ロボ娘とヒーローアカデミア   作:ロボ娘

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最近、ポン子にハマった


それはそうと、この作品では、デクが"個性"を継いだのは12月。
中学の授業がまだあったためなのか、爆豪はデクの"個性"が()()()()事は知っています。


第5話

世界を飛びまわる。

"異能"と呼ばれるこの力。

機械と繋がる力。

病弱で、部屋から出れなかった私にとって、とても喜ばしいことだった。

 

山、海、川、草原

 

ああ、私はなんて狭い世界に生きていたんだ!

これが本当の世界! 広い! 知らないことばかりだ!

 

太陽の暖かさも、水の冷たさも、地面の匂いも、今まで感じたことの無いものばかりだ!

 

父に頼んで作ってもらった、長距離ドローンを使い世界を飛び回った。

 

とても刺激的で、麻薬のように私を夢中にした。

 

 

———システムスキャン開始

 

———オールグリーン

 

———バッテリー残量 100%

 

———起動

 

午前6時30分、

100%でも充電を続けるのはバッテリーに良く無いと思われがちだが、私は過充電にならないように作られているため問題ない

そもそも、私に使われているバッテリーは過充電による劣化は少ない。

過充電やメモリー効果、熱による摩耗、発火、発熱、など従来のバッテリーに存在していた問題はおおよそ無くなっている。

それでいて、世間一般的に使われているリチウムイオン以上の性能を持つという、画期的なものだ。

コストの問題でスマホには使われていないため、(エンジニア等を除き)世間での知名度は低いが、開発者はノーベル賞を取ったらしい。

 

それはともかくとして、本日は雄英高校の入学式だ。

問題なく緑谷様は合格した。入試の順位は公表されていないため、知るよしは無いが、聞いた話だと、おそらく一位だろうと推察できる。

ビルより大きなロボットを倒してしまうとは、流石は緑谷様だ。

また、学校が始まらと言うことで、緑谷様の早朝トレーニングは無くなった。しかし、まだまだマスターの後継者というには弱すぎる。

彼の訓練は終わらない。

学校の様子を見ながら放課後や休日、慣れてきてから早朝などの特訓をしていく予定だ。

マスターは教員としても、ヒーローとしても忙しいため、引き続き私がメインに指導することになる。

 

さて、朝食を食べ終え、マスターの車で雄英へと向かう。

マスターの足なら一瞬だが、それだと私がついていけないため、車通勤となった。私なんて置いていっても良いのだが、健康面を考えるとマッスルフォームでいる時間は減らした方がいいのは確かだ。

 

「……………。」

 

「……………。」

 

車内は特に会話がなく、FMラジオがbgmとして私から流れている。

どういうタイミングなのか、屋久杉の特集が始まった。

おや、電波の調子が悪い。

マスターは屋久杉が好きなのだが、電波が悪いのだから仕方がない。

そんなおりにマスターは口を開いた。

 

「……アン、いや、制服なのは仕方がないこと、それに、その服もなかなかに似合っているぞ! 青春ってやつだ!」

 

マスターはトゥルーフォームで車を運転しながら言った。

現在、私は雄英高校の制服を着ている。

別にこれがどうということではないが、マスターが渡し忘れていたため、この制服は今朝いただいた。てっきり、制服が手元に来ないので。メイド服で通えるものと考えていた。

まさか、マスターの(しもべ)の証である、あの服を脱がなくてはいけなくなるとは思ってもいなかった。

 

「いえ、青春というものは人の青年時代を指す言葉です。私には相応しくありません。」

 

「……渡し忘れていたのは悪かった。だから、その、機嫌直して?」

 

「? 機嫌を直すというのはよくわかりません。私にはそのような機能はございません。」

 

「…………そうだ、雄英に入学にあたってコスチュームを新調しておいた。多少はデザインが変わっているが、アンが普段着ているメイド服を基にしているよ。」

 

マスターがそういうと、電波の調子が戻った。

屋久杉特集は幸いにもまだ続いていた。

しかし、コスチューム用のコスチュームという不思議なものだ。

スマホにも保護フィルムやカバーをつける。そう考えれば、あまり変なものではないのかもしれない。

 

「以前のものは、ヒーローコスチュームちっくなデザインでしたので普段着としては向きませんでしたが、メイド服風ならば普段着として活用できそうですね。」

 

以前のものは、背中が大きく開いた、競泳水着のようなものだった。ヒーローでいうならば、ミルコのものに近かった。

私の身体には様々なギミックが多い。それを阻害しないようにするには露出を増やすのが手っ取り早いため、そのようなデザインとなった。

しかし、余りにも日用の服とかけ離れ過ぎて、普段は着ることが出来ていなかった。そのせいで突発的な活動に支障をきたしていたが、メイド服ベースならば、改善できるだろう。

とはいっても、私は武器(サポートアイテム)を持つことは禁じられている。そのため、コスチュームとはいっても、それなりに頑丈であることを除いて、なんの機能もないと思われる。

 

「いや、メイド服も……。ゴホン、今の君は雄英の生徒だ。普段は制服での活動になると思うよ」

 

「……確かにそうですね。」

 

そのような話をしていると、雄英高校にたどり着いた。

門を潜るタイミングで、マスターはマッスルフォームとなった。

駐車場に車を止めて職員室に行くと、すでに数名の職員がいた。

 

———検索、

 

雄英高校のパンフレットにも載っていたが、そのほとんどが名高いヒーロー達だ。

しかし、雄英高校で教鞭を振るっていると聞いていたがイレイザーヘッド様がいないようだ。どうしたのだろうか?

それはともかくとして、マスターと共に雄英教師陣に挨拶をしたのち、A組へと通された。

教員であるマスターと共に来たため、生徒が登校してくる時間には早過ぎる。サポートアイテムとしてはマスターの仕事を手伝いたいが、立場上無理だ。

仕方がないので時間が来るまで待つことにする。

黒板には座席表が貼ってある。この時間にすでに貼ってあるということは、昨日のうちに準備していたのかもしれない。

かなり、準備の良い先生なのだろう。

座席だが廊下側から出席番号順のようだが、私は窓側の1番後ろ。八百万百という生徒の後ろだ。

私は雄英高校の正式な生徒ではないため、通常の生徒達の次、という判断なのだろう。

とりあえず、席に座り、一部のセンサーを残してスリープモードに入ることにした。

 

——-熱源探知、

 

———スリープモード解除、

 

前の席に女子生徒が座っていた。

座席表から、八百万百という女子生徒だろう。

周囲を見渡すとまだ、他の生徒は来ていない。

時刻は午前7時45分。

登校時間まで、後30分以上ある。

 

「あ、おはようございます。私は八百万百、と、申します。」

 

私が起きたことに気がついた、八百万様は身体をこちらに向けて自己紹介をした。

かなり礼儀正しい方のようだ。

八百万家といえば、かなりのお金持ちだ。

やはり、その手の作法などは一通り叩き込まれているのだろう。

 

「おはようございます。私は人工知能搭載人形汎用サポートアイテム。アン、と、お呼び下さい。八百万様」

 

そう言うと、八百万様は一瞬、驚いた顔をした後、小さく頷いた。

 

「貴女がそうなのですね。雄英からお話は伺っております。」

 

どうやら、私の存在はすでに生徒には伝わっているようだ。

私がそう納得していると、八百万様は言葉を続けた。

 

「本当にロボットなのですか? とてもそうは見えませんわ」

 

「はい、製作者の拘りを感じられます。肌の質感なども、人に近いものとなっています。触ってみます?」

 

どうしてここまで人型に近づけたのかは、謎だ。

浪漫や夢の話は私には理解できないので否定はしないが、機能性だけを突き詰めた場合。人型である必要性は低い。

人の形は意外にも、使い勝手が悪い。関節の稼働は全て回転運動で、敵と正面からぶつかった場合、向き合う面積が多い。

これらは、生物として仕方がないことだが、機械ならばそれらの多くのことを無視することができる。

 

「し、失礼します。」

 

右手を差し出すと、八百万様は包むように両手で触れた。

はじめは豆腐を触るようだったが、しばらくすると、ぷにぷにと手を揉み始めた。

 

「ほ、本当ですわ。人の肌と殆ど遜色ない……。本当は別の方がロボットだとおっしゃられても、違和感ありませんわ。」

 

「すいません。ここで機能の一部を見せたいところですが、教師の許可なしに使用することは禁止されていまして……。」

 

数分経つとポツポツと登校してきた。

8時15分を過ぎるとほとんどの生徒が登校してきた。

座席表に緑谷様の名前があったが、未だに来ていない。

彼は時間ギリギリに来る癖がある。直した方がいいと言っているのだが、なかなか直らない彼の数少ない短所だ。

 

「机に足を掛けるな!雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないのか?!」

 

前の方の席で唐突に怒号が響いた。

見ると、眼鏡をかけた少年と、ヘドロ事件の被害者である爆豪様が言い争いをしていた。

爆豪様とは面と向かって会話した事は無いが、あの時の活動を警察へ報告する書類で彼の名前を知った。

こういう喧嘩も、青春というものの一幕かもしれない。

しかし、ヒーローの仕事の一環として街の治安維持も上げられる。つまり、喧嘩の仲裁なども仕事の一環だ。

 

「止めてきます。」

 

八百万様に一言添えてから立ち上がると、教室の扉が開いた。

見ると、緑谷様が登校してきた。一瞬だけ目が合うが彼はあからさまに、視線を逸らされた。

私はマスター、オールマイトのサポートアイテムである。

マスターと緑谷様の関係を(おおやけ)にしない以上、私と緑谷様の関係も黙っていないといけない。

 

「あっ、君は………!」

 

眼鏡の少年は、爆豪様から離れて緑谷様の方へと向かってしまった。

勝手に喧嘩は収まった。

取り敢えず席に戻る。

八百万様もホッとしたの様子だ。

 

「よかった。けど、まるで(ヴィラン)みたいな方ですわね……。」

 

八百万様の言葉も最もだ。

彼がどのような人なのか私も知らないが、今のはまるでヒーローらしく無い。

しかし、(ヴィラン)みたいなヒーローとはよくいるのだ。

 

「以前、お会いしましたが、エンデヴァー様も……。」

 

そこまで言いかけて、斜め前に座る男子生徒がピクリと反応した。

確か名前は轟焦凍……。そうか、『轟』か、

 

「轟様、失礼しました。今の言葉は取り消します。」

 

席を立ち、斜め前に座る轟様に頭を下げた。

すると、彼はこちらに目線を向けた。

 

「—————-いや、いい。気にするな。」

 

轟様はそう言った。しかし、八百万様は何をやっているの分かっていない様子だ。それを察したのか、轟様は補足した。

 

「エンデヴァーは俺の父親だ。」

 

轟様がそう言った瞬間、教室に淡々とした声が響いた。

 

「担任の相澤消太だ。よろしくね」

 

イレイザーヘッド様だ。

彼は合理的な人だとは聞いていたが、寝袋で出勤とは合理的なのだろうか?

それはともかくとして、以前、共に仕事をしたことがあるが、彼はかなり優秀なヒーローだ。

マスターが、()()()()()()()()()()ヒーローだとすれば、彼は()()()()()()()()()ヒーローだ。

 

「すでに通達は言っていると思うが、窓がの1番後ろに座っている女子生徒は、試験運転として雄英に通うことになったアンドロイドだ。

普段は他の生徒と同等に扱う。

そして、全員、今からこれを着てグラウンドへ出ろ。”個性把握テスト”を行う」

 

イレイザーヘッド様、相澤先生はそれだけ言うと教室から去っていった。

 

そして、数分後、グラウンドに集まった。

そこで相澤先生は、入学式もガイダンスもせずに"個性"把握テストを行うと言った。なんでもそんな行事はヒーローになる上で必要ないとのことだ。

そういえば、私の紹介もすごい適当だっだと思う。

 

それはそれとして、相澤先生は話を進めて行く。

 

「実技入試成績のトップは爆豪だったな。中学のときソフトボール投げ何メートルだった?」

 

「67m」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

入試トップは、爆豪様?

緑谷様と目が合う。彼はカクカクと首を振っている。

学校に慣れるまでは特訓を減らそうと考えていたが、そんなことをしている余裕は無くなった。

早速今日から特訓を開始しよう。

メニューも変更だ、

とりあえず草案を彼にメールしておく。

 

「死ねぇぇえええ!」

 

756m。

緑谷様の出力ならこれ以上出せるだろう。

だが、能力とはそれだけでは無い。

きっと、彼には緑谷様以上の才能(センス)があるのだろう。

 

「トータル最下位は除籍処分とする。無論、アン、お前も含めてだ。」

 

爆豪様の結果に盛り上がる生徒に対して、相澤先生は冷たくそう言い放った。

本当だろうか?

この学校のシステムは分からないが、こんな簡単に除籍なんてやって良いものなのだろうか?

 

———検索開始

 

法律関係のサイトで調べていると、淡々と"個性"把握テストが始まった。

緑谷様の"個性"は増強系だ。

体力テストには有利だ。前屈以外全てに対応できる。

最下位になる事は無いだろう。

冷たいようだが、私が優先できる存在には限度がある。

相澤先生の発言が本当だとしても、除籍は緑谷様でなければそれで良い。

 

・50m走

緑谷様の記録は3秒5

私は1秒25だった。

相澤先生の許可で飛行ユニットを使用しため、体操服が破けてしまった。

壊れたブラジャーをポケットにしまったところ、八百万様に怒られた。

今は仕方がないが、後で作ってくれるそうだ。

なんでも、彼女の"個性"は生物以外ならば作れるそうだ。

 

・握力測定

緑谷様の記録は1t。

私の記録も1tだった。

なんでも測定器のカンストらしい。

 

・立ち幅跳び

緑谷様は16メートル

私は(飛べるため)測定不能だ。

今回の緑谷様はかなりギリギリのコントロールをしていたようで、すでに足にガタが来ているようだ。50メートル走を張り切りすぎたのかもしれない。

 

 

・ハンドボール投げ

1人無限という記録を出した。

緑谷様は1012メートル

私は手の甲に収納されたドローンを使用したため、測定不能だった。

 

問題もなく、"個性"把握テストは終わった。

そして結果発表。

1位は私、

2位は八百万様だ。

3位は轟様

4位は緑谷様だった。

ダメだ。

マスターの後継者として、この結果はよろしくない。

もっと厳しくしなくては……。

 

そして、最下位は峰田実という男子生徒だった。

峰田様には悪いが、ここでは相澤先生がルールだ。

私には助けることができない。

 

「ちなみに除籍はウソな。君らの個性を最大限引き出す合理的虚偽」

 

その言葉に、生徒の数名から悲鳴のような声が上がった。

それに対して、一部からは「考えれば分かる」と、言っていた。

しかし、私の見通しが甘かった事が分かった。

緑谷様はまだまだ鍛え足りない。

これから、さらに力を入れて特訓しなくてはならない。

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