とある科学の大空と超電磁砲(レールガン)   作:薔薇餓鬼

192 / 300
標的(ターゲット)192 美琴の成長

 

 

 

 美琴の要請でフェブリを治療することになったツナ。カエル医者の話術によってフェブリは睡眠薬を飲んでくれることを了承した。フェブリが睡眠薬を飲むと1分も経たずフェブリは眠ってしまう。

 

「それじゃ始めてくれ沢田君」

 

 カエル医者はフェブリが完全に眠ったのを確認するとツナに治療するようにお願いする。カエル医者にそう言われたツナは27と書かれた手袋を装着して目を閉じる。

 

「始めるぞ」

 

 ツナの額に炎が灯り、手袋がボンゴレギアへと変貌し(ハイパー)死ぬ気モードになる。ツナは右手に炎を灯すとフェブリの額に炎を灯したボンゴレギアを当てた。美琴とカエル医者は緊張の面持ちで見守っていた。するとフェブリの体が死ぬ気の炎に包まれていく。しかしフェブリの体もベッドも燃えることはなかった。ツナは今、調和の特性を持つ大空の炎をを殺傷力のない調和だけの炎に絞っているのでフェブリや他の物に炎の影響を無くしているのである。

 

「これでよくなったはずだ。検査を頼む」

 

「わかったよ」

 

 滝壺の体昌の副作用を治した時とは違い、フェブリの中の毒が完全に無くなったかどうかわからない為、ツナはカエル医者に毒が完全に無くなったかどうかを確認するようにお願いする。ツナの言葉を聞いたカエル医者はフェブリの検査の為に別室に連れていく手配をする。フェブリが別室に連れられると病室にはツナと美琴の2人だけとなる。

 

「ふぅ……」

 

 フェブリがいなくなった後、ツナは(ハイパー)死ぬ気モードの状態を解いてノーマル状態へ戻る。

 

「これで良くなってくればいいわね」

 

「大丈夫だと思うよ。前に会った女の子も治ったし」

 

「前に?」

 

「AIM拡散力場を追跡する女の子だよ。あの黒髪の。なんか能力の副作用があったみたいだから俺の炎で治したんだよ」

 

「会ったって……あんた……」

 

 ツナの脳裏には能力追跡(AIMストーカー)の能力を持つ滝壺理后の姿が浮かんでいた。美琴は殺し合いを演じた相手をまるで普通に友達と会ったかのように話すツナに呆れてしまっていた。

 

「でも嬉しかったな」

 

「え?」

 

「美琴が俺のことを頼ってくれたことだよ。ミサの時は誰にも相談せず1人で抱えてたからさ」

 

 絶対能力進化(レベル6シフト)計画の時は1人で解決しようとして誰にも頼ることのなかった美琴が自分を頼ってくれた。ツナは美琴が成長したのだということを理解した。

 

「前にあんたの世界に行った時にリボーンに言われたの。仲間をもっと頼れって」

 

超能力者(レベル5)って呼ばれようが超電磁砲(レールガン)の異名で呼ばれようがお前は人間だ。1人でできることなんてたかが知れてる。何でもかんでもできる訳じゃねぇ。だから1人で背負おうとすんな。巻き込みたくねぇっていう気持ちはわかるが、お前には頼れる仲間がいるだろ。仲間に頼ってればもっと早く解決できたはずだぞ』

 

『仲間ってのは自分の大切な者の為に死ぬ気になれる奴らのことだ。仲間の為に死ぬ気になれず仲間を失うことは死と同義だ。間違うなとは言わねぇ。ただ奴らを本当の意味で死なせたくねぇなら仲間を頼れ』

 

 美琴の脳裏にはツナの世界にいるミサに謝罪した後にリボーンから言われた言葉が浮かんでいた。

 

「黒子たちにはまだフェブリのことは話してない。けど今回はちゃんと話して協力してもらうつもり。どうやら思ってた以上に厄介な問題になりそうなの」

 

「厄介な問題?」

 

「フェブリが狙われてるみたいなの」

 

「狙われてる!?」

 

 美琴からフェブリが狙われているということを知ってツナは驚きの声を上げる。

 

「何でフェブリが狙われてるの!?」

 

「それがわからないの。学究会っていうの学園都市での中でも成績が優秀な人の発表会っていうのが今度あるんだけど、その会場で警備ロボットがフェブリを襲おうとしたの。その後も人気のない場所に誘導されて私たち急に謎の駆動鎧(パワードスーツ)に襲われたの」

 

「パワードスーツ?」

 

「簡単に言うと警備ロボットを戦闘用にパワーアップさせたものね」

 

「成る程……でもそれだけでフェブリが狙われてるって確定するのは無理があるんじゃないの?」

 

 美琴から最近、起こった出来事を聞いてそう言う。いくら襲われたといってもフェブリ以外の人を狙った、もしくはフェブリを人質にしようとしたという可能性もあるのだから。

 

「それだけだとね。けど謎の男がフェブリを回収するって言っていたっていうのを婚后さんたちが聞いてらしいの」

 

「回収って……」

 

 いくらフェブリが科学的に造られた存在であるとはいえ、回収という言い方をしていたと知ってツナは憤りを覚えていた。

 

「ただ妙なことがあったのよね」

 

「妙なこと?」

 

「さっき言った駆動鎧(パワードスーツ)のことなんだけど。普通、駆動鎧(パワードスーツ)は人が中に入って操縦するものなんだけど私たちを襲って来た駆動鎧(パワードスーツ)には誰も人が入っていなかったのに襲って来たのよ」

 

「人が誰もいないのに?」

 

 美琴の言葉を聞いてツナの脳裏にはある存在が浮かんでいた。

 

「モスカみたいな兵器を学園都市が造ったのかな?」

 

「モスカ?」

 

「俺たちの世界にある機械兵器ことなんだけど、モスカは中に人が入ってなくても死ぬ気の炎をエネルギー源にして動くことができるんだ」

 

「相変わらず滅茶苦茶ね……あんたたちの世界の科学力……」

 

 モスカ。元々は旧イタリア軍が隠滅しようとしていた訳アリの研究をであり大戦後に裏でマフィアが買い取ったものである。その中身は人の死ぬ気の炎を強制的に奪って動くというあまりに人道に反する兵器である。しかし未来では無人でも動けるようになっていた。現在、未来の技術を使ってスパナは無人で動くモスカを造っている。モスカの詳細を聞いて美琴は驚きを隠せないでいた。

 

「まさかまたエスカみたいな奴が来てるんじゃなわよね……」

 

「どうだろう……それはないと思うけど……」

 

 無人で動くモスカの存在を知ってまたエスカのような人間が学園都市にやって来て学園都市を混乱に陥れようとしているのではないかと美琴は推測するが現状、手がかりがない為、どうすることもできなかった。

 

「こんな誰もいない病室で2人きりになって何をしているのですか? とミサカは純粋な疑問を抱きます」

 

「ミサ!」

 

 フェブリが狙われる理由を考えていると病室の扉が少し開いており、扉の隙間からツナと美琴のことを見ているミサがいた。

 

「もしかしてお邪魔だったでしょうか? とミサカは空気の読めない行動を取ったのではないかと思い反省します」

 

「違うわよ!! そんなんじゃないから!!」

 

「?」

 

 ミサの言葉を聞いて美琴は顔を真っ赤にしながら動揺する。ツナはミサの言っている意味がわからず疑問符を浮かべていた。

 

「ツナとお医者様とのあの少女の病室の前で会話しているのが見えたので盗み聞きしていました。 とミサカはそちらの事情を把握していることを伝えます」

 

「ということはミサはフェブリのことも全部知ってるの?」

 

「昨日の夜、ミサカはあの少女と会話しました。とミサカは伝えます」

 

「そうなんだ」

 

「お姉様にはすでに話したのですがフェブリには姉がいるらしいです。 とミサカ少女との会話でわかったことを伝えます」

 

「姉……!?」

 

 




感想、評価、アイディア募集で何かありましたら、遠慮なくどうぞ!

感想→https://syosetu.org/?mode=review&nid=237187&volume=

評価→https://syosetu.org/?mode=rating_input&nid=237187&volume=1

Twitter→https://twitter.com/husuikaduti

アイデア募集→https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=247248&uid=88671

ツナとアックアの戦い。どんな形がいい?

  • 1対1の一騎討ち
  • ツナと天草十字正教が協力して戦う
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。