とある科学の大空と超電磁砲(レールガン)   作:薔薇餓鬼

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標的(ターゲット)237 侵入者

 

 

 

数学に続いて体育の授業までリボーンが現れた。

 

「また臨時教師?」

 

「なんか朝のリボ山に似てないか?」

 

「身内とかじゃない?」

 

(だから何で気づかないのー!?)

 

 またしても生徒たちは目の前にいる人物がリボーンだということに気づいていないことに佐天は驚きを隠せないでいた。

 

「いつもの体育教師は超モテモテの超一流の殺し屋(ヒットマン)に襲われて入院したそうなの。だから今日は私が授業をするわ」

 

「何それ!」

 

「変なの!」

 

(最悪だよ!! 1日で2人も手を出しちゃってるよ!!)

 

 リボーンの言葉を聞いてクラス全員に笑いが起きる。だが佐天だけは笑うことができなかった。

 

「じゃあ今日の授業の内容を発表するわ。今日の授業のは運動であれば何をしても自由よ」

 

 リボーンが授業の内容を発表する。授業の内容を聞いてクラス全員はポカーンとしていた。

 

「野球でもサッカーでもマラソンでも、何なら筋トレでもいいわ。みんながやりたいと思ったことを自由にやりなさい。それじゃあ解散よ」

 

 そう言うとクラスの全員は困惑しながらも解散していきリボーンに言われた通り自由に運動を始めていく。そんな中、佐天だけはリボーンの元へ移動する。

 

「自由にするって思いきったことしたねリボーン君」

 

「強制的に決めるよりも自分のやりたいことをやらせたいことがやった方が楽しめると思ってな」

 

「ちゃんと考えてるんだね」

 

「当たり前だろ。俺を誰だと思ってやがる」

 

「超一流の家庭教師(かてきょー)にして世界最強の殺し屋(ヒットマン)でしょ」

 

「わかってんじゃねぇか」

 

 佐天の言葉を聞いてリボーンは口元を緩ませていた。するとリボーンは懐からメモ帳とペンを取り出して何かを書き始めた。

 

「それにやらせてぇことをやらせた方が潜在能力がわかるからな。潜在能力がわかればどの部署に配置させるべきかどうかが見えてくるしな」

 

「結局、ボンゴレに勧誘することしか考えてないじゃん!!」

 

 せっかくいい話だったのに急に台無しになってしまった為に佐天はツッコミをいれる。

 

「んじゃ。お前は修行な」

 

「え!? 今!?」

 

「当たり前だろ。今日は放課後、修行できねぇんだ。やるなら今しかねぇだろ。とっととこいつをつけろ」

 

X(イクス)グローブ!?」

 

 リボーンは佐天に310と書かれた手袋を渡した。今から修行をするだけでも驚きなのに、まさか(ハイパー)死ぬ気モードにならないといけないと知ってさらに佐天は驚いてしまう。

 

学園都市(こっち)なら人前で(ハイパー)死ぬ気モードになっても問題ねぇからな」

 

 そう言うとリボーンは佐天専用の特殊弾である恋慕弾を取り出して愛銃に装填した。

 

「とっとと準備しろ佐天」

 

「ま、待って! それは流石に不味いって! こんな所で特殊弾なんて撃ったらみんなが驚いちゃうよ!」

 

「大丈夫だろ。その内あいつらにも死ぬ気弾を撃つ予定だからな。それに今、撃っとけば特殊弾が安全な物だということをみんなに理解してもらえるだろ」

 

「全然、安全じゃないよ!! というか下手したら死んじゃうんだよ!!」

 

 死ぬ気弾で潜在能力を引き出すには後悔することが必要不可欠。後悔していなければ死んでしまうというリスクがある。仮に潜在能力が引き出せたとしてもあられもない姿になってしまう。そのことを知っている佐天は死ぬ気弾を他者に撃つことに対して大反対である。

 その時だった

 

「な、何!?」

 

 学校中に警報が鳴り響く。突如、警報が鳴り響いたことによって生徒たちは行動を中断。そして動揺し始めていた。

 

「どうやら学校に不審者が侵入したようだな」

 

「侵入って……まさかリボーン君のことがバレたんじゃ……」

 

「そんな失敗(ヘマ)を俺がすると思ってんのか?」

 

「それ犯罪者みたいな発言だよ……いやもう犯罪者なんだけどさ……」

 

 リボーンの台詞が犯罪者みたいだと思った佐天であったが、よくよく考えればリボーンは殺し屋(ヒットマン)である。故に犯罪者である事実は変わらなかったということを思い出す。

 

「はぁ……はぁ……」

 

 するとグラウンドに黒いフードを被った図体のデカイ男が息を荒立たせながら走って来る。だが男は不気味な笑みを浮かべていた。

 

「佐天。戦闘準備だ」

 

「うん!」

 

 リボーンの言葉を聞いて、佐天は咄嗟に手袋を装着する。佐天が手袋を装着した瞬間、男の速度が急に加速し一瞬にして佐天の目の前に移動。そして佐天は男の加速した蹴りによって蹴り飛ばされ校舎の壁に激突し、崩壊した瓦礫の中に埋もれる。

 

「佐天さん!!」

 

「ルイコ!!」

 

 瓦礫の中に埋もれた佐天を見て、初春とアケミは涙目になりながら叫んだ。

 

「ハハハ……ハハハハハ!! 殺した!! 殺してやったぞ!!」

 

 男は瓦礫に埋もれた佐天を見て高笑いを上げる。高笑いを上げる男を見て生徒たちは表情(かお)を真っ青にさせながら恐怖していた。

 

「さぁ次は誰だ?」

 

 男は後ろを振り向いて次の標的(ターゲット)を誰にしようかと決め始める。

 

「舐めんなよ。あいつを誰だと思ってやがる」

 

 いつの間にかいつもの黒いスーツに着替えたリボーンが口元を緩ませながらそう言った。リボーンの右手には銃が握られており、銃口から煙が上がっていた。

 その時だった。

 

ドゴォオオン!!

 

「何だ!?」

 

 佐天を覆っていた瓦礫が吹き飛んでいく。男は慌てて後ろを振り向いた。男の視線の先には視線を下に向けながらも平然と立っている佐天の姿があった。

 

「佐天さん……」

 

 五体無傷の佐天の姿を見て初春は安堵し笑顔がこぼれる。

 

「佐天。あいつの実力は大能力者(レベル4)ってところだ。油断できねぇ相手だぞ」

 

「わかってるわ」

 

 すると佐天の手袋がX(イクス)グローブに変貌する。そしてグローブと額に炎が灯った。

 

「死ぬ気でこいつを片付けるわ」

 

 

 




ちょっと無理やり感はありますが佐天の能力を知らしめたかったもので……

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ツナとアックアの戦い。どんな形がいい?

  • 1対1の一騎討ち
  • ツナと天草十字正教が協力して戦う

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