仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 劇場版編   作:風人Ⅱ

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劇場版小説/仮面ライダーディケイド&クロノス 過去と未来の激闘③

 

 

クロノス『はああっ!!』

 

 

―ガキイィッ!!キイィンッ!!グガァンッ!!―

 

 

ディケイド『ハッ!!チィッ!!』

 

 

戦闘を開始してから数分が経ち、依然クロノスとディケイドはクロノスブレイドとライドブッカーの刃を激しく打ち合わせ互角の斬り合い……否、少しずつクロノスの方が押し始めていた。雷光のような鋭い斬撃を様々な角度から素早く繰り出すクロノスの猛攻に徐々に防戦一方となっていき、このままでは押し切られてしまうと悟ったディケイドはクロノスの振りかぶった斬撃を紙一重で避けながら一旦離れ、距離を保った。

 

 

ディケイド(くっ……やはり過去とは言え幸助か……強過ぎるっ)

 

 

ビリビリと痺れる手を軽く振りながらクロノスの次の動きを警戒し、仮面の下で荒い呼吸を何度も繰り返すディケイド。幸助が相手となれば苦戦は強いられると予想は付いていたが、剣の打ち合いだけで此処まで押されるとは思いもしなかった。以前修行の一環で【完全な時の神である幸助】と【断罪の神である幸助】に鍛えられたとはいえ、【人間時代の幸助】に勝てないのは流石に悔しい。

 

 

ディケイド(……随分前に幸助から聞いたが、「幼い頃から生死の境を行き来する修行を毎日していた」と言っていたのはマジみたいだな……)

 

 

あの時は冗談かと思ったが、こうして刃を交えてみてそれが事実だと悟った。現に今の幸助は、後の彼の弟子に当たる三人……大輝、裕己、翔ですら最終奥義以外を習得するのに何十年と掛ったという【四大奥義】を既に極めてると、戦ってみて分かったからだ。

 

 

ディケイド(一体どんな鍛えた方をすればこうなるのか……。しかし、どうやら幸助は俺を倒す気ではいるが、【破壊者】として殺す気はないみたいだ)

 

 

だが、それでも相手はあの幸助だ。油断をすれば一瞬で倒されるかもしれないが、ディケイドも負ける気はない。この戦況を覆す為、ディケイドはライドブッカーから二枚のカードを取り出してカメンライドしようとした。だが……

 

 

ディケイド『……はぁ!?』

 

 

クロノスの攻撃を無効化するため、クロノスと同じく時を加速出来るキャンセラーのカード、もしくは剣技に特化したエデンのカードを使おうとしたが……ディケイドはその二枚のカードを見て驚愕してしまった。何故なら、二枚のカードは黒く塗り潰され、イラストが消えていたからだ。

 

 

ディケイド『な、何でだ?なら他は……!』

 

 

動揺を隠せぬまま、キャンセラーとエデンのカードを仕舞い再びライドブッカーを開いて別のカードを探すが、それも無意味だった。ライドブッカーからカードを全て取り出しても、ディケイドが今まで関わった外史のライダーのカード全てが、キャンセラーとエデンのカードと同じように絵柄が消えてしまっていたのだから。

 

 

ディケイド(な……何故だ?ココが過去だからか?)

 

 

何故か力を失ってしまった外史のライダーのカードを見て、その理由が分からず慌てふためくディケイド。だがその隙を逃すほどクロノスも甘くなく、クロノスは左腕を空に掲げ高らかに叫んだ。

 

 

クロノス『来い!ヴォルト!』

 

 

『$%?”%!$◇○♪※』

 

 

クロノスの呼び掛けに応えるように謎の言葉が空から響くと、上空から飛来した雷に打たれながらクロノスの姿が雷の中で変化した。そして雷を払うように左腕を払うと、クロノスは紫のボディに雷を纏った長槍を手にした姿……クロノス・ヴォルトフォームにフォームチェンジし、ディケイドに向けて構えを取っていった。

 

 

ディケイド『!チッ……!正史のライダーは使えるな!なら、電気には電気だ!』

 

 

『KAMENRIDE:BLADE!』

 

『FORMRIDE:BLADE!JACK!』

 

 

疑問を拭えぬままとにかく戦闘に集中しようと、力を失った外史のライダー達のカードをライドブッカーに仕舞い、無事だった正史のライダーのブレイドのカードをバックルに投げ入れてブレイドへと変身し、すかさずカードをもう一枚装填しブレイドの強化フォームであるジャックフォームに姿を変えた。

 

 

クロノスV『来い、ディケイド!タイムクラッシュッ!』

 

 

DブレイドJ『ああ……クロノスッ!』

 

 

『TIME CRASH!』

 

『FINALATTACKRIDE:B・B・B・BLADE!』

 

 

長槍に電気を纏わせながら、天満流・疾風の章の奥義【疾風槍・連殺刃】の構えを取るクロノスにそう応え、バックルにカードを装填するDブレイド。そして、Dブレイドは電子音声と共に背中の羽根を展開し上空へと勢いよく飛翔すると、カメンライドと共に右手に出現したブレイラウザーに雷を纏わせながらクロノスに目掛けて急降下していく。

 

 

クロノスV『天満流奥義、疾風の章……疾風槍・連殺刃っ!!!』

 

 

―ビュオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!!!―

 

 

DブレイドJ『グッ!!!ウエエエエエエエエエアアアアアアアアアァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!!』

 

 

クロノスは超光速で回転して自身が竜巻となり、頭上から飛来するDブレイドを取り囲み、嵐の如く無数に斬り刻んでいく。更に竜巻が雷を纏っている為に威力と速さが倍増しているにも関わらず、Dブレイドは目を見開き、竜巻に全身を切り刻まれながら咆哮と共にクロノスに目掛けて急降下し雷を纏ったブレイラウザーを振りかざしていた。そして……

 

 

DブレイドJ『ゼェェェリャアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーッッッ!!!!』

 

 

クロノスV『ッ!!はあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!』

 

 

―ガキイイイイイイイイイイイイィィィィィィィィィィィィインッッ!!!!―

 

 

DブレイドJ『ぐああぁっ!!?』

 

 

―ズバアアアアアアアアアアアアアァァァァァーーーーーーーーッッッ!!!―

 

 

クロノスV『がぁっ!!?』

 

 

降下して来るDブレイドに目掛けて咄嗟にクロノスが振り上げた渾身の長槍がDブレイドの脇腹に直撃するが、負けじとDブレイドが振り下ろしたライトニングスラッシュがクロノスの胴体を頭上から一文字に斬り裂き、互いの一撃を受けた二人はそのままバランスを崩して吹っ飛び、滑るように何度も地面を転がりながら倒れ込み強制的に変身が解除されてしまった。

 

 

トランス『っ!?零君っ!』

 

 

ジェネシック『幸助っ!?』

 

 

変身が強制解除されたボロボロの姿の零と幸助を見て、一目散に二人の下へ駆け出そうとするトランスと冥王とジェネシック。しかし……

 

 

『来るなっ!!』

 

 

『ッ?!』

 

 

零と幸助の下に駆け寄ろうとした三人を制止するように、ボロボロの姿になって倒れる二人が怒号を上げて止めた。それを聞いた三人は驚いて思わず立ち止まると、先に幸助がふらふらと斬られた胸を押さえながら立ち上がり、地面に倒れる零を見つめていく。まさかあの状態でまだ戦うつもりなのか?そんな不安を胸に三人が見守る中、幸助は……

 

 

幸助「――ふっ……まさか俺を強制変身解除まで追い詰めるとはな……やるじゃねぇか、ディケイド」

 

 

微笑と共に幸助が呟いたのは、零を認めたという賞賛の言葉だった。幸助に敵うのは、不破家と中島家現党首である士郎とゲンヤ……そして幼馴染である二人、最後にアルファだけだったのだ。それが別の世界のライダーとは言え自分を此処まで追い詰めた零に関心し、それを聞いた零も激痛の走る脇腹を押さえながら幸助に顔を向け苦笑した。

 

 

零「っ……まぁ、欲を言えば、アンタから一本取りたかったんだがなっ……」

 

 

幸助「……ん?お前……転校生の黒月か?」

 

 

そんな軽口を叩く零を見て改めてディケイドの正体を知り、驚きを露わにして目を見開く幸助だが、すぐに納得した。だから黒月零の情報が一切自分の下に来なかったのだと。そんな幸助の心境を他所に零もふらつきながら立ち上がろうとするが、脇腹に走った激痛で顔を歪めて再び膝を付いてしまう。

 

 

零「痛てて……流石は幸助か……やっぱり簡単には勝たせてもらえんようだっ」

 

幸助「ん?どういう事だ?"流石"とか、"やっぱり"とか」

 

 

赤い血まで滲み出した脇腹の傷を見て顔をしかめる零の言葉……まるで、幸助を良く知っているかのような口ぶりに疑問を抱いて零に話を聞こうとする幸助。だが……

 

 

 

 

 

 

 

 

『――お遊戯はそこまでだ』

 

 

―バシュウゥッ!!―

 

 

『……っ?!―ドッガアアアアアアアァァァァァァァァァァァァアンッ!!!―ぐあああああああああああああああああっっ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

不意に何処からか聞こえたその言葉と共に、零と幸助に向けて一発のエネルギー弾が放たれ二人に直撃してしまったのであった。突然の不意打ちに、先程の戦いで負ったダメージのせいで反応と回避が遅れた二人は爆発に呑まれて空高く吹っ飛び、そのまま地面に叩き付けられて再び地に倒れてしまった。

 

 

ジェネシック&冥王『幸助(くん)っ?!』

 

 

トランス『零君っ?!』

 

 

その光景を目にした冥王、ジェネシック、トランスは二人の下に急いで駆け付け、今の攻撃が放たれた方を睨みつけた。其処には……

 

 

『ふっ……流石の時の神と破壊者も、不意打ちは避けられなかったようだな』

 

 

『ちっ、んなことしなくても俺が食ったんだがなぁ』

 

 

オーガ『……不愉快だぜ』

 

 

三人が睨み付け身構えた先に立っていたのは、右手に持つ銃を零と幸助に向けながら不敵に笑う深紅の怪人、アポロガイスト……否、零の世界の鳴滝の手によりパワーアップして生まれ変わったネオアポロガイスト、ガオウが変身した銅色のオーラアーマーとワニの顔を摸した形状のデンカメンを持つライダー『牙王』、そして彼等の背後で不快げに舌打ちする真也が変身したオーガの姿があったのだ。そんなネオアポロガイスト達の登場に、三人も咄嗟に零と幸助を庇うように身構え戦闘態勢に入った。

 

 

ジェネシック『貴方達……何者?』

 

 

『我が名はネオ・アポロガイスト!大ショッカーに所属する、この世で最も迷惑な男だ!』

 

 

牙王『俺か?俺は牙王だ』

 

 

オーガ『……オーガ』

 

 

トランス(!あのライダー……まさか今までにも私達を襲ってきた……?)

 

 

ネオアポロガイストと牙王と共に名乗るオーガの声を聞いて、今までの世界でも何度も自分達を襲った謎のライダー達の一員であると気付き、より一層警戒を強めるトランスだが……

 

 

幸助「くっ……ダメージが……」

 

 

零「がっ……クソッ……傷がァ……」

 

 

トランス達の背後から呻き声が聞こえ、三人がそちらに視線だけ向けると、其処には先程の不意打ちによる予想以上のダメージで幸助が体中血塗れになり、零も傷が更に開いて地面に真っ赤な血溜まりを作っていた。

 

 

致命傷なのは一目瞭然であり、早く治療しなければ危険な状態だ。

 

 

そんな二人の姿にトランスも内心焦りを覚え、ジェネシックと冥王も努め冷静を装ってネオアポロガイストたちと向き直った。

 

 

冥王『スバルちゃんはあの赤い怪人を、私は牙王とか言う奴を殺るの』

 

 

ジェネシック『……字、違くない?』

 

 

冥王『問題ないの。どうせ殺すから構わないで、しょっ!』

 

 

―バッ!!―

 

 

強気な態度を崩さず薙刀を構え、一息で牙王との距離を詰め脳天目掛けて薙刀を振り下ろす冥王。だが……

 

 

―ガキイイイイイイイイイイイイイイッ!!!―

 

 

冥王『っ!』

 

 

牙王『――ほぉ……お前は中々喰い甲斐がありそうだ』

 

 

牙王はその場から動かず、右手に握るガオウガッシャーのみで冥王の放った一撃を受け止めてしまったのであった。そして牙王はそのまま薙刀を払い退けながら右足に炎を纏い、前蹴りを放って冥王を蹴り飛ばしてしまった。

 

 

冥王『あぐぅっ!』

 

 

ジェネシック『なのはちゃんっ?!―ズガガガガガガガガガガガガガァッ!!―ぐぅっ?!』

 

 

『何処を見ている?貴様の相手は私なのだろう?』

 

 

牙王に蹴り飛ばされた冥王を視界の端に捉えて思わずそちらへと振り向くジェネシックに、銃弾の雨が降り注いだ。見れば、其処にはネオアポロショットを構え不気味に笑うネオアポロガイストの姿があり、ジェネシックはネオアポロガイストに撃たれた身体を押さえながら険しげな顔を浮かべ、今は目前の相手に集中しようと拳を構えてネオアポロガイストへと突っ込んでいくのだった。

 

 

―ガキイィッ!!ガキイィンッ!!ギイィンッ!!―

 

 

トランス『クッ!ハアァァァァァァアッ!!』

 

 

そしてその一方、トランスはオーガが振りかざす大剣をライドブッカーSモードとぶつけ合わせて赤い火花を散らせるが、状況はトランスの方が劣勢なのは目に見えて誰でも分かる。そもそも剣術というジャンルではトランスは半人前以下の実力しかない為に、剣術に心得があるディケイドをも圧倒した事があるオーガに正面から近接戦闘で敵う筈がないのだ。それでも剣で戦うしかないのは、どんな強力な魔法や砲撃を放ってもオーガがそれを掻い潜りながら接近して来るために剣で応戦するしかないからだ。しかし……

 

 

オーガ『ちっ……こっちはお前とのお遊戯に付き合ってる暇なんてねぇんだ……どいてろっ!』

 

 

―ドグオォッ!!―

 

 

トランス『きゃあっ?!』

 

 

オーガからしてみればトランスとの斬り合いもただのチャンバラごっこにしか過ぎず、いつまでも小賢しく邪魔をするトランスに押さえていた苛立ちを露わにしトランスを蹴り飛ばした。それによってトランスは地を滑りながら零と幸助の下まで吹っ飛ばされてしまい、オーガはそんなトランスへと歩み寄りながら大剣を突き付けた。

 

 

オーガ『……死にたくないなら其処を退け……俺らが用があるのはその二人だけなんだからよ』

 

 

トランス『っ……!そんなことは……!』

 

 

そうは言いながら、本当は殺す気などなく脅迫だけでトランスを退けようと殺気を放って警告するオーガ。しかし、トランスも後ろに庇う零と幸助を彼等の好きにさせるつもりなどないし逃げるつもりもない。どうにか形勢逆転を狙おうと、トランスはライドブッカーからカードを取り出し反撃に出ようとする。が……

 

 

 

 

 

 

『――此処は引くべきだと俺は思うよ』

 

 

『ATTACKRIDE:BLAST!』

 

 

―ズガガガガガガガガガガガガガガァッ!!!―

 

 

『ッ?!ヌオォッ!』

 

 

牙王『っ?!』

 

 

オーガ『何っ?!』

 

 

不意に何処からか声と電子音声が響き、それと同時に上空から無数の銃弾が降り注ぎネオアポロガイスト達に命中して怯ませたのだった。

 

 

ジェネシック『え?誰?』

 

 

冥王『今のは何なの?』

 

 

トランス『……まさか……』

 

 

突然ネオアポロガイスト達に飛来した無数の銃弾と謎の声。聞き慣れぬその声にジェネシックと冥王が困惑した表情で辺りを見渡す中、トランスは見覚えのあるその攻撃と聞き覚えのある先程の声に驚愕していると、一人のライダーがその場にゆっくりと姿を現した。

 

 

ディエンド『やあ、随分と盛り上がってるようだね』

 

 

緊迫とした空気が漂う戦場に似合わぬ飄々とした声でその場に現れたのは、黒とシアンのボディを持つ銃を持ったライダー……未来の"幸助の弟子"にして、泥棒……もとい、怪盗の大輝が変身したディエンドだった。

 

 

トランス『ディエンド!やっぱり大輝くん!?』

 

 

ディエンド『話は後でね?【バジルーラ】!』

 

 

オーガ『ッ!待てッ!』

 

 

突然姿を現したディエンドを見て驚くトランスにそう言いながら、【未来の幸助】から教わった強制転移術を使い、零と幸助とジェネシック達を強制転移させるディエンド。それを目にしたオーガは慌てて零と幸助を捕らえようと駆け出すが、伸ばした手は宙を切っただけで二人も転移されてしまい、自分の手を見つめて舌打ちしながらディエンドを睨みつけた。

 

 

『ほう、舐められたものだ。我々相手に一人で戦う気とは……強力な力を持つ外史のライダーは使えないのではないのかね?』

 

 

ディエンド『そっちこそ舐めないで貰いたいね?俺はこれでも【断罪の神】の弟子だよ?……俺が使えるのが何もライダーのカードだけだと思ったら大間違いさ』

 

 

見下すように鼻を鳴らすネオアポロガイストに軽口を叩きながら、ディエンドは左腰のカードホルダーから二枚のカードを取り出してディエンドライバーへ装填しスライドさせていった。

 

 

『TOUHOURIDE:ADVENT CHILNO!』

 

『TOUHOURIDE:WING UTSUHO ZEROCUSTOM!』

 

『TOUHOURIDE:EX RUMIA!』

 

 

ディエンド『行きたまえ、バカルテット諸君』

 

 

そう言って引き金を引くと共に辺りに無数のビジョンが駆け巡り、三ヶ所にそれぞれビジョンが重なると、それらは三人(?)の少女となってディエンドの目の前に召喚された。

 

 

青色の髪に青いワンピース、背中に氷の羽、左半身が黒の衣装に包まれ、右手にスイカに似たバカでかい剣……エクスイカバーを手にした妖精『チルノ(アドベントver)』

 

 

黒髪の長髪に両腕に長くデカい棒……ツイン制御棒を装備し、メカメカしい青と白の鎧を纏った大きな黒い翼を持つ少女『霊烏路 空(MS少女の空。ウイングガンダムゼロカスタムver)』

 

 

金髪のショートカット、黒いドレスを纏い、バカでかい剣を持つ少女『ルーミア(EX大人ver)』となって姿を現した三人は、それぞれが持つ武器を手に前に踏み出した。

 

 

チルノAD「後はアタイ達に任せな青黒の泥棒。最強のアタイに敵は無い」

 

 

お空ZERO CUS「ターゲット確認……目標、敵機殲滅……排除開始」

 

 

EXルーミア「貴方達は食べられる人間かしら?」

 

 

カリスマ全開で⑨さを微塵も出さないチルノや、普段の馬鹿さを出さずクールにそう呟くお空、いつもの「そーなのかー」という感じの馬鹿さがなく、チルノと同じくカリスマ全開なルーミア。そんな彼女達の性格を見て、ディエンドは顔の下で冷や汗を流した。

 

 

ディエンド『アレ……バカルテット……だよね?幻想郷にいた時は正に⑨だったのに、何で……?』

 

 

てっきり全能力だけが強化されただけで人格まで変化しているとは思いもせず、彼女達の様子に流石に動揺を浮かべるディエンドだが……

 

 

牙王『ハァ……いい加減待たせんなっ!』

 

 

そんな光景を見ていい加減痺れを切らした牙王が怒号と共にガオウガッシャーを振り上げながら飛び出し、ディエンドに目掛けて斬り掛かった。だが……

 

 

チルノAD「させない」

 

 

―ガキイイィィィィッ!!―

 

 

牙王『?!何!?』

 

 

ディエンドを庇うように、チルノが前に飛び出しその手に持つ大剣で牙王が振り下ろしたガオウガッシャーを受け止めたのであった。まさか小さい少女に自分の剣を止められるとは思ってなかった牙王だが、チルノはそんな牙王の心境を他所にディエンドから離れさせようと、ガオウガッシャーごと牙王を信じられない力で押し出していく。

 

 

牙王『クッ……その身体のどこにこんな力がっ!』

 

 

ディエンド『……どうやら心配はなさそうだ、後は頼んだよ?』

 

 

『ATTACKRIDE:INVISIBLE!』

 

 

牙王を驚愕させる程の力で押していくチルノの後ろ姿を見て多分大丈夫だろうと判断し、ディエンドは左腰のカードホルダーからもう一枚カードを取り出しドライバーに装填すると、無数の残像と化してその場から離脱していった。

 

 

『ちっ、逃がしたかっ』

 

 

インビジブルで逃げたディエンドを見て忌ま忌ましげに舌打ちし、憤慨するネオアポロガイスト。その直後……

 

 

―バシュウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーッッッ!!!!!!―

 

 

『っ?!なっ!?』

 

 

上空から突如巨大な砲撃がネオアポロガイストに迫り、それに気付いたネオアポロガイストは咄嗟に左手の盾を使い受け止める。だが、次第に押され始めて受け止め切れなくなり、ネオアポロガイストは盾を反らし砲撃を受け流した。

 

 

『ッ……今の攻撃、貴様か!』

 

 

肩で息をしながらネオアポロガイストが上空を睨むと、其処には二つの制御棒を一つに合わせ、銃口をネオアポロガイストに向けながら上空で静止するお空の姿があった。

 

 

お空ZERO CUS「……やるな。だが、次は盾ごと消し飛ばす。ツインギガフレア……排除開始」

 

 

―ギュイィィッ……ドバアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーッッッッッッ!!!!!!―

 

 

感情のない声でそう呟いた直後、先程とは比べものにならない巨大な砲撃がネオアポロガイストに目掛けて撃ち出された。

 

 

『くっ?!私は一旦引くぞっ!』

 

 

迫り来る巨大な砲撃を見て凌ぐのは無理と判断したのか、ネオアポロガイストは牙王とオーガにそう告げて背後から呼び出した歪みの壁に呑まれ、間一髪の所で避難していった。そして……

 

 

―チュドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーオォンッッッッッッ!!!!!!―

 

 

『ウオオォッ?!!』

 

 

ネオアポロガイストに命中しなかった砲撃はそのまま地表に直撃し、まるで台風のような強風を巻き起こしながら巨大な爆発が発生し、近くで戦うオーガや牙王達を吹っ飛ばし掛けながら跡形も残さずに消滅したのであった。

 

 

お空ZERO CUS「……私はもう、誰も殺さない……」

 

 

木っ端微塵に吹き飛び巨大なクレーターが形成された地表を見て何処か儚げにそう呟き、役目を終えた彼女は幻影のように何処かへと消えていったのだった。

 

 

 

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