リボーンの作戦は美琴にも伝わる。そして時刻は一気に過ぎて夜になる。当に下校時刻は過ぎており人通りの少ない時間帯ではあるがそれでも下校時刻を守らない不良たちもいたりするのだが、昨日の1件が尾を引いていたのか学園都市に人はいなくなっていた。
「歩きづらいわね松葉杖って」
そんな人通りの少ない中で美琴は松葉杖を使いながら歩いていた。慣れない松葉杖に苦戦しながらも美琴はなんとか歩いていた。
「あらあら。もう元気になってるわ。流石は学園都市の医療ね。けどもうこんなところを見つかるなんて。運がないわね」
建物の上で胸元と太ももが見えるぐらいの少し露出の度の高い黒いフードを被った銀髪のロングヘアーの女性が美琴を見ていた。この女性こそエスカ・ピアーレである。エスカは松葉杖で歩いている美琴を見て口元を緩ませていた。するとエスカは霧の炎でジャージを着た赤い髪の青年に変身すると何の音も立てることなくその場から消える。
「おわっ……!?」
「だ、大丈夫ですか!?」
慣れない松葉杖で歩いていた為、美琴はこけてしまう。エスカは全く違和感のない流れでエスカは美琴に近づいていく。
「大丈夫よ……ただ初めての松葉杖で慣れなくって……」
「わかります。僕も部活で怪我してしばらく松葉杖の生活だったので。寮はどちらですか? 手を貸しますよ」
「それは悪いわ。あんたの手を煩わせることになるじゃない」
「手を煩わせるなんてとんでもないですよ。これくらい当然ですよ。なんせあなたがこうなったのは僕が原因なんですから。償わせて下さい」
「な、何を言って……あんた……グハッ!?」
美琴はエスカの言葉に違和感を感じるが時すでに遅く、美琴はみぞおちにエスカの一撃を喰らってしまい気絶してしまう。
「本当に運がない女だ。だがこちらとしては手間が省けた。まぁ挑んで来たところでこの女に勝ち目はないがな」
そう言うとエスカは周囲と同化し誰からも黙視できなくなる。エスカは自分の姿を消すと美琴をそのまま連れて行った。
エスカが美琴を拐ってから15分後。エスカは廃墟された工場の前に来ていた。エスカは姿を現し、本来の姿へと戻った。
「これで重要な駒は揃った。後は……」
「あんたを倒してこの誘拐事件に幕を降ろすだけね」
「っ!?」
自分の後ろから声が聞こえた為、エスカは慌てて後ろを振り向いた。そこには腕を組んで仁王立ちし不敵な笑みを浮かべている美琴がいた。
(ど、どうなってる!? なぜ奴が2人いる!?)
エスカは自分の抱えている美琴と目の前にいる美琴を見比べる。そして今、抱えている美琴が影武者なのではないかと推測する。すると幻覚の美琴が消える。
(幻覚!? これが!? まるで本物と変わらない!? 学園都市にはこんな幻覚が作れる能力者がいるのか!?)
エスカはクロームの作った偽物の美琴に驚きを隠せないでいた。これは虹の代理戦争でヴェルデが作った幻覚を本物にする装着によって生まれたものである。本物なので死ぬ気の炎も発生しない。なのでエスカも気づかなかったのだ。
「やられた借りを返しに来たわよスフィーダ。いやエスカ・ピアーレでよかったかしら?」
「な、なぜ私の名を知っている!?」
この世界の人間であるはずの美琴が自分の本名を知っていることにエスカは動揺を隠せないでいた。
「
「ア、アルコバレーノ!? なぜお前がこの世界に!?」
(アルコバレーノ……虹? どういうこと?)
美琴の後ろからリボーンが登場し、エスカの疑問に答えた。エスカはこの世界にリボーンがいることに動揺を隠せないでいた。美琴はエスカがリボーンのことをアルコバレーノと呼んだことが引っ掛かっていた。アルコバレーノがイタリア語で虹を意味をすることはわかるのだが、何故リボーンがそう呼ばれるのか美琴にはわからなかった。
「イノルトが落とした異世界転送装着で1ヶ月前に飛ばされてな。そいつをボンゴレで改造してから俺はこの世界を自由に往き来できるんだぞ」
「ちっ! せっかく奴を騙して奴の研究を手に入れたというのに。本末転倒ね」
「騙した?」
「ファミリーを裏切って隠れ家住まいのイノルトに取りいったのよ。男なんて少し誘惑すればすぐに鼻の下を伸ばすんだから。イノルトも一緒。すぐに研究を見せてくれた。私はその研究の成果を盗んで逃走。それからイノルトの隠れ家をファミリーに密告。それで消されたと聞いてたんだけどまさかあの装着を完成させてたなんてね。逃走中にでも完成させたか。使えないどころか私の計画の邪魔までするなんてあの豚」
「よっぽど自分の容姿に自信があるのね。自意識過剰も大概ね。オバサン?」
「あら? 美貌は武器なるのよ。場合によっては戦わずに目的を達成できる。って
「相変わらず煽るのだけは得意なようね」
煽った美琴であったがエスカは余裕の笑みで言い返してくる。そして美琴は笑ってはいたものの全身から電流を迸らせていた。完全にキレている。
「そんな感じだから男の1人も落とせないのね」
「うっさいわね!! 大事なのは中身でしょうが!!」
「そう言う人に限って大抵、貧相な体してるのよ。そして自分の体のことを棚に上げてそう言うのよ。それにしても不思議よね。本当にあの食蜂操折と同じ学年なの? もしかして飛び級で常盤台で入ったとかそういう感じ?」
「あいつとは同級よ!!」
同級生である操折と美琴の体つきが月とすっぽんであった為、エスカは美琴が飛び級で中学に入ったのではないかと本気で疑ってしまっていた。美琴はおもいっきり雷撃を放つがエスカに意図も簡単に避けられてしまう。
「もうさっさと始めろよお前ら」
「うっさいわね!! 黙ってなさいよ!! 今は女のプライドを懸けた戦いなんだから!!」
「戦うも何も戦う前からお前の負けだろ。そいつの言う通り今のお前じゃどう足掻いたってエスカに女の魅力で勝てる訳ねぇだろ。10対0のコールドゲームだろうが」
「ちょっと!! あんたはどっちの味方よ!?」
「俺は事実を述べただけだぞ」
「事実って何よ!! 赤ん坊のあんたには女の魅力なんてわかんないのよ!!」
「何、言ってんだ。俺はお前に興奮する程、
「赤ん坊のあんたにだけは言われたくないわよ!!」
「流石はアルコバレーノ。よくわかってるじゃない」
「だろ。まぁお前に興奮する程、
「手厳しいのね。惚れちゃいそうだわ」
「そうか。だったら俺の愛人にしてやろうか?」
「あんた意味わかって言ってんの!?」
赤ん坊でありながら愛人という言葉を使うリボーンに美琴はツッコミをいれる。
「愛人ぐらいで動揺するなんて。やっぱりお子様ね」
「だな」
「何、仲良くなってんのよ!! あんたたち敵同士でしょうが!!」
敵同士でありながら意気投合しているエスカとリボーンに美琴はツッコミをいれる。
「まぁいいわ」
そう言うとエスカは懐から電話を取り出すと電話をかける。
「私よ。敵が来たわ。迎撃の準備しなさい」
『嫌よぉ。だってあなたの操作力は解けちゃったしぃ』
「何!?」
誘拐した学生を人質に使って美琴を無力化しようと考えたエスカであった。しかし電話に出た操折の言葉を聞いてエスカの目論見は外れてしまう。
「どうやって私のマインドコントロールを……!?」
『うーん。強いて言うならオレンジ色の炎を額に灯した王子様だぞ☆』
「オレンジ色の炎……まさか大空の死ぬ気の炎か!?」
エスカは操折の言葉を聞いて食蜂のマインドコントロールを解いたのが大空の炎による調和の力だということを理解する。
『あなたが何を言ってるかよくわからないけどぉ。私たちはもう辞職させてもらうんだぞ☆じゃあね~』
そう言うと操折は一方的に電話を切った。エスカは
「どうやら作戦は失敗したみたいね」
「問題ないわ。ならもう1度拐って集めるだけよ」
口元を緩ませながら美琴はそう言う。しかしエスカはすぐに冷静さを取り戻す。
美琴のリベンジマッチ。果たして!?
なんか美琴のむ…コンプレックスをいじるのが楽しいです。というか前の話で作戦、書いたから面白みがない…そのせいかエスカが簡単に罠にかかったように見える…後、オティヌスとジンジャーブレッドとキャラが被ってる…
アンケートはツナvs垣根提督が多いですね。個人的にツナvsアックアが多いと思ってたんですが。
アクセラレータは大空ではないかという声がありましたが、全てを黙らせる力が欲しいと言っていたましたし。黙らせる…つまり鎮静…だから雨属性にしました。
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