体育祭についての話し合いをした翌日、私たちBクラスは体育祭に向けていつものように日常の授業を楽しんでいました。
「まずは四方綱引きのメンバー決めのために握力測定をするわ。握力計を回すから男子全員と月野さんは測定を開始して!」
私は握力計を持つと小指だけに力を入れて握りました……
60㌔ですか、なかなかですねっ!
「なぁ、月野? 男子の握力平均ってどのくらいかわかるか?」
「綾小路くん、私で60㌔もあるんですし90㌔くらいじゃないでしょうかっ!?」
「そうか、助かった」
「月野さん、綾小路くん。握力を教えてくれるかしら?」
「私は60㌔だよっ!」
「俺は91㌔だ!」
「は? ふざけてるの?」
「おい、なんで綾小路の戦闘力が91㌔もあるんだよ! 俺だって80㌔だぞ!?」
あっ、逃げましょう……
ぐっ、腕を掴まれました。
「おい待て、月野……はめたな?」
ヒィィィィィィィ……
「時間は有限よ、次は二人三脚のメンバー決めを始めるわ!」
堀北さんの号令により、すぐに二人三脚の練習が始まりました。それぞれの100メートル走のタイムを参考に、タイムの近い人を順番に組ませて相性のよかった人がペアになるという方式です。
「えっと、次は……」
「栞ちゃん、次は私とだよ!」
桔梗ちゃんが飛んできました。
「桔梗ちゃんかぁ、じゃぁ足縛るねっ!」
「う、うん。き、きつめでお願いしますっ」
「はいっ、普通に縛ったよっ」
私と桔梗ちゃんは肩を組んで走り出します。
あっ、意外といいかも……
桔梗ちゃん合わせやすいっ。そう思ったのも束の間「きゃっ……」あと少しでゴールというところで桔梗ちゃんが私に向かって倒れてきました。
私はそのまま押し倒されて転びます「イタッ……」桔梗ちゃんは右手を私の胸に当てて左手を私の内ももに当ててきます。
「桔梗ちゃん今の絶対わざと転んだでしょ!? あと、手を退けなさいっ!」
「栞ちゃんひどいよぉ、ホントに転んだんだよっ?」
「じゃぁなんで手を動かしてるんですか? まって、左手、それ以上は……っつ」
「それ以上は、なにっ? 栞ちゃん」
「……それ、以上、わ……っっんんん」
「ねぇ、栞。そぉいうことは二人きりの時にしたほうがいいよ?」
「えっ、私!? 私が悪いのっ!?」
「えへへ、栞ちゃんんんんん」
「にゃああああああああ!? パチンッ!!」
桔梗ちゃんの頬に平手打ちをして成敗した私は男子との混合二人三脚の練習を始めようとしていました。あっ、二人三脚は堀北さんと組むことになりました。
桔梗ちゃんは……木の下で体育座りしています。
男女混合二人三脚は平田くんか須藤くんかなぁ。
まずは平田くんから? りょーかいですっ。
「月野さん、よろしくね」
「うん、平田くんよろしくねっ!」
平田くんとの二人三脚、相性ばっちし息ぴったりですっ!
普通に速かったです。
「いい感じだね!」「うんっ、本番もいい走りできそう」
「くそおおおおおおおおおおおお」
「え、なにっ?」
私が声をする方を見ると須藤くんが地面に膝をついて倒れていました。どうやら堀北さんとの二人三脚で転んで足をひねってしまったようです。
「クソオオオオオオオオオオオッ!!」
「おい、健! 足、足みせてみろ!」
「春樹やめろ、大丈夫だ! この後、月野との二人三脚があるんだ! やっと掴んだチャンスなんだ!!」
「ダメだ、靴脱がすぞ! って、めっちゃ腫れてるじゃねぇか!?」
「いいからテーピングだッ!! ガチガチに固めてくれええええ!!」
須藤くんは担架に運ばれて消えていきました。早くもBクラスは貴重な戦力が一人脱落したようです。ちなみに男女混合二人三脚のペアは平田くんとなりました。
がんばりたいと思います!
こうして私たちの体育祭練習は順調に進んでいくのです