ストーリー オブ ザ 球磨   作:ヤングコーン

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青緑の本…昔は私に攻撃するためにチルノが読ませたみたいです。
何もなかったり、一部愛読家がいたり、気絶したり、気分が悪くなったり…。結局は誰が書いた何の本なんでしょう。



10話 青緑の本、再び

射命丸さんが夢を見ていなかったのは覚えているけれど、夢は確かに見ていたはずのにとりさんの夢を思い出せない。これはそう…アリスさんから聞く事でチルノの侵入を知ったあの日のよう。

 

記憶が抜け落ちている。ふむむ、これは一体…。

 

まだ眠くて目をパチパチと瞬かせる。眼鏡を外してレンズを拭いていると外から声が聞こえた。見やると霊夢さんと咲夜さんが話しをしていた。

 

霊夢さんと目が合った。これだけ離れていてもその視線ははっきりわかる。彼女は私を指差し咲夜さんと話している。咲夜さんも一度こちらを振り向いたがそのまま霊夢さんの方へ向き直った。私は彼女に会いに外へ出て行く。

 

「何か私にご用ですか?」

 

「あなたやっぱり何か企んでるんでしょ。どうせ隠してもバレるんだから洗いざらい話しなさい」

 

「言葉を返す様で恐縮ですが、無い袖は振れない訳でして」

 

「…やっぱり嘘をついてる様には見えない。本当に球磨が異変に関わってるのかな…」

 

「霊夢、どう言う事なの」

 

霊夢さんは八雲紫って大妖怪から聞いた話を私達に話してくれた。とは言えやはり心当たりがない。霊夢さんも戸惑っているようだった。

 

「私の意図しない所で何か異変に関与してるのかもしれません。私にできる事があれば協力させてください」

 

「助かるわ。あまり気は良くないかもしれないけどしばらく見張らせてもらうわね」

 

そうして、今日の紅魔館での仕事が始まった。咲夜さんの事もあり霊夢さんも手伝ってくれた。ただ、そんな霊夢さんの様子に射命丸さんは驚いて飛び上がり、その節に天井に頭を強打してしまった。今は客室で寝ている。(やけにわざとらしく頭ぶつけてたな…)

 

元より射命丸さんの仕事がかなり進んでいた事もあって今日は割と楽だった。それで、にとりさんのいる図書館まで向かう事に。あまりここに来るのは気は進まないが。

 

図書館にはパチュリーさんがいた。読書をしている。そばにはにとりさんが倒れていて、ブランケットがかけられていた。更にフランさんまでいる。この状況は一体…。

 

「これ読めなくはないけどあまり面白くないよ」

 

フランさんは本を閉じた。

 

「私はそれなりに楽しめてるけどね」

 

一体何を読んでいるんだろう。私は失礼を承知ながら、掃除のフリをしてちょっと覗いてみた。

 

その瞬間、視界がグラリと揺れて遠くで悲鳴の様な声を聞いた。そのまま気が遠くなって…。

 

 

 

…ここは、夢の中だ。他の誰の夢でもない自分の夢。私は自分の夢を好きな様に改造できるが、この夢を改造する事は出来ないようだ。自力で起きる事はできる様だ。

 

しかし、一体何がどうして、いつの間に眠りについたんだったか…。

 

「現実はどうなっているんでしょう。そろそろ起きないと」

 

「えっ?」

 

私は隣を向いた。私のすぐ隣、私の首の根からもう一本私の首が生え、喋っていた。もう1人の私も私を見て驚く。

 

「ほお、鏡で見ている時とはまた違った見え方ですね。じっくり見る機会はありませんでしたがこうしてみると意外にも…」

 

「ちょ、喋らないでください!何なんですかあなた、どう言う事?!」

 

「こんな事で動揺する様では、本物は私みたいですね。偽物はこうしてやります」

 

まるで雑草ても毟る様に私の体の腕が私の頭をむんず、と掴んで引き剥がす。

 

「へ……???」

 

「さよならイミテーション。もう用済みです。ご苦労様でした」

 

私は私の首を投げる。投げた先が見える。大きな大断裂、谷底に向かって私の首は落下していく。何なのこれ。谷底から、目玉のついた掌が地上に向かって手を伸ばしている。

 

その手の1つが私の頭をキャッチした。その手は私の頭をまさぐる様に触れる。手は生きた人間と思えないほどひんやりしていて、ぬめぬめ、ぶよぶよとしている。錯乱しているためか、夢だからなのか、首の痛みは感じないが手の感触ははっきりと感じる。

 

「あがっ…」

 

指が口の中に入って来た。喉のあたりまで容赦なく突っ込まれ、強い嘔吐感に苛まれる。しかし吐けない。胃袋も内容物もない。別の指が迫ってくる。

 

2つの手の人差し指が耳の穴に、ねじ込む様に入って来る。あの指は人間の物と僅かに異なり異常に柔らかく、圧迫感はあるが耳の穴にはそれほど強い痛みがない。それがどうしようもない程の恐怖を煽り立てた。

 

鼻には小指と中指が。口内を弄んでいた先程の手は喉の奥へ入ろうと指を伸ばしている。私は半ば半狂乱で叫ぼうとするも上手くいかない。顔の筋肉のどこを動かしても気持ちが悪い手の感触が強くなるばかりで解放されもしない。

 

「ぁ…ぅぁ…」

 

眼鏡がずり落ちた。新しい手が伸びて来る。中指と薬指を突き出し迫ってくる。瞳に向かって。私は怖くて目蓋を閉じた。目に触れた指の腹の感覚が伝わって来る。それはゆっくり、ゆっくりと…。

 

 

 

 

「うわぁぁああああああ!ああ、ああ!!」

 

私は叫んだ。誰かが駆け寄って来る。小さな体が私の体を掴んだ。私は思わず突き飛ばし、逃げようとする。先程の何かがまた私を追いかけて来て、私を抱きしめる。

 

この小さな手、この匂い…。

 

「しっかり、大丈夫か?!落ち着け、深呼吸だ…。もう大丈夫だぞ、私がついているからな」

 

誰だろう。ポカポカとしてて暖かい。私はすがる様に抱きついた。

 

「助けてください、痛いのも苦しいのも嫌です、私は悪い事してません、助けてください!やだ、やだやだやだ…」

 

「私だ、にとりだ!分かるか?私が分かるか?いいか、深呼吸だ。私に合わせてゆっくりと吸って、ゆっくり吐くんだ」

 

私は彼女の言う通りにゆっくりと深呼吸をする。酸素がしっかり頭に回って来たのか、ようやく冷静な思考が戻って来る。

 

「にとりさん…?」

 

「そうだ。お前の頼れる上司だぞ。だからもう怖くないぞ」

 

そう言いながら背中をさすって宥めてくれた。私は少し咳き込むと、ゆっくり深呼吸してから起き上がる。

 

「すみません、取り乱してしまいました」

 

誰かが私に水を出してくれた。咲夜さんだ。

 

「ありがとうございます。…あれ、ここはパチュリーさんの…。ここは私の担当ではないはず、何故私がここに…」

 

「覚えてないの?」

 

聞いて来たのは霊夢さん。

 

「あれ、霊夢さん。こんな所で会うなんて奇遇ですね」

 

「あー、待って皆。全て私から話すから」

 

パチュリーさんが皆を制して言った。私がここに来るまでの経緯は咲夜さんと霊夢さんに聞いた。私はパチュリーさんの見ていた本を見て悲鳴をあげながら気を失い、起きたらパニックを起こしててごく最近の記憶を無くしていた。という事らしい。

 

それからチルノや大妖精さんが呼ばれた。まるで探偵モノの犯人を言い当てるパートみたいにお互いに向き合って座ったり立ったりする。

 

「殺人犯かもしれねえ奴と一緒に篭るなんて俺は嫌だね。あばよ!」

 

呼ばれてないのに何故かチルノ達と一緒にやって来たルーミアさんが急にこの場から立ち去ろうとする。その瞬間、物陰に隠れていたフランさんが現れてルーミアさんの頭をバゲットで殴打する。

 

ルーミアさんはその場に倒れる。フランさんはバゲットを手に持ったまま、僅かに震えながら笑ってみせる。

 

「へ、へへ…。クローズドミステリーでのお約束だぜ。いい感じのダイイングメッセージで生存者を撹乱してやる…」

 

そう言いながらフランさんはポケットから赤色のラメ入りのノリをルーミアさんの指に付けて「ハイセンス!」と書かせる。

 

「へ、へへっ…!」

 

笑うフランさんの頭に電話帳が振り下ろされた。フランさんはルーミアさんに覆いかぶさる様に倒れた。パチュリーさんだ。

 

「へへ、2つの殺人事件をあたかも連続殺人に見せかける事で完璧なアリバイを用意できた。後はあの探偵の目を欺いてトンズラするだけだな」

 

「もう気は済んだでしょ。そろそろ説明してもらえる?その本について」

 

霊夢さんの声でようやく場の空気がまとまった。そうして、パチュリーさんが読んでいた謎の本について話が始まった。

 




青緑の本の内容、読んでみたいと友達が言っていた。書いてもいいけどいくつか問題があって…。ネタバレを気にせず書くと本筋は割と王道だけどその他の所がエロ、グロ、猟奇その他もろもろ、また倫理上アレな要素を含む作品なんだよね。

それと、チルノと大ちゃんはいるけど舞台はまるで違う世界だからジャンルとかタグづけとかどれを設定すればいいかよく分からない。

更に、オリジナルでやるならまだしもあの内容を東方で書く事にていこがある。あるいは完全にオリジナルにして主人公とヒロインを脳内であの2人に差し替える様にしてもらうべきか…。

最後に私の文章力で書ける気がしない。別作品のチルノと本作の球磨は夢を通して青緑の本の内容の一部に触れてるけど、さすがにレーディングの問題でかなりオブラートに包んだ内容と文章にしてる。

…友達も多分忘れてるはず。思い出すまで何も言わないでおこう。
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