ダン狂~くるみ(偽)とリリのダンジョン探検~   作:ヴィヴィオ

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前に入れられなかったので……次回がベル君とアイズさん。


デート・ア・ライブ 指輪の相手は……

 

 

 

「アイズの相手は決定したけれど、問題は彼女が何処に居るかよね。隣界に居られたら手がでないわ。一応、アイズを見かけたら連絡をもらうように頼んであるけど……」

 

 隣界という異界に居られてはわたくし達には手がでませんからね。ですので、アイズさんがこちらの世界にやって来ない限りはどうしようもありません。

 

「それでしたら、わたくしがお手伝いしてさしあげますわ」

「狂三が手伝ってくれるの?」

「ええ。人海戦術で探すのであればわたくしが適任でしょう。くー、手伝ってくださいまし」

「かしこまりましたわ、ママ」

「士道さんもこちらに……あら?」

 

 気がつけば士道さんが居ませんでした。まあ、問題はありませんので、わたくし達を呼び出してオラリオ中に配置して確認しましょう。

 

「どうせならわたくしの分身とくーの分身を一緒に行動させましょうか。暇つぶしもできますしね」

「確かにそれがいいですわね」

 

 ママの誘いどおり、わたくし達の分身は二人一組となってオラリオ中に散っていきます。

 

「ただいま」

「お帰りなさい、士道さん」

「シドー! どこに行っていたのだ?」

「ちょっとな。それで狂三とくー。ちょっとこっちに来てくれ」

「わかりましたわ。行きますわよ」

「私達はどうするのだ?」

「十香達は少し待っていてくれ。すぐ戻るからな。できたら折紙を押さえておいてくれ」

「了解した」

「士道、士道、どこ行くの?」

「あ、ちょっとな。少し待っていてくれ」

「わかった」

 

 パパに連れられて此花亭にある一室に移動しました。そこには何故か凄い隈を作った疲れたようなアスフィさんがいらっしゃいました。彼女の前にはなにやら大きな箱が置かれておりますね。

 

「なんですかこれは?」

「いいからいいから」

「後のお楽しみですわよ」

「さっさと並んでください。こっちは眠いんですから……」

 

 頭を押さえるアスフィさんの指示に従って私達は箱の前に並びます。順番はわたくしが真ん中で左右にパパとママです。

 

「はい、こっちを見ていてくださいね」

 

 アスフィさんの言葉でだいたいわかりましたので、大人しく言われた通りに従います。すると眩い光……なんてものがせずに普通に終わりました。

 

「では、少々お待ちください」

「ああ、ありがとう。狂三」

「ええ」

 

 パパとママが二人で一つの綺麗にラッピングされた箱を持ちながら、わたくしに差し出してきました。

 

「あの、これって……」

「誕生日プレゼントだな」

「知らなかったので数年分ですけれどね。まさか子供を作られているなんて思ってもいませんでしたもの」

「まったくだな。だが、それでも生まれてきてくれたことは祝わないとな」

「あ、ありがとうございます……」

 

 プレゼントを受け取り、胸に抱きしめると何故か涙が勝手に流れてきます。こんな事で泣くなんて自分が信じられません。そもそも受け入れてくれるなんて思ってもみませんでしたし……

 

「ほら、開けてみてくれ」

 

 そう言いながらパパが人差し指で涙を拭ってくれました。ママは私の肩に後ろから手を置いてきました。

 

「ほら、開けてくださいまし。わたくしと士道さんで用意したものですから、きっと気に入ってくださると思いますわ」

「わかりました……えいっ」

 

 ラッピングを外して中身の箱を開けると、木屑の上に金色に光り輝く楕円形の物がありました。それを持ち上げてみると、それは懐中時計で蓋は中央にむかって黒い文様が刻まれており、中心にはガラスがはめ込まれていて中の歯車と針が見えるようになっています。

 上のボタンを押して蓋を開けてみると、金色の縁に黒い盤。そこに金色で文字や秒針が刻まれており、ローマ数字が刻まれておりますわ。

 

「どうだ?」

「すごいです……ありがとうございます! これ、欲しかった奴ですの!」

 

 わたくしの記憶に刻まれている時崎狂三をイメージして作られた懐中時計。記憶にあるそのままの姿でとても、とても、嬉しいですわ。

 

「それだけじゃありませんわ。蓋の裏は鏡になっておりますし、これで身嗜みを何時でも整えられますわ」

「あはは……」

「ついでに言うと、ここを何度か押すと……」

「開いた?」

 

 時計盤がまるごと開いて蓋と同じところまで降りていきました。どうやら、この時計盤は裏側にも設置されているようです。それだけではなく、底の部分に写真が仕込めるように作られていました。

 

「まさか……」

「アスフィさん」

「はい、できてますよ」

 

 アスフィさんが懐中時計を取り、操作して何か小さい物をくっつけると底に先程取った写真が映し出されました。

 

「この魔道具で映像を切り取り、こちらの魔導具に入れることで複数の映像を見れるようにしておきました」

「なんですかそのオーバーテクノロジー!」

「俺達が頼んだのは普通の写真なんだけど……」

「こちらの方が便利でしょう」

 

 何を言ってるんだとでも言いたげなアスフィさん。そういえばこの人も規格外でしたわね。人の身でありながら精霊の力を使わずに下界の素材だけで神器の力を再現する人ですし。なんですか、透明になれるハデスの兜って。こっちとら神代の知識と地球の知識を使ってようやく対抗しているんですのよ! 

 

「デジタル印刷……魔法って凄まじいな」

「そうですわね。これは驚きました。ですが、どうせなら色々と撮りましょう」

「そう、だな」

「では操作方法などは仲井さんに説明しましたので私は帰ります。あ、士道さんはこちらをどうぞ」

「ありがとう」

 

 パパがアスフィさんから何かを受け取ったみたいです。わたくしはわたくしでチェーンを用意して取り付けます。チェーンだけは自分で用意しろという感じでした。そこまで時間がなかったのでしょう。

 

「お手伝いしますので、こちらへどうぞ」

 

 仲井さんに手伝ってもらって和服の写真も撮っていきます。その写真も全て懐中時計に入れて眺めるのが日課になりました。やはり、両親に認めてもらえるというのはとても嬉しいことのようで、身体の奥がポカポカして表情が崩れるのが自分でもわかります。

 

「すっかり落とされてしまいましたわね。士道さんったら、手が早いですわよ」

「違うからな! それと狂三、手を貸してくれ」

「はい?」

「これ、一応な。責任を取るって言ったから……」

「あらあら、まあまあ……」

 

 嬉しそうなママの声に振り返ると、パパがママの左手を離すところでした。ママは左手を見ながら、頬に掌をあててウットリしながら薬指に光る指輪を見詰めていたのでした。

 

「あ、この映像はどうしますか?」

「柚さん、撮りましたの?」

「はい! 思い出に残ると思って……駄目でした?」

「ナイスです!」

 

 パパとママが指輪を嵌めている写真を確保しておきました。これは後で琴里お姉様に見せないといけません。照れながらも撮ってくれた柚さんには感謝です。後で何か、美味しい物をプレゼントしましょう。

 

 

 




プレゼントを渡すタイミングがここしかないのでいれました。短くてごめんなさい。でも古戦場中なんだよ~!

|太陽の魔導書《ブック・オブ・ヘリオス》は誰の手に?

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