とある魔術の禁書目録~二天龍を従えし者~   作:眠らずの夜想曲

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第〇章 対象強化
第Ⅰ話~能力検査~


「次の子、入ってくださ~い」

 

 

係りのお姉さんがまた俺たちと同じくらいの子を奥に連れて行く。

何の為に?

能力開発のためだ。

 

そうです、俺は―――俺と当麻は現在学園都市に来ております。

どうやら、当麻は学園都市に編入することになったらしい。

親父の刀夜が当麻の不幸体質をどうにかしたかったらしく、そこで学園都市に目をつけたらしい。

 

そのせいでこれから右手一つで様々な強者を相手取らないといけなくなるんだけどな。

 

 

「次、上条当麻く~ん。入ってくださ~い」

 

 

もう当麻の番か。

 

 

「ほら、当麻いってこいよ」

「うん。またあとでね」

「おう」

 

 

当麻が係りのお姉さんの後についていく。

まぁ結果は分りきっている。

 

無能力者、LEVEL0

 

これ以外はありえない。

 

 

「次、神浄刃く~ん。入ってくださ~い」

「うっす」

 

 

どうやら俺の番が来たようだ。

当たり前か。

上条に神浄だもんな。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

頭にやたらとパッチが張られる。

最初は、もともとの能力を持っていないか確認するらしい。

係りの人はそんなことあるわけないと考えているようだが。

 

 

「な、何これ……こんなことがあっていいの……?」

 

 

白衣を着たお姉さんが言う。

何だ?

どうした?

 

お姉さんが誰かに連絡を取っているようだ。

そして、それが終わるとこちらに近づいてきた。

そして一言。

 

 

「学園都市統括理事長がお呼びよ。ついて来て」

 

 

うげぇ……

俺が何をした!?

そうだ、まず結果を聞こう。

 

 

「け、結果はどうだったんですか?」

「……ERROR、測定不能よ」

「……そうですか」

 

 

測定不能。

能力が大きすぎるせいなのか?

わからないな……

だがまぁ、結果オーライだ。

アレイスターにこんなに早くコンタクトが取れるなんてな。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「ようこそ、神浄刃くん。私は学園都市統括理事長のアレイスター=クロウリーだ」

「は、はぁ……」

 

 

途中で黒服のお兄さんに変わったと思ったら、テレポートでここまで連れてこられた。

すぐにお兄さんはいなくなったけど。

 

 

「それで、僕に何か?」

 

 

アレイスターは不敵に笑った。

 

 

「神浄刃くん……君は一体何者だい?測定不能、こんな事態は今まで一度としてなかった。普通なら絶対にありえないことなのだよ。普通なら」

 

 

こいつはやっかいだな……

鋭すぎる。

それに普通ならありえないこと、ということは原石の場合はどうなるんだ?

 

学園都市第七位、削板 軍覇

通称『ナンバーセブン』

 

能力は学園都市の学者さえも取り扱えないほど複雑かつ繊細な力らしく、超能力者(LEVEL5)に分類できるものかも確信できない能力者であるため世界最高の原石とされている。

あつかえない……

なら、結果はでなかった……?

 

どっちなんだ……

 

とりあえずは、

 

 

「そうだな……『二天龍を従えし者』とだけ言っておこう」

「『二天龍を従えし者』か……おもしろい。字面から二の龍を従えると推測できるのだが」

「そうだ。二天龍は二体の龍を総称みたいなものだ。赤龍帝に白龍皇、赤と白の天龍のことだ。この二天龍はどちらも神を滅ぼすほどの力をを持っている。だから注意してくれよ?あまり俺の行動を邪魔してくるようだと―――日本ごと沈めるからな」

「……善処しよう」

 

 

これだけ釘を刺しとけば心配はない―――とは言い切れないな。

この後はどうなるのだろうか。

このまま帰してくれるわけがないだろう。

 

 

「君に一つ、頼みがあるのだが」

「何だ?」

「学園都市の王になってくれないか?」

「……はぁ?」

 

 

王?

何言ってんだ?

王はアレイスターじゃないのか?

この学園都市を作ったのはアレイスターだし。

 

 

「すまない、言い方が変だったか?学園都市第一位として君臨してくれ、と言っているのだ」

 

 

第一位はまずいだろ……

一方通行さんが二位はおかしいだろ……

そうだ、

 

 

「それはできないが、学園都市第零位。つまりは、『最強』ではなく『無敵』ということでならいいだろう」

「……ふむ、それでもいいだろう」

「だが、俺が第零位ということは、表には流すなよ」

「了解した」

 

 

ふぅ……

さかさまの人間を話すのは疲れるぜ。

なんか気持ち悪くなってくる。

 

 

「あともう一つ」

「一つじゃなかったのか?」

「すまない、もう一つだけだ」

 

 

こいつ……

俺をおちょくってるのか?

だとしたら……むかつくな。

 

 

「暗部に入ってくれないか?」

「おいおい、見ての通り俺はまだガキだぞ?」

「子供がそのような言葉遣いをするとは思えないのだが?」

 

 

それを言われたら終わりだ……

でも、『箱庭』にいたリリなんてものすごく敬語を使っていて、大人っぽかったけどな。

それとは違うか。

 

 

「はぁ……わかった。もちろん組織のメンバーは俺が集めていいんだろ?」

「君がそうしたいならそうするがいい」

「じゃあそうさせてもらう」

 

 

最悪、一人でもいい。

 

 

「それじゃあ、もう帰っていいか?」

「いいだろう。帰りに通信用の端末を渡す。それで任務の連絡をする」

「了解」

 

 

アレイスターから視線を外し、辺りを見渡す。

どこにも扉がない。

が、すぐに黒服のお兄さんが出現した。

 

 

「行くぞ」

 

 

どうやらお兄さんがまたテレポートしてくれるようだ。

お兄さんに近づき、腕に触れる。

すると、景色が変わった。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「あら、戻ってこれたのね。てっきりもう戻ってこれないのかと思っていたのだけれど」

 

 

俺のことをアレイスターに報告した女だ。

ひどい言いようだ。

こんなに小さくて、か弱い(笑)子供になんてことを言うんだ。

 

 

「はぁ……戻ってこれましたよ。ただ、余計なものをいただきましたけど」

「余計なもの?」

 

 

女が訊き返してくる。

だが、答えるわけがない。

 

 

「自分で考えろ。俺はこれで失礼する」

 

 

扉があるのでそこから外に出る。

 

 

「あ、やいばくん!!」

「おー、当麻か」

 

 

当麻はとっくに終わっていたのだろう。

でも待っていてくれたと。

優し過ぎんだろ!!

 

 

「帰ろうか」

「うん。でも……おうちのばしょ、わかるの?」

「あ……」

 

 

聞いてねぇ……

俺たちをここまで連れてきたお姉さんはもうどこにもいない。

仮に、場所がわかったとしよう。

鍵は!?

鍵はどうすればいい!?

あれか?

ピッキングしろと?

……それでいいんじゃないかなぁ。

 

 

「やっと来たのね、神浄刃くん」

 

 

声のした方に振り向く。

そこには、俺たちをここまで連れてきたお姉さんがいた。

 

 

「すごく遅いから心配したのよ」

「は、はぁ……」

「あ、そうそう。はいこれ、寮の鍵。寮まで案内するからついて来てね」

「「はい」」

 

 

どうやら、寮まで送っていってくれるらしい。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「へぇ……なかなかだな」

「うん。すごくひろいね」

 

 

この寮、どうやら二人で一部屋らしく、俺と当麻は同じ部屋だった。

部屋は子供が二人で使うには大きい。

二段ベットが一つ、勉強机が二つ。

そしてテーブルが一つ。

クローゼットもある。

極め付けにはシステムキッチンまでついている。

 

 

「とりあえず、もう遅いし寝ようか」

「うん。ベットはどっちがうえをつかう?」

「俺が下でいいよ」

「ぼくがうえでいいの?」

「あぁ」

「わかったよ。おやすみ」

「あぁ、おやすみ」

 

 

当麻がベットの上に上ったのを確認して、俺は部屋の電気を消す。

はぁ、本当に疲れた。

とりあえず、もう寝よう。

 

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