荒廃したこの世界で白鳥は踊る   作:通りすがりの錬金術師

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気づいたらお気に入り100越えてたんだが……と、今さらながらぼやくヴァリアントサイス使いの錬金術師です。RBで『血塗れのツァンナ』使って難易度15+30のウロヴォロスをソロで遊んだりしてます。一振で1万近くのダメージ出るの見て和んでます←

さて、最初に言っておく。あまり内容に期待しないでね?(てへぺろ)


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 2071年、人類の天敵たるアラガミと日夜戦いを繰り広げる極東のゴッドイーターたち。その仲間として新しく加わったメルトリリス。彼女の実力は並みのゴッドイーターを越えていて、第一部隊の面々と比べても遜色ないのであった。

 

 そんな彼女(休暇中)の今の様子がこうだ。

 

 

「……ズーーー、プハァ.これはまあまあね」

 

 

 目線を隠すサングラス。ペンギ「リヴァイアサンよ!」……リヴァイアサンをモチーフにしたフード付きパーカー(メルトデザイン、リッカ作)を着用。足は棘とブレードを収納した状態。

 そう、彼女はリヴァイアサンの要素を前面に出した『謎のアルターエゴ・Λ(ラムダ)』の格好で、ラウンジでソファに持たれながら、アナグラの神機整備士リッカのオススメの『冷やしカレードリンク』をストローを使って飲んでいた。どうやらその評価は微妙なよう。

 ちなみに、そんな彼女のお気に入りは『初恋ジュース』。なんと表現したらいいのかわからないくらい、美味しいらしい。『これが、初恋の味なのね!』とは、彼女の談。それを聞いたアナグラのゴッドイーターたちは彼女を奇妙なものを見る目で見たとのこと。

 

 と、まあどうでも良さそうなジュースについては置いといて。

 彼女が『メルトリリス』ではなく『謎のアルターエゴ・Λ』の格好でいるのには訳があった。

 

 

 

……………そう、それは彼女がアナグラの一員となった翌日のこと。『メルトリリス「これは露出しているのではないの。貞淑に隠しているのよ!」』事件、通称『アナグラ男子危機一髪』が起きた事に起因する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 アナグラに受け入れられた翌日。この日はユウたちと合同でのミッションの予定が入っていた。

 与えられた自室で、目覚めた時から来ていた病人服から『(メルトリリス)』の服へと着替えてミーティング予定のエントランスへと移動する。

 そこでは何故か、私を見る人たちの様子がおかしい。顔を赤くしたり、私から目を反らしたり、私を凝視したりしている。

 それに疑問を覚えながらも、ユウたちを見つけたので近づいていく。

 

 

「ユウ」

 

「あ、メルトちゃ……んんん!?」

 

「どうしたのよ?」

 

 

 私の声に気づいたユウがこっちを振り向くと、何故か声が上擦った。

 

 

「な、おま、なんて格好を……グハァ!?」

 

「お、男の人は見ちゃダメです!」

 

「ちょっと、メルトちゃん!なんでそんな格好してるの!?」

 

「そんな格好って……どこかおかしいかしら?」

 

 

 コートも脚甲も髪型も特に問題はないはず。当然ながら私の身体は完璧。ええ、問題ないわね。

 

 

「下だよ、下!ちゃんと隠して!アリサみたいになっちゃうよ!」

 

「そうですよ!色々と見えてしまいます!スカートかズボンか忘れてますよ!………ってリーダー、私みたいってどういうことですか!?」

 

 

………?ああ、そういうことね。

 

 

「勘違いしないでちょうだい、二人とも」

 

「へ?」

 

「これが私の正装よ」

 

「いやいや、え?本当に?」

 

「それにしても露出し過ぎだと思うんですが……見えません?それ」

 

「違うわ」

 

 

 アリサはわかってないわね。これは……。

 

 

「これは露出しているのではないの。貞淑に……隠しているのよ!そう、貴女と違ってね」

 

 

 そう宣言した所、少し騒がしかった周囲が一気に静かになった。

 

 

「だ……」

 

「……アリサ?」

 

「だ、誰が露出してるというんですか!私はちゃんと隠しています!」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

「だいたい――――!」

 

「それが――――!」

 

 

 メルトちゃんの一言から始まったアリサとの口論……口論?いや、これメルトちゃんはただ思っている事を素直に口にしてるだけで、それにアリサが突っかかっているようにしか見えない。

 

 

「はいはい。二人ともそこまでそこまで。ほら、ここで騒ぐと迷惑だから……それに任務もあるから」

 

「……そうね。少し熱くなってしまったわ」

 

「……わかりました」

 

 

 なお、この日の任務は難なく終わった。メルトちゃんは素早い動きでアラガミを翻弄しつつ、あの棘や蹴りで容赦なく屠っていっていた。たまに周りが見えなくなっててアラガミに突っ込み過ぎる癖が見られたけど。アリサも対抗心を燃やしたのかいつも以上にいい動きをしていた。

 反面、コウタは少しミスが目立っていた。うん、分かるよ。見えないと思っていても気になっちゃうよね、あれは。ソーマ?ソーマは別にいつも通りだったかな。特に気にしてないように見えたけど。

 

 その後、数日間メルトちゃんと行動を共にしていると、私とアリサはメルトちゃんの格好があんまり気にならなくなってきた。慣れって怖い。だけど、コウタや他の男性ゴッドイーターたちはどうやら違ったみたいで……。

 

 

 

「……と言うわけでメルトリリス君に苦情が来ているんだ」

 

「なんでよ!?」

 

 

 メルトちゃん(と、何故か私)はサカキ博士に呼び出されて、こう話をされた。後、メルトちゃん、その解せぬって表情やめよ?確かに私は慣れてきたけど、男の人にとっちゃ刺激が強いのは変わらないからね?後、子供に悪影響を与えかねないと思う。

 

 

「まあ、戦闘の時は仕方ないとして……それ以外では、その、もう少し隠して貰えるかな?」

 

「……納得は出来ないけど、わかったわ。でも、他の服なんて持ってないわよ?」

 

「そこは安心してくれ。リッカ君、頼んだよ」

 

「はーい。それじゃ、メルトちゃん行こうか」

 

 

 部屋の隅で待機していたリッカさんにメルトちゃんは連れていかれた。なるほど、確かにリッカさんは以前にアラガミ素材でシオの服を作った事もあるし大丈夫かな。……ところで、なんで私は呼ばれたの?

 

 

「ああ、メルトリリス君の事について言っておく事があってね」

 

「何か、あったんですか」

 

 

 博士が真面目な雰囲気を出して語り始めたのを見て、私は気を引き締める。何か重要な事がわかったに違いない。

 

 

「今日付けで第一部隊所属にすることに決定したからね」

 

「……はい?」

 

「報告書を見た限りだと、少し暴走癖(?)があるみたいだけど、君たちなら止められるだろう?本人の実力的にも十分みたいだし、頼んだよ」

 

 

 え?いやいやいや。

 

 

「えーと、それだけですか?」

 

「これだけだとも」

 

「その……もっと他の何かが分かった、とかじゃないんですか?例えば、メルトちゃんの秘密とか」

 

「んー、そういうのは見つかってないね」

 

 

 話は本当にこれだけのようだった。……なんのために気を引き締めたんだ、私は。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

「じゃあメルトちゃん。どんなデザインがいい?希望は可能な限り聞くよ」

 

「そうね……なら――?」

 

「なるほど、――?」

 

「いいわね!ここは――」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

「と、いうわけで、メルトちゃんの新しい服が完成したよ!」

 

 

 三日後。第一部隊のメンバーはリッカさんと博士に呼ばれて研究室に集合していた。メルトちゃんはシオが過ごしていた小部屋で着替えて待っているらしい。

 

 

「リッカさん……信用していない訳ではないんですが、大丈夫ですか?」

 

「もちろん!自信作だから安心していいよ。メルトちゃん、かもん!」

 

 

 リッカさんの言葉に続くようにドアが開く。

 そこから出てきたメルトちゃんはフード付きのパーカーを着ていた。……おお、予想外にまともな格好だ。メルトちゃんの事だからもっと露出している所が多いのかと思ってた。

 

 

「どうかしら?」

 

「……驚きました」

 

「似合ってるじゃん。な、ソーマ」

 

「……」

 

「何か言えよ……」

 

 

 確かに似合ってる。でも、一つ気になるのがパーカーの下だよね。

 

 

「メルトちゃん、そのパーカーの下ってどうなってるの?」

 

「あ、うん……その、それはね?えっと……」

 

 

 尋ねたら、リッカさんが何かいいずらそうにしている。

 

 

「この下は水着だけね」

 

 

 そしたら、メルトちゃんの口から爆弾発言が飛び出た。いや、なんで水着!?

 

 

「なんでですか!?」

 

「ちょっとリッカさん!?」

 

 

 問い詰めるようにリッカさんの方を見つめる。リッカさんは目線でメルトちゃんになにか確認をとっている?それで許可が出たのか、リッカさんは話し出す。

 

 

「まあ、正直私もそれはどうかと思ったよ?でも、メルトちゃんの体質の事聞かされたら、さ」

 

「体質?」

 

「メルトちゃんは、触覚がかなり低いみたいなんだ」

 

「え?」

 

 

 まさかのここで明らかになったメルトちゃんの秘密。

 

 

「簡単に検査してみた所、特に手は布一枚隔てるだけでもほとんど何も感じないみたい。メルトちゃんの薄着(?)はこれが少し関係しているみたいだね」

 

 

 いや、それ結構重くない?当の本人は全く気にしてないって雰囲気だしてるけど。

 

 

「別に気にする必用なんてないわよ。特に問題なんてな……ええ、無いわね」

 

「あるだろ」

 

「ありますね」

 

「大丈夫よ!……力加減がわかりづらくて、箸とかが非常に使いづらいくらいだもの」

 

 

 ああ、そういえばメルトちゃんって食事の時はいつもスプーンかフォークしか使ってないね。席もカウンター席しか座らないし。そういう理由だったんだ。

 

 

「メルトちゃん、日常で困った事あったら言ってね?手伝うから」

 

「ええ、その時は頼むわ」

 

 

 そう言ったらメルトちゃんは『手駒発見』みたいな笑みで私を見つめながらそう返した。……なんか早まった気がする。

 

 そんなこんなで、服装の変わったメルトちゃんを連れてエントランスへと向かうと、明らかに落胆しているのが何人かいた。その顔覚えたぞ、貴様ら(変態ども)




内容が薄い……薄くない?まあ、とりあえず普段着はラムダリリスですよ+触覚障害発覚、って話です。

アーカイブ
『メルトリリス「これは露出しているのではないの。貞淑に隠しているのよ!」』事件(命名:第一部隊隊長神薙ユウ)

通称『アナグラ男子危機一髪』
普段着(彼女談)で現れたメルトリリスの格好に、刺激が強すぎるから何とかならないかとアナグラのゴッドイーター含む職員(主に男子)がサカキ博士へと苦情をいれることになった事件。

結果的に戦闘時と緊急時を除き、別の格好をするという事で落ち着いた。
この事件後しばらく、メルトリリスへと目線が移ってしまった男性陣は女性陣から冷ややかな目で見られた。

なお、極一部(へんたい)が解決までの間、莫大な戦果を挙げた事も追記しておく。

この情報は極東支部部外秘とする。


オマケ:二人の内心
メルト→アリサ:あの服装……なるほど、見せているのね。
アリサ→メルト:な、なんですかあの格好は。破廉恥です!
なお、別に二人の仲が悪くなったとかは特にない。
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