「おい! 斑目! 応答しろ!」
STUDYの本拠地では有冨が連絡の取れなくなった斑目に何度も連絡していた。
『あ、有冨か……!?』
「斑目! 無事だったのか!」
斑目は麦野が放った光線によって
『拠点を捨てて今すぐ逃げろ……』
「な、何を言って……!?」
『僕たちはとんでもない相手に喧嘩を売ったんだ……奴らは人間じゃない……化け物だ……』
「何を言っている!! 憎き能力者共に我々の力を知らしめる!! お前もその意思に賛同したはずだろ!!」
『そうさ……お前たちと一緒なら何だってできる……そう思ってたさ……でも奴らの力を見てわかった……このままじゃ僕たちは間違いなく殺される……』
斑目の心はすでに折れていた。STUDYの力など何の意味も成さないということを間近で感じたからである。
『お前たちが殺されるのを僕は見たくない……お前たちが殺されるぐらいなら計画なんて失敗していい……』
「斑目!!」
『今までありがとう……計画は失敗したけどお前たちと過ごした日々……悪くなかった……』
「おい斑目!! 斑目!!」
有冨の静止を無視して斑目は一方的に通信を切った。有冨は斑目の名を何度も呼ぶが斑目からの返答はなかった。
「クソッ!!」
有冨は拳をおもいっきり台に叩きつけた。そんな有冨を見て関村と桜井を心配そうな何と言えばいいのかわからず心配そうな
「なぜだ……!? なぜだ……!? 我々の計画は完璧なはずだ!! なのになぜだ!? 一体、奴らは何だと言うんだ!!」
「仲間だ」
「「「っ!?」」」
すると知らない声が本拠地に響き渡る。3人が声のする方を向くとそこにはツナ、美琴。そしてツナのズボンの裾を握っているフェブリがいた。
「フェブリ!」
「砥信!」
(あいつが布束砥信か……そしてあの機械に入っているのがジャーニーか……)
お互いの顔を見た途端、布束とフェブリは声を上げる。フェブリの名前を呼んだ女性が布束、布束の後ろに機械に入っているのがジャーニーだということをツナは理解する。
「大人しく投降しろ。そうすれば手荒な真似はしない」
「「……」」
ツナの言葉を聞いて桜井と関村は何も抵抗することなく俯き投降の意思を示した。
「ふざけるな!! 貴様らに捕まるぐらいなら死んだ方がマシだ」
だがこんな絶望的な状況の中で有冨だけが投降する意思を見せなかった。
「なぜだ? 何でお前は……?」
「貴様らにはわかるまい!! 我々の屈辱を!! 我々の無念を!!」
ツナはわからなかった。本拠地に侵入され抵抗する手段もないでこの絶望的な状況で有冨だけが投降せず死んだ方がマシだということ言うことに。ツナの言葉を聞いて有冨は怒りをヒートアップさせる。
「この学園都市では能力こそが全て!! たとえ素晴らしいどんな論文を書こうともどんな賞を貰おうと結局、能力が全て!! 我々がどんなに頑張っても能力でなければ認められることなどない!! だから起こしたのさ!! この
「だったらなぜフェブリとジャーニーを造った?」
「「え……!?」」
フェブリのことだけならともかくジャーニーのことまで知っていたことに桜井と関村は驚きを隠せないでいた。
「我々は過去に能力を使える人間を安定的に量産する計画を過去にプレゼンしたことがある。しかし我々の研究は否定された。奴らは我々の研究の素晴らしさを理解しようとしない。だから我々は能力より知性の方が優れていると学園都市に知らしめる為の道具を造った。それがフェブリとジャーニーだ」
「そんなことの為に……!?」
「貴様ら能力者に我々の気持ちなどわかるはずないだろ!! 能力は才能がある者の特権!! どんなに頑張っても能力を得られない者たちの気持ちは!! 特に学園都市に
「だからって……!?」
能力者であり
「これは我々の誇りを知らしめる聖戦になるはずだった……なのにそれを貴様らは……!?」
自分たちが築き上げてきたものを壊された怒りと恨みの矛先を有冨はツナと美琴に向けた。
「確かに
「我々のことをわかったかのような口ぶりで喋るな!!」
すると有冨は後ろを振り向くことなく右手の人差し指で画面をタッチした。
「有冨君! あなたまさか!?」
「終わりだ!! もう何もかも終わりだぁ!!」
「な、何よ!? 何をしたのよ!?」
有冨の行動に仲間であるはずの桜井と関村までもが動揺を隠せないでいた。桜井と関村の反応から美琴はただ事ではないことが起ころうとしていることを理解する。
「ジャーニーの能力を暴走させて軌道衛星上……高度3万五千キロから毎秒7キロでこの学園都市にミサイルが向かっている……このままじゃ学園都市は壊滅するわ……」
「そんな……!?」
布束が有冨がしたことを説明すると美琴は驚きを隠せないでいた。
「布束の言う通りだ……こいつだけは使いたくなかったが……こうなってしまった以上、もう関係ない。憎き能力者もろとも道連れにしてやる」
すると有冨は懐から銃を取り出す。そして銃口を自分の頭に向けた。
「俺は先に逝く。ミサイルが降り注ぐその瞬間までせいぜい余生を楽しむんだな」
そう言うと有冨は右手の人差し指を銃の引き金に当てる。しかし死への恐怖があるのか手は震えており引き金を引けないでいた。
その時だった
「っ!?」
だが銃に引き金が引かれる前に有冨の手に握られていた銃が弾き飛ばされた。銃を弾き飛ばしたのはツナだった。ツナは有冨が銃口を引く前に炎を逆噴射させて一気に有冨の元まで移動したのである。
「ふざけんな……」
ツナは有冨の胸ぐらを掴んだ。するとツナの額の炎が消えボンゴレギアが手袋の状態になった。
「自分の命を何だと思ってんだよ!!」
「な、何を言って……!?」
ノーマル状態に戻ったツナの叫ぶが本拠地に響き渡る。一方で有冨はわからないでいた。敵があるはずのツナが自分に放ったツナの発言が。
「死んだら何も残らないんだぞ!! やり方は間違っていても認められたかったんじゃないのかよ!? 何で死ぬ必要があるんだよ!? 何でお前はそんなにも簡単に命を捨てることができるんだよ!!」
「沢田……」
敵であろうともツナは命を軽んじる有冨のことが許せなかった。ツナの言葉を聞いて美琴は過去の自分のことを思い出す。ミサたちの為に命を捨てようとした自分のことを。
「何を言っている……!? ふざけているのか貴様は……!?」
「ふざけてるのはお前だろ!! 何でお前の勝手な行動で学園都市が壊滅されないといけないだ!! 何で大勢の人たちが死なないといけないんだ!! この学園都市にはお前と同じ無能力者が!! お前と同じく知性で認められようと努力する人たちが!! お前と同じ境遇の人がいるだろ!! そんな人たちがいることを知っていて何で簡単に命を奪えるんだお前は!! 自分だけが良ければそれでいいのかよ!!」
ツナは有冨が自分の命を軽んじたことも許せなかったが、何よりも許なかったのは簡単に他人の命を奪おうとしたことであった。
「フェブリだってそうだ!! 人工的に造られたとか関係ない!! フェブリにだって感情があるんだ!! なのに何で道具扱いしてるんだよ!! 何であの子があんな目に遭わないといけないんだ!!」
フェブリが飴がないと生きられない体質だということ。ジャーニーが使えなかったというスペアだったということに関してもツナは怒りを覚えていた。
「仲間の命だってそうだ!! やってることは間違っても同じ仲間だろ!! お前が死んだら悲しむ奴がいるんだろ!? お前は仲間の想いを!! 仲間の命を犠牲にしてでも目的を成したいのかお前は!?」
ツナにそう言われて有冨は横を向いた。そこには迫り来る死を知って絶望していた桜井と関村がいた。そして理解する。2人が絶望しているのは自分の勝手な行動のせいだということを。
「あああ……!!」
有冨は2人は自分がしてしまった過ちの重大さに気づき後悔した。そして脱力しそのまま尻餅をついてしまったのだった。
という訳で今年最後の投稿です。来年もとある科学の大空と超電磁砲(レールガン)をよろしくお願いいたします。
それでは良いお年を!
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