転生先は大好きな世界でした   作:Monburan

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体育祭に向けて

体育祭の説明が終わってお昼休み、私は桔梗ちゃんの口の中にサンドイッチを突っ込……食べさせながら体育祭について思い出していました。

 

『体育祭』

 

原作ではこの時点で私たちはまだDクラスのままでした。

 ですので味方はAクラスで赤組、敵はBクラスとCクラスの白組でした。

 須藤くんや堀北さんを中心に体育祭に挑んだDクラスは順調に練習を行い体育祭を迎えます。

 何事もなく終わるかと思った体育祭でしたが、堀北さんが競技中に不自然な程、Cクラスのメンバーに攻撃をされ始めます。

 そしてそれこそが龍園くんの陰謀でした。

 

龍園くんはDクラスの中に裏切り者を作り、その人を通じて体育祭の参加表を入手していたのです。

 それに気がついたときには既に後の祭りで、Dクラスは競技の参加表がCクラスに漏れた状態での不利な戦いを余儀なくされます。

 そして執拗な攻撃を受けた堀北さんは競技中にCクラスの生徒と接触して両名ともケガを負います。

 龍園くんはこの接触は堀北さんが故意に起こしたものだと主張し、その手打ち金として100万プライベートポイントと土下座を体育祭終了後に支払えと要求してきます。

 しかしこれも龍園くんが仕組んだことで堀北さんは冤罪なのです。

 

そんな龍園くんの罠にかかったDクラスは、堀北さんも憔悴し頼りの須藤くんも度重なるCクラスの妨害行動に苛立ち何処かに行ってしまいます。

 その時、綾小路くんが堀北さんの前に現れて助言をすることにより、須藤くんと堀北さんは立ち直り再び体育祭に挑むことになります。

 結果、赤組の勝利にはなりますが、Dクラスは健闘するものの学年で最下位となります。

 ただ、数字の結果としては芳しくありませんでしたが、今回の体育祭で堀北さんと須藤くんが敗北を経験し、自分1人の力だけではなく仲間の力が大切だということを気がつけたことにより、今後の試験で大きな躍進を見せることになる。

 というのがこの体育祭の全貌でした。

 

ちなみにこれだけ聞くと綾小路くんはいい人なのですが、今回は堀北さんを覚醒させるために、龍園くんの陰謀を知っていながらも、わざと『何もしない』という作戦をとったのです。

 まぁ最後は堀北さんが冤罪だという証拠を、綾小路くんの存在を隠しつつ龍園くんへ提出してくれたことにより、100万プライベートポイントの支払いと土下座は回避されたわけなのですが……

 

そして今回の体育祭で一番の問題児である参加表を敵に渡したDクラスの裏切り者というのが……

 

 

「この子なんですよねぇ」

 私は目を細めて桔梗ちゃんを見ます。

 

 

「なにっ?栞ちゃん」

 

 

そんな可愛い顔であむあむしてもダメですからね?

 ただそんな桔梗ちゃん、既に船上試験で更正済みです。 

 今回に関してはとりあえず裏切ることはないでしょう。

 

 

「うぅん、もう一個食べるっ?」

 

「うんっ!」

 

 

そんなお昼の一時を桔梗ちゃんと過ごして午後の授業、私たちは顔合わせのために第一体育館へと向かいました。

 

体育館に到着すると既に赤組と白組に別れて400名以上の生徒と教師が並んでいました。

 私たちも白組に並びましょう。

 それから少し経つと、3年生の先輩が数名ほど前に出てきてアドバイスをくれました。

 

「1年生に1つだけアドバイスをしておく。体育祭は非常に重要なものだということを肝に銘じておけ、体育祭での経験は必ず別の機会でも生かされる。全学年が関わっての種目は最後の1200メートルリレーのみ、それ以外は全て学年別種目ばかりだ。今から各学年で集まり、方針について好きに話し合ってくれ」

それだけ伝えると先輩は帰っていきました。

 

「じゃぁ僕たちもCクラスとの話し合いに行こうと思う、月野さんついてきてもらえるかな?」

 

平田くんが立ち上がりました。

 

「うんっ、行こっか」

 

「月野さん、平田くん今回はよろしくね!あとBクラスへの昇格おめでとう!」

 

「船上試験以来だな、Bクラスへの昇格おめでとう」

 

どうやらCクラスが先に来てくれたようですっ。

 

「一之瀬さん、神崎くんありがとう。今回の体育祭は味方同士だし是非協力し合いたいと思っているんだ」

 

「ありがとうございますっ、一之瀬さん、神崎くん。体育祭ではよろしくお願いいたします」

 

「ではさっそく今後の話をしたいと思っているんだがいいか?」

 

神崎くんの提案に私たちは頷きます

 

「体育祭についてはクラス間での作戦はもちろんだが、それ以上に個人個人の能力向上を図るべきだと考えている。その結果が白組の勝利に直結するはずだ」

 

「なるほど、確かにそうだね。あとは参加表をお互いに見せ合うというのもどうかな?例えば100メートル走なんかで、強い選手が被って出場するのは損じゃないかと思うんだ。より確実に勝つためにも出場の順番を調整できたらなと考えていたんだ」

 

「そうだな。平田の言う通り、出場表についても共有し合えるほうがいいだろう。あとは、騎馬戦と棒倒しの作戦も何かあれば取り入れたいところだな……」

 

男子は気合いが入ってますねぇ、私と一之瀬さんはそんな二人を見ていました。

 

「月野さん、私たちは女子の連携について話そっか」

 

「うんっ、そうしよぉ」

 

「女子で作戦を立てられるとしたら、やっぱり騎馬戦と玉入れかな?」

 

「うんっ、そぉだねっ。練習で騎馬戦の連携と玉入れの練習をしよっかぁ」

 

さっき神崎くんも言ってましたけど体育祭は個々の能力が大切そうですし話し合いと言ってもそんなにないんですよねぇ……

 そういえば原作では龍園くんが話し合いを拒否して体育館を後にするシーンがあったけど、どうなってるかな。

 

私はAクラスとDクラスの話し合いに目を向けました。

 さすがに何を話しているかは聞こえないですけど、龍園くんは残って話し合ってるみたいですね。

 遠目に見ると神室さんと橋本くんが龍園くんと話し合いをしていました。

 原作では葛城くんがDクラスとの話し合いに来ていたはずなのですが……

 

やはり本来、私たちがDクラスのはずが船上試験の結果でBクラスまで上がってしまったことによって色々と原作から変わってきそうですね……

 どちらにせよ、龍園くんには注意するように致しましょう。

 

 

 

こうして私たちは体育祭に向けて活動を始めたのです

 

 

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