仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 劇場版編   作:風人Ⅱ

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劇場版小説/仮面ライダー×仮面ライダー ディケイド&ツヴァイ NOVEL大戦Evole⑦

 

―神樹カーラーン・頂上―

 

 

―ドグォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオォンッ!!!―

 

 

アマツ『グァアアアアアアアアアアアァッ!!!』

 

 

ディケイド戦国CP『グウゥッ!!』

 

 

ツヴァイW『チィイッ!』

 

 

神樹カーラーン頂上。スペリオルフォームに変身した邪武者ディケイドによって何層もの天井を突き破りながら勢いよく吹き飛ばされてしまった三人は、最後の天井を突き破ってその場所にまで打ち上げられていた。そして三人が勢いを殺せないままゴロゴロと地面を転がり、ふらつきながら起き上がる中、三人を吹き飛ばした邪武者ディケイド・スペリオルフォームも天井を突き破ってその場に飛び出し、天に向かって吠えるように叫んだ。

 

 

『カーラーンよォッ!!!我に全ての力を寄越せぇッ!!!天下を統一する神の力を、この身にィイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!!!!!』

 

 

―ドバァアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーアアアァンッッッッ!!!!!!!―

 

 

邪武者ディケイド・スペリオルフォームが天に向けて怒号を上げると共に、それに呼応するように無数の木の根と蔓が神樹カーラーンから伸びて邪武者ディケイド・スペリオルフォームを飲み込み、やがて徐々に巨大化しながら何かを形作り、無数の木の根と蔓で形成された巨大な邪武者ディケイドの上半身……荷葉座(かしょうざ)・邪武者ディケイドへとその姿を変貌させたのであった。

 

 

アマツ『?!アイツ、巨大化しやがったっ?!』

 

 

ディケイド戦国CP『神樹と一体化したのか……面倒なっ……!』

 

 

『ウゥゥオオオオオオオオオオオオオオオァアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッッ!!!!!!!!!今度こそ滅するがいいッッッッ!!!!!!我が力、この神樹の力によってぇええええッッッッッ!!!!!!!!』

 

 

神樹カーラーンと一体化し巨大化した荷葉座・邪武者ディケイドを見上げて三人が驚愕する中、荷葉座・邪武者ディケイドはその巨腕の手に巨大化した天将刀を出現させて握り締めると、まるで芝生の草を刈り取るかのように天将刀を横薙ぎに振るい、それを目にした三人は咄嗟に転がるように跳び退いて天将刀をかわすが……

 

 

―シュバァアアアアアアアッ!!!!―

 

 

ツヴァイW『……ッ!―ガシィッ!―グッ!』

 

 

アマツ『な、何ッ?!グァッ!!』

 

 

ディケイド戦国CP『ッ?!智大ッ!アマツッ!』

 

 

ツヴァイとアマツが瞬時に態勢を立て直して反撃に出ようとしたその瞬間、不意に二人の足元から無数の蔓が伸びて二人の両足に絡み付いて動きを封じてしまい、更に荷葉座・邪武者ディケイドの身体からも無数の植物が飛来してツヴァイとアマツに巻き付き、完全に身動きが取れなくなってしまったのだった。

 

 

一人だけどうにか無事だったディケイドはそれを見てすぐさま二人を助け出そうと駆け出すが、それを阻むように荷葉座・邪武者ディケイドが素早く巨腕を伸ばしディケイドを神樹の頂上から吹っ飛ばしてしまう。

 

 

ディケイド戦国CP『しまっ……?!うぉおおおおおッ?!!』

 

 

アマツ『グッ!ディケイドッ!』

 

 

ツヴァイW『ったく、何処までも手間を掛けさせるッ!』

 

 

頂上から投げ出され、地上に目掛け落下していくディケイドを見てアマツが叫ぶ中、ツヴァイは拘束されたまま懐からビートルフォンを取り出して操作を行っていく。すると……

 

 

―ガシャンッ!ウイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィインッ……!―

 

 

神樹の真下で停止していたツヴァイギャリーのボディが左右に開き、ギャリーの中に収納されてある一つのユニット……ディケイダーの換装ユニットのウィングガードが独りでに起動して飛び出し、地上に向かって落下して来るディケイドの下へと飛翔していったのであった。

 

 

ディケイド戦国CP『ッ?!アレは……?!』

 

 

落下中のディケイドも自分の下へ自動操縦で向かって来るウィングガードの姿に気付いて困惑の表情を受かべる中、ウィングガードはディケイドと並走して背中に回り込み、なんと徐々にその形状を変形させてディケイドの背中にドッキングしたのだった。

 

 

ディケイド戦国CP『なっ……?!コイツ、こんな機能まで備わってたのか?!』

 

 

自身の背中にドッキングしたウィングガードを目にし驚愕するディケイドだが、今は驚いてる場合ではないとすぐさま気を取り直してウィングガードのスラスターからバーニアを噴出させ、なんとか態勢を立て直し、自分が落ちてきた神樹の頂上に目掛けて猛スピードで飛翔していった。

 

 

―ギリギリギリギリギリギリギリィイイッ!!!!―

 

 

アマツ『グァアアアアアアアアアッ!!グッ、こい、つっ……!!!!』

 

 

『次は貴様等だッ……!!!!今度は塵も残さず消滅させてやるぞォオッ!!!!!!』

 

 

ツヴァイW『チッ……』

 

 

そしてその一方、ツヴァイとアマツは未だ神樹の蔓に捕らえられて身動きひとつ取れない状態にあり、荷葉座・邪武者ディケイドはそんな二人にトドメを刺そうと額のポインターに膨大なエネルギーを凝縮させ巨大なエネルギー弾を形成していき、その万事休すの状況にツヴァイも思わず舌打ちしてしまうが、その時……

 

 

 

 

 

―ドシュゥウウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーッッッッッ!!!!!チュドォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオンッッッッ!!!!!―

 

 

『ヌゥオォッ!!!!?』

 

 

アマツ『?!な、何だっ?』

 

 

荷葉座・邪武者ディケイドの額のポインターからエネルギー弾が撃ち出されようとした直前、上空から突如無数のミサイルが飛来して荷葉座・邪武者ディケイドの顔面に直撃していったのであった。

 

 

荷葉座・邪武者ディケイドも突然襲った爆発と黒煙に顔を覆われもがき苦しみ、アマツもその様を見て驚く中、上空から今度は二つの紅い閃光が降り注いで二人を拘束する蔓を焼き払い、その張本人……ウィングガードを装備したディケイドは二人の間に降り立った。

 

 

アマツ『ディケイド?!』

 

 

ツヴァイW『よぉ、おかえり。どうだった?ウィングガードの新ギミックは』

 

 

ディケイド戦国CP『悪趣味にも程があるだろっ、改造を加えていたならどうして先に言ってくれなかったんだっ』

 

 

ツヴァイW『そりゃ、そうした方が面白そうだからに決まってんだろう?土壇場でいきなりの変形!なんて感じになればお前が驚くかと思ったんだが、この目で直接反応を見られなかったのは残念だったなぁ』

 

 

ディケイド戦国CP『ハァ……まぁ、おかげで助かったのは確かだからあまり強くは言えんが、それにしたって―――』

 

 

―ブオォオオオオオオッッッッッ!!!!!!―

 

 

『ヌゥウウウウエェアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッッ!!!!!!!』

 

 

ツヴァイに感謝はしつつも、密かにウィングガードに新ギミックを加えていたのを黙っていた事に関しては頭を抑えるディケイドだが、その時、荷葉座・邪武者ディケイドが左腕で顔面を覆う黒煙を全て払い退け、その奥から巨大な複眼を妖しげに輝かせながら三人に目掛けて天将刀を振りかざした。

 

 

―ドッシャアァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーアアァンッッッッッッッ!!!!!!!!!―

 

 

ツヴァイW『チィッ!とにかく愚痴なら後で幾らでも聞いてやるッ!今はコイツを止めるぞッ!』

 

 

ディケイド戦国CP『あぁっ、りょーかい、だッ!!』

 

 

―バシュウゥウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッ!!!!!!―

 

 

そんな軽口を叩き合いつつ、ディケイドはツヴァイとアマツと散開しながら背中に装備したウィングガードの武装の一つのヴェスバーから二つの紅い閃光を撃ち放ち、荷葉座・邪武者ディケイドの気を自身に向けさせてウィングガードによる機動力で翻弄していく。

 

 

その隙にツヴァイもビートルフォンを再度操作すると、ツヴァイギャリーに待機させていた飛行ユニットを装備済みの自身のマシンを呼び出して搭乗し、神樹の上空を縦横無尽に駆け回りながらツヴァイリボルバーによる銃撃で荷葉座・邪武者ディケイドに挑む。

 

 

そしてそれに続くように、荷葉座・邪武者ディケイドの放つ無数の蔓を必死に避け続けていたアマツも単身で突っ込もうとした、その時……

 

 

 

 

 

―メキッ、メキメキメキッ……バゴオォオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーオオォォンッ!!!!!!―

 

 

『―――ッ!!!?ヌゴォアアアアッ!!!?』

 

 

アマツ『ッ!アレは?!』

 

 

 

 

荷葉座・邪武者ディケイドの真下から突如巨大な何かが勢いよく飛び出し、荷葉座・邪武者ディケイドの顎に目掛け激突していったのだった。

 

 

あまりにも突然の不意打ちだった為に荷葉座・邪武者ディケイドも対応が間に合わず、もろに顎を打ちのめされて怯んでしまい、その隙に荷葉座・邪武者ディケイドの顎に激突した巨大な何か……アマツが神樹への突入に使った戦絡操(いくさからくり)・真月妃(マガツヒ)はアマツの背後へと降り立った。

 

 

アマツ『真月妃?!そうか、ヒビキの奴が……よし、これならっ!』

 

 

『KARAKURI BUSOU!YOROI NO KATA!』

 

 

突然現れた真月妃に驚愕しつつも、コレを寄越したのがヒビキの仕業だとすぐに悟って武の札を取り出し、ベルトにスキャンさせる。そして電子音声と共に分解した真月妃と合体してマガツヒフォームへと転身し、巨大な剣を振るって荷葉座・邪武者ディケイドの天将刀と激突していった。

 

 

―ガギイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィインッ!!!!―

 

 

『チィイイッ!!!!何処までも邪魔をする気かァアアッ!!!!』

 

 

アマツMF『ったりまえだろがッ!!カガミを利用した代償はキッチリと支払ってもらうぜッ!!』

 

 

ディケイド戦国CP『こっちも忘れてくれるなッ!!』

 

 

『CANCELA!RAIGA!SIRIUSU!KAMENRIDE:MUSHA!』

 

 

アマツがマガツヒフォームのスペックをフルに活用し荷葉座・邪武者ディケイドと渡り合う中、ディケイドが空を駆け巡りながら再びケータッチを操作して武者キャンセラー、武者ライガ、武者シリウスを召喚し、三人の武者ライダーは呼び出されて瞬時に超高速移動を開始して荷葉座・邪武者ディケイドへと素早く切り込んでいった。

 

 

超高速移動を用いて、武者キャンセラーが無効化の力を宿した刀を荷葉座・邪武者ディケイドの全身に叩き込んで少しずつ弱体化させていき、それに続くように耐久力が弱まった部分を武者ライガと武者シリウスがそれぞれの武器で引き裂きダメージを与えていく。

 

 

そしてその隙にツヴァイはパンドラビッカーに六本のメモリをセットし、ディケイドもライドブッカーからカードを取り出して右腰のドライバーにセットし掌で押し込んだ。

 

 

『TORNADO!MAXIMUMDRIVE!』

 

『LIGHTNING!MAXIMUMDRIVE!』

 

『SHADOW!MAXIMUMDRIVE!』

 

『BLAZE!MAXIMUMDRIVE!』

 

『FANG!MAXIMUMDRIVE!』

 

『GROUND!MAXIMUMDRIVE!』

 

『FINALATTACKRIDE:CA・CA・CA・CANCELA!』

 

 

ツヴァイW『コイツも持っていけッ!!パンドラエクスチャージッ!!!』

 

 

ディケイド戦国CP&武者キャンセラー『『ゼェエェアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーッッッッッ!!!!!』』

 

 

―ズババババババババババババババババァアアッ!!!!チュドォオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーオオオォンッッッッッ!!!!!!―

 

 

『ヌゥウウウウウウウゥッ?!!!!』

 

 

六本のガイアメモリが装填されたパンドラビッカーを突き出して、七色に光輝く巨大な砲撃を荷葉座・邪武者ディケイドに撃ち込んで怯ませるツヴァイ。そしてその隙にディケイドも武者キャンセラーと共に上空で無数に分身すると、無効化の力を宿した戦国ブレードと刀で目にも留まらぬ速さで襲い掛かり、荷葉座・邪武者ディケイドを切り刻み弱体化を更に促していく。が……

 

 

 

 

 

 

『――――このっ……いつまでも、図に乗るなァアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッ!!!!!!!』

 

 

―シュウゥッ……ドッッッバァアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーアァアンッッッッッ!!!!!!!!―

 

 

ディケイド戦国CP『ッ?!何ッ?!』

 

 

ツヴァイW『グゥッ?!』

 

 

アマツMF『ウォオオオオッ!!?』

 

 

 

 

 

 

今まで追い込まれていた荷葉座・邪武者ディケイドが突如天を仰ぎながら怒号を飛ばし、その巨体から膨大なエネルギーを放ち出したのだった。

 

 

それは広範囲の真紅のエネルギー波となって広がって三人を吹き飛ばしてしまい、更にはディケイドが召喚した武者ライダー達までもが打ち消されてしまうが、三人はどうにか態勢を立て直して合流しエネルギー波に堪えながら荷葉座・邪武者ディケイドに再び視線を向けると、其処には荷葉座・邪武者ディケイドが天将刀を頭上に掲げ、その刃身に信じられない量のエネルギーを収束させていく姿があった。

 

 

『最早加減は無しだッッッ!!!!!!!この国土諸とも、貴様等を纏めて葬り去ってくれるわァアッッッ!!!!!!!!』

 

 

―ギュイィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイィィィィィィィィィィィィィィィィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッ!!!!!!!!!―

 

 

最早手段は選ばぬと、神樹カーラーンからも莫大な量のエネルギーをかき集めて天将刀へと収束させていく荷葉座・邪武者ディケイド。

 

 

そのあまりにも巨大な力は神樹だけでなく空をも揺れ動かし、空間を歪めていき、三人はその力の余波を肌で直接感じて全身の鳥肌が総立ちしていくのを感じながら、本能が叫んでいるのを感じていた。

 

 

アレを撃たれれば、自分達はともかく、この国の全てが焼き尽くされてしまうと。

 

 

アマツMF『クッ……!ア、アイツ、正気かっ?!本気であんなのを撃つつもりかよっ?!』

 

 

ツヴァイW『寧ろ、良く今まで撃たなかったなと疑問だったがな。神樹を使った天下統一の惨状を見ても、アイツにとっちゃこの世界の人間や国がどうなろうが知ったこっちゃないのは一目瞭然だったし』

 

 

ツヴァイW(ライト)『最初からアレを使っておけば、一気に勝負も片が付いてただろうしね。……それとも、何か"撃てなかった理由"が彼にあったのか……或いは――』

 

 

ディケイド戦国CP『推理なら後にしろッ!!それよりもどうやって止めるッ?!アイツ、本気でアレをぶっ放すつもりだぞッ?!』

 

 

エネルギーの収束の余波に必死に堪えながら荷葉座・邪武者ディケイドの攻撃をどうやって阻止するべきか必死に思考を駆け巡らせる三人だが、武者キャンセラーの無効化の力で幾分か弱体化させるとは言え、まだあの巨体を倒し切るまでには至っていない。

 

 

今からどんなに攻撃を仕掛けても瀕死にまで追い込められるだろうが、恐らく奴も死なば諸共の覚悟でアレを放って来るに違いない。そうなっては、最早アレを食い止める手段はないのだ。

 

 

一体どうするべきか。どんなに考えても結局は其処に後戻りしてしまう今の状況に三人が苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる中、荷葉座・邪武者ディケイドは空気を重たく震動させながら莫大なエネルギーを溜め込んだ天将刀を振り上げ、国土諸とも三人を葬り去ろうとした。次の瞬間……

 

 

 

 

 

 

 

 

―……ブザァアアアアッッッッ!!!!!!シュパァアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーッッッッッ!!!!!!―

 

 

『――――ッ!!!?な、何ィッ!!!?』

 

 

ツヴァイW『……?!』

 

 

アマツMF『な……なんだ、急に……?』

 

 

ディケイド戦国CP『邪武者の胸に……風穴が……?』

 

 

 

 

そう、真紅に光輝く天将刀を振り下ろそうとした瞬間、突然荷葉座・邪武者ディケイドの胸に前触れもなく巨大な穴が開き、其処から無数の赤い粒子が勢いよく噴き出したのである。

 

 

まるで鮮血のように胸から粒子を撒き散らす荷葉座・邪武者ディケイドのその姿を見て、三人もいきなりの事に呆然となり、荷葉座・邪武者ディケイドも自身の身に起きたアクシデントに驚愕を隠せずにいたのだった。

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

―神樹カーラーン内部―

 

 

―ガギィイイイイッ!―

 

 

信長「ぐぅううっ!!」

 

 

ヒビキ「の、信長さん?!」

 

 

カガミ「大丈夫ですか?!」

 

 

信長「っ……心配するな、少し弾かれただけだからな……それに、どうやら傷はちゃんと付けられたようだぞ?」

 

 

同じ頃、カーラーン内部。其処には、ディケイド達が頂上に吹き飛ばされて取り残された信長達三人の姿があり、彼女達は今、信長とカガミが捕らえられていた神樹の核が存在する広場にまで戻ってきていた。

 

 

そして信長は、何故か片膝を付いて苦悶の顔を浮かべ、その手にはディケイドとツヴァイに倒された時に邪武者ディケイドが落としたブラッドライドブッカーSモードを握り締めてふらつきながら身を起こし、正面……中央に大きな亀裂が走る神樹の核を見据えながら、ゆっくりと剣を構えた。

 

 

信長「やはり一撃程度では、簡単には壊ぬか……だがこいつを壊せば、少なからず零達に戦況が傾く筈……二人共!もう一度だ!頼むぞ!」

 

 

ヒビキ「は、はいっ!」

 

 

カガミ「智大さん達を助けられるなら、幾らでも手を貸しますっ!」

 

 

ブラッドライドブッカーを中段に構える信長の背中に回り込み、それぞれの両手を信長の左右の肩の上へと置き、何かを念じるように瞼を閉じるヒビキとカガミ。

 

 

すると、二人の身体から念のようなオーラが浮かび上がり、オーラはゆっくりと信長の身体へ、其処から更にブラッドライドブッカーに流れ込んでいき、剣の刃が極光を身に纏って眩い光を放っていく。

 

 

信長「よし……十分に離れておれよ?今度、こそっ!」

 

 

ダァンッ!と、力強く足の裏で地面を蹴り付けて勢いよく飛び出し、核に目掛けブラッドライドブッカーを振りかざし、そして……

 

 

信長「破ぁああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーッッッッ!!!!ぜぇああぁッ!!!!」

 

 

―バリィイイイイイイイイイイイイイイィィィィィィィィィィィィィィィィーーーーーーーーーーーーーーーーイイィンッッッッッ!!!!!!!―

 

 

気合一刀。上段から振り下ろされた光の刃は真っすぐと神樹の核に打ち込まれ、無数の結晶を撒き散らして粉々に砕け散っていったのだった。

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

―神樹カーラーン頂上―

 

 

―バシュウゥウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッッ!!!!!―

 

 

『ウ……ウゥグァアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッ!!!!?な、何だッッッ!!!!?一体何が起きたァアッッッ!!!!!?』

 

 

そして場所は戻り、荷葉座・邪武者ディケイドの胸に開いた風穴が更に大きく開かれ、荷葉座・邪武者ディケイドは胸の風穴から真紅の粒子を噴き散らしながら悲痛な悲鳴を上げて苦しみ続けていた。

 

 

アマツMF『な、何なんだ?何が起きてんだよ、アレ?』

 

 

ツヴァイW(ライト)『……あれは……まさか、神樹の力が暴走しているのか……?』

 

 

ツヴァイW『?何か分かるのか、ライト?』

 

 

ツヴァイW(ライト)『あくまで推論だけどね。だが、現に今の彼は今まで使い熟していたハズの神樹の力を御し切れず、苦しんでいる。理由は今一つ分からないが、一つ確かなのは――』

 

 

ディケイド戦国CP『あぁ、大体分かった……要するに今が、千載一遇のチャンスって事だろうッ!!』

 

 

何故かは知らないが、今の邪武者は神樹の力を完全に発揮出来なくなって暴走を引き起こし、先の一撃が放てない状態にある。

 

 

つまり今以上の好機はないのだと直ぐに悟り、ディケイドは戦国ブレードを投げ捨てて左腰のライドブッカーから一枚のカードを取り出して右腰のドライバーに装填し、アマツも同じくカード状の札を取り出してベルトにスキャン、ツヴァイはバックルのウィザードメモリの翼を一度閉じ、再び左右に開くように展開していった。

 

 

『FINALATTACKRIDE:DE・DE・DE・DECADE!』

 

『SAISHUU OUGI!』

 

『WIZARD!MAXIMUM DRIVE!』

 

 

『『『ハァアッ!!!!』』』

 

 

三つの電子音声が重なって響き渡り、それと共にディケイド、ツヴァイ、そしてアマツは真月妃との合体を解除し空高く跳び上がった。しかし、荷葉座・邪武者ディケイドも苦しみながら三人の姿を捉え、左手で顔を覆いながら右腕の天将刀を引いて突きの構えを取った。

 

 

『やらせはせんっ……やらせはせんぞォオッ!!!!漸く手に入れた天下人の座をッ!!!!神樹の力をッ!!!!『我等の夢』をッ!!!!貴様ら如きにィイイイイッッッッ!!!!』

 

 

苦しみで唸り、だが吠えるように叫ぶ荷葉座・邪武者ディケイドに目掛けて三人は跳び蹴りの態勢を取り、そして……

 

 

 

 

『やらせてなるものかァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーアァァァッッッッッッ!!!!!!』

 

 

『『『ゼェエエリャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッッッ!!!!!!!』』』

 

 

―ズガァアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーアアアアァンッッッッッ!!!!!!!!―

 

 

 

 

咆哮と共に荷葉座・邪武者ディケイドが勢いよく突き出した巨大な天将刀の切っ先に目掛け、三人の必殺技……ディケイドの戦国ディメンジョンキック、アマツの天流脚、ツヴァイのツヴァイエクストリームが耳の鼓膜を裂くような轟音と衝撃波を発生させながら激突し、三人の右足と荷葉座・邪武者ディケイドの刀の間からまばゆい閃光と青色のスパークが巻き起こったのであった。

 

 

―バチィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイィィィィィィィィィィィィィィィィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッッ!!!!!!!!―

 

 

アマツ『グッ!コイツっ、暴走してるのにまだこんな力がっ?!』

 

 

『言った筈だァッ!!!!『我等の夢』はこの程度では終わらせんとッ!!!!貴様ら如きにっ……貴様ら如きになどォオオオオオオオオオオオオッッッッ!!!!』

 

 

ツヴァイW『……てめぇが一体、何に対して其処までの執念を抱いているのかは知らねぇ……だがなぁッ!』

 

 

『FINALATTACKRIDE:MU・MU・MU・MUSHA RIDER!』

 

 

ツヴァイの言葉に続くように、ディケイドが天将刀にキックを打ち込んだまま更にカードを取り出して右腰のドライバーにセットする。そして次の瞬間、ディケイドの周囲に十五の残像達……三人と同じく跳び蹴りの態勢を取る武者ライダー達の残像が次々と出現し、荷葉座・邪武者ディケイドの天将刀を徐々に押し返していく。

 

 

『!!!!?な、何だとッ……!!!!?』

 

 

ディケイド戦国CP『―――お前に譲れない何かがあるように……こっちにも退けない理由があるんだよォッ!!!!』

 

 

ディケイドの怒号と十五人の武者ライダー達の残像と共に全力と気合いを込め、邪武者の天将刀を少しずつ押し返していく三人。次の瞬間……

 

 

 

 

 

 

―……パキッ……ピシッ、ビシィッ……バリィイイイイイイイイイイイイイイィィィィィィィィーーーーーーーーーーーーイィンッ!!!!―

 

 

 

 

 

 

天下人の証である天将刀。その刀の刀身に巨大な亀裂が走り、刃が音を立てて真っ二つに蹴り折られたのであった。

 

 

『っ……!!!!?ば、馬鹿な、こんな……こんなっ――――!!!!?』

 

 

 

 

 

『『『ハァアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッ!!!!!ダァアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッッ!!!!!!!!』』』

 

 

―ドッッッッッゴオォオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーオオォォンッッッッッッ!!!!!!!―

 

 

『……ァッ……あぁッ……グゥウアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーアアアァッッッッッッッッ!!!!!!?』

 

 

 

 

 

天将刀を目の前で折られ、信じられないと驚愕し動揺する荷葉座・邪武者ディケイドの巨体をディケイド、アマツ、ツヴァイ、そして十五の武者ライダーの残像達のライダーキックが続け様に貫いていき、荷葉座・邪武者ディケイドは悲痛な悲鳴と共に巨大な大爆発を起こし、全身が激しい炎に包まれて炎上していったのだった。

 

 

―ボォオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッ!!!!!!―

 

 

『ガッ…………ウァッ…………く、朽ちるっ…………神樹がっ……『我等の夢』がっ…………シャドウ様、たちのっ――――』

 

 

 

 

 

 

 

 

―……ふふっ、流石は我等の武者ライダーだな。忠義、大儀であった……―

 

 

 

 

 

 

 

 

『ァ――――…………違う…………『あの方』の…………『皆』の…………ゆ、め…………が…………』

 

 

ディケイド戦国CP『……?あの方……?』

 

 

全身が業火に焼かれながら、譫言のように何かを呟き虚空に手を伸ばしていく邪武者ディケイドの声が微かに聞こえて、ディケイドが思わず振り返ろうとした。その時……

 

 

 

 

―ボォオオォンッ!!!!ボォオオォンッ!!!!ボガァアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアンッ!!!!!!!―

 

 

 

 

アマツ『ッ?!う、うおッ!今度は何だッ?!』

 

 

全身から小規模の爆発を起こして炎上する邪武者ディケイドだけでなく、今度は三人の周囲一帯からも無数の爆発が発生し始めたのである。危うく爆発に巻き込まれそうになりディケイドとアマツが慌てて周りを見回す中、ツヴァイ(ライト)が何かを推理するように口を開いた。

 

 

ツヴァイW(ライト)『どうやら、樹の主である邪武者が倒された事で神樹を維持する力を失い、神樹自体も崩壊を始めたようだね』

 

 

アマツ『崩壊?!』

 

 

ディケイド戦国CP『……という事は、つまり……』

 

 

ツヴァイW『もう間もなく崩れるってこったな、ココ』

 

 

アマツ『冷静に言ってる場合じゃないだろっ?!急いでヒビキ達を連れて脱出しねぇとっ……!!』

 

 

邪武者ディケイドが倒された事で、神樹カーラーンももうすぐ崩壊する。そんな危機的状況とは裏腹に冷静に分析するツヴァイにそう言いながらアマツは慌ててヒビキ達の下に急ぎ、それに続くようにツヴァイも後を追って駆け出すが、ディケイドだけは何故かその場に留まって業火に焼かれていく邪武者ディケイドをジッと見つめていた。

 

 

ツヴァイW『……?零?何やってる!急げ!』

 

 

ディケイド戦国CP『……ああ』

 

 

三人が吹き飛ばされた際に突き破った穴から飛び降りようとした直前のツヴァイに呼び掛けられ、ディケイドは短く答えながら最後にもう一度邪武者ディケイドを一瞥してツヴァイの下に駆け出し、そのまま穴から飛び降りて元の場所にまで戻っていった。其処へ……

 

 

信長「零!」

 

 

ヒビキ「皆さん!無事ですか?!」

 

 

同じタイミングで神樹の核を破壊した信長達もその場に駆け付け、三人の下へと駆け寄ってきた。

 

 

ツヴァイW『何とかな……お前達も無事だったか?』

 

 

カガミ「はいっ。だけど、この揺れと遠くから聞こえてくる爆発音は一体……?」

 

 

アマツ『詳しい話は後だ!とにかく今はこっから脱出するぞ!』

 

 

そう言いながら、アマツとツヴァイは先程の戦闘でも使用した真月妃とマシンを呼び寄せてヒビキとカガミを乗せていく。そしてディケイドも信長を抱えようと手を広げる、のだが……

 

 

ディケイド戦国CP『……おい……おい信長……』

 

 

信長「な、なんだ……?」

 

 

ディケイド戦国CP『なんだじゃないだろッ!何で俺が近づく度に離れるんだッ!さっさとこっち来て掴まれッ!なに恥ずかしがってるんだッ?!』

 

 

信長「は、恥ずかしがってなどおらんわッ!だ、ただ、あの、だからっ、ど、どどどど何処に掴まればいいか分からなくて……!」

 

 

ディケイド戦国CP『普通に首にでもしがみつけばいいだろうがッ!とにかく急げッ!時間ないんだぞッ!』

 

 

信長「ぁ、うぅ……デアルカ……じゃ、じゃぁ……」

 

 

ツヴァイW『気を付けろよ~信長ちゃーん?零の奴は別名歩く生殖器とも呼ばれてるから、触れただけでも妊娠しちまうぞー?』

 

 

信長「にんッ……!!?」

 

 

ディケイド戦国CP『こんな状況でタチの悪いジョークかますなッ!!あとお前も真に受けて離れようとするなぁッ!!』

 

 

お前らは揃いも揃って俺をなんだと思ってんだと心外に思いつつ、とにかく何故か自分に近づく事にわたわたしてる信長を半ば強引に抱き抱え、三人は崩壊していく神樹カーラーンからの脱出を開始していくのであった。

 

 

 

 

 

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