「お邪魔しまぁす」
日用品の買い物も終わって坂柳さんの部屋に遊びにきましたっ。
そういえば私、お友達のお部屋に入るなんてはじめての経験です!
なんか落ち着かないですっ、まるで悪いことをしているような……キョロキョロ
そんな私の挙動不審な動きを見ながら坂柳さんが笑って言います。
「ふふっ、なにもない部屋ですがゆっくりしていってくださいね」
坂柳さんはそう言いますが明らかに私の部屋より家具があるのはなぜでしょう。
転生特典に家具はセットでなかったので自分で買わなくてはいけませんね。
さっそくポイントがピンチな予感がします。
私がおとなしく座ると坂柳さんが紅茶を運んでくれました。
「月野さんは紅茶でよろしいでしょうか?」
「うん、ありがとう」
「いいえ、こちらこそ荷物を運んでくださって助かりました。結構重たかったと思うのですが月野さんは運動なども得意なのですか?」
そうなんです……私と坂柳さんの日用品を合わせると結構な量になってしまったのですが、なんと全然余裕で持ててしまったのです!
これが身体能力強化の特典でしょうか?
体がピカーって光っただけの時にちょっとばかし疑ってしまってすみませんでした!
「ん~運動はどうかなぁ。私も病気で長い間入院してたからやってみないとわからないかなっ」
これはホントです……
たぶん、きっと、特典のおかげで大丈夫だとは思うのですが……
やっぱりやってみないと不安で、え?信じてますよ?もちろん信じてます!
「そぉなのですね、わたしは杖がなければ歩くこともままならないので、自由に運動できることが羨ましいです」
わかるよ、その気持ち……
私も今までずっとそうだったもん。
「私で良かったら遊んだりお散歩したりいつでも付き合うからね!」
坂柳さんが顔を赤くしてうつむいています。
小動物みたいでかわいいですねぇ。
「月野さん、ありがとうございます。じゃぁさっそくチェスで勝負しましょうか。あっ、せっかくですし何か賭けませんか?」
「んっ?いいよぉ、ポイントかな?」
そういえば確か部活で賭けをしてるところもあるとか……今度覗いてみたいですね。
「いいえ、負けた方が勝った方の言うことをなんでも聞く。というのはどうでしょうか?」
ダメでしょう!?
初戦から賭けの内容が怖すぎるよ、それって最後の最後に出てくるやつだよね?
なんで初戦に全てを賭けようとしてるの!?
「そ、それはちょっと……ちなみに坂柳さんは勝ったら私に何をさせようとしてるの?」
なんだろう……
あっ、もしかしてDクラスのスパイになってAクラスに情報を、とか。
けどAクラスにとって今のDクラスなんか眼中にないだろうし……
「それは……言ったら賭けの条件を飲んでくれますか?」
坂柳さんが自分の手を重ね合わせながらチラチラ見てきます。このあざとさはどこで覚えたんですか?
「内容によるかなぁ、けど言ってくれないと条件は飲めないよ?」
ちょっとずるいけど、仕方ないですよね。あとは坂柳さんに委ねましょう。
「……っつ、わかりました。言いますね、もしわたしが勝ったら」
「勝ったら?」
坂柳さんがうるうると恥ずかしそうにこちらを見つめてきます。
「毎日わたしとちぇすしてほしいです//」
んっ?毎日わたしとチェスしてほしいであってたよね?
なんか一瞬いかがわしい言葉に聞こえた気がしたけど……気のせいだよね?
「それならいいよ、負けた方が勝った方の言うこと聞くね!」
「はい、絶対に負けませんけど」
resignです。坂柳さんが自陣のキングを倒しました。
負けるかと思った、すっごく強かったけどホントぎりぎりで勝てたよ……
「月野さん。チェス、ほんとにお強かったのですね。負けて悔しい気持ちもありますが、それ以上にとても嬉しいです」
「坂柳さんもすっごく強かったよ。また勝負しようね!」
「はい、それで賭けの方はいかがいたしますか。わたしは何をしたらよろしいですか?」
坂柳さんは信頼してくれてるのかにやにやしながら聞いてくる、ん~どうしようかなぁ……あっ
「じゃぁ坂柳さんの連絡先教えて!」
こうして私の携帯に二人目の連絡先が増えたのです
坂柳有栖
身長:150cm
スリーサイズ:B70(A)/W54/H77