とある科学の大空と超電磁砲(レールガン)   作:薔薇餓鬼

22 / 300
標的(ターゲット)22 映画

 

 次の日の放課後。柵川中学教室。

 

「う・い・は・るー!」

 

「きゃ!」

 

 佐天は周囲に人がいるのにも関わらず、初春のスカートを捲り上げる。初春は顔を赤くしながら悲鳴を上げる。

 

「今日はピンクかー」

 

「佐天さん! スカートを捲るのを止めてって言ってるじゃないですか!」

 

「まぁまぁ。私と初春の仲なんだからさー。ちょっとぐらいいいじゃん」

 

「よくありません! じゃあ佐天さんだって沢田さんの目の前でスカートを捲られて平気なんですか!?」

 

「な、何でそこでツナさんが出てくるの!? ///」

 

 初春の反論に佐天は顔を真っ赤にしながら、驚きの声を上げる。

 

「そ、そりゃ……恥ずかしいけど……!! で、でもツナさんになら見られても……!?」

 

「さ、佐天さん……!?」

 

「ち、違うよ初春!! 今のは違うから!!」

 

 佐天は顔を赤くし、もじもじしながらとんでもない発言をした。初春はそんな発言をする佐天から少し距離を置き、引いてしまっていた。佐天は弁明すると距離を置いていた初春も戻って来る。

 

「あれ? 佐天さん落書きの眉毛どうしたんですか?」

 

「実は昨日、ツナさんが消してくれたんだ」

 

「ええ!? ど、どうやって!? あれは試供品で1週間は取れないはずなのに!」

 

「なんかツナさんの炎は調和っていう特徴があるらしくて、それで消せたんだって」

 

「もう何でもありですね……」

 

 佐天の説明を聞いて、初春はツナのあまりの能力の幅広さに驚いてしまっていた。

 

「あっ! それなら常盤台の被害者の方にも……」

 

「でも1週間したら消えるんでしょ? 別にいいんじゃない?」

 

「良くないですよ。佐天さんだってあんな恥ずかしい思いをして……」

 

「いいんじゃない?」

 

「あ、はい……そうですね……」

 

 初春はツナの力で重福の被害者を救ってあげようと考えるも、笑顔(目は笑っていない)で圧力をかけてくる佐天によって考えを改めてしまう。佐天はツナと知らない女の子が接触することは許せないのである。

 

「それはそうと今日、ツナさんと映画に行くんだよねー」

 

「そういえば今日、ツナさん非番でしたね。それにしてもよかったですね。ツナさんが佐天さんをデートに誘って来れるなんて」

 

「デ、デートなんて! ……そんなんじゃないって!」

 

(まぁこうなったのは私が原因なんですけど……)

 

 デートという単語を聞いて佐天はほんのりと顔を赤くしながらデレデレしてしまっていた。初春は佐天がツナと映画に行くようになったのは自分が原因であるが、これを言うとまた佐天の機嫌が悪くなりかねないので口にすることはなかった。

 

「あっ! そろそろ私の待ち合わせの時間だから行ってくるね! じゃあね初春!」

 

 教室の時計を見ると、ツナと待ち合わせの時刻だったので、佐天は走って教室を出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 柵川中学校門前

 

「ツナさーん!」

 

 佐天は走りながら右手を大きく振り、ツナの名前を呼ぶ。佐天の声にツナは気づき佐天の方を向いた。

 

「ごめんなさい。遅れちゃって」

 

「いいよ。俺も今来たところだから。それより一旦、帰って着替えなくていいの?」

 

「はい。このまま行きます」

 

「わかった。じゃあ行こうか」

 

「はい」

 

 ツナは着替えなくていいのかと尋ねるが、佐天は着替えなくて大丈夫と答える。そう言うと二人は映画館へと歩いて行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 映画館

 

 ツナと佐天は映画のチケットを買う為にカウンターに向かう。

 

「えっと。中学生一人と高校生一人でお願いします」

 

「本日はカップルデーになっております。なので料金はお二人で2000円になります」

 

「あ。俺たちはカップルじゃなく「はい! お願いします!」佐天!?」

 

 店員に自分たちはカップルではないと伝えようとしたツナであったが、佐天がツナの声を遮ると同時にツナの腕に抱きついた。急に佐天に抱きつかれた為、ツナは顔を赤くしてしまった。結局、二人はカップルではないのにカップル料金でチケットを購入した。

 

「あ、あの佐天……いくら何でも不味いんじゃ……俺たちカップルでもないのに……」

 

 購入した後、ツナは周りに聞こえないくらい小さな声でそう呟いた。

 

「嫌ですか……?」

 

「え……!?」

 

「私とカップルじゃ嫌ですか……!?」

 

「っ!?」

 

 佐天は顔を赤らめ上目遣いでそう言う。ツナはそんな佐天の姿を見て、顔を少し赤くしてしまう。

 

「べ、別に嫌じゃないよ……!!」

 

「え……!?」

 

 ツナは恥ずかしかったのか、佐天の顔を見ることができず逆方向を向いた。佐天はツナの言った意味を聞こうとするも、恥ずかしさのあまり聞けずにいた。

 

「と、とりあえずジュースとポップコーン買おうか!」

 

「そ、そうですね!」

 

 この空気に耐えられなかったのかツナは誤魔化した。佐天もツナと同じ気持ちだったのかツナに便乗して、一緒にポップコーンとジュースを買いに行く。

 

 

 

 




あれ?もうこんな感じ…早くね?自分で書いておいてアレなんですが…


高評価を下さった白竜王さん。ありがとうございます。

感想、評価、アイディア募集で何かありましたら、遠慮なくどうぞ!

感想→https://syosetu.org/?mode=review&nid=237187&volume=

評価→https://syosetu.org/?mode=rating_input&nid=237187&volume=1

Twitter→https://twitter.com/husuikaduti

アイデア募集→https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=247248&uid=88671

ツナとアックアの戦い。どんな形がいい?

  • 1対1の一騎討ち
  • ツナと天草十字正教が協力して戦う

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。