重福省帆は
「あ、あの佐天……?」
と思われたが、ツナが重福に可愛いと言ったこと、そしてその言葉によって重福がツナに惚れてしまった為、佐天の機嫌は悪くなり、ツナが話しかけてもほとんど無視されてしまうという状況である。現在ツナたちは初春と合流した後、学舎の園にあるスイーツ店に来ていた。しかし空気は最悪だった。
「お、俺が悪かったからさー……」
「……」
何で佐天が怒っているのかわからないが、とりあえずツナは謝るが、佐天の機嫌は直ることはなかった。
「あの……何かあったんですか……? 沢田さんが何かしたっていうのはわかるんですけど……」
「えっと……まぁ色々と……」
「話せば長くなりますの……」
初春が小声で美琴と黒子に尋ねる。初春と同じように美琴と黒子も小声で話す。黒子はなぜ佐天があんなに機嫌が悪くなってしまったかの原因を話す。
「成る程……それは沢田さんが悪いですね……」
「当の本人は自覚がないですがね……」
(何で怒ってるのーーー!? 俺、佐天に何したっけー!? わかんねぇー!)
黒子の話を聞いて初春は納得する。黒子の視線の先にはなぜ佐天がこんなにも不機嫌なのかわからず頭を抱えるツナがいた。考えても考えても佐天が不機嫌な理由も、どうすれば佐天の機嫌が良くなるのかもわからずツナはもうどうしたらいいのかわからないでいた。
「ねぇ……なんとかした方がいいんじゃないの……? 沢田もすっごい責任感じてるみたいだし……」
「なんとかって言われましても……本当のことを言えませんし……」
「正直、沢田さんに佐天さんが機嫌が悪い原因を気づかせるのは不可能ですの……だから他の方法で佐天さんの機嫌を良くするしか……」
美琴の提案により初春と黒子は佐天の機嫌を直す方法を考える。
「あっ!」
ここで初春があることを思いついた。初春はすぐに携帯を取り出すと、何かを入力し始める。
(メール?)
初春が携帯を取り出して少しするとポケットに入れている携帯が鳴る。一応、連絡用にツナは携帯を渡されている為、携帯を持っている。
(初春から? 近くにいるのに何でわざわざメールを……)
すぐそこにいるのにも関わらず初春が自分にメールをしてきたことに違和感を覚えつつも、メールを確認する。
(これって……)
メールの内容を見てツナ。そして不機嫌な佐天の方を向く。
「さ、佐天……?」
「何ですか?」
ツナがおそるおそる話しかける。佐天は少し反応が遅れたものの、無視せず反応した。
「こ、今度さ! 二人で映画でも見に行かない!?」
「え……!?」
ツナは勇気を振り絞ってそう言う。不機嫌なっていた佐天であったが、まさか映画に誘われるとは思ってもいなかったのか、佐天は目を見開いて驚いてしまう。
「い、嫌なら別にいいんだけどさ……」
(な、何で急に!? で、でも二人で映画って……!! ///)
佐天はなぜツナが映画に誘ってきたのかわからなかった。しかし佐天はこれはデートといっても過言ではないのかと思い、ほんのり顔を赤らめてしまう。
(こんなので本当に佐天の機嫌が直るの!?)
ツナはこれで佐天の機嫌が直るのか信じられないでいた。この作戦は初春がメールで送ったものであり、ツナの考えではない。ツナはメールに書かれていたことをそのまま言っただけに過ぎない。
「し、仕方ないですね……!! ツナさんがそこまで言うならいいですよ……!!」
(本当に機嫌が治った!? 何で!? でも助かった……)
佐天の機嫌は良くなり、さらに映画に行くことまで了承する。ツナはなぜ今ので佐天の機嫌が良くなったのかはわからなかったが、佐天の機嫌が良くなってくれた為、安堵した。
「なんとかなりましたわね……グッジョブですわ初春」
「よかったです……」
「ていうか何でこっちまでハラハラしなくちゃならないのよ……沢田には今度、何か奢ってもらうなり何かしてもらわないといけないわね……」
どうなるかわからずずっと緊張していた黒子、初春、美琴であったが、佐天の機嫌が良くなったのを見て安堵した。
(何かする?)
美琴は自分の言った言葉に何か引っ掛かりを覚える。少し考えると美琴は悪い笑みを浮かべた。
(いいこと思いついちゃった♪)
何を考えているかはわからないが、ろくでもないことを考えていることは確かだということはわかる。美琴が悪いことを考えているとは知らず、ツナたちはスイーツを堪能する。
「あー! 美味しかった!」
「そろそろ帰ろうか」
スイーツを食べ終えて満足する佐天とツナ。スイーツを食べ終えて、後は帰るだけ、
そう誰もが思った時だった。
「つ・か・ま・え・た♪」
「み、美琴……!?」
いつの間にかツナの後ろに立っていた美琴が、ツナの肩を右手で掴んでいた。ツナの視界には笑顔で自分の右肩を掴み、満面の笑みを浮かべる美琴の姿が写る。そんな美琴の姿を見てツナはもう嫌な予感しかしなかった。
「あ、あのー……ど、どうしたの……?」
「決まってるじゃない。あんたを逃がさない為よ。今までさんざんさんざん逃げてくれたからね。これでもう逃がさないわ」
美琴の言葉でツナは美琴が一体、何を考えているのかツナは理解すると同時に顔を真っ青になる。
「お姉様。いくらお姉様でも見逃すわけにはいきませんの。即刻、止めていただきたいですの」
「そう。なら沢田がさっき佐天さんにしたことをバラしちゃおっかなー?」
「「なっ!?」」
「っ!? ///」
「?」
黒子は美琴のやろうとしていることを止める。だが美琴に先程のことをバラすと言われ、ツナと黒子は驚きの声を上げ、佐天は顔を赤くする。初春は何のことかわからず疑問符を浮かべる。
「いくら正式な
(こ、断れねぇ……はめられた……)
もうここでツナに断るという選択肢はなく、選べる選択肢は一つしかなかった。
「わ、わかりました……」
「やりぃ! じゃあちょっと運動場を貸し切ってくるから! ちゃんと来なさいよ!」
そう言うと美琴は席を立ち、運動場へと向かって行く。
「あの……何かあったんですか?」
「初春。あなたは知らなくていいですの」
黒子は初春の肩に右手を置き、そう言った。
学園都市に7人しかいないレベル5と世界最強のマフィアの次期ボス候補の戦い。果たしてどうなる!?
やっぱりいかなかった…
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