リボーンから3人の過去を聞いた美琴。気になっていたことが知れた為、ツナとのデートを再開する。
のだが
(さっきから食べてばっかり……)
リボーンと別れてからずっと美琴は食べ物系の店に連れて行かれてばかりであり、ツナは大分、お腹いっぱいであった。だが奢ってもらっている上にどこかいい場所を知っている訳でもないので文句は言えなかった。現在ツナはベンチに座って美琴がジュースを買って来るのを待っていた。
(というか……)
デートが始まってから1時間が経過する。ツナは今さらではあるがここで大事なことに気づいてしまった。それはこのデートを海原が見ていなければ本人に自分たちが付き合っていると思わせることができないということである。周囲を常に確認していた訳ではないがツナは海原の姿を見ることはなかった。つまりこのままでは今まで自分たちがしてきたことは何の意味もなく、ただただ遊んで終わりになってしまう。
「おや? あなたは先程の」
「え……!?」
するとツナの前に海原がやって来た。海原のことを考えているタイミングで本人がやって来たのでツナは驚いてしまっていた。
「隣いいでしょうか?」
「ど、どうぞ……」
海原は隣に座っていいかどうか尋ねる。ツナは戸惑いながらも了承する。
「お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
「さ、沢田綱吉です。えっと……海原光貴さんでよかったですよね?」
「そうですけど……なぜ自分の名前を?」
「美琴から聞いたんです」
「その呼び方。あなたは御坂さんのご友人と捕えてもよろしいのでしょうか?」
「え、えっと……そうです……」
ツナは自分が美琴と付き合っていると言えば海原が何か事件を起こすかもしれない。起こさなかったとしても海原の心の傷つけてしまう。そう思ってしまいそう答えてしまった。
「それで……俺に何か用ですか?」
「気になってしまったですよ。自分の好きな人の側に男性がいるとなれば当然」
「え……!?」
海原が好きな人と言った瞬間、あまりのことにツナは固まってしまう。
「えええええええええええ!?」
そして時間差で海原の言っていることを理解し、ツナは絶叫する。ツナの絶叫は学園都市中に響く。
「そんなに驚くことでしょうか?」
「い、いや……だって……!?」
海原は何かおかしなことでも言ったでしょうかという風な
「しかしよかったです。どうやらあなたは御坂さんの恋人でないようですね」
「え!? いや……!?」
「隠さなくもいいですよ。大方、自分を諦めさせる為に御坂さんがあなたに恋人役を頼んだというところでしょう?」
(バ、バレてる……!?)
海原は美琴の友人なのかどうかを尋ねた際にツナが後ろめたい
「毎回、御坂さんが本当の気持ちを言ってくないことはわかっていましたが、まさかここまでするなんて思ってもみませんでしたよ」
「じゃあ美琴をずっと声をかけてたのって……」
「御坂さんがちゃんと断っていたら自分は諦めていましたよ。そりゃ御坂さんに断られたらショックですよ。ですが彼女の幸せを奪うことなんて自分にはできない。しかし御坂さんが本当のことを言ってくれないので何度もアタックするしかなくなってるんです」
(この人は本当に美琴のことを大切に想ってるんだな……)
(でも何だろう? この感じ……)
ツナの超直感が違和感を感じる。別に海原が嘘を言っている訳でもなければ、海原から悪い嫌な感じがする訳でもないので悪い人間ではないというのは間違いない。しかしながらツナは海原から得も言えぬ違和感を感じていた。だがこの違和感が一体何なのかわからないでいた。
「お待たせー。買って来た……」
「あっ……」
しかしタイミング悪くここで美琴が帰って来てしまう。美琴はツナの隣に海原がいることに驚く。ツナはこの状況をどう説明しようかと慌ててしまっていた。
「ちょっと来なさい」
「み、美琴! 聞いて!」
「いいから来なさい」
「え!? ちょっと!?」
このまま言って意味がないと判断したのか美琴は右手に持っていたジュースの入ったペットボトルを脇腹に挟むとツナの手首を掴む。
「ごめんなさい。私、今日はこの人と大事な用があるの」
「そうですか。わかりました」
(嘘だ……本当は行って欲しくないのに……)
笑顔で美琴の言葉に対応する海原。しかしそれが偽りだということをツナは見抜いていた。
「ええ。ごめんなさい。それじゃ」
「ちょっと美琴! 待ってって! ねぇってば!」
美琴はそう言うとツナの制止を聞かずツナの手首を引っ張って強引に海原の元から離れていった。
しばらく離れると美琴はツナの手首から手を離しツナの方を振り返った。
「何やってんのよ! あんたが海原と仲良くしたんじゃ何の為に演技してるのかわからないじゃない!」
「……」
「ちょっと。何、黙ってんのよ」
「ごめん美琴。もうこれ以上、演技をするのは俺には無理だよ」
「な、何言って……!?」
突如、恋人を演じることを止めにすると言われた為、美琴は動揺を隠せないでいた。
「あの海原って人。俺たちが偽の恋人だってことも美琴が今まで本当の気持ちを言わなかったことも気づいてるよ」
「え……!?」
「少しだけど話しみてわかったよ。理事長の孫だからって偉ぶったりしないし。たとえ美琴がどんな返答したって何かするような人じゃないよ。それに美琴のことを何より大事に想ってるよ」
「……」
ツナは海原と話してわかったことを嘘偽りなく美琴に伝える。超直感という人を見抜く力に長けたツナが言うのであれば嘘ではないということはわかる。そしてツナが何も間違ったことを言っていないということも。頭ではわかってはいるのだが体は正直だった。現在、美琴の心中はざわついていた。
「別れ際に笑顔で対応してたけどすっごく寂しくて悲しい感じがすっごく伝わってきたよ。だからあの人を傷つけることになったとしても美琴の本当の気持ちを言ってあげて欲しい。このままずっと誤魔化して美琴の本当の気持ちが知れないままじゃあの人が可哀想だよ」
美琴にフラれたショックで海原が傷つくのは明白。だが本心を偽りとちゃんと向き合ってもらえず、ずっと誤魔化され続けていくことの方が海原にとっては辛いのではないかとツナは思っていた。
「何よ……何であいつの肩ばかり持つのよ……こっちも気も知らないで……」
「美琴?」
「私だって色々と考えるのよ……なのに何で私が悪いみたいになってるのよ……」
「べ、別に美琴が悪いなんて一言も……」
「だったら何であいつの肩ばかり持つのよ!! 何で私のことを見てくれないのよ!! 佐天さんやあの子たちのことは見てるのに!!」
「美琴……?」
両目に涙を浮かべながら叫ぶ美琴。ツナは美琴の言っていることの意味がわからず愕然としてしまっていた。
「あんたなんて知らない!!」
そう言うと美琴はツナの横を通り抜けて走り去って行った。
「美琴……」
追いかけようとしたツナであったが、足が縫いついたように動かなかった。そして走り去って行く美琴の後ろ姿をただただ見ることしかできないのであった。
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