仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 劇場版編 作:風人Ⅱ
―TIME学園―
『キシャアァァッ……!』
『グルァァァァッ……』
ジェネシック達が市街地で戦ってるその頃。TIME学園に様々な世界の怪人が大群で続々と迫りつつあり、その先頭にはネオアポロガイストとオーガ(肩車されながら噛みつかれてるルーミア付き)の姿があった。
『ククク……奴らが死者共に気を取られている隙に、学園の生徒を人質に取るのだ!』
オーガ『……ちっ』
ルーミア「……そーなのかー」
ネオアポロガイストがこれから行おうとする作戦が気に入らず、不快げに舌打ちするオーガとあからさまに不愉快そうなルーミア。それでも私情を押さえようと沸き上がる感情を押し止め、怪人達が学園の門を潜ろうとする光景を黙って見届けようとした。その時……
―ブオォォォォォォォォォォォォォォォォオンッ!!バキャアァッ!!―
『ギシャアァッ?!』
『グオォッ?!』
『ッ?!』
怪人達が学園の敷地内に足を踏み入れようとしたその瞬間、二台のマシンが真横から飛び出し怪人達を撥ね飛ばしていったのだった。突然現れたマシンに怪人達やネオアポロガイスト達が驚愕し後退りすると、怪人達の前に立ち塞がった二台のマシン……マシンディケイダーに乗った零とタイムストライクに乗った幸助はそれぞれのマシンから降り、ネオアポロガイスト達と対峙していく。
零「やっぱり此処に来たか……。お前らみたいな連中が考えることは何処も一緒らしいな……うっぷっ……まだナマコの食感がっ……」
幸助「よくも俺に不意打ちしてくれたなこの野郎……100倍返しだっ!」
何故か青ざめた顔で片手で口を塞ぎながら皮肉る零と、明かな私念でネオアポロガイスト達の前に立つ幸助。そんな二人を見てネオアポロガイストも一瞬驚きはするも、すぐに平静を取り戻し軽く鼻を鳴らした。
『大人しく寝ていればいい物を……まずは貴様らから血祭りにあげてやろうっ!行け!怪人共よ!』
『イーーーッ!!』
『ガアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!』
ネオアポロガイストの命令にショッカー戦闘員やクライシスの怪人、グロンギやファントム達が雄たけびを上げながらジリジリと二人に迫り、零はディケイドライバーを片手に目の前から迫り来る怪人達を見て溜め息を吐いた。
零「これはまた数が多いな……」
幸助「ビビってるのか、破壊者?」
零「いいや……こんな数、未来のアンタの修行に比べれば屁でもないさ」
幸助「……(未来の俺……どんだけスパルタなんだよ)」
薄く息を吐いて首を振る零の言動に流石に未来の自分が不安になったのか、冷や汗を流す幸助。だが、そうこうしてる間にも眼前から怪人達が迫り、零と幸助は真剣な表情へと変わって腰にドライバーとベルトを巻き、変身の構えを取った。そして……
零&幸助『変身っ!』
『KAMENRIDE:DECADE!』
『GATE UP!』
二つの電子音声が鳴り響くと同時に零はディケイド、幸助はクロノスに変身して複眼を輝かせ、ディケイドはライドブッカーをソードモードに、クロノスはクロノスブレイドを取り出してスッと刃を撫でていく。
ディケイド『よし、ケリを付けるぞっ!』
クロノス『纏めて弄り倒すぜっ!』
『グルアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァーーーーーーーッ!!!』
ディケイドとクロノスが勢いよく啖呵を切ったと同時に、怪人の群れが地響きのような雄叫びと共に二人に向かって襲い掛かり、二人は最初に飛び掛かってきた怪人達を斬り捨てて大群の中へと飛び込もうとした。その時……
―ファアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアンッ!!―
『ゴアァッ?!』
『ガハアァッ!』
クロノス『?!何……?』
ディケイド『これは…デンライナー?』
上空から突如白い電車……デンライナーが汽笛を鳴らしながら現れ、ディケイドとクロノスを襲おうとした怪人達の半数を轢いて二人の目の前に停車していったのであった。突然目の前に現れたデンライナーにディケイドとクロノスだけではなく、怪人達やネオアポロガイスト達も目を見開くが、それを他所にデンライナーの扉が音を立てて開き、中から数人の男女が降りてきた。それは……
「よし、幸助の世界に到着だな」
「だな……ったく、面倒なことになったな幸助?」
映紀「やっと戻って来れたぜ……」
姫「むぐむぐっ……流石は後の七柱神が想像した時の列車だ。中々に快適だったし料理も贅沢な逸品ばかりだな」
魚見「珈琲も中々の珍味でしたしね。しかし、珈琲を飲むときに付いたミルクが完全に取れませんでした……母乳が出てると思われたらどうしましょう?」
優矢「人は其処まで妄想豊かじゃありません……」
アズサ「あ、零、ただいま」
シロ『にゃあ!』
デンライナーの扉から降りてきたのは、幸助の親友であり戦友の【始まりの三柱神】と後に呼ばれるようになった二柱の神のライダー……想像と英雄の神『ベルクロス』の東海竜也と狩人の神『テスタメント』の工藤京介。
そして鳴滝の手によって別世界のミッドに飛ばされていた優矢、映紀、アズサ、シロ、姫、魚見の七人と一匹だったのだ。
クロノス『竜也!京介!』
ディケイド『アズサに映紀?!木ノ花と魚見……あ、優矢もか』
優矢「って待てや零!何だその『お前も居たのか?』みたいな言い方っ!!」
ディケイド『いや、そんな濃い面子の中に混じられたら分からんよ。お前ただでさえ影薄いのに……』
優矢「ぐっ……お、俺だって……俺だって……もっと出番が欲しいんだよォォォォォおおおおおお!!!」
なんとも言えぬ顔のディケイドにそう言われてなにも言い返す事が出来ず、優矢はそのまま悲劇のヒロインのように涙しながら何処かへと走り去ってしまった。
クロノス『……何しに来たんだあいつは』
姫「こら零、あんまり優矢を虐めてやるんじゃない。あれでも傷付き易いんだぞ彼は」
ディケイド『虐めるも何も、事実なんだから仕方ないだろう』
魚見「それでも言葉には気をつけた方がいいですよ?言葉のちょっとした違いで、今の様に人を傷付けるんですから」
姫「ウオミーの言う通りだ。君もマグロ野郎と言われるより不動明王と呼ばれた方がまだ気分がいいだろう?」
ディケイド『それ根本的な部分からもう意味違うからな……?』
何処かへと走り去っていく優矢に呆気を取られるクロノスの横で、得意げな姫に無表情でツッコミを入れるディケイド。そんな彼等を尻目にクロノスは気を取り直すように咳ばらいすると、竜也と京介と向き合っていく。
クロノス『で、よく来てくれたな竜也、京介』
竜也「当然だろ親友?前に俺の世界で助けてもらったしな」
京介「俺もだ……借りは返さないとな」
アズサ「零……私達も戦うよ」
ディケイド『アズサ……いや、だが――』
映紀「良いからとっとと片して来い。考えてもみろ?この面子で、こんな雑魚共に遅れを取ると思うか?」
姫「それに、断罪の神に消えられたら私達の出会いも消えてなくなってしまうんだ……それだけは、絶対に許す訳にはいかない」
魚見「右に同じく、です」
ディケイド『……分かった、気をつけろよ?』
アズサ「うん…!」
ディケイドとクロノスに向けて力強く頷くと、竜也、京介、アズサ、映紀、姫、魚見は二人の前に出てそれぞれ変身ツールを取り出し、変身の構えを取った。そして……
『変身っ!』
『CHANGE UP!SYUROGA!』
『KAMENRIDE:DISPAR!』
『F・I・S・T・O・N!』
電子音声と共に六人の姿がベルクロス、テスタメント、シュロウガ、ディスパー、イクサF、ファムに酷似した仮面と胴体にブレイドの両腕を合わせた様な桃色と純白のツートンカラーのライダー……『聖桜(セイオウ)』へと変身し、六人は一斉に怪人達に向け身構えた。
ベルクロス『突破口は俺達が開く……アポロガイストとオーガは任せるぞ幸助!ディケイド!』
テスタメント『ここは竜也と俺達に任せろ!』
シュロウガ『だから行って、零!』
ディケイド『ああ、幸助!』
クロノス『よし、行くぞ!』
ベルクロスとテスタメントが突き出した片手の手の平から巨大な砲撃が放たれ、大群の敵を蹴散らして中央に道を作った。それを見たディケイドとクロノスも顔を見合わせて互いに頷くと、怪人達に目もくれず二人が作った道を疾走してネオアポロガイストとオーガの下に向かっていくのだった。
イクサF『二人も行った様だな……さて、ならこちらもやるか!』
ディスパー『ああ、纏めて片付けてやるぜっ!』
聖桜『本当なら桜井さんの力もお借りしたかったんですが……まあないものを値だっても仕方ないですね』
未だに目眩を覚えてしまいそうな数の怪人達の大群にやれやれと溜め息を吐いてしまう聖桜だが、それでも闘志は萎えず背中のマントを翻して構えを取り、他のメンバーも気と魔力を全開にし残りの群れに構えた。その時……
『――流石に数が多いみたいだから、援軍を貸してあげるよ』
『ッ?!』
何処からか不意に聞き覚えのある声が響き渡り、それと共に六人の目の前に突如歪みの壁が現れ、其処からゆっくりと一人のライダー……大輝が変身したディエンドが姿が現した。
シュロウガ『大輝?』
ディエンド『やあ諸君。前の世界ぶりだね?』
ディスパー『お前っ、一体何しに来やがった?!』
ディエンド『今言っただろ?今回はかなりやばいから、手を貸しに来たのさ』
また何か横槍を入れに来たのかとディスパランサーで怪人を纏めて斬り払い突然現れたディエンドに食ってかかるディスパーだが、それに対しディエンドは軽い調子でそう返しながら何処からかケータッチを取り出し、コンプリートカードを装填して画面をタッチしていく。
『CLONOS!CANCELA!FIRST!TOUGA&SIVA!EDEN!HOTARU!MA-O!EXE!STRIKE!』
『FINALKAMENRIDE:DI-END!』
最後にディエンドの紋章をタッチすると共に電子音声が響き渡り、ディエンドの姿がコンプリートフォーム(外史のライダー版)に強化変身していく。そしてディエンドは強化変身完了と共にバックルからケータッチを取り外し、画面に浮かび上がる紋章を順番にタッチしていく。
ディエンドCP『さあ、出血大サービスだ』
『CLONOS!KAMENRIDE:FINAL!』
『CANCELA!KAMENRIDE:ALPHA!』
『FIRST!KAMENRIDE:ZERO DRIVE!』
『TOUGA&SIVA!KAMENRIDE:DESPERADO!』
『EDEN!KAMENRIDE:QUANTA!』
『HOTARU!KAMENRIDE:MASTER!』
『MEI-O!KAMENRIDE:OMEGA!』
『EXE!KAMENRIDE:EXTRA!』
『STRIKE!KAMENRIDE:MATERIAL!』
画面に浮かび上がる紋章の全てをタッチして電子音声が響き渡り、ディエンドが腰のバックルにケータッチを戻したと共にディエンドの左右に九つの人型の残像が現れて徐々に実体化していき、九人の外史ライダーの最終フォームが現れた。
ディエンド『さらに!』
再び腰のバックルからケータッチを取り外し、左腰のホルダーからまた別のコンプリートカードを取り出してカードを入れ替え、新たにタッチし始めた。
『FRANCDOLL!YUKARI!SUICA!MOKOU!EIKI!SUWAKO!TENSHI!KOISHI!NUE!』
『FINALTOUHOURIDE:DI-END!』
再度電子音声が響くと共にケータッチをバックルへと装填すると、ディエンド・コンプリートフォームの胸のカードが九人の少女達の絵柄のカードへと変化していき、ディエンドは更にもう一枚カードを取り出してディエンドライバーに装填しスライドさせていった。
『ATTACKRIDE:EX BOSS!』
ドライバーからの電子音声と共に銃口を頭上に向けて引き金を引くと、銃口から放たれた九つの弾丸がディエンドの目の前に降り注ぎ、それらは全て少女(?)達の姿となってディエンドの前に立ち並んだ。
ありとあらゆるものを破壊する程度の能力を持つ狂気の吸血鬼……フランドー・スカーレット。
境界を操る程度の能力を持つ、もっとも古くから生きている一妖一種の妖怪……八雲 紫。
密と疎を操る程度の能力を持つ鬼……伊吹 萃香。
老いる事も死ぬ事も無い程度の能力を持ち、炎を自在に操る蓬莱の少女……藤原 妹紅。
白黒はっきりつける程度の能力を持つ地獄の裁判官の閻魔(ロリ)……四季映姫・ヤマザナドゥ。
坤を創造する程度の能力を持つ蛙の姿をした神……洩矢 諏訪子。
大地を操る程度の能力を持つ自己中の天人……比那名居 天子。
心を読む能力のせいで皆に嫌われることを知ったため、心を読む第三の眼を封印した無意識を操る程度の能力を持つ妖怪の少女……古明地 こいし。
正体を判らなくする程度の能力を持ち、人前に姿を現さず、人間が自分のことを怯えて姿を想像する様子を楽しんでいる鵺の妖怪……封獣 ぬえ。
ディエンドCP『んじゃ、俺は零に用があるから後は頼むね』
怪人の群れに指鉄砲を向けながらそう告げたと同時に、ライダーと東方キャラ達は一斉に怪人達に目掛けて走り出して攻撃を開始していき、ディエンドはその間にディケイドとクロノスの後を追い走り去っていくのだった。
ベルクロス『……超豪華なゲストだな』
テスタメント『ああ……負けてられないな』
ディスパー『アイツにだけいいとこどりなんてさせるかよ、行くぞっ!』
シュロウガ『うん、頑張る……!』
怪人達に猛攻撃を仕掛ける外史ライダーと東方キャラ達の姿を見て呆気に取られたが、六人はすぐに気合を入れ直し、それぞれの武器を構えて怪人の群れの中に飛び込んでいった。