とある科学の大空と超電磁砲(レールガン)   作:薔薇餓鬼

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久々の2話投稿です!それと新章のタイトルを変えます。能力者誘拐事件篇にします。


標的(ターゲット)108 誘拐

 

 

「あの……何かあったんですか固法先輩?」

 

「実は8月1日の夜から、学生たちが拐われているのよ」

 

「拐われる?」

 

「ええ。何者かの手によってね」

 

「そんなことが……」

 

 固法はツナに事件の概要を説明する。自分がいない間にそんな事件が起きたと知ってツナは驚きを隠せないでいた。

 

「さっき風紀委員(ジャッジメント)警備員(アンチスキル)が集まって、学生誘拐事件について情報を共有する会議に参加したんだけど、犯人も犯人の目的も、何もわからなかったの」

 

「でも学生を拐うってことはやっぱり能力者を狙ってるんじゃなんですか?」

 

「そうじゃないのよ。拐われた学生は能力者だけじゃない。無能力者もいるの」

 

「無能力者も?」

 

 能力者の学生を拐い悪用するのが目的かとツナは推測するが無能力者の学生も拐われていると知って、自分の推測が外れていることを自覚する。

 

「事の発端は無能力者武装集団(スキルアウト)が襲われるという事件から始まったの。その事件で無能力者武装集団(スキルアウト)の何人かが行方不明になっていたの。残ったメンバーは生きてはいるけど重症だったの。そこから学生が行方不明になるという事件が多発し始めたの」

 

「え? 全員じゃないんですか?」

 

「妙なことに襲われた学生は全員が行方不明になってる訳じゃないのよ」

 

「それなら襲われた学生に事情聴取すればいいんじゃ……犯人を見てるし手がかりになるんじゃ……」

 

「それが被害者によって犯人の顔が違うのよ。顔に十字傷がある男、ガリガリの男、ムキムキの大柄の男、金髪ツインテールのギャル、短髪にピアスをした銀髪の女、着物姿の黒髪ロングの女、性別不詳なんていうのもあったわ。とにかくたくさんあり過ぎて犯人の特定ができないのよ」

 

「変身するとか、幻覚を使う能力者なんじゃ……」

 

 固法は先程の会議で被害者から聞いた人物像を話そた。ツナは変身できる能力者や、幻覚を使う能力者の仕業ではないかと予測する。

 

「そう思ったんだけど被害者は全員、爆発を使う能力者だっていうのよ。現場には爆発物はなかったって言うし。能力者が持てる能力は1人1つまでだしね。能力とか関係なしに犯人が変装や声を変えるのが上手いっていう可能性も考えられたから警備員(アンチスキル)が調査したんだけど、その線も薄いみたいなの」

 

「まさか木山さんみたいに幻想御手(レベルアッパー)で複数の能力を使ってるとか?」

 

幻想御手(レベルアッパー)の流通は完全にストップされている上に、学生たちにも幻想御手(レベルアッパー)のリスクのことは知っている方は多いですの。絶対にないとは言い切れませんが可能性は低いですわね」

 

「そっか……」

 

「もしかしたら木山先生の研究を盗み見て悪用した人がいるっていう可能性もあると思いますよ。私は木山先生の研究者で幻想御手(レベルアッパー)の研究の資料を見てたとか。私はそれで木山さんに捕まってしまいましたし。木山さんは自分以外の人を客室に入れたことはないって言ってましたけど」

 

「一応、木山先生に聞いてみるよ俺」

 

 初春は自分が木山に捕まった時に木山が言っていたことを伝えた。ツナは木山に詳しく聞きに行くことを決める。

 

「それと爆発系の能力者を調べたんだけど全員、アリバイがあって全員シロだったわ」

 

「厄介ですね……」

 

「そうなのよ……犯人の目的がわからない、犯行時間もバラバラ、そして通報があるのがいつも事件が起こった後だから対策の仕様がなくて……」

 

 何もかもがわからず固法は右手を額に乗せて、ため息をつき悩んでいた。

 

「あっ! そういえばさっき会議で聞いたんだけど1つ妙なことがあるのよ」

 

「妙なこと?」

 

「ええ。全ての被害者じゃないけど、被害にあった場所が違うって言う被害者がいるのよ」

 

「どういうことですか?」

 

「被害者が襲われたのは人気のない路地が多いの。けど被害者は自分はここで襲われてはいないって言ってる被害者がチラホラいるのよ」

 

「襲われた場所と被害者の証言があっていないってことですか?」

 

「そういうことよ」

 

「ますます妙ですね」

 

「そうなのよね」

 

 固法の話を聞いてツナはますますどういうことなのかわからなくなってしまっていた。

 

「とにかくこれ以上、被害者を出さない訳には行かないわ。私たちの役目は犯人を捕えること。その為に徹底的に犯人の手がかりを見つけるわよ」

 

「「「はいっ!」」」

 

 固法の言葉を聞いて3人は大きい声で返事をする。

 

 

 

 だがこの時ツナたちは知らなかった。この犯人がまさかの人物だということに。

 

 

 




もう犯人がわかっている人もいるでしょうが、お楽しみ下さい。




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ツナとアックアの戦い。どんな形がいい?

  • 1対1の一騎討ち
  • ツナと天草十字正教が協力して戦う

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