転生先は大好きな世界でした   作:Monburan

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結果発表会です!!




第一回 栞ポイントアンケート結果発表

 

 

『栞ポイントアンケート結果会場』

 

 

 

 ……これは、どういうことなんでしょう。学校が終わり部屋に戻ると、私の部屋の前にこの看板が置いてありました。栞ポイントアンケート結果会場……。どうやら私の知らないところで何かが起こっていたようです……

 とりあえず部屋の中に入ってみましょう。

 僅か8畳ほどの小さな部屋の中には、いつの間にかパーティー会場のような装飾が施されていて、ところ狭しと5人の女の子が座っています。

 そして部屋の壁には、順位と票数の書かれた大きな紙が張り付けられていました。

 

 

 1位 坂柳有栖 303票

 

 2位 櫛田桔梗 106票

 

 3位 椎名ひより 90票

 

 4位 その他  34票

 

 5位 白波千尋 16票

 

 

 状況の整理がつかずに私は声をあげます。

 

「えっと、これはどういう……」

 

「栞さん、見ての通りです」

 

「見てもわかんないよ!?」

 

「まったく、栞は鈍感ね」

 

「あれぇ、おかしいなぁ。どうして堀北さんがここにいるのかなぁ? 名前すらも与えられなかった、その他の人だよねっ?」

 

「……ぐっ、櫛田さん。それは今関係ないでしょ。それに私はその他の代表としてここに来たのよ」

 

「そうなんだぁ。今日は投票結果の高い人が偉いんだよ? 堀北さんは4位なんだし大人しくしててほしいな!」

 

「じゃぁ名前を与えられたのに5位だった私は大人しくしていますね……」

 

 

 会場の装飾とは正反対な程に恐ろしく殺伐とした雰囲気ですね……。それと千尋ちゃんの落ち込み具合が尋常じゃないです。私の枕に顔を押し付けながら泣いてます。

 えっ? 匂いを嗅いでるだけ? 

 そうですか、騙されるところでした。心配して損しました。

 

「ふふっ、それでは堀北さんよりも私の方が偉いってことですね。栞ちゃん、一緒に本を読みましょう?」

 

「待って、椎名さん。それなら私が2位なんだから私の方が偉いんだよっ?」

 

「そうなんですけど……。櫛田さんはたまたま出番が多かっただけのように感じました。桔梗の花のお話なんて、少し露骨過ぎませんか?」

 

「えぇ、その通りよ。椎名さん、よく言ってくれたわ。私だって鈴音の花があれば栞に渡していたもの」

 

「そうです! 私だって千尋の花があればたくさん渡してました!!」

 

 

 私がお茶を飲んでいる横でいつもの争いが始まっています。そういえば有栖は静かですね。よくわかりませんが1位の余裕というやつなのでしょうか? 

 

 

「みなさん、お静かに。どれだけ騒がれても順位はもう変わりません。それに4人の票を全て足したところで、どちらにしても私には届きません」

 

 

 有栖の発言に4人は急に静かになり、目を合わせて頷きます。

 

 

「坂柳さんに関しては、まず出番が多すぎて不公平だと感じました」

 

「なっ……」

 

「そうね。それに破廉恥な行動が多いのも減点だわ。下着を洗わせたり干させたり」

 

「そ、それは私のせいでは……」

 

「そうだよっ! 胸は揉ませるし、絆創膏は失くすし!」

 

「ば、絆創膏は私じゃありません!」

 

「変態です」

 

「……っつ、白波さんまで。そもそも全て栞さんのせいなのにどうして私が……」

 

 有栖が私に視線を向けてきますが吹けない口笛を吹きながら気づかない振りをしておきましょう……

 

「それにだよっ。体育祭での靴下の話! 靴下脱ぐだけであんなに人気でるなら私だって脱ぐよ!!」

 

 桔梗ちゃんが靴下を脱ぎ始めます。今日はいつにも増して行動的ですね。

 

「櫛田さんの靴下はやめておいたほうが……」

 

「えぇ、申し訳ないけれど脱がないでもらえるかしら……」

 

「櫛田さん、迷惑です……」

 

「なんで!? 急に裏切るのやめてよっ!!」

 

「と、ともあれ結果は結果です。私が1位なのには変わりありません。約束通り、栞さんと1日デートの権利は私がもらいますね」

 

 へぇ、そんな権利が与えられるんですねぇ。知らないうちに有栖とデートすることが決まっていたようです。

 

「次は、負けないわ……」

 

「あんたその他じゃん」

 

「……次は、名前を貰えるはずよ」

 

「そうなると誰かがその他になるってことだよっ?」

 

 みんなが千尋ちゃんに目を向けます。千尋ちゃんは枕で顔を隠しながら声をあげます。

 

「だって、私の出番少なすぎるんです。それにようやく出番が来たと思ったら水玉の傘って……。私も絆創膏くらい張り付けないと平等じゃないんです」

 

「だから絆創膏は私じゃないって先ほども……」

 

「けれどアンケート結果資料によると、白波千尋に投票した人はコアなファンユーザーが多かったらしいわよ?」

 

「……堀北さん、それは本当ですか?」

 

「ええ、携帯の都合で投票ボタンが押せないから票数にはカウントされないかもしれないけれど、大好きな千尋ちゃんに1票入れてあげてほしいですってメッセージがあったと書いてあるわ」

 

「う、嬉しいです。頑張れそうな気がしてきました……」

 

 そんな資料があるんですね、すごいです。私も後で見てみたいです。

 

「堀北さん、ちょっと貸してっ。あっ、その他についても書いてるよ!」

 

「ちょ、櫛田さん。勝手に持っていかないで……」

 

「えっとね、その他の茜先輩が大好きです。栞ちゃんとの先輩、後輩の愛らしい掛け合いが好きです。もっと出番が欲しいです! ってメッセージがあったんだって。やっぱり堀北さんの名前は次もないね!」

 

「ぐっ、余計なことを……」

 

「あとはねぇ。あっ、坂柳さんのも書いてるよ!」

 

「私のことですか? それは興味深いですね」

 

「えっちな坂柳さん好きです。だって」

 

「誤解です! 誤解なんです!!」

 

 結局、アンケート結果資料は有栖に破られて私が読むことは出来ませんでした……

 

 

 

 こうして私と有栖のデートが始まるのです

 

 

 




次回は初めて有栖視点でのデート会です!
それが終わるとついに新章『ペーパーシャッフル編』に突入です。いつも通り、オリジナル展開になりますのでご期待ください!

お外も寒いですし、またコロナも流行ってきていますのでみなさんも体調には気をつけてくださいね。


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