休憩を終えた2人は再び園内を歩いて回る。
「そういえば今日、動物と触れ合える触れ合い体験があるらしいけど行ってみる?」
ツナは昨日、この動物園のことを調べていた時に動物と触れ合えるコーナーがあることを思い出したのでミサに行ってみないかと誘ってみた。
「せっかくの提案ありがたいのですが遠慮しておきます。とミサカは伝えます」
「え? どうして?」
「ミサカの体からは能力の関係上、常に微弱な電磁波が放出されている為、動物は怯えてしまい触れることができないのです。とミサカは自身の体質について説明します」
「え!? そうなの!?」
ミサが能力のせいで動物に触れられないと知ってツナは驚きの声をあげる。
「ということは美琴も?」
ツナは前に美琴程ではないがミサも美琴と同じ能力が使えると言っていたことを思い出す。そのことから美琴もミサと同様に体から電磁波が常に出てるのではないかと推測した。
「以前、子猫と触れ合った際にお姉様も怯えられていました。とミサカはお姉様との思い出を話します」
ミサはミサカネットワークで別のミサが美琴と出会った際に美琴が体から出た電磁波のせいで子猫に怯えられてしまった時の光景が脳裏に浮かんでいた。
「いいかと思ったんだけどなー……そういうことなら仕方ないか……」
動物との触れ合えばミサも楽しんでくれるんじゃないかと思ったツナであったが、体質上の話なのであれば仕方がない為、諦めるざる終えなかった。
(あれ? でも……)
諦めようとしたツナであったがあることを思い出した。それは美琴と公園で出会った時のことである。その時にナッツは美琴のことを嫌がっていなかった。その後ナッツは鬼のような形相の美琴を見て、恐怖するようになってしまったのだが。
(そっか……ナッツは調和の特徴を持ってるから……)
ツナは理解する。ナッツにはツナと同じく大空の炎の特徴である調和が備わっている。調和とは矛盾や綻びのない状態のこと。つまりあの時、ナッツは美琴の電磁波の影響を無力化していたのである。
「どうかしたのですか? とミサカは考え事をしているツナの様子を伺います」
「ミサでも触れる動物がいるんだ。ミサの電磁波を嫌がらない動物が」
「そんな動物が本当にこの園内にいるのですか? とミサカは信じられないでいます」
「この動物園にいる訳じゃないんだ。後で見せてあげるよ」
「?」
自分を嫌がらない動物がいるというのでこの動物園にいるのかと思いきや、この動物園にはいないとツナが言うので意味がわからずミサは疑問符を浮かべた。しばらく園内を回ると動物園を出た。
「それで? ミサカでも触れられる動物というのは?」
「うん。ちょっと待ってて」
ツナは周囲を見回して人がいないということを確認した。そしてボンゴレギアに炎を灯す。するとリングが輝き始める。
「ガウッ!」
「え……!?」
そしてリングの中からナッツが出て来て、ツナの右肩に乗った。いきなりどこからともなくナッツが現れた為、ミサは驚きを隠せないでいた。
「ガウ!?」
出て来たのよかったがナッツはミサの顔を見た途端、恐怖し肩から降りてツナの右足にしがみついてプルプルと震えていた。
「やはりミサカの電磁波のせいで怯えているのですね。とミサカはやはり動物に懐かれないという体質だということを改めて認識します」
「いや……電磁波のせいじゃないんだ……」
「どういうことですか? とミサカは詳しい詳細を求めます」
「実は前にナッツが美琴に懐いてたことがあるんだ。けどその後、怒った美琴を見て以来、ナッツは美琴に怯えるようになったんだ。だからナッツが怯えてるのは電磁波のせいじゃなくて、ミサが美琴とそっくりだからっていう理由なんだ」
「そうですか。とミサカは理解します」
「ナッツ。美琴に似てるけど美琴じゃないよ。ミサは美琴の妹なんだよ。だから大丈夫だよ」
ツナはミサに怯えているナッツに優しい声音でそう言った。ツナの言葉を信じたのかナッツは怯えながらもおそるおそるミサに近づいていく。
「触ってみてミサ」
そう言うとミサは怯えているナッツに手を伸ばした。ナッツは近づいて来るミサの手を目を閉じ、ミサはナッツの頭の上に右手を置いた。
「ガウ……?」
「触れられました……とミサカは信じられない光景を目の当たりにして驚きを隠せないでいます……」
ナッツはおそるおそる目を開けて顔を見上げてミサの方を見た。ナッツの視界には驚きを隠せず困惑しているミサの姿があった。
「どうしてこの子はミサカの電磁波の影響を受けないのですか? とミサカは尋ねます」
「ナッツは俺と同じ炎の特徴を持ってるからなんだ」
「どういうことですか? とミサカは再度尋ねます」
「死ぬ気の炎には大空、嵐、雨、雷、晴、雲、霧の7つの属性があってそれぞれの炎に特徴があるんだ。俺は大空の炎を持ってるんだ。それで大空の炎の特徴は調和。調和は矛盾や綻びのない状態のこと。だからナッツはミサの電磁波の影響を受けないんだ」
「調和……」
大空の炎の特徴を聞いてミサは理解する。自分がナッツに触れられた理由を。
「ガウ♪」
「よかった。ナッツもミサに懐いたみたい」
するとツナの言う通り、ミサが美琴と違うということに気づいたのかナッツはミサの右足に向かって頬を擦り付ける。怯えた様子から打って変わって幸せそうな
「ミサカは御坂ミサといいます。とミサカは自己紹介します」
「ガウ♪」
「これからあなたのことはナッツと呼ばせてもらいます。とミサカは確認を取ります」
「ガウ♪」
ミサの自己紹介と問いかけに対してもナッツは一切、怯えることなく返事をした。
「せっかく打ち解けんだしミサが抱えてみたら?」
「いいんですか? とミサカは確認を取ります」
「うん。いいよ」
ツナが許可するとミサはナッツを両手で挟むようにして抱えた。ナッツは居心地がいいのか幸せそうな
「というかこの猫は……ナッツはどこから出て来たんですか? とミサカは今さらながら質問します」
「あー……ナッツは普段このリングの中にいるんだ……」
「相変わらず規格外ですね。とミサカはこの世界の科学技術に改めて驚きを隠せないでいます」
「後、ナッツは猫じゃなくてライオンなんだ……」
「どういう経緯に至ったらライオンを飼うことになるのですか? とミサカはツナの思考がわからないでいます」
「い、いや……俺もこうなるとは思ってなかったからさ……」
ナッツは未来の戦いにおいて白蘭を倒す為に未来のツナが現在のツナへ与えたものであり、ツナ自身ナッツと出会うことになるとは思ってもいなかったのである。
「そろそろ次に行こっか。どこか行きたい場所とかある?」
「そうですね。とミサカは考えます……」
中々、進まない……煩わしい……
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