ダン狂~くるみ(偽)とリリのダンジョン探検~   作:ヴィヴィオ

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デート・ア・ライブ リリ達と士道の出会い1

 

 

 

 

 ロキ・ファミリアかヘスティア・ファミリアの場所かで揉めていましたが、折衷案でバベルの塔になりました。ギルドが保有する一室、そちらを特別にレンタルして関係者を集めているようです。

 

「初めまして琴里叔母さん。くるみです。何時もパパがお世話になっております……」

「は? 今なんつったの?」

「こと……」

「わぁわぁぁぁっ!」

 

 口を士道さんに塞がれてしまいました。目の前に居る赤い髪の毛を白いリボンでツインテールにしている中学二年生の美少女精霊、五河琴里。身長145㎝でバスト72、ウエスト58、ヒップ74だった気がします。好きなものはチュッパチャプスで、嫌いなものは怖い話。

 士道さん達が所属している対精霊機関、ラタトスクの司令官。ラタトスクは“精霊との対話による空間震災害の平和的な解決”を目指し結成された秘密結社です。

 ちなみに震災害はこちら側の士道さん達の世界に顕現する際“空間震”と呼ばれる空間の歪みが発生し、世界に甚大なる破壊による被害をもたらす為、人類に災いをもたらす存在として本人の意思に関わらず討伐対象となっています。

 人類は精霊に対抗する手段として「武力による倒滅」を試みていたものの、精霊のもつ絶大な戦闘力によってことごとく失敗に終わり、彼女らの人類に対する敵意や忌諱をより強めるだけの状態に陥りました。

 しかし、主人公である五河士道は、何故か世界で唯一「自らに心を開いた精霊にキスをする事で、その力を封印し無力化する」能力を有しており、それを事前に人から精霊になった五河琴里によって把握していたラタトスク主導の下、「精霊とデートして、デレさせる」という前代未聞の形で、世界と精霊両方を救う使命に身を投じていくことになりました。時崎狂三もそのうちの一人ですね。

 

「士道?」

「その、琴里……この子は……」

「士道と狂三の子供らしいぞ」

「……士道、私とも作ろう……」

 

 琴里さんは無言でポケットからチュッパチャプスを取り出して口に入れ、噛み砕きました。

 

「で? まさか本当に子供なんて言わないわよね?」

「ち、違うぞ!」

「酷いですわ! 認知してくださらないばかりか、子供ではないだなんて……うぅ……」

「嘘泣きは止めなさい。燃やすわよ」

「きゃ~」

「クルミ。真面目にやってくれ。アイズが大変な事になっているんだ」

 

 一発でバレました。まあ、アイズさんが大変らしいので仕方ないです。ちゃんと挨拶をしましょう。リリさんもやれやれと言った感じですしね。

 

「では、改めてましてわたくしはヘスティア・ファミリアの団長をしておりますクルミ・トキサキです。大人のわたくし(時崎狂三)が言うにはわたくしはそちらにおられる士道さんと大人のわたくし(時崎狂三)がご両親のようですわね」

「本当なの? 士道にそんな事はできるとは思わないんだけど……」

「そもそも俺はこっちの異世界に来た事もない! 狂三はわからないけれど、彼女とはデートした事はあってもそこまでの事はしていない!」

「ヘスティア」

「本当だね。うん、神としてボクが認めよう。彼は嘘をついていないよ」

 

 士道さんはほっとしたようです。まあ、本当に士道さんが大人のわたくし(時崎狂三)に産ませたとも思えませんしね。

 

「そう。となるとこの子が……いえ、時崎狂三が嘘をついているかだけど……」

「それは騒ぎを聞きつけて集まってきていた神々が彼女の言葉に嘘がないと保証していました。ですから、リリは間違いではないと思います」

「……そうなると、士道の言葉も時崎狂三の言葉も正しいという事になるわね。そんな事ってあり得るの?」

「あり得るだろうね。ボク達がわかるのはあくまでも嘘をついていないかという事だよ」

「可能性としてはこの子が人工的に作られた生命体であるという事」

「折紙?」

「ああ、なるほど。人工授精とかそんな感じか。それなら士道が知らなかったのもわかるわ」

「ちなみに大人のわたくし(時崎狂三)も知りませんでしたよ。わたくしの記憶を読んで理解されました。その前までは普通にわたくし達は互いに殺し合っていましたから」

「殺し合いって……」

「時崎狂三ならやりそうね」

「間違いなくやる」

 

 琴里さんと折紙さんの言う通りですわ。否定しません。だって、事実ですもの。

 

「だからあんなに殺しあっていたんですか」

「普通に勝てませんでした。まあ、負けもしませんでしたが……どちらかというと、遊ばれていた感じもしました」

「彼女とは実際にボク達ロキ・ファミリアも総員で戦ったが、かなりやられたよ。クルミと似ていたし同じ能力を使っていたのが理解できたからある程度は対処できたけど……強さは彼女の方が上だ。いやらしさや強かさはクルミの方が上だろうけどね」

「失礼ですわよ。ですが……」

 

 大人のわたくし(時崎狂三)よりわたくしが上? 手加減をしていたのでしょうか? 普通にわたくしよりも強いはずですが……まあ、今は気にしなくていいでしょう。

 

「つまり、纏めると時崎狂三も知らない間に自分の遺伝子を使われていたって事ね?」

遺伝子(DNA)というのは何かな?」

「人の設計図という奴だ。一人一人違うんだ。それで子供は両親の遺伝子が合わさってできる」

「なるほどね。つまり、狂三は二人の遺伝子とやらを持っていると……」

「そうなりますわね」

「じゃあ、クルミ。自分で自分を撃てばいいじゃないか。それで記憶が読めるだろう?」

「そうですわね。そうなんですわ……まあ、試してみますか。<刻々帝(ザフキエル)>、十の弾(ユッド)

 

 短銃に記憶を読む弾を込めて撃とうとしますが、身体が震えて撃てません。何か心が拒絶しているかのようです。大人のわたくし(時崎狂三)が言っていた思考誘導というのは事実かもしれませんわね。

 

「リリさん。これでわたくしを撃ってくださいまし。どうやら、わたくしでは撃てないように何か仕掛けられている可能性があります」

「わかりました。行きますよ」

「はい」

 

 リリさんに十の弾(ユッド)が装填された短銃を渡して撃ってもらいましたが……わたくしの身体が勝手に避けました。

 

「……」

 

 無言で何度もリリさんが撃ってきますが、避けてしまいます。

 

「クルミ様?」

「……避ける気はないのですが、勝手に避けてしまいますわね。押さえつけて撃ってくださいまし」

「わかりました」

「流石にやりすぎじゃ……」

「あの、止めた方が……」

 

 壁際に寄ってからリリさんに押さえつけてもらいながら銃口を押し当て引き金を引いてもらう瞬間。いつの間にか影に入っていました。

 

「クルミ様?」

「わ、わかりません。何故でしょう……身体が震えてきました。おかしいですわね……何時も自分で撃っている時はこのような事などないのに十の弾(ユッド)だけどうして……?」

「おそらく、身体が拒絶反応を起こしているのでしょうね。それだけ思い出したくないのか……はたまた思い出したらヤバイ情報なのかもしれないわ」

「ですが、思い出さない限り、わたくしが士道さんの子供かどうかなんてわかりませんわ」

「いや、もう俺の子供でいい」

「「「士道?」」」

「流石にこんな状況の小さい子に無理はさせられない。狂三は知っているんだから、そっちに聞けばいいさ。だから無理はするな」

「……わかりましたわ」

 

 どうやら、確実にわたくしには何かあるようです。これはますます大人のわたくし(時崎狂三)から聞き出さないといけません。教えてくれるかどうかなんてわかりませんけれどね。

 

「士道、私も子供が欲しい。作ろう」

「それとこれとは話が別だ。それよりも彼女の事だ」

「アイズさんの事でしたわね。詳しく教えてくださいます?」

「ああ。どちらにせよクルミには協力を要請しようと思っていた。いざという時は()みたいに頼むよ」

「本当にやばければやらせてもらいますわ。アイズさんはグレイが世話になっていますからね」

「すまない。よろしく頼む」

「では、詳しく説明してくださいまし」

「リリから説明させていただきます。まず士道様達とリリ達が出会ったのは……」

 

 リリさんの説明を聞いていきます。本物の戦争(デート)を間近で見れる千載一遇のチャンスです。ですから、この機会は逃せませんわ。

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 

 本日。リリはベル様と共に二人で十八階層にいます。モルド様に『冒険者依頼(クエスト)を手伝えー!』と言われてやってきました。クルミ様は事後処理で動けず、ヴェルフ様も鍛冶の依頼が入っていて動けません。キアラはリヴェリア様とレフィーヤ様のところでお勉強中で、リュー様は豊穣の女主人が忙しいらしいのでそちらのお手伝いです。アタランテ様は外に出た強力な魔物(モンスター)の討伐に赴かれました。

 以上の理由からリリとベル様だけでお手伝いする事になりました。他にもヘスティア・ファミリアの面々を誘う事もできましたが、レベル4のリリとレベル3のベル様が居れば余裕ですから誘う必要もありません。

 実際、簡単に目的のドロップアイテムを手に入れる事ができ、モルド様も依頼人(クライアント)のもとへ行ってしまいました。リリは手に入れた目的以外のドロップアイテムと魔石をリヴィラの街にある元ソーマ・ファミリア、現ヘスティア・ファミリアの拠点へと運び込んでおきました。これで後程クルミ様が地上に運んでくださいます。

 ベル様は街を見たいとの事なので別行動をしていました。リヴィラにはヘスティア・ファミリアに手を出すような人は居ませんし、居てもレベル3のベル様が簡単にやられないので誰かが知らせてくれます。リヴィラの住民もお得意様であるリリ達には手を出しませんしね。

 そんな訳で用事が終わったリリは集合場所である入口に戻ってきました。すると、ベル様が少し離れた場所で眠っておられました。

 

「ベル様、ベル様」

 

 ですので、覗き込むようにして声をかけて起こします。ベル様もすぐに目を開いてくださいました。

 

「……あ、リリ?」

「おはようございます、ベル様。冒険者依頼(クエスト)中に居眠りなんて、とてもとても余裕ですね~」

「あ、ご、ごめんっ! リリとモルドさんを待っている間に眠くなっちゃって……!」

「まあ、仕方がありません。いきなりでしたからね。それで欲しい物は買えましたか?」

「うん。神様がここで買った香水。気に入ってたみたいだから、戦争遊戯(ウォーゲーム)の勝利と日頃の感謝の気持ちを込めて渡そうと思って……」

「何もこんなぼったくりの所で買わなくてもいいじゃないですか……」

 

 平均で三倍から五倍はしますからね。まあ、リリ達ヘスティア・ファミリアはほぼ原価で売って貰えるんですけど。むしろ、仕入れて十八階層のリヴィラまで運び込んでいるのはヘスティア・ファミリアですから、現地で作られている物以外はここで買う必要なんてありません。

 

「思い出の品だからここでいいんだよ。それよりも、モルドさんはまだ?」

「モルド様でしたら一足先にドロップアイテムを持って依頼人(クライアント)のもとへ行かれてしまいました。『次もよろしく頼むぜ』、ですって」

「じゃあ、冒険者依頼(クエスト)は終わったって事でいいんだよね?」

「はい。後は適当にパーティーに入るか、このまま二人で地上に戻るか、ですが……ベル様、どうなさいますか?」

「二人でも余裕だし、このまま帰ろうか」

「わかりまし──」

 

 

「──■■■■■■■■■■■■■■■■!!!」

 

 

「──今のは興奮した魔物(モンスター)の遠吠え? 街の外に集まっているんでしょうか? まさか、誰かが襲われて……」

「行こうリリ! 魔物(モンスター)の群れが見える! あの数は普通のパーティーじゃ危ない!」

「は、はい!」

 

 駆けだしたベル様の後を追いながら、リリはガントレットに仕込まれているギミックを起動してクロスボウを展開します。クルミ様が作られた最新式の魔道具になります。装填数はマガジンを設置しなければ三発ですが、マガジンを突き刺せば二十発増やせます。

 小さくしていたマガジンを元の大きさに戻して設置し、前方を走るベル様の援護の為に構えてスイッチの代わりである宝石に触れます。そこから魔力が吸われてクロスボウの前に三つほど魔法陣が展開されます。その状態で引き金(トリガー)を引くと発射された矢は魔法陣を通る事で高速で回転させられながら加速して魔物(モンスター)達を貫いていきます。装填されるそばから撃ち込んで始末していきます。

 

「道が開けました! 行ってくださいベル様!」

「ありがとう! ファイアボルト!」

 

 ベル様が相手に知らせる意味も兼ねて魔法を放ち、襲われている人達に近づいている魔物(モンスター)を消し飛ばしました。ベル様もちゃんと英雄願望(アルゴノゥト)を使ってチャージしてくれていたようで、かなりの威力を出されておりました。

 

「リリも負けてられませんね。贋造魔法少女(ハニエル)

 

 イフリートを戻し、魔物(モンスター)の群れへと突撃します。アポロン様の力をたっぷりと吸ったこの子はとっても元気で炎を常に纏ってとっても危険です。どれくらい危険かというと……リリに耐火スキルが増えるぐらい危険です。

 

 

 

 

 

 

|太陽の魔導書《ブック・オブ・ヘリオス》は誰の手に?

  • ヘスティア・ファミリア
  • ロキ・ファミリア
  • フレイヤ・ファミリア
  • 豊穣の女主人
  • その他(タケ、此花亭)
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