¡Viva España!   作:YJSN

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前回からだいぶ間が空いてしまったお詫びを申し上げます。
見返してめちゃくちゃ駄文だなとか、気持ち悪い表現だなとか改めて思い立ったので、これからはもう少しマシに書いていきたい。

そして今回も短いという...無念。
それと、名前の発音はゾカルト・イルパニア だとかエルパニア だとか色々変えたりしますので悪しからず。




一悶着から王城行きへ

「妾はお主にかような事を頼んではおらぬぞ?」

 

この赤いドレスを着こなしたお嬢は、そう不服そうにこちらを見下す。

 

「......。」

 

ギッ、と口を閉じながらの歯軋りをしながら、耐える。

 

「...それはそれとして...なぜ自らこのような路地裏に入ってきたのですか。」

 

と、そもそもを問い詰め直そうと私も返答するが

 

「あらぁ、妾が何をしようと勝手じゃ。それにこの世界は妾にとって都合の良いようにできておる。故に懸念は不要じゃ。」

 

と、あろうことか世界からの寵愛を語り出すこの女に、正気を疑いながらも私は役目を果たした故に

 

「...では私はこれで失礼...。」

 

と、踵を返して路地裏から撤退しようとすると

 

「待て......お主こそ、その懐には何があるのじゃろうなぁ...?」

 

...。

 

ニタニタと笑ったその気味の悪い顔と吐き出された言葉には重みがあった。

 

内心、この女、なぜ知っているのか、なぜ私の持ち物を瞬時に確認できたのか、頭の中では疑問ばかりであった。

 

「......失礼いたします。」

 

と、私は無視して外に出ようとする。

 

と、前を見ていなかったためか

 

ドンっ

 

と、誰かと肩がぶつかった。

 

「おぉっと...。」「あっ...と...。」

 

互いに目を交互に合わせ相手を見ようとすると、

 

「...変態...。」

 

と、私は一言申し上げた。

 

「おいおい、初対面の奴にそれはねぇんじゃねぇか?確かに服装の奇怪さは認めるけどよぉ。」

 

しがれた齢40を超えてそうな声は、その兜から様相は分からないが老けていそうだった。

 

だが、私がこのように申し上げたのには訳がある。

 

「上半身半裸の男と肩を入れ違えた、これだけで身の毛もよだつ話になりますが。」

 

「はぁぁー...わーったよ、今度は俺の方 か ら 気をつけりゃいいんだろ。面倒くせぇ奴だな全く。」

 

と、私に一言言ってから互いにそれからは無言で歩いていった。

 

後ろから

「姫さん、あんまあちこち行かれると困るんだよ。」やら、

「あらぁ、妾はただ突っかかってきた下浪人を相手取っていただけじゃが?アル。」やら聞こえてきたが無視した。

 

そして、

 

「エルっ!心配したのよ、どこ行ってたの!」

 

と、まるで母親の如き振る舞いを見せる可憐な少女、エミリア様がここまで探しにきてたようで

 

「これは申し訳ない。エミリア様、少々用事を済ませたばかりで。」

 

「もう、勝手にどっかに行かないでよね、エルったら。」

 

と、不機嫌になっていく彼女。

 

「...それはそうと、騎士ラインハルトとは連絡はつきましたか?」

 

と、話題をすり替えると、彼女はすぐに騙された...いや、頭を切り替えて

 

「え、えぇ...まぁ、何とか。」

 

「そうですか...それでは、これからどういたしますか。」

 

と、この大通りを多少歩きながら話す。

 

「えっと、まずは王都の屋敷に帰ってから、明日の朝...その、エルと一緒に賢人会に...行く...のかな。」

 

と、彼女はまた目を地に臥しながら気落ちする。

 

「...私が賢人会に出席する事が、そんなに懸念か?」

 

と、素朴な疑問を抱くと

 

「当然でしょ!?だってエルがあそこにいけば、きっと嫌な思いを...あ...。」

 

と、彼女も本音が隠しきれなかったようだ。

 

私の賢人会出席に関してあまり口を挟まなかったが、いざこの時になればよほど心配性なのかそのことに口を出さざるを得なかった。

 

「...エミリア嬢、ご安心を。私は貴女と、祖国との勤めを果たすだけです。何も憂慮すべき事などありません。」

 

祖国、カトリック教徒として布教の勤めを怠らず、身心深く神と通わす事で、この権能は教授できるのだ。

 

「......エル。」

 

と、一貫して少女漫画のような展開になりつつあるが(エルパニア「少女漫画とは何だ。」)、

 

その後、屋敷に戻って渋々エミリア嬢は私の出席を許可なさり、無事に事はうまく進んでいった。

 

もちろん、屋敷で支度を整えるときにはレム嬢が案の定

 

「エルパニアさんエルパニアさん、明日の朝食は何が宜しいですか?」

 

「エルパニアさんエルパニアさん、剣の研ぎ具合はいかがですか?」

 

と、小動物のような愛らしさを見せて私の世話に注力してくれた。

 

そのご褒美に頭を撫でてあげると「ひゃっ!」と言いながら気持ちよさそうな顔をして懐く。

 

もはや猫である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、来る日の朝。

 

「じゃぁレム、お留守番、頼んだわ。」

 

「いえ、エミリア様も、エルパニアさんもどうかご無事で。」

 

と、邸宅の門の前で竜車に乗る際のお見送りを受けていた。

 

「じゃ、行こっか。」

 

「そうだね〜...でも、昨日のレムとエルパニアのイチャつき具合は甚しかったけどねぇ〜?」

 

横から串刺しを受けるかの如く、エミリア嬢の美しい髪の裏側からヒョコッと顔を出すこの猫擬き

パックは私とレムの関係性を暴露する。

 

ちなみに、メイザース領辺境伯ことロズワール辺境伯は別件で忙しく、少し遅れた竜車にのって王城内で合流するとの事。

 

故にここにはあの道化人はいなかった。

 

「こーらっ、パック。失礼なこと言わないの。」

 

「僕は事実を言ったまでさ、りあ。」

 

「もうっ...。」

 

と、パックに戒めをつけるエミリア嬢だが、言うことを気かずじまいで終わる。

 

「...早く乗ろう、いいね。」

 

「あ、うんっ。じゃぁね、レム。」

 

「まったね〜。」

 

「はい、いってらっしゃいませ。

エミリア様、パック様、エルパニアさん。」

 

トントンっと、竜車に乗り込む3人(二人と一匹)。

それを見送るレムの姿を横目で見ながら、王城へと足を進めるのであった。

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