とある科学の大空と超電磁砲(レールガン)   作:薔薇餓鬼

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標的(ターゲット)118 一筋の光明

 

 

 

 常盤台中学が襲撃された次の日。学園都市中に衝撃の事件が報道される。内容は学び舎の園の中に侵入し寮にいた多くの能力者が誘拐される。犯人は今だ逃走中。犯人の素性も不明。学び舎の園の監視カメラには何も映っておらず侵入方法も不明。わかっているのは犯人の目的が学生だということだけである。学び舎の園にいた人たちは現在、学園都市の様々な施設に避難。学び舎の園は常盤台以外にも3つ存在する為、残り3つの学び舎の園内に住んでいる生徒たちも避難することとなった。このニュースが報道されてスフィーダの思惑通り学園都市は混乱状態に陥った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 風紀委員(ジャッジメント)177支部

 

「美琴と操折が……」

 

 ツナは支部に来て昨日あった出来事を聞かされる。美琴が怪我をし、操折までもが拐われたということを知ってショックを受ける。

 

「それだけじゃありません。スフィーダとか名乗った人物は御坂さんとの戦いを撮影していたみたいで。その動画が配信されてしまって混乱状態に陥った人たちがさらに増加してしまって。動画は削除されたんですけど、その動画を見た人も多くいたみたいで」

 

 初春は学園都市が混乱に陥った大きな原因を語る。あの時、美琴はスマホを破壊したがあれは(ブラフ)であった。

 

「沢田さん。恥を承知でお願いしますの。どうかこの事件を解決するのに協力していただけませんか?」

 

「く、黒子!?」

 

 黒子は深々と頭を下げる。ツナは急に黒子が頭を下げたことに困惑してしまっていた。

 

「本来であれば学園都市で起きた事件は私たちが解決しなければいけないですの。ですが私たちはずっと沢田さんに甘えていました。けどお姉様が負けてしまった以上、もう私の知る限り沢田さん以外頼れる人がいませんの……だから……」

 

「黒子……」

 

 黒子の想いを知ってツナは黒子はなんとも言えない気持ちになってしまう。黒子は昨日からずっと悩んでしまっていた。本来であれば学園都市の秩序を護らないといけない立場にある自分が何もできなかったことに。ツナに頼ってばかりではダメだということに。しかし事態がここまで紛糾してしまった以上、もうツナに頼るしか黒子にはなかった。

 

「頭を上げてよ黒子。誰だって無理なことはあるし、無理ならできる人に頼ったっていいんだよ」

 

「沢田さん……ありがとうございます……」

 

 頭を下げるている黒子にツナは優しい言葉をかける。黒子はツナの発言を聞いて声を震わせながらお礼を言った。

 

「し、失礼します……」

 

「お取り込み中の所、申し訳ありません……」

 

「湾内さん、泡浮さん? どうしたんですか?」

 

 支部内に湾内と泡浮が入って来る。この2人は学び舎の園の中の寮に住んでいたが幸いにも狙われることはなく、177支部に避難しているのである。初春は2人が神妙な面持ちをしていた為、何かあったのだと判断する。

 

「お願いあるんです」

 

「お願い?」

 

「はい。私たちも誘拐事件の捜査に協力させて頂けないでしょうか?」

 

「「「え!?」」」

 

 湾内からのお願いを聞いてツナ、初春、黒子は驚きの声を上げた。

 

「湾内さんと相談したんです。私たちにもできることはあるんじゃないかって」

 

「ま、待ってよ! もうこの事件の犯人は美琴ですら勝てない相手なんだよ! 危ないよ!」

 

「重々承知しております。ですがもう嫌なんです。私たちが知らないところで友人が拐われた。だから何もできませんでしたと言うのは」

 

「どこにいても危険というなら、私たちは戦うことを選びます」

 

「「「……」」」

 

 泡浮と湾内は真剣な眼差しでそう言う。ツナ、黒子、初春は2人の覚悟が本物だということを理解する。しかしどうすればいいかわからず何も答えることができなかった。

 

「そいつらの覚悟は本物だ。協力させてやってもいいんじゃねぇか」

 

「リボーン!?」

 

「あ、赤ちゃんが……」

 

「しゃ、喋ってる……」

 

 支部に急にリボーンが現れた為、ツナは驚きの声を上げる。湾内と泡浮はリボーンを見て衝撃を受けていた。

 

「ちゃおっす。俺はリボーン。ツナの家庭教師(かてきょー)にして殺し屋(ヒットマン)だぞ」

 

家庭教師(かてきょー)……?」

 

殺し屋(ヒットマン)……?」

 

 リボーンの自己紹介する。だが赤ん坊が喋っているだけでも驚きを隠せないのに、家庭教師(かてきょー)殺し屋(ヒットマン)などと言ってきた為、湾内と泡浮の頭のショートしてしまっていた。

 

「お前ら。ボンゴレに入らねぇか?」

 

「だから勧誘するなって! リボーン!」

 

「ヴォンゴレって……」

 

「パスタのことでしょうか……?」

 

 リボーンはいつものごとくボンゴレに勧誘し、ツナもいつもごとくツッコミをいれる。ボンゴレと聞いて湾内と泡浮はパスタを想像していた。

 

「あの……何の用ですの? 今、学園都市は大変なことに……」

 

「常盤台が襲われたんだろ。そのことについて話があって来たんだ」

 

「話?」

 

「この誘拐事件の犯人がわかったからな。それを教えに来てやったんだぞ」

 

「「「「「は!?」」」」」

 

 学園都市の誰もが犯人の手がかりすら掴んでいないのにも関わらず、なぜかリボーンが犯人の正体を知っていると知って全員、驚きを隠せないでいた。

 

 

 




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ツナとアックアの戦い。どんな形がいい?

  • 1対1の一騎討ち
  • ツナと天草十字正教が協力して戦う

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