銀河帝国 軍務省 勇者部
現皇帝が創設した部署。皇帝が召した“勇者”と彼女達を補佐する(皇帝から指名されて入部した)帝国軍人の集団。部長は建前としては総監(大将 或いは 上級大将)相当職だが、陛下直轄なので軍務省の管轄から外れておりむしろ帝国軍三長官(元帥 相当職)に次ぐ上級大将の首席という扱いになる。拠点は軍務省 第13会議室。
勇者部 部長 (装甲擲弾兵総監 兼務):犬吠埼風 上級大将
勇者部 副部長(装甲擲弾兵副総監 兼務):三好夏凜 中将
戦略研究課長(憲兵総監 兼務):東郷美森 大将
装備計画課長(科学技術総監 兼務):犬吠埼樹 中将
宇宙艦隊司令部連絡官:結城友奈 上級大将
宇宙艦隊司令部連絡官付副官:ジークフリード・キルヒアイス 大佐
統帥本部連絡官:ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ 大将
統帥本部連絡官付副官:ベルンハルト・フォン・シュナイダー 少佐
勇者部 主席報道官:アーダルベルト・フォン・ファーレンハイト 少将
主席報道官付副官:ミヒャエル・ザンデルス 大尉
補給課長:エルネスト・メックリンガー 中将
補給課長付副官:ピーター・シュトラウス 大尉
勇者部警備隊長:ギュンター・キスリング 大佐
以下 役職無し勇者部所属将官一覧
ウォルフガング・ミッターマイヤー 中将
オスカー・フォン・ロイエンタール 中将
コルネリアス・ルッツ 中将
アウグスト・ザムエル・ワーレン 中将
カール・グスタフ・ケンプ 中将
エルンスト・フォン・アイゼナッハ 中将
ヘルムート・レンネンカンプ 中将
ウルリッヒ・ケスラー 中将
フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト 中将
カール・ロベルト・シュタインメッツ 少将
ナイトハルト・ミュラー 少将
勇者部6箇条
① 挨拶はきちんと
② なるべく諦めない
③ よく寝て、よく飲んで、よく食べる
④ 悩んだら相談
⑤ 為せば大抵なんとかなる
⑥ お互い助け合う
我が征くは星の大海
帝国暦151年 5月 アスターテ宙域
帝国軍 遠征艦隊 旗艦 『ブリュンヒルト』 艦橋
「・・・星を観ておいでですか。」
「うん。星は良いよジーク。どんなことにも動じず、同じ所で瞬き続け、私達を見守ってくれてる・・・でどうしたの?」
「偵察隊から報告が入りました。陛下からの予言通り敵は3個艦隊、およそ4万隻。我が軍を包囲すべく三方より接近中です。」
「第一次ダゴン星域会戦を再現するつもりみたいだね敵は。今までなら通用しただろうけど・・・。」
「我が艦隊の足なら包囲される前に各個撃破が可能です。ですが指揮権を盾に強行はなるべく避けとう存じます。意識統一の為にも諸提督を一度集め会議すべきかと。」
「・・・シュターデン教官の説得が一番面倒くさいな~。あのミッター君やアーダル君が煙たがる時点でお察しだよ~。」
「最悪私がシュターデン中将の食事に細工致します。中将がお眠りの間に事を済ませればよろしいかと。」
「わかった。ジークの言う通りにする。」
「皆集まってくれてありがとう。」
「司令官閣下、本日は意見具申の機会を下さりありがとうございます。」
「皆の懸念はわかってる。我々は三方から包囲されつつある。それに対する私の注意を喚起したいと。」
「左様です閣下。こちらを御覧下さい。」ホログラムディスプレイを起動する
「我ら結城機動艦隊2万に対し、中央にヴァルゴ型が指揮する敵艦隊12000、左にキャンサー型率いる13000、右にスコーピオン型率いる15000がそれぞれ布陣し我が艦隊に迫りつつあります。ここは不名誉なれど要らぬ犠牲を出さぬ為にも参謀長として撤退を具申致す次第でございます。」
「私達に撤退は許されないよシュターデン中将。陛下が受けた予言曰く今回の戦いは『退けば死。進めば完全なる勝利』らしいからね。それに陛下から御即位と誕生日プレゼントをせびられてるんだけど金欠で何も用意できない以上勝利を献上するしか私には選択肢がないの。陛下は普段は優しいけど一度怒らせると三ノ輪宰相代理ですら止められないのは中将も知ってるでしょ?それに私達の倍の戦力と言っても分散している上こっちの方が足が早いから、中央を正面から打ち破り左を後背から奇襲、右を側面から攻撃して各個撃破すれば済む話だよ。」
「危険です!机上の空論が過ぎますぞ!」
「でももう賽は投げられた。今撤退したら敵は安心して追撃してくるよ。せめて牽制の一戦位はしないとどっちにしてもまずいから、我が艦隊の先鋒はファーレンハイト少将が取って。メルカッツ大将はファーレンハイト少将を航空支援で援護してあげて。他の皆は私直轄の艦隊と一緒に二人によってズタズタにされた敵艦隊に砲撃を浴びせる仕事をしてくれれば良いよ。じゃあ解散。戦闘に備え皆休んで英気を養って。メルカッツ大将とファーレンハイト少将は後で私の部屋に来てね。」
結城友奈 上級大将 執務室
コンコン「キルヒアイス大佐入ります。メルカッツ大将、ファーレンハイト少将もお連れしました。」
「どうぞ。」
「失礼します。」
「お邪魔するぞ友奈。」
「またご馳走になりに来ました。」
「うん。メルカッツ先輩もアーダル君もお疲れ様。はい東郷さん謹製ぼた餅とコーヒー。」
「ではありがたく頂戴しようかファーレンハイト。」
「はいメルカッツ提督。キルヒアイスも。」
「ありがとうございますファーレンハイト少将。」
「では・・・。」
「「「いただきます。」」」
「ふむ・・・東郷大将も腕を上げたな。前よりも甘さがまろやかだ。憲兵総監をやりながらも料理にぬかりはないか。見事。」
「そうですね先輩。でもまあどうせなら出来立てが良いな。早く終わらせてオーディンに帰ろうジーク。」
「はい、友奈様。」
「そういえばアーダル君はまだ結婚しないの?もう良い年だと思うよ?」
「そうですな。ですが弟妹達が独り立ちするまでは所帯は持てません。馬鹿親父の不始末がまだ残っていますので。」
「アーダル君も勇者部の一員なんだから私の方から補助出すよ。勇者部6箇条その4・6を忘れた訳じゃないでしょ?」
「困ってはいましたが悩んでいた訳でも助けが必要だった訳でもありませんでしたから。」
「友奈の手前プライドがあるのはわかるがなファーレンハイト、犬吠埼上級大将曰く『男のツンデレは需要無いからやめろ。』とな。それを面と向かって言われたレンネンカンプの落ち込みようは面白かったが・・・。」
「・・・そうですな。下手に肩肘張ったところで友奈にかかれば一分と経たずに崩れてしまう。帰ったら支援をお願いします閣下。」
「うん。じゃあそろそろお開きにして仕事にかかろう。皆よろしくね。」
「「「はっ!」」」敬礼
「・・・」答礼