美琴の黒子の寮
「白井! 御坂! 起きてるか!」
「な、何よ……もう……抜き打ち検査?」
「何ですの寮監様……? 私たちは誘拐事件の調査の為に今日は早く寝ていましたのに……」
2人の部屋の扉が乱暴に開かれ部屋の灯りが点灯する。やって来たのは寮監だった。2人は完全には寝ていなかったものの、休んでいるところを邪魔された為、不機嫌な様子だった。
「緊急事態だ! 常盤台に侵入者が現れたとの連絡が入った!」
「「侵入者!?」」
寮監から常盤台に侵入者が入って来たと知って2人は驚きの声を上げる。
「ああ。爆発系の能力者が常盤台にて暴れてるそうだ……」
「爆発系って……」
「まさか……」
寮監の話を聞いて黒子と美琴は常盤台に侵入したのが誘拐事件の犯人だということを理解する。
「生徒たちは応戦しているが全く歯が立たない状態だ! 至急、向かってくれ!」
「黒子!」
「ええ!」
美琴がそう言うと黒子は美琴の肩に手を置く2人の姿が一瞬にして消える。
常盤台中学
「選ばれた能力者しか入れない学校って聞いてた全然相手にならないのねー。まぁ無理もないよねー。能力は持ってても全然、戦闘経験がないだもーん」
そう言う女子高生の周囲には常盤台の生徒が取り囲んでいた。そして倒れている生徒も何人もいた。
「別にあーしはあんたらを傷つけたい訳じゃなのよねー。ただ私の目的に協力して欲しい……おっと!」
女子高生が喋っていると上から雷が落ちてきた。女子高生は飛び引いて躱した。
「何が協力よ……一方的に学生拐って、みんなを傷つけて……偉そうなこと言ってんじゃないわよ!」
「御坂様!」
「御坂様だわ!」
ここで美琴が登場する。美琴が登場したことで常盤台の生徒は
「みさか……ミサカ……ああ! 確か
「あんたね!!」
「お姉様! 落ち着いて下さい!」
女子高生のふざけた態度に美琴は女子高生を睨みつけながら怒りを露にする。黒子は敵の挑発に乗ってしまった美琴を宥める。
「でもその服のセンスはハイパーダサーい。
「なんですってー!! ゲコ太を馬鹿にすんじゃないわよ!」
女子高生はゲコ太がプリントされている寝巻きを見て、呆れた
「お姉様! これに関してはあの方の言う通りですわ!」
「ちょっと黒子!! あんたはどっちの味方なわけ!?」
「「「……」」」
これに関しては女子高生と同じ意見だったのか黒子は女子高生の意見に賛同した。しかし黒子にまでそう言われた美琴は黒子にまで怒りの矛先を向けた。このグダグダなやり取りを見て周囲の生徒の緊張感は無くなってしまっていた。
「あっ! 今日、戦った人じゃーん! またこうして会えるなんて! もしかしてあーしに会いに来てくれたのー! ハイパー嬉しいんですけど!」
「姿が変わってもお調子者な所なのは所は全然、変わらないのですのね」
女子高生は黒子の方を見ながら手を振り笑顔でそう言った。黒子は流されることなくそう言った。
「知らないのー? 女の子っていうのは少し時間で変わるもんなんだよー。例えばおっぱいとか。あっ! あなたたち絶望的だよねー。ごめんごめん。許してちょ」
「黒子」
「何ですのお姉様?」
「あいつ。殺っていい?」
「奇遇ですわね。私もそう思っていましたの」
女子高生は舌を少しだけ出し、ウィンクと合唱しながらそう言った。
「怒るってことはやっぱり絶望的なのは自覚あったんだ。ごめんってばー! お詫びにどんな絶望的な胸でも大きくなる方法を教えてあげるからさ。これで絶望的な胸ともおさらば! もう誰にも絶望的な胸だなんて言われないから! だから絶望的な胸って言ったのは許しってってば!」
「絶望的、絶望的って……何度も言ってんじゃないわよ!!」
「おっと!」
絶望的という言葉を何度も使われて美琴は堪忍袋の尾が切れたのか、女子高生に雷撃を放った。女子高生は首を横に傾けて美琴の雷撃を躱した。
「胸が大きいから何なのよ!! そんなので人間の価値が決まるわけじゃないでしょうが!!」
「そうですわ! 確かにお姉様のお胸は慎ましやかなものです! ですがお姉様は魅力はそれだけ……グフッ!?」
美琴は黒子が最後まで言い切る前に、黒子の頭に拳骨を喰らわせた。拳骨を喰らった黒子は地面に倒れてしまう。
「常盤台中学の
「投稿してんじゃないわよ!!」
女子高生はスマホを操作しSNSに美琴に胸のことを投稿していた。SNSに投稿したと知って美琴はさらにヒートアップする。美琴完全に相手のペースに乗せられてしまっていた。
「冗談はこれくらいにしてー。そろそろ始めちゃおっかー。ええと……胸ナシ美琴ちゃん?」
「御坂美琴よ!!」
「そうそう! まな板ゼロ子ちゃん」
「御坂美琴って言ってんでしょうが!! もう名前の原型すら無くなってんでしょうが!!」
「えー。だって御坂美琴ってハイパー覚えずらくってー。その方が覚えやすいんだもーん」
「覚えてるじゃない!!」
「もうさっきから怒ってばかりじゃーん。そんなんだからゼロ子ちゃんはモテないんだよー」
「その名で呼ぶな!!」
「「「……」」」
ゼロ子というあだ名までつけられて美琴の怒りは頂点にまで達していた。敵にいじられまくる美琴を見て全員、戦意が喪失してしまっていた。
「もうゼロ子ちゃんも待てなさそうだしー」
そう言うと女子高生は学ランの中に手を入れる。すると出てきたのは自撮り棒だった。女子高生は自撮り棒の先端にスマホをセットする。
「ボンジョルノー。スフィーダだよー」
「どこまでも舐めやがって……!?」
スフィーダは動画撮影を始める。目の前に堂々と動画撮影を始めたスフィーダに美琴は怒りを覚える。
「今日は常盤台中学に来ってまーす! 本日はちょっ常盤台に入ってみたをお送りする予定だっただけどー、本日は予定を変更しまーす!」
「いい加減に……!?」
「本日の動画はこちら!」
そう言うとスフィーダは自分と美琴が映るように体を反対方向に動かした。
「御坂美琴を倒してみた! おっ楽しみにねー!」
「上等じゃない」
スフィーダの言葉を聞いて美琴は笑いながらそう言った。
学生誘拐事件の犯人vs学園都市に7人しかいない
あれれー?おっかしいぞー。こんなコミカルな展開になるはずじゃなかったのに…正直、銀魂を見ながら書いたのでそれが影響されたのかも…
地の文でスフィーダって書いていますがスフィーダは本名じゃありませんよ。わかっているとは思いますが。ちなみにスフィーダはイタリア語です。意味は挑発です。
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