ツナに気圧された有冨は壊れた人形になったかのように大人しくなり手錠をかけてもなお全く抵抗することはなかった。そんな有冨を見た桜井と関村も手錠をかけられてもなお大人しくしていた。
「砥信!! 会いたかった!!」
「私もよ……フェブリ……」
一方でフェブリは布束に抱き付き布束もフェブリを涙を浮かべながらフェブリを抱き締めていた。そんな2人をツナと美琴は温かい目で見守っていた。
「ってフェブリ!? 飴は!?」
布束はフェブリが飴を舐めていないことに気づき驚きの声を上げる。感動の再会のあまりフェブリが飴を咥えていないことに布束は気づくのが遅れてしまったのである。
「それについては大丈夫よ。こいつがフェブリの体の中にある毒を浄化して飴がなくても生きられるようにしてくれたから」
「浄化……!? 一体、どうやって……!?」
「こいつの炎には調和っていう特徴があるの。だからフェブリの中の毒を浄化できたの」
「そんなことが……!?」
美琴がフェブリの体内にあった毒を浄化した方法を説明した。布束はツナの方を見ながら驚きを隠せないでいた。
「感動の再会のところ悪いが話は後だ。まずは学園都市に向かってるミサイルをなんとかするぞ美琴」
「そうね」
再び
「無理よ……そんなこと……もう何もかも終わりなのよ……」
「終わりなんてさせない。ミサイルは絶対に止める」
「どうして……? 何でそう言い切れるのよ……?」
桜井にはわからなかった。この絶望的な状況においてもツナが絶望しないことに。
「俺には絶対に譲れないもの……誇りがある。俺の誇りは仲間だ。仲間を護る為ならどんな絶望だってうち壊してやる」
ツナの脳裏には自分の世界の仲間の姿と学園都市の仲間の姿が浮かんでいた。
「第一、ダメかどうかはやってみなくちゃわからないだろ」
ツナは今までの戦いのことを思い出す。どの戦いも絶対に勝てるという保証はなかった。それでも死ぬ気で運命に抗ったからこそ勝つことができたのである。
「それに仮にこれでダメだったとしても俺は最後の最後まで仲間を護る為に抗う。死ぬ気でな」
「死ぬ気で……」
ツナの言葉を聞いて有冨はボソッと呟いた。有冨の脳裏には学究会にて少ない観客に向かって必死に演説している自分が。純粋に誰かに認められたいと打算もなくただがむしゃらに頑張っていたあの頃の自分を。
「ダメだわ……ジャーニーの能力を暴走させるのに集中し過ぎたせいで機械系統が機能を停止してるわ……」
布束はミサイルが今どの辺りにあるのか位置を把握しようとしたがジャーニーの入っている機能以外の機械系統が機能を停止してしまった為にミサイルの位置がわからない状態になってしまった。
「ミサイルの位置はこっちで調べて破壊する」
「調べるって……一体どうやって……!?」
「仲間に聞く」
するとツナはポケットからスマホを取り出した。
学舎の園
「どうですか? 美味しいですかユニさん?」
「はい。とても美味しいです」
ユニは学舎の園のカフェにて朝御飯を食べていた。なぜユニが学舎の園にいるのかというとジッリョネロファミリー1の実力者であるγがいない今、ユニを安全な場所に避難させなければならない。そこでツナと美琴は
「操折さんありがとうございます。こんな豪華な食事をご馳走してもらって」
「気にしなくていいのよぉ~。むしろいっぱい食べて御坂さんみたいな貧相力満載な体にならないようにしなさーい」
ユニは向かいに座っている操折にお礼を言った。操折は笑顔で対応する。
(にしてもいきなりこの子を預かって欲しいって……一体、何を考えているのかしら……まぁあの人には借りがるし別に御坂さんと違って良い子だから全然、苦労力もないから別にいいんだけどぉ……)
過去にツナに2度助けられた操折はツナの頼みを了承した。了承したのはいいのだがユニは素直で聞き分けがいい為、何も苦労することがないのでこれで借りを返したことになるのかと思うくらいであった。
その時、ユニが持っているスマホに電話がかかる。
「すいません。ちょっと……」
そう一言だけ言うとユニは椅子から立ち上がり少し離れた場所に移動してから電話に出た。
「沢田さん? どうかされました?」
『ユニ。いきなりで悪いが落ち着いて聞いて欲しい』
「わかりました」
ツナの声音から緊急事態だということを悟ったユニは落ち着いてツナの話を聞いた。そしてユニはツナから学園都市を壊滅させる程のミサイルが落ちて来るということを知る。
「わかりました。ミサイルの落ちて来る場所を予知で割り出せばいいんですね」
ユニは内心では驚いてはいたが周囲の人間に聞かれパニックになってはいけないと思い、平静を装っていた。そしてユニは予知を始めミサイルのいる位置を割り出す。
「見えました。ですが……」
『どうした?』
「私は学園都市の地理がわからないのでここがどこなのかわからなくて……」
予知で未来が見えても学園都市に初めて来たユニに学園都市の土地勘があるはずもなく予知で見た場所がわからないでいた。
「学究会の第4会場。その上空だぞ☆」
『操折!?』
リモコンを持った操折がミサイルの落ちる場所をツナに教えた。操折は能力でユニの頭の中を覗いたのである。
「なーんか面倒な事件に巻き込まれてるみたいだけど。これで力になれたかしらぁ?」
『ああ。助かる。ありがとう』
「ま。あなたに借りを返さなきゃいけないって思ってたしねぇ」
『ついでと言ってはなんだが後でお前にお願いがあるんだが』
「いいわよぉ。あなたには2度助けて貰ってるし。じゃあ後はよろしく~」
再びSTUDYの本拠地
「わかったぞ。第4会場の真上だ」
「よし。後はミサイルをなんとかするだけね」
ミサイルが落ちて来た場所がわかったところで後はミサイルを破壊するだけとなった。
「あのミサイルは一定の高度に達すると無数の分裂するわ。どうにかしたいなら分裂する前にどうにかしないといけないわよ」
「だったら分裂する前に俺が破壊する」
「そうするしかないわね……でもいくらあんたでも移動するまでの時間がかかるわよ……」
ツナの意見に賛成する美琴。しかしいくらツナが素早く飛ぶことができるとはいえミサイルが分裂する前の高度まで分裂する前に間に合わないことを理解していた。
「大丈夫だ。策はある」
「どんな方法よ?」
ツナは美琴にミサイルの元まで移動する策を話した。
「あ、あんた正気……!?」
「めちゃくちゃね……」
ツナが思いついたミサイルの元へ向かう方法を聞いて美琴と布束は衝撃を隠せないでいた。
果たしてツナの秘策とは!?
ようやく終わりが見えててきた……
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