ダン狂~くるみ(偽)とリリのダンジョン探検~   作:ヴィヴィオ

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ちと時系列の関係で修正



二人の黒髪ロリと眼帯

 

【二月二三日】

 

 

 

 

 朝、起きたらセイバーから報告が来ておりました。アサシンが誘拐されたようで、現在ダンジョンの奥深くに居るもよう。そこでは変な人達がアサシン(わたくし)に乱暴しようとしたので、時喰みの城で喰らってやったみたいです。七人の変態共が犠牲になりましたが、アサシンは攫ってきた人の後ろに隠れて報復も凌いだようです。その攫った人、レヴィスの後ろに隠れながら、他の人との話し合いで、変な事をしなければ手を出さないという事で決着がつきました。後、ご飯として魔石が出されているので、それを食べてこちらに時間を供給してくれているのでグッドですわ。

 七人はそれぞれ六〇年、一〇年、五〇年、八〇年、四〇年、九年、四〇年の時間を頂きました。合計で二八九年となり、本当に人狩りは美味しくて止められませんわ。

 この内訳は約一六〇年消費して六〇人のわたくし達を増員。また、それに伴い一〇〇年を時喰みの城に与えて二五〇メートル四方まで強化します。正直、数を増やしたら時喰みの城も成長させないといけません。手狭になってどうしようもありませんもの。

 さて、残り二九年は確保しておき、アサシンは名前をアヴェンジャーに変更します。代わりに新しく生み出した個体をアサシンとします。他にも輸送用のライダー、ランサー、バーサーカー、シールダーに加えてサポート要員としてオペレーターを作成します。

 これでルーラー、セイバー、アーチャー、ランサー、アサシン、ライダー、バーサーカー、シールダー、アヴェンジャー、オペレーターが出来ました。

 セイバーは剣を、アーチャーは弓を、ランサーは槍を、バーサーカーは斧を、シールダーは盾を、アヴェンジャーは臨機応変に対応。オペレーターはFateのサーヴァントにはいないですが、商売を主軸にして資金稼ぎをしてもらうのでこちらにしておきます。八人を除いた残り六五人のわたくし達の内、四十人で一〇チーム作成します。

 六チームはダンジョンの六、七、八階層で交代しながらキラーアントを狩ります。八時間の睡眠と四時間の休息。六時間の狩りで残り六時間の訓練時間。これをローテーションで行う事で楽しく元気に働きます。

 残り四チームは十一階層で狩りをしてもらいます。二チームずつ一二時間交代で残りは休息などを行うようにして命大事にしながら霧に紛れてインファントドラゴンを見つけ次第狩るように。モンスターハンターのお時間です。

 残り二五人の内、二〇人をオラリオに放つ密偵にします。この中には目隠しして一般人の子供として生活しているくるみも含めます。彼女をトップとするわけですわね。また、彼女達はオペレーターとも協力してもらいます。五人はわたくしの護衛として影に潜んでもらいます。

 合計七三人のわたくしと五九年分の時間がございます。キラーアントなどで手に入れた時間は諸経費で消えてしまいましたが、まあ問題ないですわ。

 

「訓練の時間ですよ、クルミ様!」

「ええ、そうですわね」

 

 リリさんと朝練をします。まず簡単に機器を使った訓練をして身体を温めた後、リリさんと全力で殴り合います。互いに容赦なくやりますが、全身を馬鹿みたいな重量の金属をつけての殴り合いなので、はたから見たらゆっくりとやっているように見えます。乙女の柔肌が傷だらけになって大変な事になりますが、一切気にせず殺す気でやり合います。もちろん、頭はなしで。

 何度も転げまわってドロドロのボコボコになったらお風呂に入って服を洗濯します。リリさんとわたくしは別々に入ります。リリさんは井戸の水でサッと洗って朝食の準備をするのに対して、わたくしはちゃんとシャワーを浴びます。もちろん、リリさんも食事の後に入ります。

 

「というわけで、嬉し恥ずかしのシャワータイムですの」

 

 服を脱いで生まれたままの姿になります。身体中に泥などの汚れや擦り傷があり、ロリ狂三の可愛らしさを損ねてしまっていますの。魔道具に触れてお湯を流し、汚れを洗い流すと鏡に綺麗で可愛らしい幼い狂三の神々しい裸体が拝めますわ。

 ロキ・ファミリアの女性陣に教えてもらったボディシャンプーを手で泡立て、胸や大事な所を重点的に洗います。鏡に映る可愛らしい幼女姿の狂三が悶えながら、喘ぎ声をあげていく姿が拝めると同時に気持ち良くなっていけます。しかし、自分でやっても刺激はあんまりなので、他のわたくし達にお願いして全身洗ってもらいますの。全身泡だらけで白い幼いすべすべな手が柔らかい瑞々しい餅肌を滑る感覚がまた気持ち良く、マッサージも兼ねているので最高の気分になりますわ。まるで狂三とやっているような視覚も身体も心も満たされる至福のひと時です。

 普通なら自分の身体に興奮なんてしませんが、この身体と心はまた別みたいな物ですもの。正直言って、わたくしはこの身体でも、少女の狂三でもいけます。いえ、もちろん、この身体になる前は流石に手を出すつもりはありませんでしたけれど、普通に男としての性欲もありますし、命懸けで戦い、殺されたりする記憶を見ていると正直溜まります。それに娯楽もろくにありませんしね。

 娼館に行くのも手ですが、お金が勿体ないですし、お断りされる可能性もあります。それに隣で寝ているリリさんに手を出しそうな時もあるので、自分自身で解消するのがベストです。これぞ自分で自分を慰める最強形態ですわ。だって、処女を自分で貫いて楽しんでも四の弾(ダレット)で元通りですし、いろんなシチュエーションが楽しめて最高ですの。死にさえしなければ結構無茶な事もできますしね。実際にリリさんが居ない時にセルフSMプレイやリョナもちょっとやってみようかと思います。リョナは安全に耐久をあげるためですね。普通にやるより死ぬ手前まで経験した方が上がりやすいでしょうし。まあ、こちらは最終手段ですわね。まずは痛みに慣れないといけませんし。目指すは基礎アビリティオールSです。

 ここ一週間、常にこんな感じで朝はシャワーを浴びてます。ダンジョンから帰ってくるなと言ったわたくしも、実際はこちらに来てシャワーは浴びております。日本人として毎日身体を洗わないのは気持ち悪いですもの。

 

「「「っ!?」」」

 

 アサシンと目隠しで生活している密偵のわたくしのお陰で人の気配には敏感になっており、誰かが入ってきたのがわかったので、即座にわたくし達は一人を除いて影の中に戻ります。

 

「リリさんですか?」

 

 これがリリさんであれば問題ありませんが、他の人なら問題ですので両手で胸とアソコを隠しながら振り返ります。するといきなり五人もの男の人達が簡易的な扉が押し開いて中に入ってきました。

 

「なんのっ」

 

 声を出そうとした瞬間。彼等の内の一人が接近してきました。わたくしは後ろに下がり、すぐに鏡にぶつかって口に手を当てられて声を出せなくされました。

 

「お前やアーデだけに良い思いをさせるわけにはいかねえんでな」

「そういうこった。分け前を俺達にも貰おうか」

 

 別の男達に身体を隠していた腕を掴まれて開けられ、口を塞いでいた男が空いている片手でナイフを身体に這わせてきます。

 

「静かにしろよ? そうじゃないと綺麗な身体に傷がつくぜ?」

「まあ、今から傷がつくけどな」

「違いねえ……」

 

 男達の言葉に仕方なく頷くと、口からは手を離してくれました。

 

「こ、こんなことしてソーマ様が黙っていませんよ。それに団長だって……」

「あ? これはその団長様の指示だ。お前、やりすぎたんだよ。それにランクアップまでもう出来るらしいな。羨ましいぜ。俺達はもう何年もレベル1だってのにな!」

「まったくだぜ。ソーマ様の愛人になって良い装備を使いたい放題なんだから、いいご身分だよな?」

「へけ、団長の指示ですのね……ですが、ソーマ様はどうするつもりですか?」

「そっちはお前自身に黙っておいてもらうんだよ。趣味じゃないが、お前を徹底的に犯してチクれなくしてやるよ」

「そういうこった」

「……わかり、ました……大人しく……従いますので、放してくださいませ……しっかりとお相手させていただきます……」

「ああ、それでいい」

「ええ、しっかりとわたくし達でおもてなしさせていただきますわ」

「はっ、コイツアーデも売るつもりのようだぜ」

「まあ、それでいいんじゃねえか。数が居るからな」

「おい、離してやるのか?」

「馬鹿言うんじゃねえ。コイツは装備が無いとはいえ最速でランクアップする事が可能な奴だぞ。油断するんじゃねえよ」

「良い判断ですわね。でも遅いですわ」

「詠唱なんかさせる訳が……」

「ざんねんでしたわねぇ……もう終わっていますわ」

 

 時喰みの城を展開してここに来ていた者達と一緒に影の異空間へと落ちます。現在、わたくし達の異空間は二五〇メートル四方。上から落ちたらまず助かりません。まあ、この空間はあくまでもわたくし達が自由に扱えるので法則も自由なのですが。

 

「なにしやがったっ!」

「きひっ!」

 

 左右の男に二人のわたくしが攻撃をしかけ、不遜にもわたくしの柔肌を触っている愚か者の両手を剣で切り落とします。わたくしは自由になったので、改めて身体を両手で隠すと、わたくしの一人が服を渡してくれましたので、そちらに着替えます。

 

「なんだここは!」

「コイツ等いったい何人いやがるっ!」

「ああ、わたくし達。殺さずに捕獲してくださいまし」

「「「「「「「「「「ええ、お任せくださいませ」」」」」」」」」」

 

 密偵に出していた一〇人も呼び出して五人を拘束してやります。彼等は所詮、レベル1。数の上でもステイタスでも上になっているわたくし達の相手にもなりませんわ。

 

「くそがっ! 離しやがれっ!」

「化け物めっ!」

「どうするのですか、わたくし?」

「決まっておりますわ。ぶち殺してやりますの。ええ、それも嬲りに嬲って解体して並べて曝してやりますの」

「……ルーラー、ガチでキレておりますわね」

「まあ、裸を見られて触られたので仕方ありませんわね」

「判決を取りますわ。わたくしは公平ですもの。わたくし達の答えは?」

「助けてくれ! 俺達は団長に言われただけなんだ!」

「無罪ですわ」

「無罪ですわ」

「無罪……」

 

 神威霊装・三番(エロヒム)で無罪といった奴の頭を撃ちぬき、もう一度聞いてあげます。ええ、わたくしは優しいですからねぇ。

 

「お耳を立ててもう一度お伺いいたしますが、判決は?」

「「「「「「「「「「死刑ですわ!」」」」」」」」」」

「よろしい。では、満場一致で死刑ですわね。どのように殺しましょうか……まあ、まずはわたくしの裸を見た目を抉りましょう。あ、片目だけですわよ? 最後まで自分がどうなるか、しっかりと見せてさしあげませんとね」

「ルーラー、意見具申よろしいでしょうか?」

「なんですの? ふざけた事を言ったら、今度は二の弾(ベート)ではなく実弾でぶち殺してやりますからね」

「人体破壊の練習がしたいですわ」

「ふむ。続けて構いません」

「格闘技の勉強はしておりますが、いかに効率良く人体を破壊するかはまだしておりませんの。ですから、こいつらの死刑がてら教材にしたいと思いますの」

「いいでしょう。ああ、ちゃんと手袋をして殴り殺すのですよ。わたくしはシャワーを浴びなおしてまいります。それと記憶も確認するので何も感じなくなるまで徹底的にやるように」

「「「「「「「「「「Да(だー)」」」」」」」」」」

「何故ロシア語? まあ、構いませんわ」

 

 ロシアの軍隊格闘術でも試すのでしょう。時喰みの城から出て改めて身体を洗います。本当に、本当に気持ち悪くて最悪な気分ですの。わたくしを汚していいのはわたくしか、わたくしの認めた女の子だけですのに……徹底的に洗わないといけませんわね。

 そう思って服を抜いでシャワーを浴びていると、また人の気配を感じたので三番(エロヒム)を向けますが、声で止めました。

 

「あ、あの、クルミ様……」

「リリさんですか。どうぞ」

「はい……えっと、大丈夫ですか?」

「最悪の気分ですが、どうしましたか?」

「その、ごめんなさい。部屋が荒らされていました」

 

 こっちは囮でしたか。まあ、ここにある物は全てどうでもいい物なので構わないです。本当に大事な物はロキ・ファミリアに借りている部屋や娘ちゃんの部屋に保管してありますからね。誰がこんな危険な場所に置くというのですが。ちゃんと盗まれても問題ないものしか置いていませんわ。

 

「わかりました。まあ、それは後で対処するのでいいとして……リリさん、身体を徹底的に洗ってくださいませんか?」

「構いませんが……一緒に入るのは嫌がってたのにいいんですか?」

「今日は特別です」

「わかりました」

 

 リリさんに身体を隅々まで綺麗にしてもらい、嫌な気分を払拭しておきます。もちろん、リリさんの身体も洗わせてもらいました。

 その後、着替えてから部屋に入ると、確かに荒らされていました。そして、床には夥しい血液もあります。明らかに戦闘があったようですわ。

 

『あら、遅かったですわね、わたくし』

 

 振り返ると、リリさんが片付けをはじめている場所から見えない影にわたくしが立っていました。どうやら、新しくアサシンにしたわたくしのようですの。

 

『犯人は?』

『カヌゥ・ベルウェイ。片目を抉って追い返しておきましたわ。彼の影にわたくしを潜ませておいたので、情報は筒抜けですわ』

『同期します』

『ええ、どうぞ』

 

 彼女の記憶を確認し、別のわたくしの記憶も確認します。そこでわかったのは、本当に団長の指示のようで、片目を押さえながら団長に報告しているカヌゥ・ベルウェイが居ました。

 

『どうするのですか?』

『乗っ取るつもりはありませんでしたが……やられたら倍返しにするのは基本ですし、ソーマ・ファミリアを掌握しますわ。ただ、もう少し泳がせます。殺しても問題ないように他のファミリアと絡ませて問題を起こさせましょう』

『その辺りは任せますわ』

『よろしくお願いいたします』

「それで、その、今日はどうしますか? 部屋も片付けないといけませんし……」

「いえ、その必要はありません。わたくしは先程襲われたので、ここから出ていきます」

「え? 本当に? 襲われたって……彼等がクルミ様に勝てるはずないじゃないですか!」

「ええ、返り討ちにしましたが、心配の前にそれですか?」

魔物(モンスター)を集めて影に落とし、虐殺するようなクルミ様にスキルの情報も知らない彼等が勝つ事なんてありえませんから」

「まあ、そうなんですけどね」

「あ、リリはついていきますよ」

「駄目です」

「そんなっ! 見捨てないでくださいっ!」

 

 リリさんが抱き着いてくるので、頭を撫でてあげると涙目で見上げてきますの。可愛らしいのでもっと撫でてあげます。

 

「リリさん、わたくしがリリさんを見捨てる事はありません。ただ、ちょっとやる事がありますので他のファミリアのお方を適当に見繕ってしばらくダンジョンで活動してくださいまし」

「……他のファミリアを? ああ、リリは囮ですか」

「護衛はつけますし、装備も今からヘファイストス・ファミリアに行って買い揃えます」

「そういう事ならお任せください。リリはお役目を果たしてみせます」

「ええ、わたくし達を侮った愚者共に裁きをくだしましょう」

「やってやります!」

「では、準備しましょうか」

「はい!」

 

 リリさんと一緒に荷物だけ回収して、ソーマ様とソーマ様が保管していたお酒も道具も素材も全てを持って出かけます。場所? ああ、団長、ザニスさんが一向にやらなかった極東系ファミリアの場所に行ってそこでお勉強とお酒作りをしてもらいます。

 オペレーターのわたくしが連れて行ったらソーマ様は大喜びでしたので何も問題ありません。あちらのファミリアも酒蔵を新しく、大規模に作ると言えば他のファミリアも巻き込む事になりました。とりあえず、デメテル様を巻き込む事は確定なので、交渉をお願いしておきました。利益で結びついて仲良くなればソーマ・ファミリアを乗っ取るのに協力していただけますのでこれは絶対に成功させます。オラリオの食を支配するデメテル様を味方につければ百人力ですしね。

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 本体であるわたくしはリリさんと共にヘファイストス・ファミリアへとやってきました。そこでバベルの塔の上層にある高級店に移動し、店員さんの所へとやってきました。

 

「いらっしゃい、可愛らしい冒険者君達。何をお求めかな?」

「ヘファイストス様と団長である椿・コルブランド様ですね」

「あのクルミ様! いきなり団長と主神様に会おうなんて無茶ですよ!」

「嘘じゃないようだけど、そっちの子が言う通りだね。神友であるヘファイストスへ紹介するにはそれ相応の理由がいるね」

「商談ですわ。こちらの品を売りにきました」

 

 影から巨大金庫を取り出し、中に入っているリヴィラで買い取ってきた素材の数々を見せてやります。

 

「いきなりレアスキルを見せるんじゃないよ! 心臓に悪いじゃないか!」

「とりあえず、呼んできてくださいまし。こちらは継続的に品を渡す事が可能なのです。それに大量注文もいたします。無理なら違うファミリアへ行くだけですわ」

「……わかった。嘘は無いようだし、ちょっと待ってて」

 

 わたくしと同じ黒髪ツインテールで物凄い爆乳の神様が奥へと走っていかれました。

 

「あの、大丈夫なんですか?」

「大丈夫ですわ。多分」

「多分なんですね」

 

 少しすると右目に眼帯をつけた赤髪で男装の麗神と黒髪赤眼で、左目に眼帯を装着している和服姿の女性がやってきました。何この二人……眼帯つけたペアルックですか? 

 

「貴女が大量の素材を持ってきたっていう子ね」

「うむ。これは確かに大量であるな」

「ええ、ソーマ・ファミリアのくるみ・ときさきと申します。こちらはわたくしの世話係である……」

「リリルカ・アーデでございます、神様」

「私が主神であるヘファイストスよ」

「手前は椿・コルブランドだ。それでこの素材を定期的に卸してくれるのだな?」

「値段次第ですが、可能です。それとわたくし達が求めている大量の武器も用意して頂きたいのです。それと私達専用の、特に彼女に持ってもらう大型の武器を用意していただきたいのです」

「レベルは?」

「わたくし達は1ですが、アビリティが限界まで成長すれば2になります」

「ランクアップは既にできる状態なのだな」

「はい。そして、最後にコレの整備ですわね」

 

 そう言って取り出したのはロキ・ファミリアから賭けで貰った剣斧です。それを出すと床が軋しみました。ですが、二人の目は釘付けになりました。何れ気付かれるのは時間の問題です。ですから、今の間に協力者の確保する必要があるわけですわ。

 

「それはギガントマキアの奴じゃな」

「ええ、何処にあったの? まさかソーマ・ファミリア?」

「ロキ・ファミリアが死蔵していたのを頂いてまいりました」

「「ロキか!」」

「コレの整備もしくはわたくし達が使えるように改造していただきたく思うのです」

「それは生半可な物じゃないから時間がかかるわ」

「うむ。流石に時間をもらうことになるな。仕事も立て込んでおるし……」

「ちなみにコレを改造するのはお二人にお願いしたいのですが、まずは腕をみないと駄目ですわね」

「ほう、この私にそれを言うのね?」

「うむ。挑戦と受け取るぞ」

「鍛冶の神であるヘファイストス様は神の力を使えませんし、椿さんの実力はわかりませんもの。ですから、彼女の武器を作ってくださいませ。使う素材や代金はコレを売った代金からお願いします。また、わたくしが負けた場合、ソーマを差し上げます。後、わたくしに鍛冶を習わせて欲しいです」

 

 鍛冶能力も欲しいですわ。色々と便利ですし、調べた限りでは魔剣とかも作ってみたいですしね。

 

「そちらについてはまた後の話だな。まずはその者の武器か」

「ええ、そうね。重量武器らしいだけどどれくらいのがいいのかを調べないと」

「リリさん、重しを全て外してお二人に協力してくださいまし」

「わかりました」

 

 次々と重い武器をリリさんが試していきます。その中で一番しっくりときたのは戦斧のようですわね。中々に良いチョイスです。

 

「ふむ。スキルのお蔭で結構持てるようだな」

「だけど、明らかに身長に合っていないわ。もっと小さいのがいいわね」

「その、重さはこれぐらいでいいんです。リリのスキルは重量があればあるだけ能力が上がるので……」

「なるほど。それなら重量が大きい小さめの戦斧を作れば良いのだな。しかし、手前はロキ・ファミリアの仕事で手が空いておらん」

「私が作るわよ」

「なら、それまではこれを使っておくといいだろう。手前が作った戦斧だ。持ち手をこうすればよい」

 

 そう言って椿さんは持ち手の部分を切り落として小さくし、先端の部分を調整してくれたようです。これでリリさんの武器はとりあえずいいでしょう。他にも腕や靴に防具を整えていきます。なんというか、鎧は布系なのでテイルズのプレセアみたいになりそうです。

 

「ではリリさん、よろしくお願いいたしますね」

「はい。行ってきます」

「行ってらっしゃいませ」

 

 護衛として三人のわたくしをつけましょう。これで死にはしないはずです。やばくなれば時喰みの城を経由して移動させますしね。

 

「おや、別行動するのか?」

「ええ、ちょっとファミリアでごたごたしてまして……しばらくは鍛冶を習いがてらこちらにお世話になろうかと」

「何があったのよ?」

「シャワーを浴びていたら襲われたので返り討ちにしましたの。どうやら団長さんの指示らしいので、ぶち殺してやろうかと思いましてクーデターの準備中ですわ」

「「「うわぁ……」」」

「ちなみにわたくしは便利ですわよ。こんな事もできますし。刻々帝(ザフキエル)八の弾(ヘット)

 

 蟀谷を撃ちぬいて分身を作成します。彼女達の目の前で二人になった事で、信じられないような表情になりました。

 

「「わたくし達は人海戦術で鍛冶を覚えます。ロキ・ファミリアのお仕事が大変でしたら、お手伝いいたしますわ。身の回りの世話だけでも有用ですわよね? ああ、鍛冶は見て盗みますのでご安心くださいませ。施設さえ少し貸していただければ……」」

「ありえないわ……」

「うむ。採用じゃ。手前が直に教えてやろう」

「売り子だってやりますわよ」

「待って、それは僕の仕事が奪われるんじゃないかな!」

「では、そちらは任せますわ」

「あ、リリさんの武器を作るヘファイストス様の様子はわたくしも見せてもらいますからね」

「まあ、いいわ。素材と資金さえ渡してくれるのならメリットは確かにあるしね。それにヘスティアにこないだ作ったばかりだし。後、ソーマ・ファミリアの団長が同じ女としてもムカつくからね」

「うっ……」

「じゃあ、さっそくやりましょうか」

「畏まりました、師匠」

 

 さて、ぶち殺してやった奴等の時間を使って追加で生み出して鍛冶を覚えましょう。そして作るのです。わたくしだけの、わたくしによる理想の漫画に出てきた武器達を! とりあえずは神威霊装を作り出す事を目標としましょう。未来の事を考えると、そちらの方がいいですしね。敵対する可能性もありますし、皆さんが死んだ後もわたくしは生き残る可能性が高いです。もしくは過去改変をしたりするかもしれません。そうなると最初から交渉をしないといけないので、自ら鍛冶能力を身に着けた方が何かと便利です。椿さんとヘファイストス様の技術、頂きますわ。

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 

 リリはクルミ様に言われた命令を実行するため、よさそうな人を物色していると見覚えのある人を見つけました。

 

「おにいさん、おにいさん! 白い髪のおにいさん! おひとりですか?」

「あれ、君は……」

「突然ですが、リリと一緒に冒険しませんか!」

「たしかこないだの……」

「混乱しているんですか? でも、今の状況は簡単ですよ。冒険者さんのおこぼれに預かりたいサポーターが自分を売り込みにきているんです!」

「いや、そうじゃなくて、君、昨日の小人族(パルゥム)の女の子だよね? もう一人の子と組んでいるんじゃないの?」

「それがその、リリはどんくさくてクビになっちゃいました。ですから、助けてくれたおにいさんと一緒に冒険したいなって……それにリリ、一人だと不安で……だから、サポーターとしてでもいいので駄目、ですか?」

「わかった。一緒に行こう。僕もちょうどサポーターが欲しかったし」

「ありがとうございます!」

 

 ニヤリとリリはこっそりと笑います。ちょろくて助かりました。それに広場に来てからこちらを監視している人達にクルミ様に捨てられた事を伝えられたと思いますので、襲われやすいでしょう。椿様からいただいた戦斧はバックパックとの間に隠しておけば大丈夫です。腰に魔剣もありますし、クルミ様が密かに護衛も配置してくれています。

 ですから、この人にとってもメリットがあります。クルミ様ならリリだけでなく、この人も助けて……くれるといいですね。助けてくれないかもしれません。でも、やっぱりついでなら可能性はあります。まあ、リリには関係ない事ですね。死のうが生きようが、自己責任なのが冒険者ですし。

 

「あ、名前を教えていなかったね。僕はベル・クラネル。よろしく」

「はい。リリはリリルカ・アーデです。リリと呼んでください、ベル様」

 

 ダンジョンに潜り、八階層で戦っていましたが、普通に強いですね。リリと違ってベル様はクルミ様よりの方のようです。妬ましいです。それに武器も凄く強いのをお持ちです。まあ、今はリリも高い武器を持っているのですが。椿様が持ち手を切り落として調整し、渡してくれたのは一千万ヴァリスした物ですし。それに今、ヘファイストス様が作っていただける武器は億単位になると思います。何せ神様が直接作ってくれる物ですからね。

 

「リリ危ない!」

「ふえ? あっ」

「あれ?」

 

 つい後ろから襲ってきたニードル・ラビットを裏拳で叩き潰してしまいました。背後からの奇襲なんて散々クルミ様にやられていますしね。それにリリのステイタスは戦斧と装備によって強化されていますから……はい、普通に倒せちゃいました。

 

「強いんだね。普通に戦えるんじゃないかな?」

「いえいえ、今のはまぐれですよ、ベル様。リリなんかとてもベル様やクルミ様にかないません。ええ、かないませんとも。いっつもボッコボコにされるんですよ!」

「えっと、それは……」

「聞いてくださいベル様! クルミ様ったら……」

「あはは」

 

 ついついベル様に愚痴を言ってしまいます。でも、仕方がありません。本人に言ったら何をされるかわかったものじゃないですしね。

 

「それにしても……キラーアントが異常なほど少ないんですが、なにかあったのでしょうか?」

「そうなの?」

「ほとんど遭遇していません。普段の八割以下です」

「気をつけて進もうか」

「はい。それがいいかと」

 

 そう言えばクルミ様がキラーアントを使った狩りをすると言っていたような……でも、今はヘファイストス様の所のはずですし、他の誰かが呼び寄せているのかもしれませんね。どちらにしろ、危ないので教えなくていいでしょう。キラーアントの群れとか悪夢でしかありませんし。

 

 

 

 

 




ヘファイストスと椿は武器目当てと女としてクルミに協力しました。ファミリアとしても安く大量の素材が手に入るのは嬉しいからです。後、単純にくるみの労働力も期待しての事ですね。

くるみちゃん合計74人。これでも原作の十分の一以下なんだよね。うん、本当にヤバイ。時崎狂三を見たら千体はいると思えが、常識ですしね(ぇ
しかも一体一体がコラボイベでおそらく分身がレベル5から4はあります。本体は6から7は最低でもあるでしょうし……うん、悪夢に間違いないですね!

ロキによる発現する天使

  • レーヴァテインから灼爛殲鬼(カマエル)
  • 変身術の逸話から贋造魔女(ハニエル)
  • 空飛ぶ靴から颶風騎士(ラファエル)
  • このまま|刻々帝《ザフキエル》のみ
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