とある科学の大空と超電磁砲(レールガン)   作:薔薇餓鬼

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学生誘拐事件篇
標的(ターゲット)107 2日間の出来事


 マフィアランドに行った次の日。

 

「おはよう」

 

「おはようございますの」

 

「おはようございます沢田さん」

 

 ツナはいつものように風紀委員(ジャッジメント)177支部へと訪れていた。

 

「今日は少し早いですわね沢田さん」

 

「あー……うん……少し話しておかないといけないことがあってさ……」

 

 黒子はいつもよりツナが早く来たことに気づいた。ツナは少しだけ暗い表情(かお)しながらそう答える。

 

「佐天のことなんだけどさ……」

 

「佐天さんに何かあったんですか!?」

 

「うん……実は……」

 

 ツナの言葉と表情から何かあったと初春は察する。ツナはシェンツというマフィアに佐天が襲われことについて話した。

 

「佐天さんが……」

 

「そんなことが……」

 

 佐天が一昨日マフィアに襲われたと知って初春と黒子はショックを受けていた。

 

「ごめん……俺のせいで……」

 

「それで!? 佐天さんはどうなったんですか!?」

 

「佐天はシェンツを倒したよ」

 

「た、倒した!?」

 

「佐天さんがですか!?」

 

 まさか佐天がシェンツ(マフィア)を倒すとは思ってもいなかった為、黒子と初春は驚きを隠せないでいた。

 

「うん。レオンが吐き出したアイテムでシェンツを倒したんだ」

 

「「吐き出した!?」」

 

 アイテムを吐き出したいう言葉を聞いて、黒子と初春は誰かが吐き出したのではないかと思ってしまい驚いてしまう。

 

「何で人がアイテムを吐き出すんですの!?」

 

「え? レオンは人じゃないよ。レオンはリボーンの帽子に乗ってるカメレオンのことだよ」

 

「あのカメレオンがですか!?」

 

 まさかリボーンの帽子に乗っているカメレオンがアイテムを吐き出したとは思いもよらなかった為、初春は驚きを隠せないでいた。

 

「うん……俺のあの手袋もレオンが吐き出した物だし」

 

「そうだったんですか!?」

 

「というか何でカメレオンがアイテムを吐き出すんですの!?」

 

 ツナのボンゴレギアがレオンから吐き出した物だと知って初春は驚きの声を上げる。黒子はなぜカメレオンがアイテムを吐き出すのかわからなかった。

 

「レオンは形状記憶カメレオンっていって、一度見た物なら何でも変形できるカメレオンなんだ。それでリボーンの生徒が試練が訪れるのを予知すると繭になって、生徒が成長すると羽化して生徒専用の武器を吐き出してくれるらしいよ」

 

「あのカメレオンってそんなに凄いカメレオンだったんですね……」

 

「というか沢田さんの世界の生態系はどうなっていますの……」

 

 あのカメレオンがそんなに凄いカメレオンだと知って初春は驚き、そんなカメレオンがいるツナの世界の生態系に黒子は驚いていた。

 

「佐天はシェンツを倒したけど、でも怪我もいっぱいしちゃってさ……」

 

「そうですか……」

 

 佐天が怪我をしたと知った為、初春は暗い表情(かお)をしてしまっていた。

 

「でも大丈夫だよ。命に別状はないから。昨日も俺とリボーンと一緒にリゾートに遊びに行くぐらい元気になったし」

 

「元気になったんですか!?」

 

 怪我した次の日に元気になり、さらに遊びに行ったと知って、初春は驚き声を上げた。

 

「う、うん……体中に怪我してたけどリボーンが治してくれたお陰で傷は全部、塞がったから……」

 

「何をしましたの!? まさか怪しい薬とかじゃありませんわよね!?」

 

「大丈夫だから! そんなじゃないから!」

 

 怪我をいっぱいしたと言うのに怪我が1日で万全に治った知って黒子はヤバいものを佐天に投与したのではないかと疑ってしまう。ツナは大丈夫だと言う。死ぬ気の炎に属性があることを知らない為、疑うのも無理もない。

 

「それと昨日もマフィアランドっていうリゾートに言ったんだけど……」

 

「マフィアランド……?」

 

「何ですの……?」

 

 ツナはマフィアランドに行った時のこと話すことを決める。マフィアランドという聞いたことのない単語に初春と黒子は何だそりゃ? という表情(かお)をしていた。

 

「リボーン曰く、マフィアがまっさらな気持ちで休めるよう色んなマフィアがドス黒い金を注ぎ込んだリゾートらしいよ……」

 

「何ですか……その行く気が失せるリゾート地……」

 

「同感ですわ……」

 

 ツナはリボーンの言っていたマフィアランドの詳細をそのまま伝える。マフィアランドの詳細を聞いて初春と黒子は行きたくないと思ってしまっていた。

 

「そこでマフィアが襲撃して来てさ……」

 

「しゅ、襲撃!?」

 

「マフィアランドはマフィアがお金を出し合って作られたリゾート地ではなかったんですか!?」

 

「リボーン曰く、マフィアランドは麻薬に手を出さない善良なマフィアによって作られてて……それを良く思わないマフィアはいっぱいいるらしんだ……」

 

「善良なマフィアって……マフィアに善良も何もないでしょう……」

 

 マフィアランドが襲撃された理由を話す。善良のマフィアという単語に黒子は引っ掛かってしまう。

 

「そ、それで!? 佐天さんは大丈夫だったんですか!?」

 

「いや怪我は全然しなかったんだけど……ただ……」

 

「「ただ?」」

 

「その……佐天が……敵を1人で全員、殲滅させちゃってさ……」

 

「「せ、殲滅!?」」

 

 佐天がマフィアを殲滅させたと知って2人は驚きの声を上げた。

 

「うん。佐天、俺と遊ぶのすっごく楽しかったみたいでさ。それを邪魔されて怒っちゃって……死ぬ気の炎って覚悟が強ければそれに比例して強くなるから……」

 

((な、成る程……))

 

 初春と黒子はツナの説明を聞いて恐怖すると同時に理解する。佐天が覚醒した理由は想い人であるツナと遊んでいたのを邪魔されたことだということに。

 

「とりあえず話したいことはこれで全部だよ」

 

「いや……強くなり過ぎじゃないですか佐天さん……一体どんな修行をしたんですか……」

 

ジャッジメント(わたしたち)ですら現場に出るまでかなりの時間を要したというのに……しかも相手はマフィア……」

 

 無能力者(レベル0)で戦闘経験も0だった佐天がたった10日でマフィアと戦えるまでに成長したことに初春と黒子は驚きを隠せないでいた。

 

「沢田さんたち()色々あったんですね」

 

「もって……何かあったの?」

 

「はい。実は……」

 

「私が話すわ」

 

「固法先輩?」

 

 初春が話そうとしたその時、支部の扉の方から声がする。声がする方を振り向くとそこには神妙な面持ちの固法がいた。

 

 今、新たな事件が始まる! 

 

 

 

 

 




ほとんど佐天のことになっちゃいました。けど黒子と初春の反応を書くのが楽しくて仕方ない。



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ツナとアックアの戦い。どんな形がいい?

  • 1対1の一騎討ち
  • ツナと天草十字正教が協力して戦う

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