とある科学の大空と超電磁砲(レールガン)   作:薔薇餓鬼

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今回の話の時系列はアニメでいうと木山が初めて出た回です。


標的(ターゲット)23 想い人の為に

 

 

 映画を見終わって映画館から出ていくツナと佐天。

 

「お、面白かったね」

 

「そ、そうですね」

 

 ツナと佐天は余程、ツナはあの時の佐天の表情が忘れられず、佐天はあの時のツナの言葉が忘れられず未だに目を合わせられないでいた。それどころか映画の内容はほとんど覚えていなかった。

 

(どうしよう……佐天と目が合わせられない……)

 

(どうしよう……ツナさんと目が合わせられない……)

 

 二人は目が合わせられずどうしようかと思ってしまっていた。

 

「もう完全下校時刻だし。帰ろっか」

 

「は、はい……」

 

 ツナはなんとか勇気を振り絞って、ツナは佐天に話しかけた。

 

「え……!?」

 

 ツナが一歩踏み出すとツナは動きを止めてしまう。だがその代わりに佐天はツナの服の袖を右手で掴んでいた。ツナは佐天の行動に驚きを隠せないでいた。

 

「さ、佐天……!?」

 

「手……繋いで下さい……」

 

「ええ!?」

 

 顔を俯かせながらそう言う佐天にツナは驚きを隠せないでいた。

 

「今日は私たちカップルだし……いいじゃないですか……」

 

「え!? い、いや! アレは映画の料金を安くする為の嘘で……」

 

「ダメですか……?」

 

「へ……!?」

 

「私と手を掴ぐのは嫌ですか……!?」

 

「っ!?」

 

 佐天は顔を上げると、顔を赤らめ再び上目遣いでツナにそう言う。ツナも再び顔を赤くしてしまう。

 結局、

 

「「っ!?」」

 

 ツナと佐天は手を繋ぎながら帰ることとなった。だが顔を赤らめたままであり会話が止まってしまう。

 

(さ、佐天の手すっごく柔らかい……!!)

 

(ど、どうしよう……!? ///ツナさんと手を繋いじゃった……!!)

 

 顔を赤らめながら黙ったままではあったものの、ツナと佐天は心の中では動揺したままであった。

 

「知ってますかツナさん。学園都市のどこかに金色の公衆電話があるんですよ」

 

「き、金色の公衆電話……!?」

 

 しばらくすると佐天が口を開いた。佐天は妙に静かなのに対して、ツナは今だに動揺していた。

 

「はい。その公衆電話で好きな人に告白したら絶対に告白が成功するんですよ」

 

「そ、そんなのがあるの!?」

 

「都市伝説ですけどね」

 

「あ、都市伝説か……」

 

 佐天の話を聞いて驚いたツナであったが、都市伝説とわかり冷めてしまう。

 

「他にも色々とあるんですよ。逆回転する風力発電のプロペラ。幻の虚数学区。使うだけで能力が上がるレベルアッパー。どんな能力も効かない能力を持つ男とか。いきなり服を脱ぎだす脱ぎ女とか」

 

「最後のは都市伝説っていうか、ただの露出魔だよね!?」

 

 佐天は自分の知っている都市伝説について話していく。ツナは最後の脱ぎ女の話だけはツッコミをいれてしまっていた。

 

「というか佐天って都市伝説が好きなの?」

 

「はい。色々と面白い情報が載ってるサイトがあるんです」

 

「でも本当のことかどうかわからないんでしょ?」

 

「もう夢がないなーツナさんは。そこが面白いんじゃないですか」

 

 佐天が都市伝説の話を切り出してから気が紛れたのか、ツナは佐天と手を繋いでいるのにも関わらず動揺することなく平常心を保っていた。

 

「それにツナさんの為に色々と調べてるんですよ」

 

「俺の為に?」

 

「はい。もしかしたらツナさんの友達がこの学園都市に来てたりしてないかとか。ツナさんの見たっていう三角形の物体がないかとか」

 

「佐天……」

 

 自分の知らないところで佐天が自分の為にそんなことをしてくれていたと知ってツナは驚いてしまう。

 

「ツナさんは元の世界に帰る方法が見つかったら、やっぱり帰っちゃうんですか?」

 

「そりゃ……まぁね。佐天たちと別れるのは寂しいけど」

 

 佐天の問いにツナは少し寂しそうな表情をしながら答える。

 

「じゃあ私がツナさんの世界に行くって言ったら、どうします?」

 

「え……!? それってどういう……!?」

 

「私は嫌です。ツナさんと別れるなんて。私はツナさんの傍にいたいです」

 

「……」

 

 佐天の言葉にツナは黙ったまま驚いしまっていた。

 

「何で? 何で佐天は俺の傍にいたいの? どうして俺の為にそこまでしてくれるの?」

 

「それは……!? ///」

 

 ツナの問いに今まで冷静だった佐天は顔を赤くしてしまっていた。佐天はツナの問いに答えることができず黙ってしまう。

 その時だった、

 

 ドォオオオオン

 

「きゃっ!」

 

「な、何!?」

 

 突如、二人から少し離れた場所から雷が落ちる音がする。急に音がした為、二人は驚きの声を上げる。

 

「あれって……美琴の……」

 

 ツナはあの雷が美琴のものであるということに気づく。

 

「ごめん佐天! 先に帰ってて!」

 

「あっ……」

 

 ツナは佐天と手を離して雷の発生した場所へと向かって行く。佐天は右手を伸ばすが時すでに遅かった。

 

「せっかく二人きりになれて……頑張ったのになー……」

 

 去って行くツナの姿を見ながら、佐天はポツリと呟く。だがその想いは誰にも届くことはなかった。

 

 

 




最近、佐天どどれくらい強くすればいいにかわからず悩んでいます…正直、リボーンの力さえあれば美琴と互角ぐらいで戦える気がするんですよね。ツナを数週間でXANXASと戦えるまでに鍛えたわけだし。美琴と互角に戦えるようになると思うんですよね。流石にアクセラレータや垣根よりは無理だと思うんですけど…
ちなみにアンケートの結果はあくまで参考です。アンケートの投票数が多かったからといってそれが採用されるわけではないです。それだと展開がわかって面白くないですからね。レベル5と同等という声も意外に多かったのでそれでもいいのかなってー思ったりもしてます。どうなるかは楽しみにしていて下さい。

次回はツナと当麻との再会する話です。


高評価を下さったカフェインさん、江戸袋亮弘さん。ありがとうございます!

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ツナとアックアの戦い。どんな形がいい?

  • 1対1の一騎討ち
  • ツナと天草十字正教が協力して戦う

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