転生先は大好きな世界でした   作:Monburan

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始まる後半戦

Cクラスへの偵察が終わった私は、Aクラスの拠点へと帰りました。 

 あっ、龍園くんに頼んで一人用の小さいテントを一つ貰いました、これを洞くつの中に立てて私は安眠するのですっ!

 洞くつの中に入るとすでにAクラスのメンバーは全員戻っていたようで、それぞれの探索結果の報告や記録した地図の整理など、率先して動いていました。

 

Aクラスすごいですね、やっぱり個人個人の能力が平均的に高いんですねぇ……

 

「栞さん、おかえりなさい。偵察のほうはどうでしたか?」

 

有栖が歩いて来てくれます。

 

「うん、とりあえずBクラスのリーダーはわかったよ!」

 

私の声を聞いたAクラスのメンバーが驚いてこちらを見ています。

 

「なるほどな、噂通りの実力ってことか」

 

橋本くんが地図を渡してくれながら言います。

 

「今日1日みんなで探索した結果を全て地図上にまとめてある。確認してくれ」

 

私はその地図を見ながら、完成度の高さに感激しました。

 

「ありがとぉ、助かるよ」

 

橋本くんは手を上げてふりながら戻っていきます。

 

「改めて、今日は1日みなさんお疲れ様でした。スポット付近の地図も完成して、Aクラスが勝利する条件は全て整いました。慣れない無人島生活で疲れてると思いますので、明日は1日自由な日とします。体調の管理を優先して休んでください」

 

「やったぁ」

「よしっ、釣りいこうぜ!」

「ようやく休めるよぉー」

 

みんな疲れていたのかいろんな声が聞こえてきます。

 そしてやることのなくなった私は、洞くつの道を一番奥までいったところの端っこに、一人用のテントを建てて中に入ろうとしていました。

 

「栞さん、私も中に入れてもらえませんか?」

 

有栖が聞いてきます。

 

「うんっ、いいよ?」

 

一人用のテントですが、二人くらいなら入れそうです。

 中に入ると有栖は杖を横において、私の肩に頭を寄せてきました。

 

「栞さん、私は予定通り、明日の朝リタイアいたしますね」

 

有栖は寂しそうに言います。

 

「ホントにいいの?有栖が残りたいならまだ残って大丈夫なんだよ?」

 

「ええ、私がいると栞さんの作戦にも影響が出てしまいますし、それに……実は結構疲れているんです」

 

有栖は普段顔にはまったく出さないし弱音もはいたりしませんが、やっぱり無人島での生活は体力的に相当辛かったようです。

 そして有栖にだけは私の計画の全てを伝えてあります。

 

「うんっ、わかったよ。お疲れ様っ有栖。今日はゆっくり休もうね」

 

そういって、私は有栖と一緒に寝ることにしました。

 私の手を大切そうに握りしめながら眠る有栖を見て、少し愛おしく感じてしまったことは秘密にしておきましょう。

 

そして無人島3日目の朝。

 私たちAクラスは朝の点呼を終えて、そのままAクラスの担任である真嶋先生を呼び止めました。

 

有栖が真嶋先生に言います。

 

「真嶋先生申し訳ありません。体調が優れませんので、私はここでリタイアとさせていただきたいです」

 

真嶋先生は驚くこともなく言います。

 

「わかった。次のリーダーは決めてあるな?」

 

「はい、次のAクラスのリーダーは

……月野栞さんです」

 

私は月野栞の名前が刻印されたカードを手に取り、歩いていく有栖の背中に声をかけました。

 

 

「船で待っててね」

 

 

「はい、お待ちしております」

 

有栖は振り返ることなく歩いていきました。

 

 

 

こうして私はAクラスのリーダーとなるのです

 

 

 

朝の点呼も終わり洞くつに戻った私ですが、今日は1日自由な日なので特にすることもありません。

 そういえば、Dクラスのみなさんは元気でしょうか?

 原作通りにいくと、この試験の途中で平田くんの彼女である軽井沢さんのパンツが盗まれたりと、悲しい出来事がおこるはずです。

 私がDクラスに戻ったときにクラスが崩壊していないことを祈りましょう。

 

そんなことを考えていると、橋本くんと鬼頭くんに声をかけられました。

 

「月野、釣りいこうぜ!」

 

「……」

 

「いきますっ!あっ、神室さんもいきます?」

 

「……いや、私は」

 

「えっ、いきますっ?」

 

「……いく」

 

 

4人で洞くつを出て釣りをしに川へ行きます。

 あっ、ちなみにこの川は占有スポットが別に存在しているのでDクラスとは関係のない川です!

 

「私、釣りはじめてなんです。楽しみ」

 

私は釣り竿をぶんぶんしながら言います。

 

「まぁ、女子で釣り好きってやつも少ないだろうしな」

 

「神室さんはありますかっ?」

 

「あると思う?むしろ今ここにいることにびっくりしてるし」

 

「神室さんは素直じゃないですからねぇ、鬼頭くんもそう思いませんか?」

 

「……」

 

「ですよねぇ!」

 

そんなことを話ながら私は釣りを始めましたが

 ……まったく釣れません

 

私以外はみんな釣れてるのに!!

 きっと場所が悪いんですね、そうに違いありません!

 私は橋本くんと鬼頭くんのいる場所から離れて、少し上流にいる神室さんの横へと移動しました。

 

「ねぇ、あんたさ。私の秘密知ってるんでしょ?」

 

すると珍しく神室さんが話しかけてきました。

 

「うんっ、万引きのことだよね?」

 

「そう、あんたはなんでそのこと学校に言わないの?坂柳に口止めされてるとか?」

 

「えっ?逆になんで言わなきゃいけないんですかっ!?私が神室さんで遊べなくなるだけ損ですよねっ?」

 

「あんたね……」

 

「ふふっ、冗談です。だけど覚えておいてください、神室さん。私も有栖も神室さんが大好きなんです。きっと万引きの現場を見てなかったとしても、こうやって一緒に釣りをしていたと思いますよ?だからこれからもよろしくお願いしますねっ」

 

「……はぁ、そういうことにしとく」

 

「あっ、釣竿引いてます!絶対逃がしません!!私の記念すべき一匹目の……」

 

 

 

こうして私は次の獲物を釣りにいくのです

 

 

 

釣りも終わって洞くつに戻り食事をした後、私はポイントで購入した簡易シャワーを浴びてから、Aクラスのみんなと一息ついていました。

 そして……

 

「じゃぁ明日からの予定をお話しします。明日からは……」

 

 

「ええぇぇぇぇぇぇ!?」

 

 

 

こうして私たちは後半戦を迎えるのです

 

 

 




氏名 橋本正義

クラス 1年A組

学籍番号 S01T004690

部活 テニス部
 
誕生日 4月24日

評価

・学力B+

・知力B+

・判断力B

・身体能力B

・協調性C


担当官からのコメント

受け答えもハッキリとしており、将来への目標意識も高く持っている。集団に溶け込むことを得意としており、長所を更に伸ばせるよう指導したい。
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