仮面ライダーオーズ メダルと欲望と不幸?少年   作:風人Ⅱ

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番外編/生徒会長とユリカとISライダー(後編)

 

 

『フッ!』

 

 

―ズガンッ!!ズシャアンッズシャアァッ!!―

 

 

『アウアァッ?!ヌウゥッ?!』

 

 

スズメバチヤミーに突っ込んだレイディは大型ランス……蒼流旋で乱れ突き、更に続けざまに身体を回転させながらランスを振り回してスズメバチヤミーを殴り飛ばしていき、スズメバチヤミーは悲痛な悲鳴を上げながら広場へと勢いよく吹っ飛ばされていった。

 

 

『うーん……もう少しメダルシステムの力を試したいんだけど、あまりイジメるのも可哀相だしねぇ……そろそろ決めましょうか』

 

 

『あぅっ、ぐぅっ……!』

 

 

レイディはうめき声を漏らしながらフラフラと起き上がるスズメバチヤミーを見て軽く息を吐きながらそう言うと、スズメバチヤミーにトドメを刺すべく右腰のスキャナーを取り出そうとするが……

 

 

 

 

 

 

『――させるかァッ!!』

 

 

―ズドォンッ!ズドオォォォォォォォォオンッ!!―

 

 

『ッ!』

 

 

―バチッバチィッ!!―

 

 

レイディが腰のバックルをスキャナーでスライドさせようとした瞬間、真横からウヴァがそれを阻止する様に頭部の角から雷撃を撃ち出してレイディを攻撃し、レイディはそれに反応して咄嗟に蒼流旋で雷撃を防御した。だがその隙にウヴァがレイディに突っ込み右腕の鎌でがむしゃらに攻撃していき、レイディは蒼流旋でそれを受け止めウヴァに語りかけた。

 

 

『あらら、一対二は流石に卑怯じゃない?』

 

 

『いきなり不意打ちしてきた奴が何をほざく!今度は俺が相手だッ!』

 

 

『あ、ホントに?じゃあお相手願おうかし……らっ!!』

 

 

―ズガガガガガガガガガガガガガンッ!!―

 

 

『ウガァッ?!』

 

 

気合いの篭められた叫びと共にレイディはウヴァの腕を蒼流旋で払い、蒼流旋を突き付けて至近距離から四蓮装マシンガンを乱射しウヴァを吹っ飛ばしていった。そしてレイディは蒼流旋を構え直しながら白いコアメダル……イチカメダルを取り出すと、バックル部のメダル投入口に投げ入れて右腰のスキャナーを取り外しバックルの中央に翳していく。

 

 

―キキキキンッ!―

 

 

『ICHIKA!BYAKU SHIKI!』

 

 

スキャナーからの電子音声と同時にレイディの周りに無数のメダルの残像が出現し、レイディの前で白いメダルの残像が並ぶと同時にレイディの身体が淡い光に包まれその姿を変えていった。赤い複眼が特徴の白い仮面に純白の装甲、右腕には刀身が反りのある太刀に近い日本刀が握られた姿……レイディ・白式タイプへと姿を変えたのであった。

 

 

『クッ……ッ?!変わっただと?!』

 

 

白式タイプへと姿を変えたレイディを見て驚愕の声を上げるウヴァ。レイディはそれを他所に右腕に握り締める日本刀……雪片弐型を左腕に持ち替え、右腰のスキャナーを取り出してバックル中央に翳していく。

 

 

『Scanning Charge!』

 

 

電子音声と共にレイディが雪片弐型を再び右手に握り直した瞬間、雪片弐型が展開されて光の刃を生成し、更にレイディの全身が黄金の輝きとオーラに包まれ、静かに居合いの構えを取った瞬間……

 

 

 

 

 

 

―フッ……―

 

 

 

 

 

『――っ?!消え―ズバアァァァァァァァアンッ!!―グガァッ?!』

 

 

 

 

 

突然ウヴァの視界からレイディが消えたと思いきや、レイディは居合いの構えのままウヴァの懐に入り最大パワーの斬撃……零落白夜を振り抜き、ウヴァを数十メートル先まで斬り飛ばしていったのだ。それを見たスズメバチヤミーはウヴァを援護しようとレイディへと突っ込んで殴り掛かっていき、レイディは後退しながらそれを左右に体をずらして避けていくが……

 

 

『うーん……なんだか身体が重いわねえ……やっぱり零落白夜を使った反動かしら?』

 

 

そう、先程レイディが使用した零落白夜。アレは相手の防御力を全て無効化して最大出力の斬撃を打ち込む技なのだが、その代わりに装着者の体力を大幅に消費しなければならないというデメリットがあるのだ。その為に、スズメバチヤミーの打撃を次々とかわし続けるレイディの動きが徐々に鈍くなってきてるのだが、レイディはスズメバチヤミーの背後に回り込んで背中を蹴り飛ばし、今度は赤いコアメダルを取り出した。

 

 

『ま、その為にコレがあるんだけどね。早速試してみますか』

 

 

そう言ってレイディは赤いメダル……ホウキメダルをバックルに投げ入れるように装填し、右腰のスキャナーを手にしてバックル中央に翳した。

 

 

『HOUKI!AKA TSUBAKI!』

 

 

メダルをスキャンすると共に再びメダルの残像が現れ、レイディの目の前に赤いメダルの残像が並ぶと再び姿を変えていったのだった。真紅の装甲と仮面に蒼い複眼、腰の左右に一本ずつ日本刀型ブレードを装備した姿……レイディ・紅椿タイプに変わり、そして……

 

 

『さあて……それじゃあ貴方にも見せてあげるわ……『絢燗舞踏』、発動ッ!』

 

 

―シュウゥッ……ドシュウゥゥゥゥゥッ!!!―

 

 

『?!』

 

 

レイディが高らかに叫ぶと共に、レイディの装甲……展開装甲から赤い光りに混じって黄金の粒子が溢れ出し、辺りが黄金の輝きに包まれていった。そしてスズメバチヤミーがその輝きのあまり目を反らす中、輝きが徐々に収まっていくと、其処には両手を開閉させて身体の調子を確かめるレイディの姿があった。

 

 

『体力も気力も完全回復……流石は紅椿の絢燗舞踏ね、白式の一対の存在って呼ばれるだけの事はある』

 

 

『グゥッ!ヌオオオオォォォォッ!!』

 

 

『やん、そんなにがっつかなくても良いじゃない。せっかちな男は嫌われるわよ?』

 

 

スズメバチヤミーは先程の黄金の輝き……絢燗舞踏によって完全回復した身体の調子を確かめるレイディに迫って再び殴り掛かっていき、レイディは軽快な動きでそれをあしらうと、両腰の日本刀型ブレードをスズメバチヤミーに向けて勢いよく振り抜いていった。

 

 

―ギンッ!!ズシャアァッ!!―

 

 

『ヌガアァッ?!』

 

 

『さぁ…これでトドメよっ!』

 

 

両手の二刀流でスズメバチヤミーを斬り飛ばしてそう言うと、レイディは右腰のスキャナーを取り出し再びバックルへとスライドさせていった。

 

 

『Scanning Charge!』

 

 

スキャナーから電子音声が再び鳴り響くと共に、レイディは両手の刀を構え直していく。するとそれと同時にレイディの周囲で紅蓮の炎が発生して渦巻き、二本の刀の刃に吸い込まれるように纏われていき、そして……

 

 

『ハアァァァァァッ……ハアァッ!!』

 

 

―シュバァッ!ズバアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアッ!!―

 

 

『ガ…ウガアァァァァァァァァァァァァァァアッ?!』

 

 

―ドガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアンッ!!―

 

 

レイディが振りかざした刀の刃から巨大な炎刃が撃ち出され、スズメバチヤミーの身体を貫き跡形も残さずに消滅させ、爆発の中から無数のセルメダルが大量に降り注いで辺り一面に錯乱していったのだった。

 

 

『ヤミーがっ?!くっ……覚えていろっ……!』

 

 

スズメバチヤミーの消滅を目にしたウヴァはレイディにそう告げると、ふらついた足取りで何処かへと逃げ去っていった。そしてそれを確認したレイディもおもむろに構えを解き、ドライバーを外し楯無へと戻っていく。

 

 

「……ふぅ……始めてにしてはこんな感じ、かな」

 

 

「――思ったより、システムを上手く扱えてたわね……訓練をサボってたって事はなさそうで安心したわ……」

 

 

戦闘を終えて一息吐く楯無の下へと、民間人の避難を行っていたユリカが近づき楯無に語りかけ、楯無は懐から扇子を取り出し口元に当てていく。

 

 

「言ったじゃないですか、訓練は欠かさずやっていたと。それで……どうでしたか?今の戦闘」

 

 

「そうね……一応合格ラインってところかしら……特に、あのグリードを相手に深手を負わせられた点に関しては、素直に上出来と認めるわ……」

 

 

「いえいえ、グリードとまともに戦えたのは偶然、もしくは貴方が開発してくれたメダルシステムの性能のお陰です。私自身の力なんてまだまだですよ」

 

 

と、褒賞するするユリカに対しあくまで自分の力ではないと微笑しながら告げる楯無。ユリカはそんな楯無を見て腰に手を当てながら軽く溜め息を吐き、背後の街に目を向けた。

 

 

「取りあえず民間人の避難は済ませておいたから、怪我人はいないわ……神上の奴も、少しはこっちの方に人を回せばいいものを……」

 

 

「まぁ、あの会長さんは自分のやりたい事しかやりませんからね。ある意味欲望に忠実というか、人間らしいというか」

 

 

「……ま、あの男の話はどうだっていいわ……それよりこっちも次の依頼があるから、さっきの本題に移らせてもらうわよ」

 

 

ユリカがそう言うと、楯無は直ぐさま真剣な表情へと変わってユリカと向き合った。

 

 

「さっき話した通り、神道拓斗には今のところ暴走の予兆が見られない。だけど、何時そんな事態になるかも分からない…だから貴方にはオーズのサポート、並びに暴走を防ぐ為に彼を鍛えてもらいたいの…」

 

 

「鍛える、というと……」

 

 

「暴走を押さえ込むだけの力を付けさせて欲しい、という事よ。少しでも暴走に対する耐性さえ備え付けておけば、いつぞやのような結末を迎える事もなくなると思うしね……」

 

 

「先代オーズのアレ、ですか」

 

 

「出来ることなら、子供にあんな悲惨な最後を迎えさせたくはないしね…だからこそ、貴方には彼を導く存在になって欲しいのよ…」

 

 

「なるほど……では、神上ファウンデーションは本格的にオーズに協力を?」

 

 

「そう遠くはない筈よ、だから貴方も近い内にお願いね?」

 

 

「了解です」

 

 

ユリカから一通り話を聞いた楯無はそう言って力強く頷き返した。ユリカはそれを見ると、そのまま楯無に背を向けてマシンセレーネに乗り込み神上ファウンデーションに向かって走り去っていき、楯無はそれを見送ると制服のポケットから一枚の写真……ユリカから渡された拓斗の写真を取り出しソレを見つめた。

 

 

「不幸体質の神道拓斗くんねぇ……確か校内でも有名な子だったけ?ふふふ、どんな子なのか楽しみだなぁ」

 

 

そう言って楯無は手に持つ写真を空に翳し、何処か楽しげな笑みを浮かべていたのだった……

 

 

 

 

 

◆◇◇

 

 

 

 

 

因みにその頃……

 

 

―……ブチブチィッ!―

 

 

「っとっ……あれっ?拓斗の靴紐が……両方とも千切れてる……?」

 

 

椎名に担がれる拓斗の靴紐が、何故か両方とも不吉にも千切れていたのだ。まるで、これから起こる不幸の訪れを告げるように……

 

 

 

 

 

◆◇◇

 

 

 

 

 

一方、ティアの方は……

 

 

(――っ!ヤミーの気配が一瞬したと思ったら、すぐに消えた?いったいどういう事だ……?)

 

 

「くおぉぉぉーーーらぁぁぁーーーっ!!!待たんか君ぃぃぃーーーーーーっっ!!!」

 

 

「ちぃ?!いい加減しつこいぞお前っ?!私はただ、しつこく話し掛けてくるチャラチャラした男共を半殺しにしただけだと言ってるだろッ!!」

 

 

……一瞬スズメバチヤミーの気配が消滅した事に疑問を抱くも、背後から自転車に乗って鬼の形相で追ってくる警官を見てすぐに逃げ出したのであった……

 

 

 

 




更識 楯無

性別:女


解説:和神高校三年生で、和神高校の生徒会長。明瞭快活で文武両道、料理の腕も絶品で更に抜群のプロポーションとカリスマ性を持つ完璧超人。学内における彼女の人気は高く、容赦なく他人を振り回しつつ飄々とした言動で周囲の人間を自分のペースに引き込んでいく。くすぐりが得意で、よく拓斗やティアが被害が遭うことが多い。
IS(インフィニットストラトス)でお馴染み更識楯無の同位体であり、彼女自身も平行世界の自分や別世界の事を認知しているらしい。男子にはくん、女子にはちゃん付けで呼ぶ。




仮面ライダーレイディ


解説:ユリカがオーズドライバーを元に開発したレイディドライバーと三枚のコアメダルを使用し、楯無が変身したライダー。


外見はISスーツに酷似したスーツの上に赤い複眼を特徴とした水色の仮面、楯無専用機であるミステリアス・レイディをライダー化させた様な装甲を纏った姿をしている。


余分な装甲が少なく、それをカバーするように左右一対で浮いている『アクア・クリタル』というパーツからナノマシンで構成された水のヴェールが展開されており、ドレスやマントのように装着者を包み込んでいる。殆どのパーツにナノマシンで構成した水を使用している為、水を自在に操ることが出来る。


武装は四連装マシンガンを内蔵した大型ランス、蛇腹剣『ラスティー・ネイル』を搭載している。


必殺技はベルトの右腰に取り付けられた水色のオースキャナー……レイスキャナーをバックル部へと翳してスキャンし、大型ランスに集束させた水の螺旋を目標目掛けて撃ち出す『レイディ・スパイラル』




レイディドライバー


解説:ユリカがオーズドライバーを元に開発した水色と赤色のツートンカラーのベルト。ベルトのバックル部にある投入口にユリカが開発したイルカ、クジラ、ペンギンのコアメダルを投入しレイディスキャナーをバックルに翳すことで変身する事が出来る。


変身に使用するコアメダルは……


・イルカメダル

・クジラメダル

・ペンギンメダル


の三種類。

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