結城友奈英雄伝説   作:アレクサンデル・G・ゴリアス上級大将

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解説

三ノ輪銀
銀河帝国軍 上級大将。幼年学校勇者科14期。存命時はイゼルローン要塞駐留艦隊副司令官(中将)だったが、第4次イゼルローン要塞攻防戦で戦死、当時勇者科同期であり皇太子だった乃木園子の計らいにより2階級特進、史上最年少の12歳での上級大将となった。その勇気と無鉄砲さを讃え、現在の皇帝執務室には彼女の肖像画が飾られている。


結城友奈の親友
4歳の時に出会い以来10年の付き合いであるジークフリード・キルヒアイスと、幼年学校勇者科の寝室で同室だった東郷美森とは言葉では表せない独特の友情がある。この3人はよくプライベートで遊んでいるのがオーディンの娯楽施設で目撃されている。


Ⅱ 星乱の章
悲劇の幕が上がる・・・


 

帝国暦152年 8月 結城元帥府 元帥執務室

 

コンコンコン

 

「入って良いよ。」

 

「閣下、執務中失礼します。二等書記官テオドール・フォン・リュッケ中尉であります。マリーンドルフ伯爵家のヒルデガルド氏が参られました。お通ししても?」

 

「良いよ。」

 

「かしこまりました。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「キルヒアイスがいないのが残念でなりませんマリーンドルフさん。ご存知の通りあれとマリーンドルフ家は些かご縁がありますから。」

 

「はい。その節はありがとうございました。父の無事もキルヒアイス提督の手腕あってのものでしたから。」

 

「で、お話とは?」

 

「はい。間も無く始まる閣下と門閥貴族達の抗争に際し、マリーンドルフ家以下一族郎党全員閣下にお味方致したく参上しました。こちらはその旨の誓約書です。確認の上、受理していただけると幸いです。」

 

「・・・私達を高く買っておいでのようで。」

 

「これから新しい時代が始まるとわかっている者として流れに乗る。生き残るとはそういうことです。それに乃木王朝は150年続いています。不死の人間も国家も星も無い以上、乃木王朝だけが例外足り得る筈がありません。」

 

「・・・大胆な人だ。ますますキルヒアイスと会わせてみたいね。」

 

トントントン

 

「誰?」

 

「オーベルシュタインです閣下。」

 

「入って。」

 

ガチャン「失礼します閣下。例の報告が入りました。大会議室にお越し下さい。」

 

「うん。ではマリーンドルフさん、とても有意義な時間でした。またお越し下さい。キルヒアイスの手打ちうどんをご馳走しましょう。」

 

「ありがとうございます閣下。ご武運をお祈りしております。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元帥号を与えられ1年が経ち、結城友奈はミュッケンベルガーから宇宙艦隊司令長官職を引き継ぎ、それに伴いジークフリード・キルヒアイス中将を一気に上級大将に昇進させ、宇宙艦隊副司令長官に任命した。ミッターマイヤーとロイエンタールは大将に昇進し友奈、キルヒアイスに続く結城元帥府No.3となった。それに伴いイゼルローン要塞駐留艦隊司令官ゼークト大将、要塞防御指揮官シュトックハウゼン大将を更迭し後任にメルカッツ上級大将、三好中将を任命した。フェザーン駐留艦隊司令官アーベントロート中将も更迭、後任に犬吠埼風上級大将、フェザーン基地司令職に犬吠埼樹中将を任命、門閥貴族と抗争している隙をバーテックスに突かれないよう万全の態勢を整えていた。

 

 

 

 

 

 

「最終的に確定した情報からお伝え致します。門閥貴族共は『討奸(まだ若い皇帝に代わり権限を握る三ノ輪宰相代理と結城伯 宇宙艦隊司令長官の専横に反対し、奸臣を討つ)』を名目に盟約を結びました。このリップシュタット盟約に参加した貴族は、3621名。盟主にブラウンシュヴァイク公オットー、副盟主にリッテンハイム侯ウィルヘルム。軍の総司令官はフェードア・フォン・シュターデン大将。尚、奴らは怪しまれない程度の規模で少数ずつ各々の領地へ帰還し始めております。そろそろ動くべきかと。」

 

「シュターデンか。俺達の学生時代の恨みを晴らす機会が来たなロイエンタール。」

 

「あぁ。どの科目でも俺達はB以上を絶対取っていた中で奴の戦術理論だけは『戦理に合わぬ』とD評価だったからな。」

 

「まずはブラウンシュヴァイク公ら本隊と対峙する部隊編成からだけど、ミッター君、オスカー君、フリッツ君、ケンプ君で第一艦隊群を編成。後詰め 兼 賊討伐軍司令部としてカール君、ミュラー君、ウルリッヒ君、エルンスト君、それと私で第二艦隊群を編成。更にジークを総司令官として辺境星域平定の為の第三艦隊群を編成、ワーレン君、ルッツ君、レンネンカンプ先輩はジークに協力して門閥貴族の資金源を断って。アーダル君とメック君はオーディンに後方予備として残り賊軍の別働隊など緊急事態に備えて。芽吹ちゃん以下今オーディンにいる勇者は陛下と宰相府の警備をお願い。何か質問は?」

 

「「「・・・。」」」

 

「じゃあ作戦開始!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結城元帥府 元帥執務室

 

「確かシュトライト准将だったね。情報によれば私を暗殺するようブラウンシュヴァイク公に勧めたと聞いてるけど、本当?」

 

「事実です。」

 

「素直だね・・・何故そのようなことを?」

 

「あなたを放置しておけば、このようなことになるのは明白だったからです。我が主君に決断力さえあれば・・・ブラウンシュバイク公爵家のみならず乃木王朝全体にとっても真に惜しむべきことでありました。」

 

「手錠を外してあげて。」

 

「!?」

 

「殺すには惜しい人だ。通行許可証を出すから、主人の元に戻りその忠誠を全うして見せて。」

 

「・・・いいえ閣下。もしお許しいただけるのでしたら、オーディンに留まることをお許しいただけませんか?」

 

「主人の元には戻らないの?」

 

「もし戻っても、内通を疑われ処罰されます。ブラウンシュヴァイク公は部下の忠誠心というものをあまり信じないお方なので。」

 

「わかった。じゃあ私の部下にならない?副官がいなくて困ってるんだ!待遇は応相談だよ?」

 

「ありがたいことですが、今日までの主人を明日から敵に回す気にはなれません。お許し下さい。」

 

「わかった。自由にして良いよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ブラウンシュヴァイク公の元部下、フェルナー大佐であります。」

 

「元?」

 

「はっ。今日を境に見限りました。付きましては閣下の元で働かせていただきたく参じました。」

 

「すると君の忠誠心はどういう基準で左右されるのかな?」

 

「忠誠心などというものは、その価値を分かる人に捧げてこそ意味のあるもので、人を見る目のない主君に忠誠を尽くすなど、宝石を泥の中に放り込むようなものです。社会にとっての損失だとお思いになりませんか?」

 

「ぬけぬけと言うもんだね。オーベルシュタイン。」

 

「はっ。」

 

「使ってあげて。彼のようなタイプは私よりオーベルシュタインが使った方が上手くいくと思う。」

 

「御意。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皇帝からの勅命を受け結城伯 友奈は宇宙艦隊司令長官、統帥本部総長、軍務尚書の帝国軍三長官職を全て兼任し 30年ぶりに帝国軍最高司令官の職を叙されリップシュタット貴族連合軍討伐の勅命も重ね与えられた。

 

 

「行こうジーク!一緒に宇宙を手にいれるんだ!」手を出す

 

「はい!ご武運を、友奈様!」 握手

 

 

 

 

 

 

 

 

人類史上最大かつ銀河帝国史上最大の内乱が幕を開けた。それは結城友奈の覇道の本格的な始まりでもあったが、同時に・・・とある悲劇の始まりであった。

 

 

 




次回、結城友奈英雄伝説 『師弟対決』 銀河の歴史が、また1ページ
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