とある魔術の禁書目録~二天龍を従えし者~ 作:眠らずの夜想曲
「さて、当麻も学校に行ったことだし、メンバー集めを始めるか」
当麻には体調が悪いから学校を休むと言った。
そう言わないと「行こう行こう」とうるさいからな。
メンバーを集めるといってもどうしようか?
こんなことならアレイスターからリストでももらえばよかったか?
そんな時だった。
アレイスターからもらった携帯端末が震えだした。
もちろん相手はアレイスター。
「どうした?」
『任務だ。雑貨稼業(デパート)の人間を殺してほしい』
あれ?
こんな展開前にもなかったっけ?
そうだ、『箱庭』から仲間を探しに行った時だ。
ということは……
仲間Getのチャンスか?
とりあえず殺るか。
「了解した。座標を送ってくれ」
『意外に素直だな。通信終了後に端末に送る。報酬は君の口座に振り込んでおこう』
「了解」
さて、久々の殺しだ。
気合を入れていこう。
端末に送られた座標を確認する。
やはり前と同じか……
さすがにここまで同じだと怖いな。
それと口座ってなんだよ。
俺は何も知らされてないぞ。
ま、とりあえず任務遂行しますか。
☆☆☆
とりあえず、目標の建物に到着した。
相変らずな建物だった。
ビルだ。
階層もあの時と何も変わっていない。
「いらっしゃい」
雑貨稼業がいるフロアに着き、扉を開けると声をかけられた。
これもあの時を変わらないな。
「ここには何が売ってる?」
「お客さん、初めてかい?」
こんな会話を続けながら、辺りを見渡す。
いた……!!
やはりいたか。
だが、ものすごく気になることが一つ。
あの時と同じように、傷だらけで鎖で縛り上げられている幼女(ロリ)もいる。
問題―――気になったのはその幼女の顔だ。
メルだ。
まんまメルの顔なんだ。
どういうことだ?
どういうことなんだ……
とりあえず、話を進めるか。
「なぁ、アレも売ってるのか?」
「あぁアレか。残念ながら売り物じゃねぇ。他にもっといいのがあるぞ?まぁ一人700万はもらうけどな」
これもあの時と同じだ。
手に持っていたアタッシュケースを机の上に置き、そのまま開ける。
中には1000万入っている。
「おいおい……まさか本当にアレが気に入っちまったのか?」
これも同じ。
だから同じように返す。
「何か勘違いしてないか?」
「はぁ?」
一息つく。
そして一言。
「俺がもらうのは―――おまえの命だ」
瞬間、刀を創造して首を一気に斬り獲る。
死体は……いいか。どうでも。
幼女の元へ行く。
「メル……なのか?」
訊いてしまった。
あまりにも似ているから、訊いてしまった。
すると、少女の様子が変わった。
今までは、今にも気絶してしまいそうで、弱々しかった。
だが、今はどうだ?
「ありがとうございます」
そういいながら、自分で鎖を壊している。
あまりにも急激な変化だ。
俺はもう一度訊く。
「メルなのか?」
「はい!!神浄メルです」
メルだった……
メルだった!?
「《神使》……のだよな?」
「そうですよ、兄様」
あ、今確信した。
完全に、完璧にメルだ。
「どうしてこの世界にいるんだ?」
「それはですね、爺様が『とあるの世界は昔にちょこっと行っておったし、確かお主と御神嬢ちゃんはあの世界出身じゃったな。よし、わしが送ってやろう。刃も驚くじゃろう』と言っておりまして、成り行きでですね」
爺さん……
ナイスだよ!!
ナイス!!
初めてじゃないけど久しぶりに爺さんナイスって思った。
でも最初に決めたルールを爺さん自体が破ったな。
まぁ、俺が得するだけだからいいんだけど。
「とりあえず行こうか」
「そうですね、兄様」
とりあえずメルが仲間になったのは大きい収穫だ。
でも住処はどうしようか?
別に俺と当麻の部屋でもいいか。
当麻がナニするわけじゃないし。
☆☆☆
寮の自室に着いた俺は、とりあえずメルを風呂に入れた。
ボロボロで汚れてたからな。
「兄様、上がりました」
「おう」
かなり早かったな。
まぁシャワーだけ済ましたのだろう。
さて、これからどうしようか。
一応アレイスターに報告した方がいいのか?
いや、でももうアレイスターは知っているだろうからいいだろう。
結論。
やることがない。
どうしよう……
このままメルを愛でていてもいいけどな……
それだと時間を忘れて当麻が帰ってきた時がまずいな。
そうか、メルの住居空間を創ればいいのか。
なら善は急げだ。
「兄様?」
俺が急に立ち上がったからだろうか、メルが声をかけてきた。
「ん?あぁこれからメルの住居空間を創ろうと思ってな」
「あ、ありがとうございます」
さて、どのようなものにしようか。
和式、洋式、どちらにしようか。
「メル、和式と洋式どちらがいい?」
「……洋式、ですかね」
「洋式か、わかった」
メルはどうやら洋式の方がいいみたいだ。
住居空間だけだし、生活空間を大きな一部屋創って、後は水回り、キッチンがあればいいだろう。
「よし、できたぞ」
そう言い、空間に穴を開ける。
「行こうか」
「はい!!」
☆☆☆
「おぉ、なかなかのできだな」
「いい部屋ですね」
メルもお気に召したようだ。
部屋は淡い水色で統一されている。
窓は一つもない。
が、さすがにそれでは精神衛生上よくはないので、疑似的な外の景色が見れるようなものはある。
一通り部屋を見回したが、特に不備は見つからなかった。
これならメルも不備なく暮らせるだろう。
不備があったら改装すればいい。
それにこの空間も中学に上がるまでしか使わない。
中学に上がったらアレイスターに住居を新しくもらえばいい。
「俺は一旦部屋に戻る。そろそろ当麻が帰ってくるからな」
「当麻……ですか?」
「あぁ、この世界での一番のキーマンだ。こいつ無しではこの世界は回らない」
そう言い残し、この空間の玄関の扉を開け、部屋に戻った。
☆☆☆
「ただいまー!!」
「おかえり、当麻」
元気よく扉を開いて当麻が部屋に入ってきた。
「どうだった?何か学校であったか?」
「なにもなかったよ!!」
「そ、そうか……」
何もなかったか。
これはよかったのかよくなかったのかわからないな。
ま、とりあえずはよかったのだろう。
例の計画はまだ実行できないしな。
実行するとしたら当麻が中学生になってからだろう。
今はひたすら待つしかないのか。
そうなると―――
暇だな。
メルを愛でていたとしても、やはり時間がありすぎる。
あ、たまにアレイスターからの依頼が入るのか。
そういえばまだメンバーもそろっていないな……
よし、なら街を散策するか。
そうすれば誰かに会って、仲間をGetなんてこともあるかもしれないしな。
出来れば仲間にしたいのが、
食蜂 操祈 《LEVEL5 心理掌握(メンタルアウト)》
絹旗 最愛 《LEVEL4 窒素装甲(オフェンスアーマー)》
黒夜 海鳥 《LEVEL4 窒素爆槍(ボンバーランス)》
この三人は欲しい。
操祈は捕えた敵から情報を抜き取るだけではなく、スパイとしてそのままッ潜らせることができる。
最愛は防御力がかなりあるから、戦闘になった時に中衛で臨機応変に動いてもらえる。
海烏は攻撃力がかなりあるから、前衛で敵を薙ぎ払ってもらいたい。
こう考えると、回復系の能力者が欲しいな……
まぁ俺がいればどうにかなるんだが、すべて俺がやるのもな。
よし、明日から早速街を散策するか。
これから刃の仲間集めが本格化していきます。