とある科学の大空と超電磁砲(レールガン)   作:薔薇餓鬼

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標的(ターゲット)110 新たな被害者

 

 学生誘拐事件の手がかりを探すべく木山に話を聞きに行ったツナであったが、黒子からの連絡を受けて支部へと戻って行く。

 

「ただいまー。何かあったの?」

 

「あっ!」

 

「あなたはあの時の……」

 

「えっと……どこかで会ったっけ……?」

 

 ツナが支部に戻ると常盤台の制服を纏い、ウェーブのかかったライトブラウンでセミショートの髪の女の子と、同じく常盤台の制服に身を纏い黒髪のロングヘアーの女の子がいた。ツナは2人の反応から自分とどこかで会っているということを理解する。しかし記憶の糸を辿ってもツナはこの2人に会った記憶はなかった。

 

「い、いえ……前に学舎の園で御坂さんと戦っていたのを拝見しまして」

 

「あー。そういうことか」

 

 常盤台狩り事件の際にツナは美琴と戦った。その時にツナと美琴が戦う所を多くの生徒たちが見ていた。この2人もその場いた為、自分のことを知っているということを理解する。

 

「この方はたちは私のクラスメイトの湾内さんと、泡浮さんですわ」

 

湾内絹保(わんないきぬほ)と申します。以後、お見知りおきを」

 

泡浮万彬(あわつきまあや)と申します。以後、お見知りおきを」

 

「え、えっと……沢田綱吉です。よろしくお願いします!」

 

 湾内と泡浮が丁寧に自己紹介する。常盤台のお嬢様オーラに押されたのかツナは年上であるのにも関わらず敬語で自己紹介してしまった。

 

「それで話って何、黒子? 何かあったの?」

 

「ええ……」

 

 ツナが黒子に支部に戻って来るように言った理由を黒子に尋ねると、黒子は暗い表情(かお)をしてしまう。

 

「実は婚后さん……友達と連絡がつかないんです」

 

「そ、それって……!?」

 

 泡浮が暗い表情(かお)をしながらそう答える。泡浮の言葉を聞いてツナは理解した。婚后が学生誘拐事件に巻き込まれたということに。

 

「今日、婚后さんと遊ぶ約束していたんです。けど待ち合わせ場所でいくら待っても来なくて。連絡もしたんですけど、全然出なくて。寮の方にも行ったんですが寮にもいなくって。同じ寮の方が寮から出て行くところを見ていると言るという証言がありまして」

 

「それで最近、学生誘拐事件が多発してることを思い出して。それで友人である白井さんに相談しに来たんです」

 

「そっか……」

 

 湾内と泡浮が友達である婚后が誘拐事件に巻き込まれたとのではないかという可能性を示唆する。

 

「ですが正直、どうしようもないというのが現状ですの。本当に拐われたとしても事件が起こったかどうかがわからない以上、風紀委員(ジャッジメント)警備員(アンチスキル)も動くこともできませんの」

 

「そうか……通報があったのは集団でいて拐われなかった人だから……」

 

「悔しいですわ。事件が起きてるかもしれないのに動けないだなんて。なにより友人が困っているというのに何もしてあげられないなんて」

 

(ど、どうしよう……白蘭の力を借りれば解決できるとは思うけど……)

 

 黒子はどうしようもないこの状況に悔しを覚えてしまっていた。黒子の言葉を聞いて湾内と泡浮は暗い表情(かお)をしてしまう。そんな2人の表情(かお)を見てツナは白蘭の力を借りようかどうか迷ってしまっていた。

 

「仮に婚后光子が拐われたとなればこの誘拐事件とても厄介ですの」

 

「どういうこと?」

 

「婚后光子は大能力者(レベル4)風力使い(エアロハンド)。キャパシティダウンを使っていないのにも関わらず大能力者(レベル4)を拐ったとなればかなりのやり手ですの」

 

大能力者(レベル4)ってことは……黒子と同じ……」

 

「今まで大能力者(レベル4)が拐われた事例は通報のある限り今回が初めて。このまま犯人を捕まえられなければ大変なことになりますの」

 

 婚后が大能力者(レベル4)だと知りツナは婚后を拐った人物が相当な手練れであるということを理解する。

 

「やっぱり木原幻生が犯人なのかな……」

 

「木原幻生?」

 

「うん。さっき木山さんが言ってたんだ。かつての木山さんの上司で目的の為なら手段を選らばなくて、いくつもの研究施設を壊滅させてきたって。木山さんのその人から脳波調律? っていうのを教わってらしくってさ。そこから幻想御手(レベルアッパー)を作るきっかけを手に入れたらしいよ」

 

「それなら不可能ではないかもしれませんわね」

 

「ただ木原幻生は手段を選らばない人だけどこんなにも目立つようなことをする人間じゃないって。だから犯人かどうかは微妙だって。仮にそうだったとしても神出鬼没で辿り着いたとしても危険人物タダでは済まないって」

 

「微妙ですわね……」

 

「「……」」

 

 ツナの話を聞いて黒子と右手の親指と人差し指を顎に当てて考え込む。湾内と泡浮は2人の会話はわからなかったが、相当ヤバい人物がこの事件に関わっているという可能性があることを理解していた。

 

「それと沢田さん。実はお願いがありますの。湾内さんと泡浮さんを学舎の園まで送って欲しいんですの」

 

「学舎の園に?」

 

「この2人の寮は学舎の園の中にありますの。学舎の園まで送って頂ければ2人は安全ですの。いくら手練れでもあそこのセキュリティを突破するのは不可能ですから」

 

「俺よりも黒子のテレポートを使った方が早いんじゃない?」

 

「私はこれから婚后光子が通ったであろうルートを散策して手がかりを見つけに行きますの。失礼ながら沢田さんは戦闘は得意ですが、調べるのは得意ではないですの。それに沢田さんが護衛なら仮に犯人に襲われたとしても心配する必要がないですから」

 

「わかった」

 

 黒子はツナに2人を護衛するメリットを話す。ツナは黒子の言葉に納得し2人を学舎の園に送ることを了承する。

 

「何かあれば初春から連絡があるのでいつでも連絡を取れるようにしておいて下さい」

 

「うん。って初春は? 固法先輩もパトロールに言ったって聞いてるけど」

 

「初春は別室で集中したいと言ってパソコンを使って作業していますの」

 

「わかった。黒子も気をつけてね」

 

「ええ。じゃあ行ってきますの」

 

 そう言うと黒子はテレポートで誘拐事件の手がかりを調べに行った。

 

(2人の為に早く犯人を捕まえないとな)

 

 黒子がテレポートした後、ツナは心の中でそう決意するのであった。

 

 

 




という訳で新キャラ。湾内と泡浮を登場させました。それと婚后さん…なんかこんなポジションですいません。

高評価を下さった路得さん。ありがとうございます!


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ツナとアックアの戦い。どんな形がいい?

  • 1対1の一騎討ち
  • ツナと天草十字正教が協力して戦う
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