転生先は大好きな世界でした   作:Monburan

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懐晴れやかに

気がつけば入学してから1週間がたちました。

 私の現状はというと2日目から特に変化はありません。

 相変わらずクラスではぼっちですし、坂柳さんとは夜な夜なチェスをして、椎名さんとは本を読んでいます。

 

しいて言うならば手持ちの10万ポイントが6万ポイント程まで減ってしまったことでしょうか?

 

お金ってこわいですよね……

 あればあるだけ使ってしまいそうになります。

 

え?2000万ためる話はどうなったかって?

 ちょうど明日から頑張ろうと思ってました!

 ホントですよ!?

 

 

 

 

 

 

 

さて、そんなこんなでクラスに到着です!

 

登校すると、珍しいこともあるものです。いつもぎりぎりで登校してくる池くんと山内くんがいました。

 

ちなみに私は早めに登校するようにしています。たまに眠くて遅くなることもありますが……

 

 

「いやぁー授業が楽しみすぎて目が冴えちゃってさ!」

 

「なはは。この学校は最高だよな、まさかこの時期から水泳があるなんてさ!水泳っていったら女の子、女の子と言えばスク水だよな!」

 

 

 

どうやら池くんと山内くんは今日のプールの授業が楽しみすぎて早く来てしまったみたいです。でもDクラスは確か女子の大半が見学なんですよねぇ……かわいそうに。

 

 

「おーい博士ー。ちょっときてくれよ!」

 

「フフッ、呼んだ?」

 

博士こと外村くん、オタクの人です。

 

「博士、女子の水着ちゃんと記録してくれよ!」

 

「任せてくだされ。体調不良で授業を見学する予定ンゴ」

 

「記録?なにさせるつもりだよ?」

 

「博士にクラスのおっぱい大きい子ランキングを作ってもらうんだよ。あわよくば携帯で画像撮影とかもなっ」

 

山内くんの言葉にクラスの女子はまるでゴミを見るような目で彼らを見ていました。

 もしかしたら私の目にもゴミがうつっていたかもしれません。

 

 

 

そしてお昼休みが終わりプールの時間になりました。

 私と櫛田さんが水着に着替えて出ていくと、池くんたちは頭を抱えてその場に崩れ落ちていました。

 

どうやらおっぱいランキング上位の佐倉さんと長谷部さんが見学席にいるのを知ってショックを受けているようです。

 

「ふふっ、ざまぁみろです」

 

あっ、心の声がもれてしまいました、気をつけましょう。

 

 

しかしショックを受けたのも束の間、櫛田さんに声をかけられてすぐさま復活しています。忙しい人たちですね……

 私もじろじろちらちら見られています。視線が痛いです、穴が空いてしまったら責任とってほしいです。

 

「綾小路くん、あなた何か運動してた?」

 

「え?いや、自慢じゃないが中学は帰宅部だったぞ」

 

綾小路くんと堀北さんが仲良くしてます。原作通りいい感じに進んでほしいです、二人の存在は必ずDクラスに必要となるのです。

 

 

 

「よーし!お前ら集合しろ!」

 

 

 

初めてみる体育会系のマッチョな先生がやってきました。

 

 

 

「見学者は17人か。随分と多いようだが、まぁいいだろう。早速だが準備体操をしたら実力がみたい、泳いでもらうぞ!」

 

「俺泳げないし、別に無理して泳げるようにならなくてもいいですよ」

 

一部の生徒から批判の声が上がります。ただ、それも先生の言葉に一蹴されてすぐ静まります。

 

「そうはいかん、今どれだけ苦手でも構わんが、克服はさせる。泳げるようになっておけば必ずあとで役に立つ!必ず、な」

 

この先、無人島試験がありますもんねぇ……

 あぁ、無人島試験が一番辛いです。いくら原作知識があっても無人島での生活は今から憂鬱です……

 

そして実は私、はじめてのプールです、もちろん泳いだことすらないです。

 ただ、22年間の間に泳ぎ方のイメージトレーニングだけはしていたので、クロールの形はわかります!

 あとは身体強化さんに期待しましょう。

 

 

「では、早速だがこれから競争をする!男女別50M自由型だ。1位になった生徒には、俺から特別ボーナス5000ポイントを支給しよう。一番遅かったやつには逆に補習があるから覚悟しろよ」

 

 

5000ポイント是非ともほしいです、がんばります!!

 

 

 

「女子は人数が少ないから5人を二組にわけて一番タイムの早かった生徒の優勝にする。男子はタイムの早かった上位5人で決勝をやる!」

 

 

私は第二レースです。一番の強敵は水泳部員の小野寺さんですね、小野寺さんに勝つ=5000ポイントです!

 

とりあえず私はクロールが出来ますが息継ぎはできませんのでひたすら泳ぎ続けるしかないです。

身体能力が上がっても技術は向上されないみたいです……

 

 

 

「第一レース 堀北28秒」

 

 

 

どうやら第一レースは堀北さんが勝ったようですね、ついに私の組です。

 

 

私はスタート台に立って準備をします、合図がなって私は飛び込みました。そこからはひたすらに全力でクロールをして折り返し、そして息継ぎもせずそのままゴールしました。

 

 

「第二レース 月野23秒20……」

 

 

男子も女子も全員がびっくりした顔をしています……

ふふふ、どうやら私の身体能力さんは最強のようですね。

 

 

その後、水泳部の小野寺さんが26秒。そして男子は高円寺くんが1位で23秒22でした。

 全てのレース終了後、高円寺くんが初めて話しかけに来てくれました。

 

 

「フフッ、まさかこの学校に私より早いタイムの相手がいるとは驚いたよ。これからも私を楽しませてくれたまえ、ムーンガール」

 

高円寺くんが手を差し出してくれたので私はそのまま握手をしました。

 まさか高円寺くんから話しかけられるとは思いませんでしたが、ちょっとだけ嬉しいですっ。

 そして私はムーンガールなのですね。

 

 

 

それから数日間クラスの中はプールの話で持ちきりでした。

 

 

 

そして入学してから2週間……

 

先日のプールの一件以来、水泳部の先生に勧誘されたり、泳ぐの早かったんだね、とか色々な方から声をかけていただきました。

 とりあえず水泳が得意なんです!ってことにして無事1週間を乗り越え、声をかけられることもなくなりました。

 

そういえば、今まで全く接点のなかった小野寺さんとお話する機会が増えました。

 あのあと息継ぎの仕方を小野寺さんに教わった事がきっかけで少し距離が縮まったようで嬉しいです。

 

あとこの一週間で変わったことと言えば手持ちの6万ポイントが残り4万ポイントになったことくらいでしょうか……

 

お金ってこわいですよね、あればあるだけ使ってしまいそうになります。というか使ってます。

 

え?一週間前にも同じことを聞いた?

 うぅ……だって、今までずっと病院生活でかわいい服を買ったりとかオシャレしたりとか出来なかったんです!まさかその反動が今になってくるとは……くっ、コロ

 

さすがにこのままでは、ポイントがなくなった人の為に救済措置として用意されている山菜定食にお世話になってしまうので、今日の放課後は坂柳さんとポイントを稼ぎにいくんですっ!

 

 

「あ~やっと学校終わったあ、帰ろうぜえ」

 

「おう、帰ろう帰ろう!」

 

 

ん~今日も無事終わりましたぁ。

 さて、Aクラスに坂柳さんをお迎えにいきましょう。

 そういえば他のクラスに入るのってはじめてです、緊張しますね……

 

Aクラスにつくとドアは開いていて中が見えました。

 坂柳さんはすぐに私に気づいてくれたみたいで、手招きして呼んでくれました。

 

「坂柳さん、迎えにきたよー!」

 

「ええ、月野さん。ありがとうございます。待っていました。」

 

 

周りを見渡すとまだ数人が教室に残って雑談をしています。そのほぼ全員が私に視線を向けてきました

 え、なにっ、怖いんですけど……

 

「坂柳が教室に人を呼ぶなんてはじめてだから、みんな気になってるのよ」

 

あっ、神室真澄さんじゃないですか!

 やっぱり万引き見つかってしまったんですね!?

 

「神室さん、はじめまして。そうだったんですねぇ、坂柳さんは恥ずかしがりやさんですからぁ」

 

「月野さん、余計なことは言わないでください」

 

「アンタ、私のこと知ってたんだね。なら、なんで私が坂柳と行動してるかも知ってんの?」

 

「はい。知ってますよ、誰にも言うつもりはないので安心してくださいっ」

 

「はぁ……安心できる要素がまったくないんだけど……」

 

「ふふっ、真澄さん。安心してください」

 

「いやっ、だから安心できないって……」

 

あ~坂柳さんが神室さんいじめたくなる気持ちがちょっとわかった気がしますっ。

 私は坂柳さんをいじめるほうか好きですけど……

 

「じゃあそろそろいこっかぁ、真澄さんも行くんだよね?」

 

「……別に行きたくないんだけどね、てかなんで急に名前呼び?」

 

「真澄さん……怒りますよ?」

 

「はっ?なんで!?」

 

 

神室さんとの親交を深めながら、私たちはチェス部にやってきました。

 そう、今日の目的はチェス部で賭け事をすることなんです!

 

 

 

「ところで坂柳さん、チェス部の人には今日行くこと伝えてるの?」

 

「いいえ、何も伝えていません。その方が道場破りみたいで面白いかなと思いまして」

 

「あっ、そぉなんだ。急に襲ってとれるだけポイント強奪して逃げる作戦なんだねっ」

 

「ねぇ、アンタらなんでそんな物騒なの……?」

 

ふふー坂柳さん以外とのチェス楽しみですっ

 

「ここがチェス部の部室だねっ、誰がノックする?神室さんかな!?」

 

「真澄さんですね」

 

「……私が一番ここに関係ないんだけど、まぁいいや。コンコン、失礼します」

 

ドアを開けると中には3人の部員の方がいました。少ないんですねぇ……

 けど同じ人数ですし、やりやすそうです。

 

「急なお訪ねで申し訳ございません。わたしは1年Aクラスの坂柳と申します。こちらが神室さん。こちらが月野さんです」

 

坂柳さんに続いて私と神室さんは軽くおじぎをします。

 

「もし宜しければポイントを賭けたチェスをしてみたいと思ったのですが、お相手してくださりませんか?」

 

「へぇ、賭けしに来たんだ、いいよ。私は部長の高橋。3人ともやるんだよね?」

 

「はい。3人でお願いします」

 

「……いや、私最近ルール覚えたばかりなんだけど」

 

「じゃあ3人ね。いくら賭けるの?」

 

「私は8万で月野さんが9万、神室さんは初心者なので5000でお願いします。対戦相手はそちらにお任せいたしますので、お好きに決めていただいて結構です」

 

「わかったわ。じゃあ部長の私が月野さんと、副部長の長井が坂柳さん。そして残った坂本と神室さんの組み合わせでいい?」

 

「はい。では、宜しくお願いします」

 

 

 

________________________

 

 

 

 

時は少しさかのぼって、教室を出てからチェス部につくまでの出来事。

 

「それでは神室さんは月野さんに5万ポイントを渡してください。これで月野さんは9万ポイントで勝負していただいて、神室さんは5000ポイントずつで遊んでいてください」

 

「わかった。はい…送ったよ。アンタのことは坂柳が信頼してるみたいだし、増やしてくれるのを期待してるから」

 

「うん、ありがとう神室さん。がんばって増やすね!これなら私は一万しか使ってない節約家で、神室さんは初心者さんだからって話で勝負できるもんね!」

 

「出来れば3戦くらいはしたいので、初戦と2回戦はぎりぎりで勝つようにして3戦目は本気で勝負しましょう。そして勝つごとに賭けるポイントも倍にしましょう」

 

「わかったよ、勝負が終わったら神室さんに借りた5万ポイントを、10万ポイントにして返すでいいんだよね」

 

「ええ。それでは行きましょうか」

 

 

そして現在、わたしたちは予定どおり3戦を戦い圧勝しました。

 私は3戦終了時点で72万ポイントになったのでここから10万ポイントを神室さんに返して、手持ちが62万ポイントになりました。

 

やったぁ、これでまた買い物ができる!あっ、もちろん貯金もしますよ?きっと……

 

 

「それでは本日はありがとうございました。また機会があれば是非遊んでください。それでは失礼します」

 

 

 

こうして私たち3人の懐は晴れやかに帰宅しました。

 

 




氏名 神室真澄

クラス 1年A組

学籍番号 S01T004714

部活 美術部
 
誕生日 2月20日

評価

・学力C

・知性D+

・判断力B-

・身体能力B+

・協調性D


担当官からのコメント

学力知力共に平均的だが、口数が少なく協調性が不足している。また言動にも改善の必要あり。
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