軽井沢さんのいじめ問題をきっと無事に乗り越えた私は翌日、豪華客船の屋外露天風呂で一面の海と涼しい潮風を浴びながら船内最後の休日を堪能していました。
明日には船上試験の結果が発表され、それが終われば学校に戻り、私たちは一週間ほどの本当の夏休みを得て二学期へと入ります。
二学期といえばまたしてもイベントの連続です。
体育祭に期末試験と乗り越えなくてはいけない試練が続きます。
そういえば体育祭で鍵を握る須藤くんですが、無人島で川へ走り出したという報告を受けてから全然姿を見かけていない気がしますが大丈夫でしょうか?
どこでなにをしているのか心配です。
まぁ、須藤くんのことはまた後日でいいでしょう。
今日は何も考えず、今までの試験の疲れを静かに露天風呂で癒すことにする……
はずだったのですが、なんでこんなことにっ……
「栞ちゃん、私が体洗ってあげます!」
「栞さん。一緒にあちらに移動しませんか?」
「お風呂で読書もいいですね、栞ちゃん」
「栞ちゃんっ、サウナいこうよっ!」
「つ、月野さん、ここすごい景色綺麗だよ、撮影したいね!」
「栞の周りってほんと女の子だらけだよねぇ」
「ふふぅ、露天風呂気持ちいいです」
……ちょっとみなさん静かにしていただけませんか?
ここお風呂ですよ?そしていつの間にこんなに人集まったんですか。
私一人で来たはずなんですけど……
「ふふっ、各クラスの情報網を舐めていただいては困りますね、栞さん」
「有栖、当たり前のように心を読まないでくださいっ、各クラスってなんです、各クラスって!」
「栞ちゃんがいけないんですよ?私なんてビリヤード以来登場してないんですから」
「白波さん、私もです。海で結ばれてから音沙汰もなく……」
あれっ、結んだのひよりちゃんだよね?
「栞はついに一線を越えたんだねぇ」
「フッ、私は痴漢で逮捕されてるしっ、羨ましいでしょ?」
桔梗ちゃんそれ犯罪だから!あと裏桔梗!!
「わ、私も……同じ部屋なのにみーちゃんばっかり構って全然お話しできてませんでした……」
「みぃ~っ」
んっ?なんか……聞いてると、どんどん私が悪い人みたいに聞こえてきますっ。
「栞ちゃんは悪い人だったんですね……」
「ねぇ、ひよりちゃんも心読めるようになってるの?」
「栞ちゃんは悪い子なんだねっ、今度は私が栞ちゃんを監禁してあげるよっ」
「櫛田さんのは自業自得だと思いますよ?」
「急に裏切りっ!?」
君たちなんだかんだ仲良いよねっ。
んっ?千尋ちゃんどうしたの?
「櫛田さんと言えば、その胸の大きさが理解できません。どうやったらそんなに大きくなるんですか?」
「えっ、知りたいっ?いいよ、教えてあげるねっ!」
「ぐっ、なんか……負けた気がするのでやっぱりいいです。佐倉さんに聞きますから」
「わ、わたし!?えっと、寝て起きたら……育ってました」
「……っつ、佐倉さん。それではなんの参考にもなりません。もっと詳しくお願いいたします!」
何気に有栖も気にしてたんだね……
「そ、そうですね。あとは効果があるかはわかりませんが、マッサージとか……」
『マッサージ!!??』
「佐倉さん、詳しくお願いします!」
「えっと、私も詳しくはわかりませんが……す、好きな人に揉まれると大きくなるとか」
『好きな人!!??』
「栞さん、お願いします」
「栞ちゃん、私からお願いします」
「栞ちゃん。私がマッサージしてあげますね?」
「私も栞ちゃんにしてあげたいなっ」
「栞、罪な女」
「みぃ~っ」
「すみません、手が2つしかないので無理ですっ」
「私は、あ、足でもいいよっ!?」
ダメでしょ!!
桔梗ちゃんいつの間に目覚めちゃったの!?
「胸の小さい人から順番でいいんじゃないかなぁ?」
心ちゃん?あなたそっちの味方だったんですね。
『小さい順、あっ……』
「えっ、私は関係ないよ!……ちがっ、みぃぃ~っっっ!?」
こうして私たちの手は癒されるのです