とある科学の大空と超電磁砲(レールガン)   作:薔薇餓鬼

105 / 300
標的(ターゲット)105 殺意

 リボーンのせいでツナは大将に、佐天はツナの妻になる女だと認知されてしまった。

 

「敵が来たぞー!」

 

「迎え撃てー!」

 

 城の上から敵が来たのを確認すると、城内にいたマフィアたちは敵を迎え撃つ為に一斉に城から出て前線へと向かって行く。すると銃声や爆発音、そして武器と武器がぶつかり合う音が鳴り響いていく。

 

「な、なんか凄い……」

 

「安心して下さい姐さん!」

 

「姐さんの命は俺たちが護るんで!」

 

「その呼び方、止めてもらっていいですか!?」

 

(俺程じゃないけど、佐天もリボーンのせいで俺みたいになってきたな……)

 

 佐天は戦いの音が聞こえて不安な表情(かお)する。そんな佐天を安心させようと護衛に残ったマフィアたちがそう言う。佐天は姐さんと呼ばれることに抵抗があったのか止めて欲しいと叫ぶ。ツナは佐天の反応を見て、自分と同じくリボーンに振り回されて苦労する側の人間になったのだということを実感する。

 その時だった

 

「きゃっ!」

 

「な、何!?」

 

「敵襲か!」

 

 突如、マフィアランドの天井が壊れて上から何かが落ちて来る。何かが落ちてきた余波で城内に土埃が立ち上がり、その場にいた者たちは吹き飛ばされてバラバラになってしまう。

 

「きゃあ!」

 

「佐天!?」

 

 煙が蔓延している中、佐天の体に何かが絡み付く。絡み付いた佐天は宙に浮いて行く。佐天の悲鳴を聞いてツナは佐天に何かが起こったということを理解する。すると煙が晴れる。

 

「あ、あれはスカルの巨大鎧ダコ!」

 

「た、タコ!? デカ過ぎでしょ!?」

 

 煙が晴れるとそこには体の所々に鎧を纏った、体長3メートルを越える巨大なタコがいた。ツナはこのタコがスカルの相棒である巨大鎧ダコであるということを確信する。佐天はあまりにデカ過ぎるタコに驚きを隠せないでいた。

 

「ハーハッハ! どうだリボーン! これで手も足も出せまい!」

 

「スカル!」

 

「あ、あの子が!」

 

 タコの頭の上から顔が隠れる程ヘルメットを被った赤ん坊が現れる。ツナがスカルの名前を叫んだ為、佐天はあの赤ん坊がスカルだということを理解する。

 

「人質を使うとはな。お前らしい姑息な作戦だな」

 

「うるさい! どんな手を使っても勝てばいいのだ!」

 

「ううっ……」

 

「佐天!」

 

「「姐さん!」」

 

 スカルがそう言うと巨大鎧ダコは締め付けを強くする。締め付けを強くしたことで佐天は苦しみながらも両手でなんとか巨大鎧ダコの締め付けを解こうとするがビクともしなかった。

 

「さぁ! どうした! この女がどうなってもいいのか!」

 

 スカルは佐天を人質にしたことで勝利を確信したのか興奮しながらそう言った。

 

「いいぞ別に」

 

 ズガァン! 

 

 リボーンは涼しい顔でそう答えると佐天に向かって目にも止まらぬ早さで弾丸を撃ち込んだ。

 

「は?」

 

 予想外の出来事にスカルは唖然としてしまっていた。人質を用意したのにも関わらず、リボーンが容赦なく人質を切り捨てたのだから。

 

「何、驚いてんだ。お前が言ったんだろうが。どんな手を使っても勝てばいいってな」

 

「リボーン! お前! 何で!?」

 

 リボーンの非情な言葉を聞いて、ツナは怒りを露にした。

 その時だった、

 

「え!?」

 

「なっ!?」

 

 すると巨大鎧ダコに捕らわれていた佐天の額に晴の死ぬ気の炎が灯り、310と書かれた手袋が光り輝き、X(イクス)グローブへと変化していく。そんな佐天を見てツナとスカルは驚きの声を上げる。

 

「何か勘違いしてねぇかスカル。俺は人質を見捨てて勝つなんて言う意味で言ったんじゃねぇぞ。俺の生徒である佐天の秘めたる力を使ってでも勝つっていう意味で言ったんだぞ」

 

「俺の生徒だと……!?」

 

(俺と同じ力……)

 

 リボーンはドヤ顔でそう言いきった。スカルは佐天がリボーンの生徒でであるということに驚き、ツナは本当に佐天が自分と同じ力を手に入れたことに驚きを隠せないでいた。

 

「手を離しなさい。痛い目に遭いたくなかったらね」

 

 佐天は巨大鎧ダコに向かって一言だけそう言った。巨大鎧ダコは佐天の目を見ても恐怖するが、主人であるスカルの命令が大事だったのか佐天を離すことはなかった。

 

「大した忠誠心ね。だったら……」

 

 そう言うと佐天はX(イクス)グローブに炎を灯すと、自身を捕えている巨大鎧ダコの足に向かって炎を当てる。炎を喰らわされた巨大鎧ダコは熱さのあまり苦しみ始める。これ以上は耐えらないと思ったのか佐天を解放した。解放された佐天はツナたちの元へと降りる。

 

「スカル。でよかったわよね?」

 

「な、何だ!?」

 

「リボーンから聞いてるわ。あなた不死身なんでしょ?」

 

「そ、それがどうした!?」

 

「不死身ってことは、どれだけ痛ぶっても死なない(問題ない)ってことでいいのよね?」

 

「へっ……!?」

 

「さ、佐天……!?」

 

 佐天がそう言うと額の炎が荒ぶり、グローブに灯っていた炎がシェンツと戦った時よりもさらに純度が高くなっていく。そして佐天の目は虚になっており、膨大な殺気が放たれる。佐天の発言を聞いた後、スカルは恐怖してしまう。ツナもスカルと同じく佐天の発言に恐怖してしまっていた。

 

「私の楽しみを奪ったんだからタダで済むとは思わないことね。さんざんさんざんさんざんさんざん。グチャのグチャのグチャグチャにしてあげるわ。例え不死身でも死んだ方がマシというぐらい痛みを与えてあなたのしたことを後悔させてあげるわ」

 

(な、なんか佐天がこれまでみたことないぐらいヤバくなってるんですけどーーー!?)

 

 佐天はスカルのせいでツナとのデートを邪魔されたことでスカルに対して静かに怒り狂っていた。ツナは明らかにヤバい佐天を見て驚愕してしまっていた。

 

 佐天、暴走! 

 

 

 

 

 




もうあの時の五和と一緒です。これを僕は(ハイパー)ヤンデレモードと命名します。


高評価を下さった青龍騎士さん。ありがとうございます!



感想、評価、アイディア募集で何かありましたら、遠慮なくどうぞ!

感想→https://syosetu.org/?mode=review&nid=237187&volume=

評価→https://syosetu.org/?mode=rating_input&nid=237187&volume=1

Twitter→https://twitter.com/husuikaduti

アイデア募集→https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=247248&uid=88671


ツナとアックアの戦い。どんな形がいい?

  • 1対1の一騎討ち
  • ツナと天草十字正教が協力して戦う

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。