結城友奈英雄伝説   作:アレクサンデル・G・ゴリアス上級大将

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解説

東郷美森
銀河帝国軍 大将。幼年学校勇者科15期(諜報員であるが為の書類上の措置であり、実際は14期)。軍務省 憲兵総監 兼 勇者部 戦略研究課長。尉官時代門閥貴族の弱みを探る為に軍務省 特務情報部(部長:リヒャルト・フォン・グリンメルスハウゼン大将)に所属していた過去を持つ。その際 エージェントとして偽名『鷲尾須美』を名乗っていた。佐官になってからは偽名のままグリンメルスハウゼン大将と先帝の密命に従い皇太子時代(現役勇者時代)の乃木園子の護衛をしていた。その時に園子に気に入られ、以後本名の東郷美森に戻った後も園子から「わっしー」と呼ばれ続けている。親友であり戦死した三ノ輪銀 上級大将の写真と遺髪が入ったロケットを首に掛けている。グリンメルスハウゼン大将繋がりで結城友奈、ジークフリード・キルヒアイスに次いでケスラー中将と仲が良い。



三好夏凜
銀河帝国軍 中将。装甲擲弾兵副総監 兼 勇者部 副部長。家のローンが残っており、キルヒアイスから5万帝国マルク程借金をしている。無利子無期限とキルヒアイス自身断っていたが、律儀に月500帝国マルク+(利子として)10マルクずつ返している。



劣悪遺伝子排除法
帝国暦9年初頭から施行された法。社会福祉制度を廃止し、障害者や貧困者を異常者と見なし断種が強制され、精神障害者・植物人間などを安楽死させた。議会で発案・可決され若葉大帝が発布したものだったが、議会事案であることを知らない民衆は鼻白み、若葉大帝の支持率は急降下した。ポピュリズムの巣窟と化していた議会はそれに伴い若葉大帝に何らかの対策を取るよう提言、それに激怒した大帝は議会を即時永久解散した。


師弟対決

「・・・こんな・・・こんなふざけた法案を本当に施行する気かひなた!私に大量虐殺を命じろと!正気か!!」

 

「若葉ちゃん私だって不本意なんです!それにこれは議会事案なのです。逆らえません!」

 

「・・・よかろう。帝国の予算不足の現実もある。私は地獄に落ちるな。」

 

「その時は私も御供します。若葉ちゃんだけに背負わせたりはしません。」

 

「・・・ありがとうひなた。私が頼れるのはお前だけだ。」

 

 

 

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アルテナ星域 機雷原

 

シュターデン艦隊 旗艦『オルテンブルク』

 

「シュターデン卿、もう3日も待ちぼうけですぞ!そろそろ一戦しませんと敵味方の士気に影響が出かねません!」

 

「・・・よかろう。“神速”と称えられるミッターマイヤーの動きの鈍さは妙だが致し方無い。では敵を迎撃する。まず艦隊を二手に分け機雷原を迂回する。左翼部隊は私が率いる。右翼の部隊をヒルデスハイム伯、卿に任せる。」

 

「承知した。」艦橋を出ていく

 

「うっ・・・くぅ。」胃があるあたりを押さえる

 

「閣下、ご無理をなさいませんよう。」

 

「わかっておる・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ミッター君、先陣は任せて良いかな?敵は総司令官のシュターデン教官が直々に出てるし、オスカー君と協力して初戦に勝利して士気を上げて。」

 

「御意。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さてロイエンタール。とりあえず俺がシュターデンを討つ。卿はレンテンベルグの近くで伏兵としてケンプ・ビッテンフェルトと共に俺が万が一取り逃がしたら捕まえる役を頼む。俺が取り逃がさずに勝利できたらそのまま合流しレンテンベルグ要塞を攻略する。それで良いか?」

 

「第一艦隊群の司令官は卿だ。俺達は従うだけだし、その作戦で大丈夫だろうさ。」

 

「「右に同じく。」」

 

「結城侯も俺が派手にやるのをお望みだからな。期待には精々応えるとしようか。ではな。」通信を切る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「閣下、敵が動き出しましたぞ。」

 

「来たか。ドロイゼン、先陣を任せる。結城侯のご期待に相応しい活躍を期待しているぞ。」

 

「はっ!」

 

 

 

 

 

 

「Feuer(ファイエル)!」

 

 

 

 

「全く貴族のバカ息子共は度し難いな。我ら平民がいつまでたっても踏まれ殴られている立場であるものか!」

 

「攻撃の手を緩めるな!敵に反撃の機会を与えるな!一挙に揉み潰せ!」

 

 

 

 

 

 

「よしこのまま全速で機雷原を迂回、残る別働隊の背後を襲う!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「背後より敵!」

 

「背後!?そんな馬鹿な!敵は前方の筈だ!」

 

「敵の本隊でしょうか?」

 

「いや早すぎる!ヒルデスハイムの部隊とは連絡は取れんのか?」

 

「妨害が激しすぎて無理です!」

 

「くぅ・・・。」

 

「いけません!来ます!」

 

「閣下、反転して後背への備えを!」

 

「・・・ぐはっ」吐血

 

「閣下!」

 

「否、駄目だ!撤退を!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「敵は逃げにかかりました。」

 

「深追いの必要は無い。ロイエンタールが捕まえてくれる。」

 

 

 

 

 

ミッターマイヤーの言葉通り這々の体で撤退したシュターデンは案の定ロイエンタール艦隊に捕まってしまいその件を含めてレンテンベルク要塞に話して降伏を勧告しレンテンベルク要塞はあっさりと降伏した。これにより結城侯 友奈率いる枢軸軍はガイエスブルグ要塞攻略の拠点を意外とあっさり手に入れたのである。




ところ変わってキフォイザー星域。辺境部を平定していたキルヒアイス率いる第三艦隊群にリッテンハイム侯率いる貴族艦隊が挑む。数の劣勢をキルヒアイスはどう覆すのか?



次回 結城友奈英雄伝説 「キフォイザー星域から愛を込めて」

銀河の歴史がまた一ページ

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