こんにちは。月野栞です。
私たちの無人島生活も4日目となりついに後半戦
私は今は、ビーチの中央でパラソルの下、ビーチチェアに座り本を読んでいます。
そう、私たちAクラスは……
「おーーい!!ボールとってくれぇー」
「キャァァ、冷た~いっ」
「月野さんかわいい」
「……」
「無人島でバーベキューとか最高だぜ!」
無人島でのバカンスを満喫しておりました。
時は少し遡り無人島生活2日目
私が龍園くんとひよりちゃんに会いにいった日のことでした。
「いいんですか?本当に遊んでいきますよっ?」
「ああ、構わねえさ。食料も腐るほどあるしな。おい、石崎!栞に飲み物もってこい」
石崎くんが冷たいお茶を持ってきてくれました。
「石崎くん、ありがとうございます」
「おう」
「ところで龍園くん、ずいぶんと使いやすそうな無線機をお持ちなのですね?遠くにいるお仲間ともお話ができそうで羨ましい限りです」
「あ?そんな仲間はしらねえな。オレに歯向かったゴミどもなら二人ほどいたがな」
「……そうですか、それはかわいそうです。これで、龍園くんが島に残ってリーダーを当てられなかったらもっとかわいそうです」
「チッ、御託はいい、なんの要件だ?」
「ふふっ、そんなに警戒しないでください。私から龍園くんに、素敵な契約をお持ちいたしましたので」
「それを決めんのはオレだ、さっさと見せろ」
「はいっ、こちらです」
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特別試験における契約条項
第1条
Aクラスは現時点で月野栞が知り得たBクラス及びDクラスのリーダー情報をCクラスに提供する。
第2条
Cクラスは試験4日目の午前10時に、特別試験のポイントで購入した全ての物資をAクラスへと譲渡する。
第3条
AクラスはCクラスのリーダーを指名しない。
第4条
CクラスはAクラスのリーダーを指名しない。
第5条
Aクラスは龍園翔に対して試験終了時まで、最低限の生活を保護をすることを約束する。
禁止事項
この契約内容は試験中のみ、他クラスへ話すことを禁止する。
上記項目に違反した際はクラスのプライベートポイント全てを契約相手に譲渡することとする。
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龍園くんは鋭い眼差しで契約書を読んでいました。そして急に笑い始めました。
「クククククク、おい、栞、お前これはどういう冗談だ。いつからAクラスに寝返りやがった」
私は何も答えません。
龍園くんは私がなにも答えないのを見てすぐ真顔に戻ります。
「ふっ、そうか。契約で話せねえか。だが書面はその限りじゃねえ、これもそういう契約だ……」
私は何も答えません。
「だがな、栞。この場にあるオレ達の物資は全部で300ポイント。食料ももちろんあるが、ほとんどは設備や遊具。残せるもんだ。それの見返りがリーダー二人ってのはちょっと少ねえんじゃねえか?」
「じゃぁ契約しなくてもいいですよ?どうせ使わない物資なんですから、Aクラスへリサイクルに出した方が良いと私は思いますけど。それに、そちらがその気ならCクラスのリーダーを当ててあげてもいいんですよ?龍園翔くん……」
私たちはいつでもお互いを刺し殺せるくらいの眼で話し合いました。
「チッ、第2条に無線機と、ここにいない二人のザコの分は含まないことを追加しろ。今回はお前の話にのってやる、だが次はオレが勝つ。よく覚えておけ」
「それは楽しみです、私は記憶力がいいほうですので」
と、言うことがありました。
そして今、私たちは無人島でバカンス中。
原作では6日目に雨が降るので、4日目と5日目。
つまり、今日と明日の2日間バカンスをして、5日目の夜に洞くつに戻る予定です。
龍園くんを匿わなくてはいけないという面倒も少しありますが、みんなが楽しんで喜んでくれるのならそのくらい安いもんです!
きっと有栖がいたら龍園くんに
「ふふっ、どうですか?私のヒモになった気分は?」
とか言ってくれそうです!
「あ?なんだと、栞」
……え?
恐る恐る後ろを向くと龍園くんが睨んでました……
「キャァァァァァ!?」
こうして私たちは無人島を満喫するのです
氏名 石崎大地
クラス 1年C組
学籍番号 S01T004656
部活 無所属
誕生日 4月14日
評価
・学力E
・知力E
・判断力E
・身体能力C+
・協調性C-
担当官からのコメント
運動能力は平均よりやや上のレベル程度ではあるが、中学校では少々有名な不良生徒だったことを把握している。当校ではこういった生徒にも救済措置を与え成長を促す必要があると考える。