ポケモンの世界へ   作:カルビン8

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虫取りする際は気をつけましょう


頭突き

次の日 11番道路 カイト

 

ウーノがコイルを捕まえた次の日、スクールはお休みで朝からウーノと共に11番道路に来ている。今度こそヘラクロスを捕まえようとウーノは意気込んでいた。今回はオレもボールを持って来ている。オレもヘラクロスが欲しいしな。コイキングにも手持ちを増やしていいか確認を取っている。母さんにも許可を貰った。虫が大丈夫な人で良かったよ。家の中に身長が1.5mで羽根を羽ばたかせる虫・・・怖すぎるわ!

どうしよう、オレの方が怖くなってきた・・・

 

そんな事を考えていたら昨日ヘラクロスにあった場所に辿り着いた。ここら辺がヘラクロス達の住処なのだろうか?

 

「あっ!いた!・・・て、また昨日の奴か」

 

ウーノが見つけたようだが折れたツノを見てしかめ面を隠そうとしない。よほど嫌なのだろう。すぐさま別のヘラクロスを探しに他の木々を見に行った。オレはウーノについて行かず折れたツノのヘラクロスの様子を見ている。

 

「ヘラクロッ、ヘラクロッ!」

 

ヘラクロスはひたすらに木に向かって頭突きを繰り返している。木にはポケモンがいる様子はなく多分トレーニングのつもりなんだろう、木の表面はボロボロになっている。

 

「ンボ、ンボ!」

 

「なんだ?お前もやりたいのか?」

 

コイキングも見ていてやってみたくなったようで別の木でやらせてみた。

 

「ンボー!」

 

1度跳ね、2度跳ね、3度目で体に力を入れて木に【たいあたり】をした。陸での戦い方にも慣れてきたな、出会った頃はホントになにも出来なかったのに・・・

そんな事をしみじみと思っているとコイキングが【たいあたり】をした木が揺れて何かが落ちてきた。

 

「ちゅんちゅん!」

 

オニスズメが襲いかかってきた!眠っていたところを落とされてかなり怒っているように見える。

 

「やるしかない!コイキング!【たいあたり】!」

 

「ンボ!」

 

先程と同じようにステップ(?)を踏み襲いかかってくるオニスズメに向かって繰り出すコイキング。

 

「ちゅん!?」

 

「ンボーッ!?」

 

オニスズメは【つつく】を繰り出しているところにまさかコイキングが反撃に出てくるとは思わずコイキングと空中で激突した。コイキングは体にオニスズメの嘴が刺さり悲鳴を上げた。すまん、コイキング。今のお前に出来るのはこれくらいしかないんだ・・・。

実は他にもう一つだけ【はねる】以外にあるのだが飛んでいる相手に当てれる気がしないので使わせないようにしている。

・・・とにかくこの戦いで勝つ方法はオニスズメが攻撃する、迎撃の形で【たいあたり】を繰り出す。相手が力尽きるまで繰り返す、それだけだ。

なんとも泥臭い戦い方だがこれしかない!!飛んでるって本当に厄介だな!

 

「ちゅん、ちゅんちゅん!!」

 

オニスズメは再びコイキング目掛けて【つつく】を繰り出した。こっちだってやる事は変わらない!それにコイキングがピンチになったら体力を回復するオボンのみをいくつか持ってきているんだ!

 

「コイキング!迎え撃て!」

 

「ンボッ!」

 

オレの掛け声に反応してコイキングはやってくるオニスズメに向かって【たいあたり】を繰り出すがオニスズメはコイキングの攻撃を躱し、オレの方にやって来た!

コイキングを倒すよりも指示してるオレの方が倒しやすいと思ったのだろう。なかなかに嫌らしいが賢い!

 

「う、おおおおお!?」

 

カイトは突撃してくるオニスズメの嘴を全力で横っ飛びして躱したが、オニスズメは攻撃を外した後に空中で軌道を変え再びカイトに襲いかかる。地面に伏しているカイトの背中にオニスズメの鋭い足の爪が突き刺さる。カイトの着ている上着は爪が突き刺さっている六箇所から赤く変色し始める。

 

「うっ!?あがああああああああああ!!???」

 

カイトは背中から焼けるような痛みに絶叫した。

 

まずいまずいまずいまずいまずいまずい!!このままではコイキングがやられる前に自分が死んでしまう!ウーノと簡単に別れるんじゃなかった!ウーノがいたからポケモンが襲いかかってこなかったのかもしれない!11番道路はオレにはまだ早すぎたんだ!!オレにはコイキングしかいないのにどうすれば!!

 

「ンボー!!」

 

「ちゅん!?」

 

遅れて跳ねてきたコイキングはカイトを痛ぶるのに夢中になっていたオニスズメを目掛けて全力で【たいあたり】をぶちかます。

カイトの背中に刺さっていた爪はその衝撃で傷口を抉りながら外れた。

 

「〜〜〜〜〜ッッ!!」

 

「ンボ・・・」

 

「だ、だい、じょぶ・・・ぜぇ、ぜぇ・・・」

 

コイキングの心配するような声にオレはなんとか笑みを浮かべて強がった。オレ、ちゃんと笑えてるかなぁ・・・

 

「ちゅーーんちゅんちゅん!ちゅーーーん!!」

 

木の上にとまっているオニスズメはオレ達を馬鹿にするかのように笑い、トドメを刺すべく再び滑空して襲いかかる。オレは今伏したままの状態で動けない。

 

「ンボー!!」

 

コイキングは渾身の【たいあたり】をオニスズメにぶつけようとするがオニスズメは攻撃を止めた。コイキングが攻撃を外した後にオレ目掛けて突っ込んでくる。

・・・【フェイント】か、お前覚えないじゃん。そんなのアリかよ!

次に襲いかかってくる激痛に備える為に歯を食いしばり目を強く瞑る、もう、ダメだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヘラクロ!!」

 

どこかで聞き覚えのある声が聞こえた。恐る恐る目を開けてみると目の前には何もいなくて左右を見ると青色の足が見えた。首を振り上を見てみるとオニスズメを捕らえている青色のボディで折れたツノ、あのヘラクロスがオレを跨いでそこにいた。

ヘラクロスはオニスズメの嘴と腹のあたりを掴んでいる。ヘラクロスは目線を下におろしオレを見ている。指示を待っているのか?

 

「よし!嘴を掴んでいる手を離して片足だけでもいい!足を掴め!」

 

「ヘラクロ!」

 

ヘラクロスは指示通り嘴を掴んでる手を離し両足を掴んだ。いいぞ!

 

「そして、腹を掴んでる手を離して、思いっきり地面に【たたきつけろ】!!」

 

「ヘラックロォ!!」

 

「ぢゅ!?ん・・・・」

 

ヘラクロスはオニスズメの両足を掴んだ手を地面に向かって振り下ろしオニスズメの頭を地面に叩きつけた。オニスズメはあまりの衝撃に一瞬声を上げ、その後はピクリとも動かなくなった。戦闘不能だ・・・多分。

あと、オレも・・・・・

 

11番道路 ウーノ

 

うーん、ヘラクロスがなかなかいないなぁ。木々も減ってるからどこかに行っているのかもしれない。いるとしたら・・・アイツか。だめだ!あんなので妥協したらダメに決まってる!ツノが折れてるのなんてカッコ悪いじゃないか!

 

「ヘラックロォ!!」

 

「ぢゅ!?ん・・・」

 

あの鳴き声はヘラクロス・・・?行ってみよう!

 

「なんだ、またあのヘラクロスか・・・ってカイト、君!?大丈夫!?」

 

あのヘラクロスを見つけたと思ったらカイトもいた。背中が血だらけだった。

まったく情けない、あんな弱っちぃコイキングなんか連れてるからこんな目にあうんだ。さっさと他のポケモンを使ったらいいのに・・・

 

「ウーノ、ぜぇ。ごめん、今日はもう帰るよ・・・」

 

「う、うん・・・。でもどうやって?」

 

カイトはコイキングしか持ってない、どう考えてもコイキングがおぶさって帰るなんて出来ないよ。ボクのバタフリーがカイトを抱っこして運ぶしか・・・ね。家まで送ったらカイトにはお礼にボクの手下になってもらう、これくらいいいよね?フフフ、これからの学校生活が楽しみだなぁ!

 

「ンボ、ンボンボ!」

 

「ヘラクロッ!」

 

コイキングがボクを見た後にヘラクロスに何かを言っている。ヘラクロスはカイトをお、お姫様抱っこをして、羽根を広げて僅かに飛んでいる。

 

「な、なに?うお!?飛んでる!?」

 

「ヘラクロッ!」

 

「え?運んでくれるのか?助かるよ!戻れ、コイキング!ヘラクロス、オレん家は・・・」

 

おい、何をやってるんだ?そいつはボクの手下だぞ?勝手な事をされたら困るんだよねぇ!

ボクはモンスターボールを取り出し、ヘラクロスを捕まえようとする。ボクが最初に見つけたんだ、ボクが捕まえたっていいよね?

 

・・・まて、落ち着くんだ。コイツは弱いのに何をムキになって捕まえようとしてるんだボクは。捕まえるだけ無駄だ!

それよりこのヘラクロスがカイトの手持ちになればスクールでのポケモンバトルも仕掛けやすい。そこでみんなの前で戦ってボコボコにしてやる!

そうだ、それがいい!!

ボクはその後、カイトの家に行って事情を話して帰った。

 

クチバシティ ミナ

 

「お子さんのカイト君ですが・・・」

 

「はい・・・」

 

私は今、病院に来ている。カイトが家に帰ってきたと思えば血だらけでポケモンに支えられて帰ってきたわ。それを見た時は血の気が引いて倒れそうになったけどなんとか堪えて病院に連れてきた。

診断結果は命に別条はなく傷も残らないようだ。ただ、しばらくの間は鳥ポケモンや鋭い物に対して嫌悪感を示すようになるかもしれないと言われた。

心に傷が出来たのは心苦しいけれど無事に元の生活を送れるようになれるのならとりあえず良かったわ。

こんな事になるのならカイリキーを連れて行かせれば良かった・・・。ごめんなさいカイト、お母さんが悪かったわ。

しばらくの間はクチバシティから出ないように言っておきましょう。不満かもしれないけどカイトの為よ・・・

ああ、それにお礼も言っておかないと。

 

「貴方がカイトを運んでくれたのね?貴方はカイトの命の恩人よ、本当にありがとう」

 

「ヘラクロッ」

 

ツノの先が折れてる変わったポケモン。えっと、ヘラクロスだったかしら?

お礼を言うと自慢げに返事をした。どういたしまして、という事かしら?

この子がいなかったらと思うとカイトは11番道路に置き去りになっていたと思うとゾッとする。ウーノ君もいたけどバタフリーだとあの小さな手で上手く抱えられなかったかもしれないし落としてしまったらもっと大変な事になっていたかもしれない。

それにしてもウーノ君、カイトによるとスクールで虐められていたというわりには雰囲気が変わっていたわね。なにか心情が変わったのかしら?

 

クチバシティ ヘラクロス

 

全く、あんなに小さいのにオニスズメに襲われるなんてついてない子ね。ツノが戦いによって折れて仲間外れにされてから1人で修行をしてると突然に悲鳴が聞こえるんだもの。思わず気になって見に行ったらオニスズメに襲われていた。オニスズメは苦手だけど思わず体が動いてしまった。

戦ったのはいいけど、どうすればいいか分からなかったけどあの子、カイトだったわね。カイトの指示に従ったら苦手なオニスズメにも勝てたわ!実は私にとって初勝利だったりする。

人間ってひ弱なくせになかなかやるじゃない!カイトって結構すごいのかしら?

しばらくカイトの巣に厄介になってもう少し様子を見させてもらいましょうか。コイキングだけが仲間なんて心配でしょうがないわ!




コイキングコイキング、スマホで打つのめんどくせぇ!
5歳の子供相手ならオニスズメも相当に強いです、勝ち目がありません。

ウーノ君の闇が止まりません、なんで?コイツ、ホントに5歳か!?

注意!ゲームでヘラクロスは【たたきつける】を覚えません!
でも、手があれば誰でも出来ると思うの・・・

カイト 教え技

たたきつける
とびはねる
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