンガーに決まったァ!!なぜ、ノーマル技がゴーストタイプに効くのか相変わらず意味がわかりません!』
『んー、これはタマムシ大学とグレン島の研究所で解明されるまで待つしかありませんね。私も早く知りたいです』
『キクコ選手の手持ちはもういません!今年もやっぱり優勝はオーキド選手だぁぁぁぁぁ!!』
『オーキド選手も凄いですが、キクコ選手を除いて8位から1位までマサラ出身というのも凄いですね。マサラタウンはいったいどんな魔境なんでしょうか?』
解説が何やら言っているがオレも気になっているのはオレのガルーラのノーマルタイプの攻撃がゴーストタイプに通用している事だ。オレも不思議に思っている事だし調べたい。
タマムシ大学では他の研究に巻き込まれそうだし、グレン島の研究所では何やら遠い島に行って幻のポケモンを探したり、ポケモンの細胞の研究をしている。
・・・だめだな、オレの思う研究をする為には自分で研究所を開くしかない。
だがまだその時ではない、オレのポケモン達もまだまだ暴れ足りない。資金も力もまだまだ蓄えなくては・・・。
そうだな、カントーのトレーナーでは物足りなくなってきたところだ。今度はジョウトにでも行ってみよう。新たなポケモンに出会えるかもしれない、楽しみだ。
クチバシティ カイト
『勝者 オーキド・ユキナリ!!』
テレビで筋肉ムキムキな男が表彰台に上がりトロフィーを貰っている。この光景を見るのもこの世界に来てから5回観ている。どんだけ強いんだよ、オーキド博士!そら孫も強いわ!
『オーキド選手!今後の目標は?』
『そうですね、カントーのトレーナー達とはたくさん戦ってきたので今度はジョウト地方の方に行って暴れてきてやりますよ!ワッハッハ!!』
『ジョウト地方の皆さん、オーキド選手に遭遇してバトルを仕掛けられないようにご注意を!『オイオイ、そりゃない・・・』それでは皆さんさようなら〜!』
バトルを見ていたコイキングは興奮したようで抱き抱えていたのに暴れ出した。はやく戦いたがっている、そんな気がする。
目標か、オーキドはこれまでずっとリーグを優勝してきてる。その連勝を止める・・・面白そうだ! オレは思わずニヤリと笑みを浮かべる。せっかく若返って時間があるんだ。何事にもチャレンジだ。前世では出来なかった冒険をしよう!平凡な生活は年取った後でいい!!打倒オーキドだ!!
「オーキドさん、カッコいいわね。でもリョウヘイさんのほうがカッコいいわ」
「母さん!オレ、オーキド選手を倒すよ!オレが1番だ!」
「あら!いい目標、いい夢ね。やってみなさい!私も出来る事ならなんでも手伝うわ!」
ん?今、なんでも手伝うって・・・と冗談はさておき。コイキングにはちゃんと聞いておかないとな。
オレはコイキングをテーブルの上に置いて話しかける。
クチバシティ コイキング
「なあ、コイキング。オレはさっきテレビに映っていた人に勝ちたい。ついてきてくれるか?」
僕のパートナーのカイトが真剣な表情で話しかけてきた。テレビという物に出てたポケモン達は僕なんかよりもずっと強いのだろう。勝てるわけがない、最近は海にいたポケモン達に勝てるようになってきたけどゴウキとかいう人間のワンリキーにはボコボコにされた。僕が戦えないのにひたすら襲いかかってきた、あんな思いはしたくない。僕はちょっと嫌そうな顔をした。
「・・・これまで一生懸命に頑張ってきたじゃないか、オレは大した事はしてないけど・・・」
カイトはちょっと苦笑いしてそんな事を言った。
大した事をしてないなんてそんな事はない!僕を勝たせる為にたくさん考えてくれた、周りの人にどんなにバカにされたって見捨てないでいてくれた!君がいなければ間違いなく僕は一生弱いままだった!!
他のポケモンを仲間にしていたらもっと上手く戦えていただろうに僕が強くなると信じてくれた。今でさえ僕が強くなるのを待っていてくれている!
今まで散々世話になってきて拒否するのか僕は、何という恥知らずなんだ!!
今度は僕が応える番だ、やってやろうじゃないか!
僕は顔を振り、力強く跳ねる。言葉は伝わらなかったってカイトには僕の気持ちは伝わる筈だ。
「そうか!よし、やってやろうぜ。オレ達の挑戦はオーキド選手を倒す、そしてオレ達がチャンピオンになるんだ!」
カイトに僕の意思が伝わったようで表情が明るくなり、僕を優しく持ち上げ出来るだけ高く上げた。・・・何の意味があるのかわからないけどカイトと気持ちが通じ合っていることも改めて分かったし、まぁいいか!
ポケモンスクール カイト
次の日、スクールでは昨日のポケモンリーグ戦の話で持ちきりだった。みんな大興奮で授業が成り立たなくなるほどで急遽授業変更、一気に雑談させて大人しくさせてしまう作戦(自習)に出た。
「オーキド選手ヤバかったな!」
「強すぎっしょ」
「はん、オレが強くなったら軽く蹴散らしてやるぜ!!オレがチャンピオンだ!!」
「ゴウキさん、カッコいいっす!」
「流石でやんす!」
「一生ついて行くでがす!」
わいわい楽しく雑談し始める生徒達、そんな中オレは頭の中でオーキド対策を考えていた。オーキドの手持ちは基本的にノーマルタイプが多めのタフで弱点の少ないポケモン達だ。ノーマルタイプ、ミルタンク・・・うっ頭が!
「ねえねえ、カイトくんは何か目標とかないの?」
「・・・ん?」
「聞いてなかったの?ゴウキくんがチャンピオンになる!って言ってからみんな何になりたいか言っているの。ちなみに私はポケモンセンターで働くのが夢なの!傷付いたポケモンを元気にしちゃうんだから!」
サラはそう言って笑顔を溢すと周り中にいた男の子達の視線を釘付けにした、・・・君はアイドルをやったほうがいいんじゃないかな?
「ボ、ボクは・・・ぼそぼそ(ジムリーダーなんて言ったら馬鹿にされるかな?)」
「おい、聞こえねーぞ!!何になりてーんだ?」
ウジウジしていたウーノに苛立ったのかゴウキが強めの口調で問うた。
「ジッ!・・・ジムトレーナーになれたらなんて、ハハハ・・・」
「プッ!お前になれるのかよ、お前なんかがジムトレーナーになれたらオレはジムリーダーになれるぜ!」
「「「ジムトレーナーはオレ達がなる(っす、でやんす、でがす)!!」」」
「ハハハ!お前らがいたらウーノなんていらねーなぁ!」
「こらっ、ゴウキくん達!!人の夢を笑ってはいけません!!」
これ以上ゴウキ達を喋らすのは流石にまずいと思ったのか先生が割り込んできた。ウーノはもう頭を俯かせていて落ち込んでいる。ちょっと遅かったかな。
「「「「・・・はーい、先生」」」」
「カイトくんはテストでも満点だし学者さん?」
「オレが学者さん?いや〜、それは考えてなかったなぁ。オレもゴウキと一緒でリーグチャンピオンを目指す!ポケモンリーグの優勝者ってマサラタウン出身の人ばかりでクチバシティの人はいないって母さんが言ってたから初のクチバシティ出身のチャンピオンになる!」
「いい夢ね!カイトくんが勝っても、ゴウキくんが勝ってもクチバシティ出身のチャンピオンが誕生する、先生は応援しますよ!」
「へっ、
「今は無理だ。けどコイキングとは昨日約束したんだ。一緒に目指そうって、だからきっとこれから強くなっていけるさ」
「・・・フン。お前がどれだけ強くなろうがこのオレが叩き潰すだけだ!」
・・・あれ?こいつ、コイキングの事をコイキングって言ったぞ?何でだろう。
なぜゴウキの態度が少し変わったのかというと船乗りの父親が帰って来た日の影響だった。
帰って来た父親に自分がどれだけ強くなったのかの報告とスクールでの子分たちの事などを話していた、後は気に食わないカイトの事も。
『父ちゃん!カイトの奴、コイキングなんて雑魚を育ててるんだぜ?あり得ないだろ!』
ゴウキはカイトの事を笑い物にするように言ったがゴウキの父親はリョウヘイと同僚でカイトがコイキングを育てている事に感心していた一人でもあった。
おそらく何も知らずにバカにしているのだろうと思い訂正させておく必要があると思った。
『ゴウキ、コイキングが進化したら何になるか知ってるか?』
『・・・コイキングはコイキングのままじゃないのか?』
『・・・コイキングはなギャラドスに進化するんだ』
『ッ!?嘘だろ!?あんなのがギャラドスに!?』
ゴウキはコイキングが進化する事を知らなかった。コイキングの事なんて別に知らなくてもいいとそう思っていた。
『カイトくんのお父さんに聞くとな、もう2年も鍛えているんだそうだ。今のゴウキのように色んな人にバカにされながらもな。それでもカイトくんはコイキングが絶対に強くなると信じてるんだ。・・・もしかしたらそろそろ進化するかもしれん』
『・・・』
『ゴウキ、今はお前のほうが強いかもしれん。けどな、コイキングが進化すればカイトくんは一気に追いついてくるぞ』
『・・・フン!追いついてくるならまた引き離せばいいんだ!なあ、ワンリキー!!』
『リッキー!!』
『ハハハ、ゴウキは元気がいいな。どんどん強くなれよ!』
『おう!』
ゴウキは父親の前で強がってはいたがカイトがギャラドスを手に入れた時にバカにしてきた自分に仕返しをしてくるのではないかと内心焦っていた。
それと同時にコイキングを育てて自分もギャラドスを手に入れようと思ったが止めた。あんな弱いポケモンを2年間も育てるなんて自分にはとても出来ない。
また別の日にはたまたま海辺に行くと、カイトがコイキングを戦わせているところに遭遇した。カイトのコイキングがメノクラゲを倒したのだ。ゴウキが知る野生のコイキングではあり得ない光景だった。
『(あんな弱っちいのを敢えて育てようなんて、バカな奴だぜ。まったく)』
・・・ゴウキは気に食わないが少しだけ、ほんっっっの少しだけカイトの事を見直した。
ゴウキくん、もっと悪いキャラにするつもりだったのに・・・