旗艦級戦艦 ムスペルヘイム
“冷静だが熱い”勇者として知られる犬吠埼樹予備役大将に中将時代に与えられた戦艦。ヨーツンハイム級戦艦の3番艦という扱いになるが、基本設計はガルガ・ファルムルと変わらず、攻防どちらも最高峰の破格な性能を有している。ガルガ・ファルムルと区別がつくように帝国軍所属たるを示す結城家の紋章の周りが鴬色に塗装されている。
旗艦級戦艦 イゾルデ
“猛将”三好夏凜大将に与えられた戦艦。ベイオウルフ級の3番艦であり、トリスタンの妹艦にあたる。ベイオウルフやトリスタンと違い艦首下部に主砲を装備しておらず攻撃力は下がったが、その分防御力は姉妹艦達に比して高い。
旗艦級戦艦 長門
“万能の勇者”東郷美森上級大将に与えられた生産されたヴィルヘルミナ級戦艦の最後の一隻。全体が空色に塗装されている。
旗艦級戦艦 シュトゥルム・ティーゲル
“総大将(笑)”犬吠埼風予備役上級大将に大将時代に与えられた戦艦。ビッテンフェルトの旗艦ケーニヒス・ティーゲルと基本同じ性能諸元だが、燃料タンクが増設され航続距離のみ上昇している。
旗艦級戦艦 スリュムヘイム
ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ上級大将に与えられた戦艦。基本ヨーツンハイムと同じスペックだが、艦尾のワルキューレ用プラットホームがボックス方式で、1日足らずの交換作業で雷撃艇のプラットホームに変更可能な柔軟性を持つ。
メックリンガー艦隊に護衛されウルヴァシーに到着したブリュンヒルト。愛艦から降り立ったカイザー友奈は、警戒していたシュタインメッツから報告を受けた。
「陛下、今回発生したワームホールですが現時点で如何なる物体の出現も未だ確認しておりません。ですが一つわかったことがあります。」
「何がわかったの?」
「はっ。観測班曰くこのワームホールの向こう側出口そのもの或いはすぐ傍に弱いながらも恒星があるのではないかとのことです。少なくとも奥行きは30000km程のようですが、出口地点で150℃でした。その上微弱ながら恒星らしき光源反応も感知しております。」
「なるほど。じゃあ念のため防御の弱いミサイル艦・砲艦・駆逐艦、居てもあんまり意味が無い空母も置いていこう。標準型戦艦、高速戦艦、クヴァシル、ブリュンヒルトだけで奥を調査する。それで良いねメック君?」
「承知しました。標準型戦艦・高速戦艦のみ、6500隻で陛下をお守りします。」
「東郷さんの預言曰く向こうに有人惑星があるらしいけど、文明は西暦レベルらしいから、積極的に征服したりはしないにしても、ナメられないように最低限数が要るけど・・・6500隻もあれば十分だよね、ジーク?」
「はい。更に申し上げるなら、向こう側が領有する惑星?は一つしかありません。友誼を結ぶにしても友奈様が直々に赴かれる必要はありません。銀河帝国は星間国家なのです。副帝たる私にお任せ下さいますよう。」
「わかった。」
「では臣は陛下から御下命あるか、メックリンガー提督から要請があり次第即応できるよう待機しております。」
「ありがとうカール君。でもずっと待たせると兵達が可哀想だから20時間経ってメック君か余が何も言って来なかったら警戒配置にして良いからね。」
「はっ。」
新帝国暦4年12月18日、メックリンガー艦隊に守られながら、カイザー友奈はブリュンヒルト、再就役が間に合い追い付いてくるキルヒアイスのバルバロッサ、ミサイル搬入中トラブルが発生し、多少手間どいながらも何とか追い付こうとする東郷の長門の到着を待たずしてワームホールの奥へと出発した。
戦艦 クヴァシル 艦橋
「こ これは?!」
「どうした?」
「はっ!先行したシュトラウス中将より打電!『我敵ト交戦ス。星屑ノミデ撃破ハ容易ナレドモ数ハ数エキヌ程ナリ』!」
「何!?ブリュンヒルトに通信回線を開け。」
「陛下、御報告致します。」敬礼
「何かわかった?」答礼
「先行させたシュトラウスがバーテックスを発見、星屑しかおらず何とか戦えておりますが、数があまりに多くこのままでは打ち崩されます。」
「・・・じゃあ久しぶりに余とジークと東郷さんが出るよ。」
「陛下。」
「言いたいことはわかってる。心配してくれてありがとうメック君。でも大丈夫。ワームホールに入ってから身体の調子が良くなってきたんだよ。余は久しぶりに戦いたかったんだ。それに今の余にはバーミリオンの時と違って・・・。」キルヒアイスと東郷の肩を叩く
「承知しました。そこまでおっしゃられるなら、臣としても何も言いますまい。副帝陛下、東郷上級大将、陛下を宜しく頼む。」
「はい。友奈様は私が守ります。安心して下さいメックリンガー提督。」
「右に同じく。任されました。」
「ザイドリッツ君、ブリュンヒルトを前へ。シュトラウス中将を余とジーク、東郷さんで直接援護する。余の帰る家は任せるよ。」
「御意!」
シュトラウス分艦隊 旗艦 ケルンテン
「醜態を見せるな!整然と、正確に撃ち返せ!間も無く陛下が直接来援に来て下さる!打ち崩されるなよ!」
「「「応 !!」」」
「しかし陛下の玉体がお悪いのは私ですら周知のこと・・・大丈夫だろうか・・・。」
「ブリュンヒルトが来ました!陛下が副帝陛下、東郷上級大将と共にこちらに!」
「来たか・・・勇者が前に出るとなまじ砲撃できなくなる。陛下が前線にお出になる前になるべく討ち減らして陛下のご負担を軽くする。急げ!」
「「「はっ!」」」
「しかしなんなのだここは・・・まるでクラインゲルトの観光名所“黄色い樹海”ではないか。我々は宇宙にいた筈なのに・・・。」
「友奈様、間も無く出口です。」
「うん。東郷さん、久しぶりの実戦だけど、大丈夫?」
「勿論!友奈ちゃんとキルヒアイスの為に退役してからも私はずっと鍛えてたんだから!」
「ありがとう。じゃあ行こう!」
「星屑ばかりで御霊持ちがいませんね。まあ楽ですから構いませんが。」ザシュ
「キルヒアイス元帥、あまり暴れないで!私の仕事が無くなっちゃうわ!」ズギュン
「失礼しました東郷上級大将・・・友奈様。」
「・・・ジークも気付いた?」
「はい。この戦場自体から私達と同じ匂いがします。」
「でもここには私達3人以外の勇者がいる筈無い・・・どういうこと?」
「・・・園子様のお好きな異世界物小説のような現象ではないでしょうか?バーミリオン会戦で友奈様は天の神を倒しました。つまりもう帝国のどこにもバーテックスはいない筈なのです。ですが私達は現に交戦しているのですから。(原作『ゆゆゆ』の樹海にそっくりなのがどうも気になる・・・)」
「とりあえず周辺の掃討は完了したわ友奈ちゃん。」
「ありがとう東郷さん。帰投しよう・・・これは?」樹海化が少しずつ解除されていく
「友奈様、調査は次の機会に。敵と戦いお身体の本調子が戻ってきたのです。これ以上は、些か欲が深いというものです。メックリンガー提督達にこれ以上心配をかけてはなりません。」
「わかった。」
メックリンガーの判断によりシュタインメッツもメックリンガーの部隊に合流し、現在カイザー友奈、キルヒアイス、東郷の3名もシュタインメッツの旗艦フォンケルに集まり会議を開いていた。
「陛下、わざわざご足労いただきありがとうございます。」敬礼
「うん。心配かけてごめんね。」答礼
「いえ。それより陛下が戦闘中、我らは周囲を警戒しつつ調査していたのですがわかったことがございます。どうやらこの世界は銀河・惑星という単位が存在せず一定の可住領域が存在しそれ以外は高熱高温のため人間が住めない地域になってしまっているようです。現在艦隊が駐留しているこの周辺一帯も例外ではありません。」
「その可住領域は?」
「艦隊の前方11時方向、距離150000の場所に。面積はおよそ19000平方キロ。惑星ヴィスマールにある陛下の別荘とおよそ同規模です。」
「バルバロッサと長門は?」
「はい。後2時間で我が艦隊と合流できます。」
「友奈様、これは緊急事態に準ずるものであると私は考えます。現在予備役になっている勇者達に召集命令を。それと黒色槍騎兵艦隊をこちらに呼ぶべきかと。」
「うん。カール君、ジークの言う通りに。」
「御意。それともう一つ。これはその可住領域を向こう側の索敵範囲外から撮影した強行偵察艦からの画像です。」写真を見せる
「これは・・・友奈ちゃん?!」
「こっちは三好大将?」
「あれ、樹ちゃんまで・・・予備役入りした時に勇者変身端末は余に預けたからもう変身できない筈なのに・・・。」
「些か荒唐無稽な話と言われても仕方ありませんが、ここは並行世界なのかもしれません。そうでなければここまで陛下や三好大将、犬吠埼予備役大将に似ている人物がしかも勇者の姿で可住領域外にいるなどありえないではありませんか。」
「その通り。ここまでそっくりさんがいるとなるともしかしたら犬吠埼予備役上級大将や防人連隊の面々もいるかもしれませんね。」
「臣もシュタインメッツ提督と副帝陛下のご意見と同じです。ワームホールの先にバーテックスが存在するとわかった以上軍としても我が方の側の出口のみから入ってくる敵を迎撃するというのでは効率が悪くなります。あちら側にも艦隊を配置するとしてこちら側からも叩いておくに越したことはないわけですから、その可住領域の自治体と交渉し艦隊が駐留する拠点を獲得すべきです。艦隊の駐留拠点の為の土地を貸してもらう代わりに共同戦線を張るということにすれば向こう側も納得してくれることでしょう。」
「うん。メック君の言う通りだね。そうしようか。ジーク、頼んで良い?」
「お任せ下さい、友奈様。メックリンガー提督、同行していただけますか?」
「承知した。」
「向こう側出口の警備は黒色槍騎兵艦隊にやらせよう。フリッツ君がかなり退屈そうにしてたからね。」
「そうですな。最近ビッテンフェルトは退屈しのぎに部下達と共に筋トレを始めたようなのですが、ミュラーが巻き添えを食ったようですからな。ミュラーに休暇を与える為にもそれが宜しいと存じます。」
四国上空
『告げる。こちらは銀河帝国軍です。私は副帝 兼 帝国軍統帥本部総長ジークフリード・キルヒアイス元帥。四国領域の自治体との会談を要求する。最高指導者と勇者は、直ちに出頭して下さい。5時間の猶予を与えます。』スピーカー音声
「これで良かったでしょうか?」
「できることはしました。後は待ちましょう。」
次回、結城友奈英雄伝説『コンタクト』
銀河の歴史がまた1ページ