荒廃したこの世界で白鳥は踊る   作:通りすがりの錬金術師

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卒研で疲れたので息抜きに製作、と
……って、え?なんか評価が増えてるんだけど!?
ありがとうございます!(土下座)

ででで、でもなんかプレッシャーががが……今回、こんなので良かったかな……


3

 フェンリル極東支部、通称アナグラ。アラガミの楽園とも言われる極東地域にて、その地でアラガミと日々戦い続けるゴッドイーターたちが拠点としている所である。

 

 ちなみにこのアナグラで今、人気なのは最近出来たばかりのラウンジ。そこでまだ幼いながらも女将の風格を持つムツミちゃんのご飯はとても美味しい。……そう、あのアリサの料理と言っていいのか分からないあれとは比べ物にならないくらい。と言うか、比べるのは失礼だね(もちろんムツミちゃんに)。任務終わりには必ず食べたい。

 

 と、まあ今のアナグラについては置いといて。実は任務明けで自室で休息を取っていた所にサカキ博士から呼び出しがあった。サカキ博士の呼び出しってなんか嫌な予感しかしないんだよねぇ……。さっきみたいに逃避しないとやってられないレベルの無茶振りがたまに飛んでくるから。

 

 

「失礼しまーす」

 

 

 支部長室に着くと、そこにはサカキ博士を始めとして私と同じ第一部隊の皆が揃っていた。それと何故かオペレーターのヒバリさんも。いつもはいないのになんで?

 

 

「よし、ユウ君も来たことだし今回の呼び出しについて話をしよう。ヒバリ君、頼めるかな?」

 

「はい。つい先ほど、愚者の空母付近の港区域にてアラガミとは異なる異常なエネルギー反応を検知しました」

 

「ん?アラガミじゃないの?」

 

 

 コウタの言葉に皆同じ疑問を持っていたのかヒバリさんの話の続きを待つ。

 

 

「オラクル反応は検出されたのですが、アラガミ特有のパターンが検出されず、サカキ博士に尋ねましたらアラガミ以外の可能性が高いと。

それと、ハンニバルの反応も有りますが、このエネルギーの発生源を探ってみた所、どうやら敵対しているみたいで……」

 

「ちなみに敵対状態だと判断した理由は、ハンニバルから活性化しているときの反応が出たからだね。

君たちに頼みたいのはこのエネルギーを発生させている者の調査だ。ハンニバルがいるともなると、君たちにしか頼めないんだ」

 

 

 なるほど。確かにあのアラガミは私たち以外には荷が重すぎる。それに、そのハンニバルと敵対している何者かの相手もしないといけなくなるかもしれない。

 

 

「さて、悪いけど急いで出撃をお願いしてもいいかな。時間がないかもしれないんだ。理由は移動中に伝えるよ」

 

「了解!」

 

 

 

 そしてヘリに乗っての移動中。

 

 

「リーダー。今回の調査対象はいったいなんだと思います?」

 

「んー……。アラガミじゃないって言ってたし、ゴッドイーターなら腕輪の反応とかでわかるだろうし……」

 

 

 個人的にはシオみたいなヒト型アラガミだといいなって思ってる。アラガミじゃない可能性が高いってだけでアラガミである可能性はゼロじゃないからね。

 

 

『あー、あー。諸君、聞こえているかい?』

 

「はいはーい、こちらコウタ。バッチリ聞こえてますよ、博士」

 

『それじゃあ、さっき出来なかった話をしよう』

 

「時間がないかもしれないって言ってたやつだな」

 

『その通りだよ。答えは簡単さ。ハンニバルの反応が()()()()()()()()

 

 

 え?それって……。

 

 

「もう戦闘は終了してしまった、という事ですか?」

 

『いやいや、戦闘自体は今も続いていると思うよ。ハンニバルの反応は確認されているからね。言っただろう?一時ってね。恐らくハンニバルを一度倒したのだろう。でも……』

 

「復活した……って事か」

 

『そう、その通り!これもあったからアラガミではないだろうと踏んでね………』

 

「とにかく、それで今の状況は!?」

 

『おっと、そうだね。もう片方のは……時折反応が跳ね上がるが先ほどのより低いね。基本的にはかなり微弱なレベルまで落ちている。恐らくまだ生きてはいるが、あまり長くは持たないだろう』

 

「じゃあ、急がないと!」

 

『第一部隊に通達。ハンニバルの反応、沈黙。しかし、再びの活性化を確認。復活したものと思われます』

 

 

 現地にいるのが何かは分からない。でも、私たちと協力出来るような存在なのならば……お願い、無事でいて!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『まもなく作戦区域に到着します。各員、準備を!』

 

「了解」

 

「ああ」

 

「了解しました」

 

「よし、行くよ!」

 

 

 目的地に直接ヘリで降りるのは流石に危ないから、少し離れた所でヘリのハッチを開けて飛び降りる。そして、目的地で私の目に入ってきたのは、顔、籠手、逆鱗と全てが結合崩壊を起こしたハンニバルと、ボロボロで少しブカブカな服(?)を羽織って倒れているヒト型に見える何か。

 

 

「ソーマはハンニバルに突っ込んで!アリサとコウタはソーマの援護を!」

 

「「「了解!」」」

 

 

 三人に即座に指示を出した後、私はスナイパーに付いている機能であるステルスフィールドを展開して、姿を隠す。回り込む形で倒れている何かの近くへと向かう。

 

 目の前に来たことで正体が少しわかった。女の子だ。青い髪をした、リッカさん(※神機の整備士、身長150㌢)より少し大きいくらいの女の子。たぶん、人間?いや、ハンニバルと戦って二回も倒したのだろうこの子が本当に人間なのかは疑わしいけど。ヒト型アラガミって言った方がしっくりきそう。

 ん?この子がただ巻き込まれただけの可能性?ないない。仮にそうだとしたら普通は見つからないようにどこかに隠れるだろうし、攻撃なんて受けたら傷だらけになる前に……まあ、そんなことになるよね。

 とりあえずボロボロの彼女を背負って、戦場から離れる。ヘリの所に戻る途中で聞こえた無線からは、もうすぐハンニバルを倒せそうという連絡。援護もいらないと言われ、博士にもそれなら先に彼女を連れて極東支部に戻って来てほしいと言われた。既に彼女の治療の手配や皆の帰投の為のヘリの準備は整えたらしい。サカキ博士……こういう時だけ無駄に仕事が早い、自重して(色んな意味で)。おっとつい本音が。

 

 

 そんなこんなで保護した女の子。ボロボロだったけど、どうやら骨は折れてなかったみたいで治療そのものはすぐに終わった。傷を消毒して、包帯を巻いて、と簡単に。

 問題はこの子をどこで寝かせるか。普通なら医務室でいいんだけど、万が一に備えて博士のラボの小部屋という案も出た。

 

 

「彼女の容態も安定しているようだし、目覚めるまでそう時間はかからないと思うから、医務室でいいんじゃないかな。ユウ君とアリサ君も交代で彼女の様子を見てあげて欲しい。目覚めた時にいるのが同じ女性の方が彼女も安心するだろう」

 

 

 最終的に博士のこの言葉で決まった。

 そして、目覚めたら連絡してね、と言って博士は支部長室へと歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし、すぐに目覚めると予想されていた彼女が目覚めたのは、なんと4日後だった。




初代主人公を男にするか女にするか悩んだ結果、ユウちゃんになりました。
男にして、メルトが惚れるという展開も浮かびはしたのですが、個人的に初代男主人公はアリサとのカップリングこそ正義だと思っている(異論は認める)ので、それは違うなというわけで女になりました。
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